「ひめ12」(2008/09/27 (土) 15:32:06) の最新版変更点
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ひめ「ぐおー、このゲームむずくてクリアできんぞぉー」
稔「そろそろやめれば?ていうかテレビ独占しないでよ・・・」
ひめ「いやじゃ。あ、このゲーム稔くんにやらせよう。うむ解決」
稔「あのねえ、この数日間家クーラーガンガン効いた部屋から出てないじゃない。もう引き込もりだよ」
ひめ「失礼な!インドアだと言ってほしい」
稔「・・・ダメだ、この引き込もりをどうにかしないと。そうだひめ姉!」
ひめ「なんじゃ」
稔「海行こう。海」
ひめ「ヤダ」
稔「いや、あの・・・」
ひめ「ぜったいヤダ」
稔「・・・そっか。残念だな、ひめ姉の水着姿が見れるかなーって思ったのに」
ひめ「稔くん・・・」
稔「姉さん・・・」
ひめ「えっち・・・」
稔「ごめん・・・」
----
ひめ「ただいまー」
稔「お帰り、姉さ……ん?」
ひめ「どうしたの? 稔くん」
稔「姉さん、何それ?」
ひめ「これ? さっきそこで、でぃおっていう人に貰ったの。変なお面だよね」
稔「い…石仮面ッ!?」
ひめ「ほえ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
|l、{ j} /,,ィ//| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ | あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ | < 『おれはただ姉さんの帰りを出迎えたんだ
fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人. | しかしその手には石仮面が握られていた』
ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ | 催眠術だとか超スピードだとか
ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉. | そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ. │ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
/:::丶'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ \____________________
ひめ「ただいまー」
稔「おかえり、姉さ……ん?」
ひめ「どうしたの? 稔くん」
稔「……姉さん、あんまり聞きたくないんだけど、この間の石仮面に続いて、今日は何を持ってるの?」
ひめ「これ? 変な弓矢だよね。 さっきそこで、ぽるなれふっていうおじいさんがくれたの」
稔「……弓と矢!?」
ひめ「稔くん、欲しいの?」
稔「いや、要らないよ……」
ひめ「えいっ」
稔「うわぁぁぁッ! ちょ、何で射ってくるの!?」
ひめ「もー、何で避けるの?」
稔「むしろ何で当てようとするの!?」
ひめ「ホモジェニックッ! 第三の風景、プルートゥッ! 時間を五分巻き戻すッ!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ひめ「ただいまー」
稔「おかえり、姉さん」
----
――次は○○。次は――
聴き慣れた音声が耳の奥から次第に広がり、私を在るべき所へと呼び戻す。
ごく自然と目蓋が開かれて数秒、やがて私はいつもの喧騒を取り戻した。
――お降りの際は、お忘れ物のないように――
どうやら駅への到着を告げるアナウンスが、私を夢の世界から連れ戻させたらしい。
今日の私はちょっとばかり運が良いみたい。
だって、いつもは大抵目覚めずに寝過ごしてしまうのだから。
とうに減速を始めていた電車は、到底滑り込むとは言いがたい速度でホームに向かい、止まる。
独特の音を立てて開かれたドアをくぐると、少しぶりに外気にさらされた頬が痛かった。
駅を出てすぐの小さな広場の隅っこの方に立てられた、まるで目立たないモニュメントの前。
私たちが待ち合わせをする時は、この場所を選ぶ事が多い。
私が着いた頃には、既に早紀が寒空の下で待っていた。
「あら、一人でちゃんと来れたんだ」
開口一番、早紀は非常に腹立たしいことを言ってくれる。
馬鹿にするな、と言ってやりたいところだが、過去、待ち合わせに遅刻すること十数回。
その内訳は寝坊が7割、残りは大体が寝過ごし・乗り過ごし。
……そういえば、約束自体忘れていたことも一回あったような。
そのせいで文句一つ言えず、むぅ……と唸るだけの私を見て、悪戯っぽい笑みを早紀は浮かべた。
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ひめ「ぐおー、このゲームむずくてクリアできんぞぉー」
稔「そろそろやめれば?ていうかテレビ独占しないでよ・・・」
ひめ「いやじゃ。あ、このゲーム稔くんにやらせよう。うむ解決」
稔「あのねえ、この数日間家クーラーガンガン効いた部屋から出てないじゃない。もう引き込もりだよ」
ひめ「失礼な!インドアだと言ってほしい」
稔「・・・ダメだ、この引き込もりをどうにかしないと。そうだひめ姉!」
ひめ「なんじゃ」
稔「海行こう。海」
ひめ「ヤダ」
稔「いや、あの・・・」
ひめ「ぜったいヤダ」
稔「・・・そっか。残念だな、ひめ姉の水着姿が見れるかなーって思ったのに」
ひめ「稔くん・・・」
稔「姉さん・・・」
ひめ「えっち・・・」
稔「ごめん・・・」
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ひめ「ただいまー」
稔「お帰り、姉さ……ん?」
ひめ「どうしたの? 稔くん」
稔「姉さん、何それ?」
ひめ「これ? さっきそこで、でぃおっていう人に貰ったの。変なお面だよね」
稔「い…石仮面ッ!?」
ひめ「ほえ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
|l、{ j} /,,ィ//| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ | あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ | < 『おれはただ姉さんの帰りを出迎えたんだ
fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人. | しかしその手には石仮面が握られていた』
ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ | 催眠術だとか超スピードだとか
ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉. | そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ. │ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
/:::丶'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ \____________________
ひめ「ただいまー」
稔「おかえり、姉さ……ん?」
ひめ「どうしたの? 稔くん」
稔「……姉さん、あんまり聞きたくないんだけど、この間の石仮面に続いて、今日は何を持ってるの?」
ひめ「これ? 変な弓矢だよね。 さっきそこで、ぽるなれふっていうおじいさんがくれたの」
稔「……弓と矢!?」
ひめ「稔くん、欲しいの?」
稔「いや、要らないよ……」
ひめ「えいっ」
稔「うわぁぁぁッ! ちょ、何で射ってくるの!?」
ひめ「もー、何で避けるの?」
稔「むしろ何で当てようとするの!?」
ひめ「ホモジェニックッ! 第三の風景、プルートゥッ! 時間を五分巻き戻すッ!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ひめ「ただいまー」
稔「おかえり、姉さん」
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――次は○○。次は――
聴き慣れた音声が耳の奥から次第に広がり、私を在るべき所へと呼び戻す。
ごく自然と目蓋が開かれて数秒、やがて私はいつもの喧騒を取り戻した。
――お降りの際は、お忘れ物のないように――
どうやら駅への到着を告げるアナウンスが、私を夢の世界から連れ戻させたらしい。
今日の私はちょっとばかり運が良いみたい。
だって、いつもは大抵目覚めずに寝過ごしてしまうのだから。
とうに減速を始めていた電車は、到底滑り込むとは言いがたい速度でホームに向かい、止まる。
独特の音を立てて開かれたドアをくぐると、少しぶりに外気にさらされた頬が痛かった。
駅を出てすぐの小さな広場の隅っこの方に立てられた、まるで目立たないモニュメントの前。
私たちが待ち合わせをする時は、この場所を選ぶ事が多い。
私が着いた頃には、既に早紀が寒空の下で待っていた。
「あら、一人でちゃんと来れたんだ」
開口一番、早紀は非常に腹立たしいことを言ってくれる。
馬鹿にするな、と言ってやりたいところだが、過去、待ち合わせに遅刻すること十数回。
その内訳は寝坊が7割、残りは大体が寝過ごし・乗り過ごし。
……そういえば、約束自体忘れていたことも一回あったような。
そのせいで文句一つ言えず、むぅ……と唸るだけの私を見て、悪戯っぽい笑みを早紀は浮かべた。
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家に帰ると、顔を白塗りにした姉が居た。
「………………」
「あ、お帰り、稔くん」
何事もなかったかの様に平然と迎え入れないでくださいマイシスター。
「……姉さん」
「どうしたの? 稔くん」
どうかしてるのはあなたの顔ですマイシスター。
「いや、どうしたも何も、姉さんこそ、その顔どうしたの?」
姉は考えている。いや、考えるまでもなく、おかしい。その顔は。
「あ、このメイク?」
なんでそこの結論に達するまで、三秒弱の時間が掛かるんだ。日常との相違点は、それしかあるまい。
「えへへー、格好いいよね、マリリン・マンソン」
「……マソソソマソソソ?」
「そう、マリリン・マンソン。今度はね、ヘヴィメタルもいいかなーって」
何がいいかなーですかこの姉は。
「姉さん、今度は何のテレビ見たの?」
「さっきWOW○W見てたらね、マリリン・マンソンのプロモが流れててー」
影響されたんですか。何というミーハーな姉。
「声も格好いいんだよー」
「まあ、掠れた声が良いって言う人も居るけど……」
「バボバボビッチビッチラヴォラヴォパティパティ セックスセックスセックスドンフォゲッダヴァイオレンス」
「姉さん! 汚い言葉言っちゃだめ!」
「えー、稔くんのいじわる」
「ヘーイ! ユー! ワッドゥユースィー!」
「…………姉さん」
「サムスィングビューティフォーサムスィングフリー!」
「姉さん、姉さんは声が綺麗すぎるから、ヘビメタには向かないよ」
「…………稔くんのイジワル」
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