GDW世界 ヴァイオレット創作@ ウィキ
エピソード・オブ・アルメディア
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更新日:2024/04/06 Sat 03:09:45
所要時間:約 ? 分で読めます
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ここはキュルティロン銀河系。リーヴァス・アヴィエラ銀河団の主要6大銀河の一つである。
この銀河は外部からの影響を受けやすい情勢故に複数の義勇組織が存在している。
アルメディア自由艦隊はその中でも筆頭格と言うに等しい組織の一つだ。
本来彼らは特定の惑星に留まることはあまりないのだが、今回は食糧含めた物資の確保の為、
惑星ディゾルスの宇宙港に寄港していた。
そこで彼らはある組織から誘いを受けることとなり、
そしてそれが一部の人物たちにとって運命的な出来事になるとは知る由もないのである…
エピソード・オブ・アルメディア 旅立ちの時編
「いやあ久々だなぁ故郷に帰るのは。潮風が懐かしいですよ…」
「おおそうか!喜んでもらえてうれしいぞフォルガ!」
「オジキも暫く故郷に帰ってないですよね。ホームシックとかそういうのないんです?」
「ああ、俺は宇宙に出てから長いからな。昔はそうだったが今は寧ろ飛び回ってる方が楽しいぞ?」
「俺も傭兵やってた時期が長いんであんまり…」
「なんだ、お前も同じじゃないか!ハッハッハッハ!」
海の見える酒場で楽しそうに談話している大柄な竜人と巨人がいる。
巨人の男性をオジキと呼んだ竜人はディゾルシスのフォルガ・ドルヴァロン、
その話し相手である巨人こそがフォヴレイロン混血でファヴレイン銀河水軍総帥のファヴレア・ドレクシウスだ。
巨人の男性をオジキと呼んだ竜人はディゾルシスのフォルガ・ドルヴァロン、
その話し相手である巨人こそがフォヴレイロン混血でファヴレイン銀河水軍総帥のファヴレア・ドレクシウスだ。
彼は見た目こそヒューマノイドの巨人に見えるが実際のところこの姿は縮小形態であり、
その本体は100mを超える長大な体に200mを超す翼長の大きな翼を持った龍神である。
その本体は100mを超える長大な体に200mを超す翼長の大きな翼を持った龍神である。
ところ変わってショッピングモールでは
「今日もたくさん買ったぜ♪」
「あまり買い過ぎちゃダメですよ。総帥殿に怒られますよ?」
背中からスミレ色の翼を生やした銀髪の女性と
青と白のガラス細工の像を思わせる男性が話している。
片方は2mは優に超える長身だがもう片方の男性は
標準クラスの身長の種族からすれば十分長身だがそれでも2mに満たない体格だ。
青と白のガラス細工の像を思わせる男性が話している。
片方は2mは優に超える長身だがもう片方の男性は
標準クラスの身長の種族からすれば十分長身だがそれでも2mに満たない体格だ。
翼を生やした銀髪の女性はネジュソン・ザスティーヌ、
キシュキリアンであるが角はない。
彼女の父親はセリュエジアスであり、角がないのはこのためである。
一方のガラス細工の像のような融和な顔立ちの青年は
クロトナンのガロム・ザイン、種族としては珍しくホワイトとブルーの
属性を含有しているのが特徴だ。
キシュキリアンであるが角はない。
彼女の父親はセリュエジアスであり、角がないのはこのためである。
一方のガラス細工の像のような融和な顔立ちの青年は
クロトナンのガロム・ザイン、種族としては珍しくホワイトとブルーの
属性を含有しているのが特徴だ。
「そういや今回のアニバーサリーフェスタってどこでやるんだろうな?」
「ああ、今回はキュルティロン・テクトラクタでやるそうですよ。」
「楽しみだな!ほかの義勇組織との交流もできるしさ!」
更に南エリアにあるフードコートエリアでは
「フッ、そうやって頬張ってる顔も可愛いな」
「か、か、可愛いって何ですか!?」
「本当にお前は気にしているのだな…」
場面は酒場に戻り…
「貴方がドレクシウス様ですね?」
「そうだが?何か御用でも?」
「はい。大事なお話がございまして。」
「大事な話ならうちの宇宙艦まで来てもらおう。無論今この星にいるうちの構成員達も呼んだ上でな。」
「承知致しました。」
「船の外で行動している者達に次ぐ。至急ドレキアルに集合せよ。繰り返す、至急ドレキアルに集合せよ。」
ドレクシウスに接触する二人の謎の人物。
片方の慇懃無礼な口調でスーツを着込んだ中性的な雰囲気の男性の種族は
ネジュソンと同じくキシュキリアン、
もう片方は目鼻立ちのクッキリした彫りの深い顔に高い鼻の男性で
どうやらゼラフィオス亜種のようだ。
片方の慇懃無礼な口調でスーツを着込んだ中性的な雰囲気の男性の種族は
ネジュソンと同じくキシュキリアン、
もう片方は目鼻立ちのクッキリした彫りの深い顔に高い鼻の男性で
どうやらゼラフィオス亜種のようだ。
ショッピングモール
「なんだ?」
「総帥が直々に呼びかけるってことは何かあったんだな。行くぞ。」
アルメディア自由艦隊旗艦ドレキアル
「何ー!?ス、スカウト!?」
「はい。今回貴公らに接触したのは他でもありません。
我々アマツガイ帥将軍の人材発掘計画の一環なのですよ。」
我々アマツガイ帥将軍の人材発掘計画の一環なのですよ。」
来賓用の部屋で本来の姿に戻ったドレクシウスだが特派員と名乗る者たちの発言に驚く。
驚くのも無理はない、何故なら強大とはいえ所詮はローカルの義勇組織に過ぎないアルメディアに
神々の軍団とも呼ばれるセイヴァネスロードの一柱を担う組織から特派員が派遣され、
しかもスカウトを受けたからだ。
驚くのも無理はない、何故なら強大とはいえ所詮はローカルの義勇組織に過ぎないアルメディアに
神々の軍団とも呼ばれるセイヴァネスロードの一柱を担う組織から特派員が派遣され、
しかもスカウトを受けたからだ。
「おっと失礼、名前を忘れました。私はライラージ・カリュージーンと申します。以後お見知りおきを。」
「某はキシェルタ・カハルカマと申す。以後お見知りおきを。」
「へえ、アマツガイ帥将軍といやあセイヴァネスロードの一柱を担う由緒正しい組織じゃないか。
その組織から俺らアルメディアにお呼びがかかるって名誉なことだぜドレク?」
その組織から俺らアルメディアにお呼びがかかるって名誉なことだぜドレク?」
「おいウォル…その意味が分かってるのか…?」
その傍にいるガーネット色の鱗を持つ巨神はベルセディスのウォルドール、
巨人兵団とも呼ばれるヴァルドリヒルトのリーダーだ。
巨人兵団とも呼ばれるヴァルドリヒルトのリーダーだ。
「一つ聞きたいのだが…どの人材を、何名をスカウトする気です?」
「ネジュソン・ザスティーヌ様、フォルガ・ドルヴァロン様、キュヴェリル・ヘルカディア様、カリーシャ・レイゼード様、
ガロム・ザイン様、以上の五名の方をわが軍に是非招き入れたいのです。」
ガロム・ザイン様、以上の五名の方をわが軍に是非招き入れたいのです。」
「全員アルメディアの次世代を担う主力、即ちエースか…」
「エースという事は即ち、俺たちが手塩にかけて育てた人材に等しい。
それをあなた方に渡すという意味がおわかりか?ローカル組織に過ぎぬうちとあなたではその重大さが違うのですぞ?」
それをあなた方に渡すという意味がおわかりか?ローカル組織に過ぎぬうちとあなたではその重大さが違うのですぞ?」
「もちろんタダで、とは言いません。それなりの交換条件はつけるつもりです。」
「」
「今名前を挙げたエースの皆さんは我が組織の方がより才能を開花させやすい事でしょう。ですので…」
「ふざけるな!」
「!?」
文字通り怒髪天を衝いたかのように咆哮を上げるドレクシウス。
キシェルタはいたって冷静であったがライラージは一瞬とはいえ怯んだのか、顔が引きつっている。
「そう怒らないでほしい総帥殿。我々は皆の才能及び実力を見た上で…」
「ほう、なんですか…貴殿はうちから家族を奪おうってんですか!?」
「おいドレク!その物言いはよせ!」
凄まじい剣幕で特派員二人を睨みつけるドレクシウス。
やり取りを冷静に見ていたウォルドールも流石に慌てて止めに入る。
やり取りを冷静に見ていたウォルドールも流石に慌てて止めに入る。
「しかしながら、お二人のその発言…流石に自分もどうかと思いましたけどね?
いきなり"お宅の子は優秀だからうちにくれ"と言われた方の身にもなっていただきたいところですよ。
ましてやキシェルタ殿、貴方も子をお持つ親ならそれがわかるはずです。」
いきなり"お宅の子は優秀だからうちにくれ"と言われた方の身にもなっていただきたいところですよ。
ましてやキシェルタ殿、貴方も子をお持つ親ならそれがわかるはずです。」
ドレクシウスを窘めた上で特派員二人に対し苦言を呈すウォルドール。
当のドレクシウスの方も冷静になる。
…アルメディアもセイヴァネスロードも立場や組織の格こそ違えど、
正義の志を持つ軍団という意味では共通している。
一方で両組織は組織としての在り方や方針の違いから長らく対立してきたという事情がある。
アルメディアのほとんどのメンバー達が快く承諾する中、
ドレクシウスとその部下があまりいい顔をしていないのはその事情に加え、
ある意味で手塩にかけて育てた人材が失われる、即ち別れを意味していたからだ。
正義の志を持つ軍団という意味では共通している。
一方で両組織は組織としての在り方や方針の違いから長らく対立してきたという事情がある。
アルメディアのほとんどのメンバー達が快く承諾する中、
ドレクシウスとその部下があまりいい顔をしていないのはその事情に加え、
ある意味で手塩にかけて育てた人材が失われる、即ち別れを意味していたからだ。
「なんだよ騒がしいな…」
「おおザスティーヌ!いいところに来た!お前もなんとか言っ」
「はぁ…あのなあ総帥…アタシたちはもうガキじゃねえんだ。更なる高みを目指す為に外の世界に行ったっていいじゃねえか?
アルメディアのメンバーが家族だってんならそれを見送るが親ってもんじゃねえのか?」
アルメディアのメンバーが家族だってんならそれを見送るが親ってもんじゃねえのか?」
「ぐぬぅ…」
「正論だな。」
「そうですね。」
ネジュソンの思わぬ発言に遂に黙り込むドレクシウス。
「ネジュソンも言ったとおりだぜドレク。子はいずれ独り立ちし旅立つ。それを快く見送んのが親ってもんだろ?」
ネジュソンに続けてウォルドールも言う。