ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫

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匿名ユーザー

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4-615、618、620、623、626、630 七色の宝石

ありがとうございますっ(感涙)

アンゼロット城…跡地。僅かに残った機材やらを集めて何とかごまかし、この城の主は今も懸命に指揮を続けていた。
『うわー、だめだー』
「第五から二百六十一方面部隊壊滅!」
「三百四十二方面部隊をフォローに回しなさい!」
「敵戦力、尚も増大…十万、二十万…数え切れません!」
「ガッテム!統率力を欠いたというのにこの戦力差…」
この城の主、アンゼロットは焦っていた。主戦場は城に移ったがゆえ、城外の戦力は圧倒的不利に陥っていたのだった。
無論、彼女は城に突入した者たちを信頼していないわけではない。
おそらく、この戦いはもうすぐ終わる──だが、それとこれとは話が別。なんだかんだで忘れられてしまっている敵さん方を、主力の居ない現存戦力で押し留めなければいけないのだから。
「何か…何か…この状況を打開する策は」
周囲を見回したアンゼロットの視界に、二人の少女が横切った。
ひとりは真壁翠、ちょっとアレな自称・清純派のウィザード☆
そして、もうひとりは…、
「エリスさん、翠さん。そう言えばお二人には救護役をお願いしていたのでしたね」
輝明学園の制服を着た、かつての"シャイマール"志宝エリスだった。

「はい、今の私に出来ることを精一杯やってます!」
「エリスちゃん、すっごく手際がいいんですよ。さすが嫁スキル持ちっ」


───聞いてください

「「「!!!」」」

その時、世界に言葉が降り注いだ。彼女らの知る、親しい友人の声が。

「くれは、さん?」

──今、みんなの住んでいる世界を守るために戦っているやつらがいます。

「これは…」

──けど、世界を守るためにはみんなの助けが必要なんです。

「世界が震えてる?」

──みんなには、信じる気持ちを持って欲しいだけなんです。

「これは、喜び…?世界が喜びに震えていると言うのですか…」

──誰かと一緒にいたり、笑ったりするための

三人は、いや、くれはの声が届いたすべてのものが彼女の言葉に聞き入っていた。

──明日っていう、希望を。

「…私っ!信じます!」
「え、エリスちゃん?」
唐突に声を上げたエリスにアンゼロットと翠はぽかんとしている。
「柊さんはぜっっったい負けないって信じてますから!」
そんなエリスの決意に呼び出されたのか、突然光輝く二枚のカードが彼女の前に現れた。
「カード?エリスちゃん、なんか危なそうだから触っちゃ…ってちょっと!?」

翠の忠告を無視してエリスは左手を伸ばした。
左手が触れた瞬間、二枚のカードから眩い閃光がほとばしる。
「きゃ」

閃光は七色だった。

そう、それは──

「ほう、き?」
エリスの失った翼、"無限光"の名を冠すエリスだけの箒──ゲイザー=キリヒトとの戦いで消滅したはずの"アイン・ソフ・オウル"そのものだった。
「……私にまた力を貸してくれるの?」
七枚の箒は光跡を残しながらエリスの周りを嬉しそうに飛び回る。
「奇跡…だとでもいうのですか。ご丁寧に七徳の宝玉まで付いて」
「あっ、宝玉の力を使えば全部丸く収まるんじゃないですか?」
「そうですね…いえ、駄目でしょう。それでは"人"の勝利にはならない。問題の先送りでは意味がありません」
「じゃあ、どうして、箒と宝玉が…」
エリスが言いかけたとき、箒が、いや宝玉が突然輝き始めた。
希望を乗せた"音"を受けて。
「音楽…?そういうことでしたか…!エリスさん、はいか…以下省略!わたくしと一緒に来て下さい!」
「え、えー」
「アンゼロットさん、私は…?」
「翠さんは、時雨とてきとーな隊員を二人ほど連れて来て下さい!時間がありません、早くっ」
「は、はいぃぃっ!」
アンゼロット宮殿の奥深く。なぜだか唯一壊滅を逃れた巨大なホール。
側面はガラス張りでファー・ジ・アースがよく見える。
「あの、本当にやるんですか?」
「もちろんです。諸々の理由で"これ"が実に効果的だということは、すでに実証済みです」
ホールの中心、壇上には以前着ていた制服を思わせる白いふりふりドレス姿のエリスと、指揮用の制服ではなく普段着ている黒いドレスを、これでもかとふりふりにしたようなものを纏うアンゼロットの姿があった。
「ともかく、がんばって下さい、エリスさん。あなたの歌声に、世界の命運はかかっているのですから」
二人の前にはマイクスタンドが二本。
「そうですよね。私、がんばります!」
後ろ控えるには、ベースの翠、ギターの時雨、ドラムのロンギヌス・コイズミに、キーボードのロンギヌス・コジマメ。
……そこ、同じのが二人居るとか言うな。ロンギヌスは現在激しく人手不足なのです。

「えーとー、アンゼロットさん」
「何です?翠さん」
「ボーカルはともかく、私たち楽器の経験ないですよ」
「問題ありません。宝玉の力を使ってどうとでもできます」
「それって反則…っていうかただ歌いたいだけじゃ…」
「だまらっしゃい」
「は、はいぃぃぃっ!」
彼らの周囲には"アイン・ソフ・オウル"が、まるでスポットライトのように配置されている。

要するに…ここはライブ会場なのだった。
これから起こる、とびっきり、最大級の"奇跡"を盛り上げる一夜限りのスペシャルステージ。
特別参加は異世界からの飛び入り、超★空賊シドとゆかいな仲間たち。

「準備はいいですか?エリスさん」
「はい!」

エリスが答えたと同時に、世界中に張り巡らされた通常回線、霊界経路さらにその他諸々はジャック…というか、ワイプがが画面端に出て、戦域には無数の専用魔道モニターが姿を現した。

モニターにはエリスのアップが映し出されている。
「みなさん、はじめまして。志宝エリスです」
続いてアンゼロット。
「みなさん、ごきげんよう。わたくしはアンゼロットです」

律儀に頭を下げるエリスと優雅に会釈するアンゼロット。
「"音"を宝玉で増幅、広域展開させることでこの戦いに挑むすべての人に"希望"を届ける──それがこの"ミンメイ"作戦の趣旨です」
冗談のような話だが、アンゼロットの目は本気だ。無論、彼女も確信あってのこの作戦だ。
シドたちが発した"福音"が柊蓮司に集中・収束するのなら、彼女らの"宝玉"の音は世界すべてを包み込み、無限にも近い意志の力を与える。
「この戦いの勝敗を決めるのは、物量でも圧倒的な力でもありません」
未だ戦火の続くファー・ジ・アースを睨み、世界の守護者は高らかに宣言した。
「勝利の鍵…それは、ひとりひとりの心の力。逆境において、なお折れない強い心の力なのです!!」
アンゼロットの言葉を受け、一歩前に出たエリスが続ける。
「私はいままでたくさんの人たちに助けられてきました。柊さん、くれはさん、灯ちゃん…みんなみんな、大切です」
箒に取り付けられた"希望"の宝玉の光がエリスを照らす。
「大切な人たちのために、大切な人たちに教えてもらった"諦めない"こと、"希望"を忘れないこと、それをこの歌に込めて歌います──"Satisfaction"!!」

ポップな前奏とともに七色の光が弾けた。

4-634、641、646、651

宇宙
「どうやら、このまま押し切れそうじゃの、スカリエッティ」
青い惑星へと押し寄せる、機械と異形の群れを見下ろしながら、Dr.ワイリーがつぶやく。
複雑な思いである。人を憎み、機械の星を望んだ自分の意思が整えた異形の群れが
母なる星を押し潰す。だが、これで本当に自分の望みはかなうのか。
「この世界」が滅んだ後で機械の群れを借り受け、こんどこそ「自分の世界」であのロック
マンを打ち倒し、自分の理想を叶える。
そのための共闘であった。だが
「希望ナド無意味。スベテヲクライツクセ」
既に人の意思など残っていないスカリエッティの姿を見て思う。
以下に自分といえどもこの群れの狂気に支配されないでいられるのか?
だが既に……DCヒーロー、マーブルヒーロー、パステリオン。世界屈指の戦闘力・異能
をもった集団が屈そうとしている。絶対的な物量の前に。
地上はあの者たちの思い通りにいっていないようだが、この群れが降り立てば全ては
終わる。
もはや、悩む時間はないだろう。この群れの中には天才Dr.ワイリーのチップが仕込ん
であるのだ。必ず自分の意思で支配できると考えるしかなかろう。無論警戒は怠れないが。
目の前の愚か者の轍を踏むつもりはない。
群れが消し飛んでいく。切り刻まれ、打ち砕かれ、石に変えられ、原子の炎に焼かれ。
ヒーローや魔法少女のそれとは規模が違う。言うなれば神の御業。
「な、何が起こっておるのじゃ?」
その中心を慌ててサーチ。まず目に付いたのは巨大なロボット。おそろしく古めかしい
デザイン。胸に輝く原子力マーク。宇宙の絶対真空に響き渡る荘厳極まりない革命歌
インターナショナル。機体に記された赤い星はソ連軍機のマーキング。
データを検索する。冷戦当時、北極海でパトロール任務についていた5カ年計画号と
回答が出た。とうの昔に原子炉は燃え尽き、シベリアに廃棄された、とある。
では、あれはなんだ。「こいつはいったい何者じゃ?」おもわず呟く。呟いただけだ。
あんな非常識なものと通信する手段など考え付かない。だが
「何者かと聞かれれば答えてやろう。闇のソビエト中央委員会!」
宇宙空間を貫いて回答が帰ってくる。
「そ、ソビエト中央委員会???」
あらゆる想定を覆す回答に、混乱するしかない。
「90年で滅んだと思ったのかね?いいや、違う。より深く潜ったのだよ。」
楽しそうに笑う少女。少女だ。ツインテールにメガネ属性のセーラー服少女。
5カ年計画号の方で笑っている。
「補足いたしますと、彼女はヴィーカ・ソビエツカヤ。思想神ですわ、Dr.ワイリー。」
少女の横の和装の女性が説明を追加してくれる。その全身を覆う蛇のオーラには
見覚えがあった。<世界秩序>の配下の一人であったはずだ。
「ついでなので、説明を続けましょう。私は<世界>の一部、人を愛する蛇神、大上
由紀代。そしてこれは古き神、都怒我阿羅斯等」
彼女の傍らで機械の群れを引き裂き続ける角を持った鬼を指し示す。
「僕は九鬼蓮夜。光太郎の友人の少年探偵にして経営神。ついでにいうと、これは
僕の古代ナノマシン式神アラハバキ。天地開闢からこっち、僕に仕えている」
説明しながらも機械の群れを打ち砕き続ける少年のコートが一瞬遮光土偶ににた
姿をとる。
「最後に俺は光太郎の友人、和泉剛人。創造破壊神だ。……最近はあんまり破壊
してないぞ。収録時間が延びるだけだと気づいたからな!」
周囲の機械の群れを瞬時に石化させながら、魔眼の少年が笑う。
「か、神々がなぜワシらを阻む?ワシらを呼んだのはお前たちであろうが!」
「ええ、その通り。あなた方は大変役に立ってくれました。あなた方への備えで世界
最大の異能集団2つが釘付けになってくれたおかげで、東京の状況を制御できまし
たし。ただ、光太郎様が晋太郎様の所へたどり着いた今、あなた方はもう不要なの
です。過ぎたる力、過ぎたる滅びを私たちは望みません」
「ふ、ふざけるな。ワシらを利用しただけだというのか」
「はい、そのとおりです。あなた達のような方々は人の成長を促すための試練として
利用しやすいですので、有効に活用させていただきました。」
「君らみたいなコンプレックスの塊は利用しやすいしね」
「だが、もう終わりだ。地上がどう決着するにせよ、貴様らが地上に降りることはない」
「ちゃんと元の世界に戻してさしあげますからご心配なく。お土産も差し上げますわ」
「な」思わず絶句する。こいつらは晋太郎と同じだ。上位存在。人とは心が違う。

「シンリャクセヨ シンリャクセヨ シンリャクセヨ」
もはや状況を理解できないスカリエッティが命じる。要塞が地球へと突進する。
異形の群れが密度を増して突き進む。
ワイリーは脱出カプセルへと急ぐ。あの者たちが「制御可能な力」として自分たちを
呼び込んだ以上、我々に勝ち目はないと「わかっている」のだ、あいつらは最初から。

「ワイリーが脱出するのを待ってやる暇はないかな?」
「どうせスカリエッティも一度滅ぼしてから、再生しなければいけませんし。
一緒にやっちゃってかまいませんわよ」
「では片付けるか。紹介していなかったな。これが俺の式神、三千世界級世界演算機
天空の劫火だ」
太陽の中から現れた惑星サイズの存在が引き起こした重力震が、全てをなぎ払った。

4大神の介入で宇宙部隊ほぼ消滅。

4-644 その頃の二人

その声を聞き、彼女は思わず笑みを漏らした。

「まったく……それで正解です。
世界なんて重いもの、一人で背負おうとする必要はないんです。
あなたを助けようって人間は、あなたが思うよりずっと多いんですよ?」
「ま、マユリっ!今の声、なんでありますかっ!?」
「さぁ。とりあえず―――救援要請じゃないですか?」

笑って言う彼女に、ノーチェは一瞬言葉を失った。

「随分余裕でありますな。なにかいいことでもあったでありますか?」
「秘密です。
そんなことより、私たちもお祈りしておきましょうか。
明日は、アンゼロットさんのところで派手に騒ぐ予定なんです。来なきゃ困りますからね」

そしてまた二つ、遠く太平洋の上空から、光が加わった。

4-649 NW!群雄譚 ラスボス候補、登場?

と、1レスで済むから此処でラスボス候補投下。

 ――玖珂晋太郎は愛おしい実弟・光太郎と相対しながら
 思考の中でと或るモノに語り掛けていた。

(……〈世界の秩序〉としての僕だけの力ならコウ、今の君なら
 僕と良い勝負が出来るかも知れない……しかし、僕もコウに似て
 案外負けず嫌いでね。
 ……世界の律は陰と陽の組み合わせでも在る。
 今在る〈世界〉が、等しく世界を消滅させられる力も
 相反するそれを同居させられていたとしたらどうなるかな?)

 晋太郎の思考に呼応するかの様に、ダイソードの剣撃をその存在感だけで
 密かに受け止め且つ相手にそれを悟らせていない――今の式神の城の
 核たる眼球の様な――否、眼球そのものの巨大な球体がその瞳孔を僅かに絞める。

(……次元の果てで偶然見付けて持ち込むのには難儀したし、
 今も僕との同調は完全では無いけれど……何、ワールドゲートが
 開けばその〈多次元世界の律〉を利用して完全に取り込んであげるよ。
 その爪先の欠片から生じた分身だけで一世界を滅ぼす寸前にまで追い込んだ存在、
 その破壊神の――あらゆる知性体の器官の中でも端的に神秘の力を象徴する箇所
 ――エンディヴィエの眼。さぁ、僕に力を得させて貰うよ)

 ……式神の城の真奥に鎮座するエンディヴィエの眼は
 今は只静かに脈動するのみ………

4-662、664-671、688 誘惑する世界

八神和麻は風の精霊王と契約した術者である。
故に、彼を前にして隠れることなど不可能なのだ。

「そろそろ出て来いよ」
「――ああ、バレバレなのか。流石は風の精霊王と契約した男だ」

姿を現したのは、紅き眼と漆黒を背負った少年。
強いオーラを感じる。が、威圧感はそれほどでもない。

「俺はシン… ああ、いや、違うな。SHINだ」
「名前なんぞどうでもいい。お前が俺達を襲ったのか?」
「俺は違うさ。ただ、俺の身内がやったことに対しては謝罪しよう」

意外にも、素直に頭を下げるSHIN。
だが、その言葉が意味するところは、つまり。

「俺と綾乃を襲ったのはお前の仲間か」
「そういうことになる。本当にすまないな、先走った奴は後で処分しておく」
「処分ねぇ? まあ、そんなのは俺にはどうでもいいんだ」
「どうでもいい、か。なるほど、そういうタイプなのか――ああ、適正があるハズだ」
「適正だと? …おい、まさか魔術師か」
「俺は違う。俺は魔術も魔法も法術も使わない。研究者じゃ、ないからな」

話しながらも、和麻は構える。殺意も敵意も感じないが、戦意はある。
それに、この男はどこか気に入らない。

「ともかく、俺の目的はお前の勧誘なんだ。一緒に来ないか、八神和麻」
「面倒だ。俺に関わるな」
「…過去に、後悔していることはないか?」

その一言は、何故か心の奥底を刺激した。

「過去、だと…? そいつはどういう意味だ」
「言葉通りの意味だ。過去をやり直したいと思ったことぐらい、あるだろ」

確かに、人間は生きている限り、そういったことを考える。
ちょっとしたミスでも、大きな失敗でも、人は悔いとして背負ってしまう。

「俺達は、そういった望みを叶える存在だ。具体的には――お前を過去に戻せる」
「俺を…過去に戻せる」
「そうだ。考えてみろ、お前の後悔を消し去れるんだ」

後悔したことはある。あの時、もっと強ければ。
俺が力を持っていさえすれば、と。何度も思い返した。
それは、愛する者を失った悲しみと、愛する人を守れなかった自分への憎悪。
だから、SHINにその先の言葉を促してしまう。

「俺に……何をしろって言うんだ」
「今回の戦いを手伝ってくれさえすればいい。この戦いが終れば、お前にも、お前の身内にも手は出さないさ」

八神和麻にとって自らと周囲はごく狭い世界でしかない。
自分自身と、自分が興味を持った者達、好意を持った者達。それだけが、彼の世界の全てである。

「…いい条件だが。金は?」
「望みの金額を言えばいい。現状はこちらが不利なようだからな」

言いながら、SHINは見上げる。白と蒼の機神を。

「サイバスターとグランゾンか… 門を開くとは、やってくれる」
「お前、あのロボットを知ってるのか?」
「ああ、十分に知っているさ。魔装機神と武装機甲士、異世界のロボットだ」

SHINの説明に、和麻は納得する。道理で感じた覚えのない風が多いわけだ。

「異世界の存在が数多く流入している。俺達の目的の邪魔をする為にな」
「お前らの目的ってのは、そんなにヤバイのか?」
「この世界を壊すことさ。結果として、他の世界を救うことになる」

世界を壊して、他の世界を救う。理解に苦しむが、まあ、なんとなくわかる。
要するに、異世界とやらを救うために、この世界を壊すのか。だが、それでは話が違う。

「オイオイ、待てよ! この世界を壊しちまったら、俺達はどうなる?」
「安心しろ。壊すのはあくまでも世界だけだ、人々はそのままでな」

彼はこう説明する。人々の行為の結果として、いくつかの世界は崩壊する。
その前に世界のうちの一つを壊せば、他の世界は救われる、と。

「俺達は複数の世界に住む人々の想いから生み出された。究極の一、アルティメット・ワンだ」

アバターとも呼ばれる、世界をも上回る数多の世界の人間達の生存本能の結晶。
目的は人々の世界を守ることであり、結果として世界が崩壊しても許されるという。

「なあ、八神和麻。お前にとって、力を求めた理由はなんだ?」
「俺の理由なんぞどうでもいいだろう。お前らの目的にも興味はない」
「なんだよ、目的を聞いたのはお前だろ?」

確かに、それはそうなのだが。

「興味があったのは世界を壊した結果、俺達がどうなるかだ。世界がどうなろうと知らねぇよ」
「そうか。それじゃ、俺達に協力してくれるかどうか、言ってくれ」
「いや、本当に残念なんだがな。俺と契約してる精霊王が、あの白いのに敵対するなとさ」

風の精霊王と契約している以上、その意思も汲み取らねばならない。
それに、不利なのはSHINが所属している勢力なのだ。

「お前らが不利な状況にあるってんなら、なおさらだ。手伝う気はないね」
「そうか、残念だな。せっかく風の精霊王以上の力を手に入れられるってのに」
「ああ、残念だが手伝えない……待て、風の精霊王以上の力ってのは、どういうことだ?」
「食いついたか。そうだ、風の精霊王なんぞ問題にもならん力さ」

それは、その言葉は、八神和麻にとって、どんなに甘い毒だろうか。

「オマケに過去にも戻れる。その力を持ったままで、だ。どういう意味か、分かるだろ?」

あの時に、今の力があれば。いや、それ以上の力を持っていけるのならば。
俺は、今度こそ、あいつを守ってやれるのではないだろうか。

「そうだ、過去の選択肢をもう一度やり直せ。結果として、お前は最上の未来を手に入れる」

そうだ。それは、とても素敵なことに違いない。
だが、それほどのことができるのならば、何故?

「……なんで、俺に協力を求めるんだ」
「簡単さ。お前が俺達と同じく、U-1になりえる存在だからだ」

U-1。それはつまり、究極の一であるところの、アルティメット・ワンとやらか。
俺が、それになりえると、その素質がある、ということか。

「究極の一を受け入れる器としては、お前はかなり上質だからな。どうだ?」

それを受け入れれば、過去に戻れる。精霊王すら凌駕する力を持ったままで。
そしてその力を振るい、今度こそ彼女を守るのだ。
ああ、場合によっては故郷に戻って、風牙衆の相手をするのもいいだろう。
煉や綾乃だけじゃ心配になるし。知ってしまったからには手伝うことも考えちまう。
ああ、ああ。次から次へと湧き出てくる。俺が理想とする道筋が。
過去の後悔を消し去り、大切だと思える人と明るい未来を作っていく。
そんな日々を、手に入れられるというのならば、俺は。
こいつの言葉を、受け入れちまってもいいのかもしれない。
そして、この世界を壊してでも。自分が理想とする世界を手に入れる。
それができるだけの力を、今まで求めてきたようにさえ、思える。

「決めるなら早くしてくれよ。こっちも時間がないんだ」
「時間がないってのは、どういうことだ」
「さっきも言ったが状況は不利でな。そろそろ門番役も兼ねなきゃならなくなりそうなんだ」

いや、苦労するよ。とSHINは愚痴る。

「そうか。そりゃ悪かったな。それじゃ、俺は――」

その先の言葉を口にする前に、横から炎が飛んできた。

「危なかったわね、和麻! そいつは敵よ!!」
「いや、お前はもうちょっと空気読んでくれ」

神凪綾乃。今回の仕事のパートナーであり、八神和麻の身内の一人だ。

「おい、そこの赤いのを止めてくれないか。そろそろ門もやばそうだ」
「悪いが、こいつを止める気はないぞ。こいつの無理無茶無謀を見るのも楽しいんだ」
「なにを言ってんのよアンタは!? そもそも敵とくっちゃべってんじゃない!!」

相変わらず沸点が低い奴だ。いや、悪いとは言わんが。

「ああ、綾乃。そいつは敵じゃないぞ、新しい仕事の依頼人だ。条件もなかなかよくてな」
「やっぱそういうこと!? また乗り換えるわけ!?」
「…ぐだぐだしてないで、急いでくれよ。お前も過去に後悔はあるだろう」

SHINはなんだか疲れてるみたいだ。まあ、あのタイミングじゃなあ。
だが、おかげで俺は冷静になれた。よく考えるとあんな話はいかにも怪しい。

「さっきの話か。ああ、悪いが受け入れることはできないな」
「おいしい話には裏がある、か。それは事実だ、お前にもデメリットはあるさ」

やっぱりな、そのデメリットを隠されてたんじゃ受け入れるつもりにはなれない。

「さっさと言ってくれ。じゃなきゃお前の依頼は受けられない。」

言っても受けないかもしれないが。まあ、一応聞くだけ聞いておこう。

「たまに呼び出されて今回みたいな戦いをするだけだ、頻度は低い」
「今回みたいな戦い? そりゃ、どういう意味だ」
「だから、世界が崩壊するだとか、人々が死に絶えるだのがあった時に呼び出される」

非常勤の掃除屋ってことか。まあ、そのぐらいなら許容範囲。
さっきの話が本当なら、かなりおいしい話にはなるな。

「お前が風の精霊王以上の力を手に入れることができる。これも本当だ」
「具体的にはどういう力なんだよ。うさんくさいぞ」

まあ、気にはなるから聞いてみるか。背後で綾乃がうるさいが、BGMだ。

「数多の世界の精霊達から加護を受けられる、と言えばわかるか?」
「精霊王以上とは言えないんじゃないのか」
「お前の全力を、手加減していても常時発揮できる程度にはなるさ」
「その言葉、本当だろうな?」
「だーから和麻! そんな奴の話を聞いちゃ駄目だって言ってるでしょ!?」
「…いいのか?」
「いい、本当なら受け入れるつもりでいるからな」
「だから駄目ーっ!!」

綾乃はうるさい。別に人間さえ助かれば、世界がどうなろうがいいってのに。
まあいい、世界が壊れても人間は無事でいられると教えてやらないと。
流石にそれを聞けば、こいつも少しは大人しくなるだろう。

「イヤよ! だいたい、過去に戻るってなによ!?」
「文字通りだ。お前だってなかったことにしたい過去ぐらいあるだろう」
「む…? それって、あの娘のことよね?」
「ああ、そうだ」

知ってるくせにいちいち聞くな。本当に馬鹿だなこいつは。

「じゃあ聞くけど、そういうことして、あの翠鈴って子が喜ぶと思うの?」
「前にも言ったが、死んだ人間はどうも思わんだろう」
「違うわ! さっきの話が本当なら、過去に戻れば生きてるじゃないの!!」
「そりゃまあ、そうだが」

けど今は生きてるわけじゃないだろう。なにが問題だと言うんだ。
生きていない以上、何も感じることはない。少なくとも、今は生きていないんだ。

「過去に戻るって、いつに戻るのかは知らないけどね。そんなのは否定すべきことだわ!」
「だから、何を言ってるんだお前は」
「だって和麻、アンタは世界を生贄に自分の望みを果たそうとしているもの。気に入らないわ!」
「生贄…? どういう意味だ、綾乃」
「だってそうじゃない、そいつの話を受け入れれば世界を壊すのに加担することになる。
なら、それは力を手に入れる為に世界を壊さなきゃならないってことでしょ?
それは、自分が力を得る為に世界を生贄に捧げるってことよ!」

確かにそうだ。だが、世界が滅んだとしても、人さえ生きていれば俺はどうでもいい。
世界と人間じゃ、俺にとっての価値が違いすぎる。

「生贄にするってのは大げさだな。どうせ壊れるんだ、被害は最小限にすべきだろ」
「そうだけど…納得いかないじゃないのよ、そんなの!」

だが実際、世界が軋みを上げている。何故だか、そう感じ取ることができる。
これは、SHINの言うU-1としての素養がそうさせているのだろうか。

「おい、早くしてくれ。せめて力を受け取るか受け取らないかぐらいは」
「力を受け取ったらアンタらに協力しなきゃならないんでしょ? そんなのは…!」
「ふん、なるほどね。それじゃ、そろそろ行かせてもらうぜ」
「おい、俺はまだ答えを出してないんだが?」
「受け入れるつもりにはなってるようだが、そっちの赤いのが邪魔するだろ」
「当然よ!」

ああ、もう。本当にいつもいつも考えなしに言ってくれる。

「そういうわけだ。これだけ渡しておく」

と言って、SHINは蒼い結晶を放り投げ、和麻はそれを受け取った。

「なんだよこれは?」
「俺達の存在を受け入れるなら、それを使え。使う気になればいつでも、な」

言いながらも、SHINは去っていく。状況が不利なのは、本当だろう。

「待て。最後に一つだけ聞かせてくれるか?」
「いいぜ。なんだ?」
「お前は――U-1になってどう思った」

その言葉で、SHINは立ち止まる。その表情は見えない。

「最初は望んで手に入れた。俺は力が欲しかったから。大切な人達を助けられるだけの力が。
次は当然、戦った。力を手に入れたなら、それを振るい、弱者を助けるのが当然だ。
今は少しばかり飽きてきた。最初の想いはともかくとして、その為の義務がうざったい。
だが、今回の戦いが終ればまた戻れる。労働に対する報酬としては十分過ぎる世界へな」
「なるほどな。そりゃ、納得だ」

道理で、俺がこいつに共感してしまったわけだ。
SHINは大切な人達を助ける力を欲した。それは、守れなかったからだ。
ならば、今は、どうなのか。力を手に入れ、結果として守れたのかどうか。

「当然、守れたさ。俺は少なくともあの世界では最強となり、究極となった。
たまに呼び出される以外は、軽く力を振るっただけで英雄扱いだ。
心苦しいと思わなくもないが、それは贅沢な悩みだろう?」

圧倒的な力を振るって弱者を助け続けたのならば、そうもなろう。
英雄扱いを嫌う気持ちもわからないでもない。
だが、それは楽そうで、とても魅力的な世界だ。

「もう話は終わりだ。俺は行くが、お前はどうする?」
「ああ、お前らを受け入れることにした」
「ちょ、ちょっと和麻!?」

話を聞いてわかった。それは俺の望みに限りなく近い世界だ。
望んだ世界と同一というわけじゃないが、その程度は割り切ろう。
煉や綾乃、なにより翠鈴がいる世界。その世界が手に入るのなら、俺はそれだけでいい。

「考え直したんじゃなかったの!? ちょっと和麻ーっ!!」
「うるさいぞ、綾乃。別にお前らを裏切るわけじゃないだろうに」
「裏切りよ裏切りーっ! アンタが嫌うやり方にしか思えないっ!!」

俺が嫌うやり方か。だが、世界そのものを壊したとしても、俺にはどうでもいいことだ。
だから、俺はU-1を――――アバターの力を、受け入れた。
それは禍々しき漆黒の風。それは聖浄なる純白の風。
相反するふたつの風が、八神和麻によって統一される。

「ハ、ハハハ……ハハハハハハハハッ!!」

愉悦、歓喜、そして――自分を見失うほどの快感。
圧倒的な力を得た。そう自覚する。この力さえあれば、もはや自分に敵などいない。
物理法則をも超越する精霊術を、更に超越し、世界の理も何もかもを無視できる力。
それが『俺達』の――U-1・アバターの力!

「最高だ! ああ、最高の気分じゃないか! いつかより、もっと喜ばしい!!」

自分が壊れていくのがわかる。だが、それもどうでもいいことだ。
弱い自分など必要ない。自分の身内を守れればどうにでもなるだろう。
そう、身内さえ守れれば、他はどうなろうが知ったことじゃない。
世界が壊れても、俺が幸せになれさえすればどうでもいいのだ。

「これが、アバターの力か…! クハハハ! いいぜ、SHIN。手伝ってやるよ」

いや、最早それは手伝う、などというものではない。
アバターとなり、U-1として存在する以上、それは当然の義務だ。

「この八神和麻が……いや、KAZUMAが風の帝王として君臨する!
この世界すべてに風が存在するならば、世界そのものが俺の領域となった!!」

風の精霊達に協力を願うのではない。風の精霊達を屈服させ、服従させる。
精霊王さえ超越した今ならば、それも不可能ではないのだ。

「綾乃、お前はどうする? 一緒に来るか?」
「…嫌よ、そんなの。今のアンタにはついていけない」
「そうか、残念だ… 本当に残念だ、綾乃」

言いながらも、その目は笑っている。嘲笑っている。
本当に馬鹿だ、と。どうせ同じことなのに、と。

「まあいいさ。終った後で、素直にしてやろう。
いや、少しばかり気が強い方が好みではあるんだがな。ハハハッ!」

その言葉は、まるでいつでも素直にさせることができると言っているようだ。

「概念としての俺達はそういう存在だからな。おい、急いでくれKAZUMA。
神々もどうやらそろそろ終焉を望んでいるようだからな。ああ、負けるかもしれないがそれも務めだ」
「理解はしているさ、当然な。だが、俺に負けるつもりはない」

去り行く二人を、綾乃はただ見つめるしかなかった。

――和麻はKAZUMAとなり、SHINと共にこの世界を壊そうとしている。
ならば、自分にできることはないのか? 和麻が更なる力を得たなら、自分では到底及ばない。
そんな自分には、なにもできないのか。そう、綾乃は絶望した。
だが、その時だった。歌が、聞こえたのは。

――――紅い月が昇る、満ちたる闇の象徴。月門は開かれた、贄求めて。

それは、その歌は。どこから聞こえているのか。

――――心の深遠に、喰らいつく邪悪な影。儚く消える夢、つなぎとめて。
――――真実が、揺らいでる。WAKE UP!
――――さだめ超えて。今、解き放て。
――――求めて、秘めたる力。信じて、思いの強さ。
――――開いて。希望への道。伝えて。明日への祈り。
――――夜の闇まといて。FLY IN TO THE NIGHT!

それは希望の歌。世界を侵食する、絶望への反抗。
歌に乗せられた願いが、祈りが、神凪綾乃をつなぎとめる。
まだ絶望するには早い。まだ諦めるには早すぎる!
綾乃は立ち上がる。手にするのは、古から神凪家に伝わる炎雷覇。
自分の中に、まだ力があると確信する。なら、できることはあるはずだ。
心にあった諦めという絶望を燃やし尽くす。概念さえも、焼き払う。
そう。神凪の炎は、もとより形のないモノを燃やす為にあった!
ならば、自分はまだ戦える。絶望なんて、もうどこにもない。
私がこうも簡単に自分を取り戻せたのだ。和麻なら、もっと簡単なはずだ。
その為に、私があいつを取り戻す! 過去ではなく、確かな未来を見つめさせる為に!

「過去は大切でしょうよ、ええ! でもね… 人間にとって大事なのは、明日であり、未来よ!」

そのことを、あいつに教えてやるんだ。この決意を、和麻に叩きつけてやる!
だから、受け取って欲しい。私の決意を、私の希望を、祈りを、八神和麻という風に託したい!

「だから――私の全力で、根性叩きなおしてあげるから!!」
「流石です、綾乃様」
「俺達も手伝いますよ」
「誰…!?」

果たして、そこにいた。少女の決意を見て取って。
風牙衆の生き残り、風巻美琴と。神凪宗家の一人、神凪燎。

「あんた達… いたの!?」
「はい、偶然にもこの街で仕事がありまして」
「そういうわけです、綾乃様。八神和麻には借りがある。
今回は、それを返すことにしますよ」

彼らの気持ちは嬉しい。だが、それでも、彼らと和麻を戦わせるわけにはいかない。
今の和麻に手加減など期待できないからだ。この二人と和麻には、自分以上の差がある。
だから、戦わせるわけにはいかない。そう思った。

「駄目よ。和麻は、私一人で引き戻すわ」
「ですが!」
「駄目と言ったら駄目なの。アンタ達も、結構ボロボロじゃないの」

そう、二人は多くの敵と戦っていたようだった。
この街中にあふれたあしきゆめと、戦って、戦って、戦った。

「だから、後は私に任せなさい。これでも神凪宗家、次期当主よ?」
「いえ、我々でもやれることはあります」
「そうさ、俺達は露払いに徹します。だから、一緒に行きましょう」
「……そう。ありがとうね、二人とも」

迷いはない。今こそ、神凪綾乃の全力を出し切る時だ。

――――だから待っていて、和麻。私がアンタの目を覚まさせるから!

その手の力は、確かな未来を手にする力。悪夢に染まった世界に、決意を与える言葉。
祈りが力を生み、希望への道を切り開く。それこそが、本当の強さなのだと。
これは、希望を受け取った者達のうちの、一組の話だ。
彼らの顛末は語るまでもないだろう。希望という概念も人々が望んだもの。
U-1、アバター、最強という幻想。その概念を打ち砕くのは、希望という幻想である。

4-677

 サイバスターの開いた橋頭堡。
 異世界の参戦者とともに、ウィザードたちもそこから城の内部へと進出していた。
 しかし内部に入ったところでも、やはり多量の自律機動兵器や異形の化け物が立ちはだかる。
 それらを駆逐しつつの進軍は、次第にその足を遅くさせていった。
 駄目か。そう思いかけた瞬間だった。

 ――光が舞い降りる。

 その光は小さなカードの形を成していた。
「琴理ちゃんセンパイ!」
「風音さま!」
 互いの名を叫び、ふたりは頷きあった。
 己の肖像が描かれたカードを、手に取る。手に触れた瞬間、それは光の粒子となって弾け、その手に吸い込まれていった。
 するとどうだろう。琴理と、風音の体から、溢れるように。
 プラーナの、光が。
「……結局ボクたち」
「優さまにご迷惑かけてばかりですわね」
 更には。
 聞こえてくるのだ。世界を諦めまいとする声が。希望を信じ、叫ぶ声が。
 それは錯覚かもしれない。だがそれで十分だった。
「ボクたちだけじゃない」
 突入からともに行動していたウィザードたち――フリーの者もロンギヌスの制服姿のものもいた――の元にもその声は届いているようだった。
 そして小さな、そう、本当に【小さな奇跡】も、届いていた。
「こ、このカードは……」
 ロンギヌス制服を着込んだ仮面の男が、自らの肖像を留めるカードに手を伸ばす。
 それは琴理や風音のときと同じように弾け――
「ぬあああああああっ!? この力はッ!?」
 急激に上がっていくレベルを実感しながら、仮面の男は叫んだ。
 力を手にした今の自分を。脇役であっても、それ故に主役の脇を護ることの出来る自分を。
 だから、今この瞬間、名乗りを上げるのだ。

「超★ウルトラスーパーヘヴィミラクルスペシャルハイパーグレートワンダフルビューティフルマーヴェラスストロングマッシヴ・ロンギヌス・コイズミ!
 ここに新生いいいいいいいいいいいッッッ!!!!!!!!!!!」

 超★(略)コイズミは怒涛の勢いで迫り来る機動兵器を薙ぎ倒していく。
 それを見やり、我も我もとカードに手を伸ばすその他ウィザード。
 この瞬間、皆の想いは一つだった
 ――自分にももっと出ばn
 違うだろ。
 ――聞こえ来る、全ての希望の声に、応えられるだけの力を!


*****
以上、PC-NW勢とその他名も無き参戦者の方々の雑魚を駆逐する模様の実況でした。
名前アリの方々は後ろ任せて心置きなく戦ってください。

4-681 :FLY INTO THE "KURENAI" NIGHT COME'S ON BULE ERATH!

空に浮かんだ 月の誘い あやしく光る

壊れた窓からのぞく摩天楼 墓石みたいだねと誰かが言う
思えば生きてる証って誰から貰えるんだろうね?

繰り返すアキラメの日々のなか 誰よりも君を求める理由が
打算じゃなくて愛という本能だと信じさせて

その笑顔を その涙を 胸に抱いて歩いていく
まだ知らないその向こうにたとえ何が待っていても
この世界がこの全てがたとえ明日消え去っても
想いは消せはしないから

A Night Come's!

紅い月が昇る 満ちたる闇の象徴
月門は開かれた 贄求めて
心の深淵に 喰らいつく邪悪な影
儚く消える夢 繋ぎとめて

真実が揺らいでる
WAKE UP さだめ越えて 今 解き放て

僕たちをやわらかく包む
終わらないこの世から目を逸らさない
青ざめた光遮って
偽りに満ちている 時の流れ止めよう

繰り返す嘘も
繰り返す苦しみも
終わらずに廻り続ける
青い星の上でずっと

空に浮かんだ紅き印が導く時のなか
出会えた仲間たち なくせない未来を
たとえこの身が傷ついたって絶望に負けないから
散りゆく この世界と生まれ変わろう

凍てついた青い時のなか 求め合う繋がりは刹那の焔
抱き締めた君の眼差しが 哀しみに濡れてても解きはしない

絡みつく定説の鎖(ALL HAIL TRUE MOON & MOON)
解き放ち風の指す路へ(ALL HAIL TO THEE)

その笑顔を その涙を 胸に抱いて歩いていく
まだ知らないその向こうにたとえ何が待っていても
この世界がこの全てがたとえ明日消え去っても
想いは消せはしないから

見つめて 確かな未来
探して なくしたカケラ
感じて 古の技
与えて 生み出す言葉

求めて 秘めたる力
信じて 想いの強さ
開いて 希望への道
伝えて 明日への祈り

夜の闇まといて FLY INTO THE NIGHT

4-683

The World Is Critical!
          NightWizard!

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