涼「嘘と裏切りと律子姉ちゃん」


涼「嘘と裏切りと律子姉ちゃん」


執筆開始日時
2012/08/24


概要

※この作品には拷問、殺人、レイプその他エログロシーンが含まれます。


プロローグ

「大丈夫。大丈夫よ、涼」

 女は、よろよろと進む。
 その背に負うものの重みと地面の傾斜が、その速度と正確性を奪う。

 蹴躓き、何度も膝をつきながら、それでもけして背中の人物を落とすことなく、彼女は山を下る。

「道まで出たら、適当な車をつかまえて、救急車を呼んでもらいましょう。そのまま乗せていってもらってもいいわね」

 彼女の肩に頭をあずけっぱなしの従弟が、こくんと頷いたような気がして、女はおかしくなってしまう。

「でも、乗車拒否されちゃうかしら。こんな汚れてたら」

 彼女は己の体を見下ろして、そう呟いた。スニーカーが泥まみれなくらいは、山にいるのだから当たり前だろうが、グレーのパンツスーツも
べっとりと汚れている。

 染め抜かれた色は、暗い赤茶。
 泥でも汗でもない、それ。

「大丈夫よ。大丈夫」

 真っ白な顔で力なく彼女の背に負われている従弟に声を掛け続けながら、彼女は山をじりじりと下り続ける。

 がくがくと震える足で、荒い息を吐きながら、彼女は行く。
 その背に従弟の亡骸を抱えながら、秋月律子は、行く。

タグ

 ^秋月涼 ^秋月律子 ^りょうりつ ^R-18 ^エログロ


まとめサイト




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2012年12月30日 13:57
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。