第九次ダンゲロス

【名探偵不在で始まるDP戦略~ダンゲロスSS回顧編~】その1

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第265話『 感謝 』

―ギアナ高地~XX時~―

阿野次のもじ、18歳 初夏。
己の才能と胸の成長に限界を感じ、悩みに悩み抜いた結果、

彼女がたどり着いた結果は、

『 感謝 』であった。

自分と常に共にあった音楽への限りなく大きな恩。
自分なりに少しでも友情パワーでキン肉バスター返ししてみようと思い立ったのが、

一日・壱百回、感謝の歌唄い!!

気を整え、拝み、祈り、唄い、弾く。
一連の動作を一回こなすのに当初は5~6分、百回を弾き終えるまでに
初日は18時間以上を費やした。

唄い終えれば倒れるように寝る。
起きてまた弾くを繰り返す日々。
1月が過ぎた頃、異変に気付く。

百回を弾き歌い終えても、日が暮れていない!!

それは齢18(と□■ヶ月)を越えて、完全に羽化する。
感謝の曲引き、1時間を切る!!

かわりに、DG相手にシャイニングする時間が増えた。

ギアナ高地を降りたとき、のもじの歌は、


” 音  ” を置き去りにした。

(『……音、置き去りにしたら意味ないじゃろぉ………じゃろぉ………じゃろぉ………』(虚しく響くエコー))
怪物が誕生した。ツッコミ不在の顛末である。

「ん、あれツイートに反応が…」
『豆腐屋の倅』さんより返信が来ています。
「!???」


†††

―希望崎学園職員室 4時 ―

『真野 風火水土(せかい)はおるかッ』
ばーんと擬音が聞こえそうな勢いで扉が開け放たれ、職員室に
乗り込んできた女性の第一声がそれだった。
礼儀もへったくれもない呼び出しだが、不思議と品は損ねていない。
部屋にいた職員が何人か振り返るが、そこを「鳥の仮面」を被った
壮年と思しき男が手を挙げ押さえ、彼女への対応を行う。

「卒業以来だな、Miss.のもじ―Mr.真野なら、ロンドンで学会だ。」
そういった仮面の男は改めて彼女を見やる。
黒マントに黒ハイレグスーツ…どう見ても銀河帝国の地球侵略か
悪の組織の方ですかという井出達だ。
『ええい、奴も海外か…肝心な時に。』とか呟いている。ここで
男はHAT気がつく。

「ハット(HAT:「はっと何か気づく」という意味の英語)
その井出達は、Qeeenのほうか。こちらに戻ってきたのだな」

仮面の男の名は池松叢雲。希望崎学園英語教師にして英語検定40段の
完全熟達者。その完成された一撃(本人談、完成にはほど遠い)は
龍すら一撃で屠る威力を発する。残念ながら強すぎるためD&Dには
実装されていない。

『久しいな。しかしお前といい医死仮面といい。何故鳥の仮面を被るか。
地球圏の美的感覚に従えば二人とも見てくれは悪くないはずだぞ。』
「nn?彼に会ったのか?」
『ああ、さっき通路でバッタリな。速攻で逃げられたが。相変わらず
警戒心の強い奴だ。ちょっと傷ついたぞ。』
「ヤムエン(Yamuen:「已むをえない」という意味の英語)Qeeen,貴殿
の能力は彼にとっては天敵すぎる。あと今は”医師”仮面のスミスだな。
改名している。」

「医死仮面」改め「医師仮面」は、闇世界に生きてきた魔人医師だ。
元は「仮面の13人」の流れを汲む秘密犯罪結社「仮面武闘會」のメンバー
であり、一流の暗殺者でもあったのだが、彼は組織の要請で有限会社
ユキノイベントが主催するバトルトーナメントに出場、その後の池松との
戦いを通じ、思うところがあったのか組織を離脱。現在は希望崎学園
で校医を務めている。

『まあ、そこは置いておこう。
真野がいないのは計算外だが―――茶をしばきにきた――――。
久しぶりの娑婆だ。少し、昔馴染みの近況でも聞かせて貰えないか。』
「fum…来賓室が空いているはずだが。」
(『…あと全校生徒ファイルの閲覧を所望だ。もってこい…』)

後半の台詞は自分しか聞こえていないな…
池松はそのことを確認すると片手をあげることで、無言で答えた。
彼女が世間話するためだけにここを訪れたのでないことは明白だったからだ。



※このSSの登場キャラについてはダンゲロスSSを参照しよう!


GK評:3点
ハルマゲドンの裏を探るのもじ像様。
話はまだまだ導入部。今回のPCとの絡みにも期待が集まる所。

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