望月杏奈「秘密の口づけ」
執筆開始日時
2017/06/16
概要
「うわぁ……酷い顔だな」
うん、と。昴さんの言葉に、心の中で同意しておく。
流石に声に出して同意しにくい……と言うより、したくなかった。
当の本人はそんな杏奈の胸中なんてまったく知らずに楽しそうに笑っている……むむ。
「うへへ…………。私が選ばれし戦士だなんて……」
百合子さんは楽しそう……。本当なら微笑ましいはずなんだけど、ね。
「いつからだ? こんなに百合子がヤバくなったのって」
「昨日から……、かな…………」
そう、昴さんの言う通り百合子さんはヤバイ……。
とても、ヤバイ……。
百合子さんはよく妄想する。それはもう事務所の皆にとっては慣れっこで、今更騒ぐことじゃない。
だけど、ここ数日で状況は加速していた。
なんというか…………妄想の世界に、より深く潜って行くようになった、みたい……。
「妄想の中身を垂れ流されるのもアレだったけど、垂れ流さない代わりに、これもこれでなー」
「そう、だね……」
そう、百合子さんは妄想の内容を口に出さなくなった――これだけなら、良かったんだけど、ね……。
ただ、一つ問題が。
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^望月杏奈 ^七尾百合子 ^永吉昴 ^春日未来 ^松田亜利沙
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最終更新:2018年02月12日 17:37