名称不明、解析不能、謎。まるで解らない。
ここまで思念体にデータが無いのは異例。
この物体は何?

別々の物体ごとに分ければ個々の名称は解る。
しかしそのもの自体の名前が解らない。

…そんなものが何故ここに…?

ダダダダダッ…

…!
何者かの気配…
検査モードを解除する。

ガチャッ
バタンッ
キョン「…ふう、鍵しとけばあのガチホモも入ってこれまい」
『キョンタンどこですか~?昼食くらい一緒に食べましょうよ~』
キョン「……ふう」

…古泉一樹はいずれ何らかの処置をしなければ。
このままだと色々と…マズい。

「お、長門も昼飯か?」
彼にしか解らないくらいの頷きで返答する。
「そうか、一緒に食べないか?
恐らくここから出たら古泉の餌になりそうだからな」
「構わない」
「サンキュ」

…あ、と彼が小さく声を出す。

「長門、今日の昼飯は天むすか」

天むす…よく理解できない。

「あ、もしかして知らなかったのか?」
「…」
「そうか、まあ仕方無いな。
とりあえず食べようぜ」

頷きながら、こんなものを持たせた喜緑江美里には制裁を下そうと誓った。

「…」
「あれ、どうした長門食べないのか?」
「食べ方」
「え?」
「…これの食べ方」
「なんだ、知らなかったのか」
「…」
「い、いや、別にそんな大規模な問題じゃないし大丈夫…だぞ」
「そう」
「そうだ」

嘲笑う声が聞こえた気がした。
…おのれバックアップめ。

「…と、食べ方ってもなあ…普通におにぎり食うのと同じだと思うぞ」
「…」
彼の言った通りに、食べてみる。
ただ少し大きいということは考えた。
それはそれでいいのかもしれない。

「…味はどうだ?」
「…悪くない」
「そうか。それより早く食べないと休み時間なくなるぞ」
「大丈夫」

授業は情報を改ざんすれば出なくてもよいのだが、
彼と同時に出るのもいいかもしれない。
今日はそうしよう。

「…食べた」
「そうか…って早いな」
「…時間」
「うお、マジだ…
そしたら長門、行こうぜ」
「構わない」

ガチャ

「HAHAHA!!さあキョンタンもう逃げられm…」
「急いで」
「お、おう」

「WAWAWAわすれ…ぬおぁっ!?
…これは古泉!…の像か」



「喜緑江美理」
「なんですか?」
「天むす、ありがとう」
「あら、どういたしまして」

「…バックアップ」
「その呼び方直してくれないかな♪」
「貴様よくもこの俺をコケにしたなァァッッ!!」
「ちょwww明らかに濡れ衣wwwwぐぼぁwww」

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最終更新:2007年08月06日 23:44