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前田一族(まえだいちぞく)

 前田葉子をはじめとする前田家の血縁者からなる一族。
 本家は昔ながらの藁葺屋根の屋敷で、いわゆる旧家である。一族の規模や周辺地域との関わりについてはあまり語られないため、詳しくは不明。

 前田和子は本家長男の嫁であり、良夫は本家の後継ぎである。
 作中で明かされる設定などを照合すると、泰明は良夫の父の姉か妹の子供、葉子の父は良夫の父の弟の子供である。和子は高齢出産で良夫を授かっており、婚期が遅かったのか、なかなか子供を授からなかったのかは不明。

 隠しシナリオのみ語られる鈴木由香里の祖父は和子いわく「後継ぎになれなかった」男子とされており、本家に近い人間だったと思われる。葉子らの祖父の兄弟か、あるいは従兄弟辺りと推測される。
 正美と哲夫に関しては直接的な血縁関係は不明。和弘に関しては展開によってはいくつかのパターンに分かれる。

 前田一族には「おふるど様」と呼ばれる神に生贄を捧げ一族の繁栄をもたらす、という作品のイメージを一変させる展開が存在する。ともすればネタ的な展開の一つに思えるが、由香里のシナリオから派生する形で和子と良夫の二人に同様の設定の隠しシナリオが発生する。それまでの和やかな空気が一転し、由香里と和子・良夫の対立からはじまり、一族全体に関する闇が明かされる。ある意味裏メインシナリオとも言えるほどの重厚感がある。

 名前が固定しているオープニングを除き、主人公の苗字を変更すると一族の名称も変わる。
 素直にデフォルトのままでいくか、自分の苗字、あるいは「坂上」や「風間」といった姉妹作と関係する苗字にするも良し。泰明や由香里などと同じ名字にすると一族の血縁関係などを若干操作している感もあり、人によってはなかなか楽しめる設定である。


魔王少女☆あけみん(まおうしょうじょあけみん)

 魔王で少女って呼び名が何も考えていなさそうで、
 とっても素敵だわ。

 初出はTwitter企画『殺人クラブジャック』。
 こちらは「殺人クラブ」のメンバーが七転び八転がりのTwitterアカウント運営を一人ずつ交代で担当するというもので、その三人目として登場したVチューバーが彼女。
 ビジュアルは『特別編』の「岩下明美」。

 昼過ぎ、突如「20時からゲーム実況を始める」の宣言と共にTwitterに姿を現す。
 しかしながら20時には遅刻、さらにはお腹が空いたので予定を遅らせるなど、岩下さんらしからぬ言動を連発。

 そして、ようやく投稿された動画がこちら

 ……リンク先での種明かしのとおり、その正体は岩下さんのガワを被った「細田友晴」だった。
 岩下さんの逆鱗に触れた細田さんは夜の闇に消えることとなる……。

 細田さんの末路はこちら

 なお殺人クラブジャック中の一連のメンバーの行動は、全てリーダー「日野貞夫」の描いたシナリオ通りの芝居だったと語られている。
 「あけみん」も例に漏れないわけだが、当の岩下さんはその後のTwitter上での質疑応答にて、ユーザーから寄せられた「またあけみんやってほしい」という要望に「興味がないと言えば嘘になる」と[意外にも]前向きな返答をしている。

 ちなみに「魔王」という岩下さんの肩書呼称は、SFC版『学校であった怖い話』を取り扱った某実況動画で某実況者が岩下さんの作中における暴挙を目撃して思わず漏れた発言が由来と思われる。
 当然、当時は公式設定などではなく一部学怖ファンの間でひそやかにネットミームとしてささやかれていたものに過ぎなかったが、上記の経緯を辿ることで(半)公式化したという流れである。

 『秘密』「行かないほうがいい」ルートに登場。
 まさかの魔王再臨。
 今回は中身は細田さん……というオチではなく、れっきとした岩下さんご本人による「Yチューバー」活動である。
 なお、細田さんは「あけみん」のマネージングや編集、その他雑用、椅子を担当しているようだ。

 投稿動画はゲーム実況が主。
 顔出しはNGのため、収録した音声に後からイラストアバターを当てるという編集スタイルをとっている。

 また、チャンネルの視聴者は「あけ民」と呼ばれる。
 あけ民はあけみんを「あけみん様」と呼び崇拝しているらしい。

 今回は同じくYチューバ―である「坂上修一」とコラボ動画を企画し、「黒バラの城」へ廃墟探索に行くことになるのだが……。


凶夢(マガユメ)

  • 登場作品:探偵局,鳴七
  • 種族:ゲーム? 都市伝説?
  • 関連人物:日野貞夫,大本真美
  • 関連用語:都市伝説探偵局
 『凶夢』とは飯島多紀哉が提唱する「アパシー・シリーズ」の一環を形成するタイトル(プロット)の一つである。「応援本」においてはじめて存在が確認された。
 また、『AMC1』攻略本において、各作品の主人公がフル出演する作品であり、『(新・晦)庚申講の夜に』、『アパシー最凶作 凶夢』(おそらくは応援本と同一の作品であろう)共に日丸屋秀和に原画を依頼することがアドリブではあるが明らかとなっている。
 構想上では救われないシナリオしかないらしい。

 同時にアパシー作中世界では最悪の部類に入る都市伝説の名称であるらしい。
 作品の性質は飯島氏の口から後に断片的に語られたが、端的に言えば「死病のように次々と感染していき見たものを殺していく悪夢」というもの。第一犠牲者は「日野貞夫」であり、下手を打てば鳴神学園壊滅に至るまで事態が悪化するらしい。

 『探偵局』で触れられたところでは「殺人クラブ」や「七不思議の集会」と並び、禁忌となる都市伝説であるらしい。作中では詳細が語られることもなく、前述の特徴を合わせ、「探偵局」シリーズのメインストリームに組み込まれることはないものと考えられていた。 

 現在の日丸屋氏の多忙や一応のゴール地点を『完全版』と考えている公式サイド(ファンサイド)の風潮を考えると、遠大な試みになり、このゲームが実体化する日は遠く思える。されど、悪夢は泡沫のように弾けさせる方が良いのかも……? 
 ましてや、凶夢は……。

 『鳴七』「坂上修一の学校であった怖い話」に登場。
 この場合の「凶夢」は強豪の妖怪として創作文化上では知られている「七人ミサキ」を彷彿とさせる性質を持つ、七人の亡霊の集団である。彼ら彼女らが生者をひとり犠牲にする代わりに最古参の亡霊が成仏し、入れ替わりに犠牲者が仲間に加わる。
 そんな亡霊たちが生者を引きずり込むために使う手段が「」であり「悪夢」である。

 ただし、一週間という刻限の間に手を打てば魅入られた生者は亡霊の魔の手から逃れることができる。


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呪いマンシール(まじな-)

  • 登場作品:特
⇒「千葉祐樹
⇒「森永安雄


魔女(まじょ)

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,四八,特,学恋V,小学怖,ドラマCD,秘密,鳴七
  • 種族:カテゴリ
  • 関連人物:岩下明美《比喩》,飴玉ばあさん,園部茜,黒井きらら,中山真美華,藤森美沙,福沢玲子《正体?》
  • 関連用語:悪魔,黒魔術,黒魔術研究会,肖像画
 魔女とは悪魔と交わり魔力を得た女性、もしくは魔女術(ウィッチクラフト)を修めた呪術者。
 対義語は「聖女」、ひょっとしたら「仙女」かもしれない。
 後者はグリム童話などに登場する善き女魔法使いの訳語である。

 必ずしも悪魔が関わるわけでなく、邪悪な存在と言い切れる職業ではないのだが、いずれにせよ両者は混同されることが多い。門外漢からすると「魔女狩り」で一緒くたにしてかられる存在と偏見の目で見てしまう。

 どちらにせよ怒らせるのは危険であることに変わりはなく、シリーズ内では多かれ少なかれ魔術的な要素が関わる女性に対し、畏怖もしくは罵倒の意味を込め、この呼称が使われることも多い。

 「立花ゆかり」のような報われない女の子を守る魔女と自称した岩下さんや「園部茜」の凶行を見て罵倒した良夫などはその一例である。彼女たちに流れる悪女的なイメージはどことなく「運命の女(ファム・ファタール)」的かも知れない。

 あと、変わったところでは黒いとんがり帽子を被った、正統派過ぎる魔女スタイルを踏襲した黒井姉妹が登場する(軽く魔法少女混じってるような……)、彼女たちの場合は職業「魔女」であると同時に種族「魔女」であるようにも見受けられる。
 こちらは児童文学やキッズ向けアニメなどにみられる魔界からやってきた異邦人的なニュアンスが強い。
 人に害をなす悪魔との縁は皆無ではないようだが、どちらかと言えば人助けをしてくれるいい人(?)たちである。

 『晦』泰明一話、良夫四話、隠しシナリオに登場。

 泰明一話「絵画に隠された謎」。 
 ルネサンス期に描かれた無名画家の絵を復元する過程で泰明さんたち番組製作スタッフは絵の裏に隠されたもう一枚の絵を発見する。描かれている可能性のあるものはそれこそ多岐に渡るのだが、この項目では魔女もしくは女神というパターンを取り上げる。
 ストレートに恐ろしい魔女が描かれていた場合はCG担当スタッフの「風間望」のトラウマがよみがえり、続きなんとも言えない形で話は〆られる。この場合は超常現象は何も起きず、絵と風間さんのトラウマ元はたまたまそっくりだったというオチとなる。

 打って変わって女神が描かれていた場合だが、こちらの展開は豊富に派生する。


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 良夫四話「転入生・園部茜」。 
 良夫のクラスに転入してきた「園部茜」のことをどこかいぶかしげな目で見てきた前田良夫だったが、園部の影が見え隠れする不審な出来事が続発する。
 そして、トドメとばかりに調理実習で作ったので食べてほしいと良夫のもとにカップケーキを持ってくるのだった。

 そんなカップケーキを良夫の友人「江藤」が食べて血を吐いてしまった場合、ここまで様子を見てきた良夫もさすがに看過できない、正体見たりとばかりに園部のことを追いかける。
 その際に園部の呼び方に「魔女」が加わることになった。ニュアンスとしては危険な女の言い換え程度だろうが、ここに至る展開の中でも園部茜は常人では行えないような数々の所業を働いていることが多い。どこか腑に落ちてしまうのもまた確かだろう。

 『VNV』『特別編』「かぐわしきにおひ」「かぐわしきにおひ(改訂)」に登場。
 自身に付きまとう「大川大介」の悪臭に業を煮やした「綾小路行人」が最終手段として打って出たのは「黒魔術」による悪魔召喚という一手だったのだが、それを実行するにあたって「風間望」から黒魔術セットの提供を受ける。

 このセット、悪魔召喚に必要な魔法薬が一揃いな逸品で十八世紀に実在したという「ウィモンス・W・ファレウス」という高名な魔女がてづから調合したというシロモノらしい。コウモリの羽などといったいかにもそれなりな素材も付属していたんだとか。
 来歴としては風間さんの父が面白半分で買ってきた海外土産で、日本語の説明書も付いていたという点で若干信憑性にケチがつくところはあるが実際に召喚にこじつけた辺り、効力は本物だったようだ。

 『小学怖』シリーズに登場。
 六年六組のひとり「藤森美沙」は現実的に魔女になることを目指し、実際に呪いも学び、悪魔についても造詣が深い、そんな小学生である。

 『鳴七』「倉田恵美の飴玉ばあさん」ほかに登場。
 元々魔女属性を有していた「飴玉ばあさん」が今回は明確にそう定義されている。
 そのほか、生まれながらにそうであったり、長い修行の果てに人間の域をすでに脱している種族としての「魔女」が複数名を連ねている。


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 「マフィアの娘」。


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マネキン

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,特,ドラマCD,稲in
⇒「マネキン


魔音(まのん)

  • 登場作品:小学怖,極,鳴七
  • 種族:現象・アイテム
  • 関連人物:藤森美沙,倉田恵美《噂》,間土根司人《魅了》
  • 関連用語:悪魔
 「魔音」とはレコードを逆再生させることで意味のあるメッセージが再生されることがある現象、もしくは仕掛け。
 その中でも悪魔、悪魔崇拝者が好むとされる神を冒涜したり暴力的な汚言をまき散らしたりするものを主として指す。
 現実で逆再生によるメッセージは「バックワードマスキング」と呼ばれており、魔音は作中における独自の呼称である。

 [マノンという読みがどこから着想されたかは定かではないが、「七つの大罪」の一角である強欲を冠する大悪魔「マモン(マンモン)」をどことなく想起させる話である。もちろん制作側からの証言は得られていない。]
 ちなみに作中で紹介された、世界を席巻した有名アーティストがこの魔音を仕込んでいたという話が持ち上がったのは事実である。反キリスト、悪魔崇拝をモチーフにする音楽ジャンル「ブラックメタル」は魔音を積極的に取り入れているとされる。

 もっとも「バックワードマスキング」の危険性についてはキリスト教保守派が仕掛けたネガティブキャンペーンに乗っかる形で陰謀論が流布された結果であり、半ば都市伝説化している。言うまでもなく信憑性は大変低い。
 単なる遊び心として入れたものや偶然生まれてしまった作品にまで風評被害が向けられてしまった例もある。

 なお、シリーズ中に登場する魔音は「呪い」や悪魔召喚に用いられるのだとか。
 後者の場合は術者が複雑な儀式を行わずともレコード自体が召喚の手順を代行してくれるスグレモノである。
 [先行作品としては『女神転生』シリーズに登場する「悪魔召喚プログラム」を想起させる話だが、最新テクノロジーや身近な玩具に乗っかって版図を広げようという試みは人間を越えた叡智を持つ悪魔なら発想として大いにありうるのかもしれない。]

 そして特に強力な魔音は本来の用途から外れた通常再生でさえ聴いたものの命を奪って余りある威力を発揮する。使い方によっては世界を滅ぼせる可能性さえある、と語られている。
 また、魔音は悪魔が自分たちが活動しやすい下地を作るために人間たちに流布させたものであり、下火になったのはその役割を果たしたためとされているようだ。

 『小学怖』火曜日「魔音」に登場。
 初登場作品。
 かつて鳴神学園初等部で音楽を教えていた「間土根司人」が作り上げた最凶最悪の「魔音」のレコードについて、(本格派)魔女志望の「藤森美沙」さんの口から詳細に教えてもらえる。

 『極』「呪われた旧校舎」に登場。
 直接悪魔崇拝と繋がるわけではないが、クトゥルー神話の体系に属する危険な音楽「エーリッヒ・ツァンの音楽」が「魔音」と結び付けられる形で登場する。
 で、音楽室にカセットテープで保管されていたこの音楽だが、フルで聞いてしまうとSAN値が一発で吹っ飛ぶ。
 旧支配者ではなく外なる神の片鱗に触れてしまえば常人が耐えられるわけがないといえばまぁ納得だろう。

 『鳴七』「カエルですか?ネズミですか?」に登場。
 やはり数十年前に起こったという、上記「間土根司人」が制作に至った経緯や周辺の事情、魔音の詳細などについて、今回は「倉田恵美」の口から教えてもらえる。

 ただし、話の流れこそ藤森美沙さんがしてくれたものとほぼ同様なものの、倉田恵美の伝手では確度の高い情報が入手できなかったためだろうか、制作者の姓名や転機となったある小学生との出会いは語られていない。
 前提が色々異なるため、この世界における「魔音」は単なる不明瞭な噂で片づけられる可能性もなくはない、かもしれない。

 ただ、よりにもよってこのシナリオ中で確度の高い情報ソースを持っている(と自称する)のは言動に全く信頼性がない「染谷洋子」である。祖父が学園に音楽教師として長年勤めることができたのは前任者「間土根司人(推定)」の日記のおかげだったらしい。

 いずれにせよ、プレス機での制作者の謎の死、そしてそれと引き換えに現れただろう「魔音」のレコードは、本来なら不特定の誰かのもとに誘うように現れ、通常再生であっても聴いたものの命を奪うという触れ込みで噂されている。
 が、そのレコードを霊感至上主義で、霊感があれば何でもできると思い込んでいる染谷さんが手に入れてしまい……?

 そこに自身も悪魔疑惑があるクラスメートの「美津見志保」のツッコミが挟まりつつ、悪魔崇拝者「中山真美華」が現れ当のレコードを持って行ったと思いきや、それを危惧した「加瀬ひなた」がやってきて、話は二転三転するのだった。

 真相はあなた自身の目で確かめてほしい。
 小娘どもの軽すぎるノリで世界の命運が左右される事態は、魔音が世に実在している限り去ることはないのかもしれないが。


マメダマメオ

  • 登場作品:学怖,鳴七
  • 種族:セリフ(迷言)
  • 関連人物:岩下明美《迷言》,坂上修一《言わした》
 岩下四話「赤い傘青い傘」に登場。
 主人公が折り畳み傘をいつも持ち歩いていることを知った岩下さんが、賞賛または軽い揶揄が織り交ざった感情を込めつつ言い放った迷言。岩下さんをはじめとした女の子の間ではとってもまめな男の子を尊敬の意味を込めてこう呼ぶらしい(※もちろん真偽は不明)。

 主人公はまんざらでもないと思いきや、そんなわけもなかったようだ。
 確かにまめな子はよくモテると言うが……。風間さん発のほとんど暴言である「便器ナメオ」くんよりかはマシだと思わなければいけないのだろうか?

 実はこのセリフ『学怖』限定だったりする。
 岩下四話「赤い傘青い傘」は倫理コードに引っかかったためか削除された展開が存在し、また全編に岩下トラップが仕掛けられた都合もあったのだろう。
 ふたたび彼の雄姿を見る機会はついぞ現れなかった。ここは後継者たる「メンド・クサガリーナ」さんに後進を託したと、好意的に解釈……できない。

 新世代機への移行に伴い、シナリオ面で大きな強化を図られ「どの分岐を選んでも同じ展開」と言うことがなくなった『学怖S』だが、移植によって意外な名(迷)台詞が消えている/増えていることを見逃しているファンの方も多いかもしれない。
 コアなファンであっても、分岐/結末以外の細かい変化は見逃すことは多い。ここはひとつ消されたマメオ君に倣い、テキストパターンの変化を見つけ出してみられるのもよいだろう

 『鳴七』「赤い傘、青い傘」に登場。
 祝☆マメオくん復活。
 岩下さんの面倒見の良さや茶目っ気を強調する意図もあってか『学怖』とそっくりそのままの流れで坂上くんのことをこう命名してくれる。しかも可愛いという言質まで追加されている。
 ちなみに、岩下さんが坂上くんから冷たい印象だと言われたことへのちょっとした意趣返しかは定かではないが、いずれにせよ特に本筋とは関係ないパートにほかならない。彼女の微笑と共に戯言は流され、話は本題の雨の話へ戻されるのだった。


麻薬(まやく)

  • 登場作品:VNV,AMC1,追加,流神A,男怖
  • 種族:アイテム
  • 関連人物:飴玉ばあさん,鈴川美玖
  • 関連用語:シャンプー
 依存性、中毒性を持った薬品の総称。例としては古くからケシから生成され貿易赤字問題から戦争の原因となった「阿片(アヘン)」、第二次世界大戦期は疲労回復薬品として流通し、戦後期からは乱用で問題となったアンフェタミンなどの「覚醒剤」。
 それからキャッチ―なラベルによって手軽な印象を与えたことで安易な流通を後押しした、人造精製の幻覚剤「MDMA」など、人類の歴史に麻薬は度々影を差してきた。

 ただ、太古からのシャーマニズムには幻覚作用を有する植物を使ったトリップ体験、神秘体験が伴ったという。
 また外科治療や終末期治療のために用いられる鎮痛剤に麻薬と同じ成分を用いられることも多い。「麻」は「薬」と同義であり、同じ意味合いの漢字を重ねることで「薬も過ぎれば毒になる」というメッセージを人類に与えてくれるのだろう。

 比較的効力の低い「大麻(マリファナ)」は海外における特定の国もしくは地域によっては合法であり、解禁もしくは非合法化の網をかけるかについては各国で議論の的となっている。その一方で、大半の麻薬は流通した場合の危険性が度を越していることからほとんどの国では法規制がかけられており、国家間を股に掛けた非合法組織の資金源、犯罪の温床と化している。

 シリーズの主な舞台となっている「日本国」においては大麻を含めたほほすべての麻薬は規制されている。家庭用ゲームという媒体においても麻薬に関する描写はレーティング対象になっており、肯定的な描写は元より薬物の描写自体避けられがちである。
 その代わりに「アパシー・シリーズ」中には上記の麻薬としての性質を備えた各種食品類(理由は経口摂取しやすいからだろう)が登場し、薬物乱用患者の末路と恐怖についてまた違った観点から警鐘を鳴らしてくれている、と言えるかもしれない。

 『VNV』『追加版』『鳴七』「(岩下明美が語る)飴玉ばあさん」「岩下版「飴玉ばあさん」(改訂)」「飴玉婆さん」に登場。
 「野々宮亜由美海女宮亜里沙)」と「今野英俊長臣英俊)」という一組のカップルの愛情が、飴玉ばあさんの飴玉をきっかけとして無惨に爛れ崩れていくさまを綴っている。

 この場合、カップルの男の方「英俊」が飴玉に見合わない心根だった(原因不明のことも)ことによって飴玉中毒に陥ってしまい、凶行を繰り返すことになる。先述した通り、ガワが食品だったというだけで実質は依存性のある禁止薬物そのものである。
 また、飴玉ばあさんの噂を隠れ蓑にして彼女が彼氏に自分に依存するように仕向けたり、ほかに好きな人ができたので邪魔になった彼女を玩具にするため彼氏が自作の飴を渡すという、スタンスは違えど互いが互いへ悪意を向け合う対の結末が用意されている。

 なお、『鳴七』版では具体的に薬を盛ったとは明言されておらず「黒魔術」の産物である風に匂わされたり、片やクスリという言葉がそのまま使われていたりすることもある。商業規制の網のあやふやさをなんとなくうかがい知れる話ではあるだろう。
 ひょっとしたらNGワードは「クスリ」ではなく「薬」の方なのかもしれないが。

 『AMC1』「山本さんと飴玉婆さん」ルートに登場。


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 『流神A』「ひきこさん」、「渋谷で配られる無料の飴」に登場。

 「ひきこさん」。


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 「渋谷で配られる無料の飴」。
 渋谷で謎の着ぐるみが配布している飴玉に麻薬が混入されているという噂が流れており、編纂室はこの事件に関わることになる。
 その際に、事前に妹を経由して入手、食べてしまった「小暮宗一郎」巡査部長はもしかしたら自分は麻薬を摂取してしまったのでは? という危惧を抱えながら事件に臨むことを余儀なくされる。


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 『男怖』「ナンパしようぜ!」に登場。
 手取り足取りリードしてくれる大人のおねーさんを要望した童貞少年「守山成樹」だったが、そこで友人ふたりが連れてきてくれたのは「鈴川美玖」という女性だった。

 鈴川さんは確かにアダルティ―でロックな雰囲気も感じさせる穏やかな女性だったが、守山はここでリードを通り越し、彼女によって引導を渡されてしまうのだった。
 その際に用いられたのがハードドラッグの代表格として知られる「コカイン」である。

 どうやら自分自身もユーザーらしき鈴川さんにお色気でかどかわされながら水たばこを介してトリップ体験をした守山だったが、どう考えてもこの際に吸ってしまったのはなんらかのドラッグである。
 その上守山は、やっぱりラリっている鈴川さんに「コーラは避妊になるから」という謎理論で注射器経由でコーラ?を投与された上、やっぱり差し出されたドラッグを吸って天国と地獄を味わったあげくに短期間で廃人になってしまったようだ。

 余談だが、発売当初の「コカ・コーラ」の原材料にコカインの生成元となる「コカ」の葉が用いられていたというのは有名な話である。当時はコカの毒性が知られておらず、発売から三〇年以上経った1922年までコカインは禁止されていなかった。
 食品と麻薬を結び付ける発想はさほど突飛なものではないということを現実は提示しているのかもしれない。

 なお、こんなヤバい女を守山に紹介した友人ふたりの真意は定かではない。
 芸能界の薬物汚染は古くからささやかれているため、都築が父親経由で鈴川さんと知り合ったと考えてもいいし、単に波長の合ってしまった是枝が偶然連れてきたと考えてもいいだろう。幸か不幸か、真相については触れられず想像に任されている。


漫画研究会(まんがけんきゅうかい)

  • 登場作品:特,鳴七
  • 種族:部活(公認)
  • 活動日:毎週 月~土
  • 活動場所:部活棟二階・漫画研究会
  • 関連人物:倉田恵美《噂》,如月唯,桐谷智美《所属》
  • 関連用語:新聞部《友好》,予知
 学園に数多く存在する部活の一つ。
 文化系に属する部活の中では知名度が高く、「漫研」と言えば「落研」と並んでこの種の略称の中ではなじみ深い。
 文字通り漫画を研究する同好会だが、インドア派の巣窟として偏見じみた目で見られがちかもしれない。
 人によっては単に好きな漫画を持ち寄って駄弁っているばかりの、「帰宅部」にならなかった連中のたまり場というイメージがあったりもするかもしれない。

 とは言え「文芸部」同様に、その本分であろう創作活動に関して熱意をもって打ち込む場合もあるだろうし、その辺は学校によってよりけりとしか言いようがないだろう。
 真面目に批評を行ったり新人賞受賞を目指して本格的に描くことで、トキワ荘は学園のなかにも生まれるかもしれない。

 『特別編』隠しシナリオ「七人目は私」に登場。
 新聞といえば四コマ漫画という連想が働く人が多いというものだが、このシナリオでは過去に「新聞部」と「漫画研究会」の間で連携して行われた過去の企画と、それにまつわる悲劇についてが語られる。
 新聞部員でありながら、同人誌書きという顔も持つ「倉田恵美」が語るにふさわしい題材かもしれない。

 なんでもこの学園の漫画研究会は全員がプロを目指して切磋琢磨していたらしく、倉田恵美も知る有名な漫画家(「同人作家」説もあり)も輩出しているのだという。
 反面、クオリティに比するように相応にプライドも高く、新聞部の出す新聞に漫画を掲載しようという話にもなかなか首を縦に振らなかったらしい。

 結局GOサインは出て「如月唯」か「桐谷智美」という女子部員が起用されるのだが、その企画は悲劇に終わってしまったことが語られている。
 その後の漫研については、冒頭の倉田さんの口ぶりからすると存続しているようだが、現況は不明である。

 『鳴七』「殺人クラブ」に登場。
 このシナリオの探索パートでは鳴神学園構内の各施設を見て回ることができ、その中のひとつとして部室棟の二階に置かれた「漫画研究会の部室」が存在する。
 残念ながら時間が時間なので、誰も残っておらず詳しい活動内容もわからなかった。漫画がたくさん置いてあるようだ。


マンドライド

  • 登場作品:特



情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。
もし興味を召されたなら下のコメント欄に書き込みなどされると嬉しいです。

  • マメダマメオくんの項を少し修正。マネキンの登場作品を修正 -- 名無しさん (2021-08-01 18:31:17)
  • 「マスコミ」を削除しました。項目として復帰が望まれる場合はこの記事が存在しなければいけない特筆性や必然性についての異論か、内容の記述をお願いします。 -- 名無しさん (2022-01-19 16:12:29)
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最終更新:2024年04月16日 17:19