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< 【[[back>ひめSS11]]】 【[[next>ひめ13]]】 > ひめ「ぐおー、このゲームむずくてクリアできんぞぉー」 稔「そろそろやめれば?ていうかテレビ独占しないでよ・・・」 ひめ「いやじゃ。あ、このゲーム稔くんにやらせよう。うむ解決」 稔「あのねえ、この数日間家クーラーガンガン効いた部屋から出てないじゃない。もう引き込もりだよ」 ひめ「失礼な!インドアだと言ってほしい」 稔「・・・ダメだ、この引き込もりをどうにかしないと。そうだひめ姉!」 ひめ「なんじゃ」 稔「海行こう。海」 ひめ「ヤダ」 稔「いや、あの・・・」 ひめ「ぜったいヤダ」 稔「・・・そっか。残念だな、ひめ姉の水着姿が見れるかなーって思ったのに」 ひめ「稔くん・・・」 稔「姉さん・・・」 ひめ「えっち・・・」 稔「ごめん・・・」 ---- ひめ「ただいまー」 稔「お帰り、姉さ……ん?」 ひめ「どうしたの? 稔くん」 稔「姉さん、何それ?」 ひめ「これ? さっきそこで、でぃおっていう人に貰ったの。変なお面だよね」 稔「い…石仮面ッ!?」 ひめ「ほえ?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ   |l、{   j} /,,ィ//|     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ     | あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!   |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |     < 『おれはただ姉さんの帰りを出迎えたんだ   fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人.    |  しかしその手には石仮面が握られていた』  ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ   | 催眠術だとか超スピードだとか   ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉.   | そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ    ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ. │ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…   /:::丶'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ \____________________ ひめ「ただいまー」 稔「おかえり、姉さ……ん?」 ひめ「どうしたの? 稔くん」 稔「……姉さん、あんまり聞きたくないんだけど、この間の石仮面に続いて、今日は何を持ってるの?」 ひめ「これ? 変な弓矢だよね。 さっきそこで、ぽるなれふっていうおじいさんがくれたの」 稔「……弓と矢!?」 ひめ「稔くん、欲しいの?」 稔「いや、要らないよ……」 ひめ「えいっ」 稔「うわぁぁぁッ! ちょ、何で射ってくるの!?」 ひめ「もー、何で避けるの?」 稔「むしろ何で当てようとするの!?」 ひめ「ホモジェニックッ! 第三の風景、プルートゥッ! 時間を五分巻き戻すッ!」  ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ  ひめ「ただいまー」 稔「おかえり、姉さん」 ----  ――次は○○。次は――  聴き慣れた音声が耳の奥から次第に広がり、私を在るべき所へと呼び戻す。  ごく自然と目蓋が開かれて数秒、やがて私はいつもの喧騒を取り戻した。  ――お降りの際は、お忘れ物のないように――  どうやら駅への到着を告げるアナウンスが、私を夢の世界から連れ戻させたらしい。  今日の私はちょっとばかり運が良いみたい。  だって、いつもは大抵目覚めずに寝過ごしてしまうのだから。  とうに減速を始めていた電車は、到底滑り込むとは言いがたい速度でホームに向かい、止まる。  独特の音を立てて開かれたドアをくぐると、少しぶりに外気にさらされた頬が痛かった。  駅を出てすぐの小さな広場の隅っこの方に立てられた、まるで目立たないモニュメントの前。  私たちが待ち合わせをする時は、この場所を選ぶ事が多い。  私が着いた頃には、既に早紀が寒空の下で待っていた。 「あら、一人でちゃんと来れたんだ」  開口一番、早紀は非常に腹立たしいことを言ってくれる。  馬鹿にするな、と言ってやりたいところだが、過去、待ち合わせに遅刻すること十数回。  その内訳は寝坊が7割、残りは大体が寝過ごし・乗り過ごし。  ……そういえば、約束自体忘れていたことも一回あったような。  そのせいで文句一つ言えず、むぅ……と唸るだけの私を見て、悪戯っぽい笑みを早紀は浮かべた。 < 【[[back>ひめSS11]]】 【[[next>ひめ13]]】 >
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