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当ページでは、橋爪・大澤による「ふしぎなキリスト教」以外の、良質な入門書を紹介します(書籍紹介ページなので当ページは「ですます」調です)。

  • 「ふしぎなキリスト教」が解り易いのだから、細かい少しの間違い(実際には量的に膨大、質的に最悪な間違いが沢山あるのですが)を気にせずに読んでもらえばいいじゃないか、と仰る方が結構巷間にみられますが、それはずっと良質な本を書いている他の人(実際に居ます)に失礼というものではないでしょうか。
  • 批判者達は「もっと良質な本がある」事を知っているからこそ、批判しています。
  • 一般日本人が「これだからキリスト教ってのはよく解らないんだよね(嘲笑)」という、結論が見えて居る内容の出鱈目な本ではなく、もっと真摯に「キリスト教ってどんな宗教なんだろう」と知りたい人に勧められる本を紹介して参ります。
  • (管理人より)ウィキシステムは使いますが、本ページでは「外部リンクに挙げられているトゥギャッターで、複数の人の間で高い評価を得た本を挙げる」という基準を設けます。

総合入門書

『なんでもわかるキリスト教大事典』 (朝日文庫) 八木谷涼子 ISBN 9784022617217


「ふしぎなキリスト教」を批判する人たちの間で複数から推されていたのがこれ。

外面的なところまでしか踏み込んでおらず、教派の違いを列挙するだけにとどまっていますので、それこそ専門家には深みの無い内容ではありますが、しかしだからこそ、「知ったかぶり」の無い、対象に誠実に取材した良書になっています。イラストも豊富で、各種考証が仕事で必要になる方にもお勧め出来ます。 950円 という大変お手頃な価格も高評価。

『知って役立つキリスト教大研究』(新潮OH!文庫) 八木谷涼子 ISBN 9784102901335

の改訂増補版が上記『なんでもわかるキリスト教大事典』 (朝日文庫) になります。

『総説キリスト教―はじめての人のためのキリスト教ガイド』(キリスト新聞社) アリスター E.マクグラス (著), 本多 峰子 (翻訳) ISBN 978-4873955247

こちらは割りと本格的なキリスト教の総合入門書。
しかし、結構なお値段なので、図書館などのご利用もオススメします。

教派(宗派)について

『よくわかるキリスト教の教派 新装版』(キリスト新聞社) 徳善義和, 今橋朗 ISBN 9784873954974

キリスト教では、厳密には「宗派」ではなく「教派」といいます。。
八木谷氏の本とは違い、この本は、現在の日本にある教派につながる様々な流れを通時的に理解するのに役立ちます。
あと、分裂の歴史を持つプロテスタントの流れを追うのにも適していたり。

<注>日本における正教会の団体として、「ロシア正教会モスクワ総主教庁駐日ポドウォリエ」についても記載されているのですが
正教における用語として不適切な「皇帝教皇説」なども挙げられていたりするなど欠点も見受けられます。

神学の入り口

『キリスト教の精髄 (C.S.ルイス宗教著作集4)』(新教出版社) C.S. ルイス (著), 柳生 直行 (翻訳) ISBN 9784400520542

『ナルニア国物語』などで知られる作家、C.S. ルイスはキリスト教に関する著書を多く書いています。
特にこの本は定評のある本です。原題はMere Chrisitianity、つまり「ただのキリスト教」というタイトルなのですが、
日本語版は「キリスト教の世界」とか「キリスト教の精髄」とか、大げさなタイトルになってしまいます。
でも、それだけ、体験を通した信仰と、しっかりとした神学に裏付けられた本だからだと思います。

神学

『キリスト教神学基本用語集』(教文館) Justo L. Gonzalez (原著), 鈴木 浩 (翻訳) ISBN 9784764240353

西方教会についての用語が殆どで、東方教会については殆ど言及していないという弱点はありますが、逆に「東方についての知ったかぶり」はありません。「用語集」ですが著者は一人なので、「メソジストのフスト・ゴンサレスが一人で書いた」ことは念頭に置いた方がいいですが、お手頃価格で西方教会の神学用語のあらましを知ることの出来る良書です。

東西教会比較

『ギリシア正教 東方の智』 (講談社選書メチエ) 久松 英二 ISBN 9784062585255

「カトリック教会の神学者が正教会とカトリック教会を比較して書いた」という視点についての前提のもとで読むと大変興味深い良書。

正教会

『ギリシャ正教』(講談社学術文庫) 高橋保行 ISBN 9784061585003

1980年に書かれた本であり、世界の正教会の状況について書かれた部分はデータとして古くなっては居ますが、今も使える正教会についての総合的な入門書です。カトリックやプロテスタントの人物による翻訳・著作ではなく、正教会の司祭(神父)による著作なので、日本正教会での日本語表現・語彙のあらましも知ることが出来ます。

『東方正教会』(文庫クセジュ) オリヴィエ・クレマン(著), 冷牟田 修二(翻訳), 白石 治朗(翻訳) ISBN 9784560056073

「正教会の神学者が正教会について書いた」という前提のもとで読むと大変興味深い良書です。ただし、若干の基礎知識が要求されますので、総合的な入門としては上記がお勧め。神学面での入門書としてはこちら。

カトリック教会

『カトリック教会のカテキズム要約(コンペンディウム)』(カトリック中央協議会) 日本カトリック司教協議会 常任司教委員会 ISBN 9784877501013

バチカン認可の『カトリック教会のカテキズム』、さらにその要約版を、これまた教皇認可のもとにわかりやすく編集されたもの。
カトリックの内部向けだけでなく、外部にも、他の信仰を持つ人にも読んでほしいQ&A集。

『カトリックの信仰』(講談社学術文庫) 岩下 壮一 ISBN 9784061591318

戦前の書ですが、日本語で書かれた教義解説書の中で、今に至るも最高峰に位置します。聖書学などで著者の見解には乗り越えられた部分も多々あると思いますが、しかし、基礎的な教養として知っておいても損にはなりません。厳格な新スコラ主義的教育の薫陶を受けたと思われる硬質な文体もまた、現在の日本では失われたに等しい曖昧さや妥協を嫌う理知の輝きというものを放っています。

聖公会 (英国国教会)

『道をたずねて―祈祷書に基づいたカテキズム』(聖公会出版) B.D. タッカー(著), 赤井 勝哉(翻訳) ISBN 978-4882740834

またカテキズムになってしまうけれど、これもすごくまとまった良書です。
日本の大学で教鞭を執っていたタッカー教授が、できるだけわかりやすく、かつ神学的に正しくまとめたもの。
緑の表紙にケルト十字の表紙です。

『聖公会が大切にしてきたもの』(聖公会出版) 西原 廉太 ISBN 978-4882742111

2009年に聖公会関係学校教職員研修会で行われた講演をもとにまとめられた本。
日本の歴史などとからめ、身近な話題からに「聖公会とは何か」を優しくわかりやすく解説した本。

ルター派(ルーテル派)

『マルティン・ルター――ことばに生きた改革者』(岩波新書) 徳善 義和 ISBN 978-4004313724

ルターの伝記仕立てという読みやすい構成ながら、随所にルターの思想のかんどころや後世への影響を書いているので、読むだけでルターのことがなんでもわかってしまう。
音楽の才能にも恵まれたルターが作った讃美歌が、後のバッハやメンデルスゾーンの音楽に影響を与える一方、ナチスに利用された負の歴史もちゃんと紹介しています。
キリスト教を「ことばの宗教」ととらえ、「ことばに生きた」ルターがやった宗教改革は、聖書という「ことば」によってキリスト教を改革しようとしたことだと、「ことば史観」でルターをまとめあげたのも見事です。

<注>正教会に関して p109で、「(東欧は)北はロシア正教、南はギリシア正教」のような誤った記述が見られるなど、欠点も見受けられます。

『ルター―異端から改革者へ 』(教文館) T・カウフマン(著),宮谷尚実 (翻訳) ISBN 978-4764266858

ルターについての一般向けの概説として、良い本です。訳文も比較的、分かりやすいです。

カルヴァン派(改革派・長老派)

『長老教会の問い、長老教会の答え:キリスト教信仰の探求 』(一麦出版社) ドナルド・K・マッキム(著), 原田浩司(翻訳) ISBN 978-4900666818

問いと答え、という形式で、初歩的なところから細かく丁寧に解き明かしていく構成になっている本です。

会衆派(組合派)

『祈りのこころ』(一麦出版社) ピーター・テイラー・フォーサイス(著),大宮溥 (翻訳) ISBN 978-4-86325-002-4

会衆派(組合派)は、その長い歴史の中で、そしてそれぞれの会衆の中で、幅の広い神学を示してきました。
清教徒革命時やピルグリム・ファーザーズなどの清教徒の要素が強い時代から、19世紀以降の超教派的姿勢まで。
その中で、この教派の神学をきちんと追求し、広く認められている神学者がフォーサイスです。
この本は彼の本の中でも、わかりやすく「祈りについて」書かれたものです。

メソジスト

『メソジストって何ですか―ウェスレーが私たちに訴えること』(教文館) 清水光雄 ISBN 978-4764269019

メソジストの歴史から、その神学までわかりやすく書かれた入門書です。
聖公会・カトリック・東方正教から継承した信仰の遺産や、18世紀英国とアメリカ独立戦争とメソジストの関係などにも触れてあります。

福音派

注:「福音派」とは教派名ではありません。聖書信仰を重視し(聖書主義)、十字架の購いを重視し(十字架中心主義)、回心を重視し(回心主義)、伝道を重視する(行動主義)の教派やグループの総称です。

『わたしの使徒信条 ~キリスト教信仰の真髄~』(いのちのことば社) 藤本満 ISBN 9784264029694

基本信条である使徒信条を読み解きながら、信仰を総合的に体系的に解き明かし、告白する本です。

『総説 現代福音主義神学』(いのちのことば社) 宇田進 ISBN 9784264028970

現代という時代の文脈において、福音派の神学を解き明かした本です。
同じ著者の『福音主義キリスト教と福音派』とあわせ、神学校でも広く用いられている本です。

『信じてたって悩んじゃう〔合本・愛蔵版〕』(いのちのことば社) みなみななみ ISBN 9784264028970

タイトルにもあるように、「信じてたって悩んじゃう」等身大のキリスト教徒の姿を描いたもの。
信徒がさまざまな問題にぶつかって悩んでいく姿を等身大で描いています。

古典的著作

入門書とは少し異なりますが、おさえておきたい古典的著作を挙げます。

『世界の名著 16 アウグスティヌス』 (中公バックス) アウグスティヌス (著), 山田 晶 (翻訳) ISBN 9784124006261

言わずと知れた西方教会最大の教父、アウグスティヌスの有名な書、『告白』です。

『キリスト者の自由・聖書への序言』 (岩波文庫) マルティン・ルター (著), 石原 謙 (翻訳) ISBN 9784003380819

ルターの著作の中で最も有名なもののひとつ。短い文でやさしく語りかけながら、同時に信仰、特にプロテスタント信仰の基本を語る書です。

『信仰の手引き』 (新教新書) ジャン・カルヴァン(著), 渡辺信夫 (翻訳) ISBN 9784400540014

カルヴァンの『キリスト教綱要』の初版が出版された翌年に書かれたもの。『キリスト教綱要』の初版の考えをコンパクトにまとめた本としても評価が高い書です。

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