死王との戦い 中盤

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【死王の間】
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リ「なにこれ?・・・・・・キャッ?!」
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一匹のチェシャ猫が…血を流して死んでいた。
すでに息はなくおそらくリリアーナたちへ奇襲をかけた直後に息をひきとったと思われ……
ミ「し、死んじゃってる!?」
死「死ぬか!まだ終わっていないぞ」
ケ「うん、簡単に終わらせるつもりは無いよ。君にはそれ相応の責任を取って貰うから。」(#^ー^)
死「そう簡単に成仏できるかよ。
 俺の復讐は終わっちゃいない」
マ「うんうん。それでなくちゃあだめだ。」
ク「成仏?違うだろ。おまえはここで消滅するんだ。」
ケ「復讐?…くだらないよ。そんな事自己中心的な理由でエルザやヴァンエレンの命を奪ったの?」

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(リリアーナに向かって)
死「もともとはあんたと同じ人間なんだぜ?
 そんな扱いしちゃダメだよ…。
 お前、祟りがあって殺されちゃうぜ?」
リ「あっそっか!骨さんごめんなさい」
リ「ちょっと待ちなさいよ塩!祟られるなら私より貴方が先じゃないのよ!
 そんなこと、アンデットを操り死者を冒涜し続ける貴方にだけは言われたくないわっ!
 っていうか貴方血が出てるじゃないのよ、笑うか治療するかどっちかにしたら?」
ル「出ましたわねー死王!よくもエルザ様にひどいことを!もう許しませんわー」
青「ちー!!」

死「なぜこの異常事態にあのじじいは動かないんだろうな?
 いつも一緒のハゲやレオの野郎もでてきやしねぇ…
 せっかく俺をこんな姿にしやがった借りを返そうと思ったのにな」
レ「アホか。お前みたいなヘナチョコ、学園長やレオ先生が手を下したら瞬殺だっつの。
 だからまぁ、俺がちょっと遊んでやろうと思ってな。」
ケ「借りを返すつもりならその人に返してよ。周りを巻き込まないでほしいなぁ。」

死「まあ、来る者は拒まないが来ようとしないのならば別だ。
 このまま終わらしてやるよ…。
 残った邪魔者をすべて蹴散らしてからな」

メ「学園長に復讐?あなたには無理よ。学園長がアクションを起こさない
 ということは…今のあなたは学園長達自ら動く程の相手じゃない。
 つまり…あなたは私達の前に倒れると確信しているって事なんだから。」
リ「そうよそうよ!こっちにはレイド先生だっているんだからね!レイド先生はすごいんだからね!」
リ「復讐っていうけど、何の理由も無く学園長が貴方を猫にするわけ無いでしょーが!
 塩、胸に手を当ててよーく考えてみたらどう?思い当たる事無いわけ?」
ル「そもそもリバースに参加したいなら、ちゃんと参加届出せば良かったのですわ~。
 お陰でアンデットを倒してもペンダントが手に入らないじゃありませんのー」

ケ「おかしいなぁ、どうしてなのかなぁ。
 復讐したいのはわかるだけど、今は校内イベント期間中なんだよ。
 こんな不特定多数の人間を巻き込むような時に行動を起す必要、無いんじゃないかな。
 ちゃんと、空気読もうよ。
 ねぇ、僕の言っている事、僕の意見、そんなに間違ってる?」
リ「もし心当たりが全然無いって言うのなら、リバースから出たあと一緒に学園長室に行こう。
 誤解だったのなら話せばきっと分かってくれるよ。
 だから今は、手下を纏めて元の場所に帰ってくれない?
 貴方たちが入ってきたから、空間が歪んで皆すんごく迷惑してるの。ね?お願い」

ケ「彼のものたちに優しき光の加護を…強壁陣。」
(闇の雷発動)
マ「やっぱりきたか!よぉしいくぞ!!」
(両手に雷を宿し、その電気を中性に変え始める)
マ「うぐぐ……ううっ……」
(馴れない作業のため、雷の放電が腕に裂傷と火傷が出来始める。集中が途切れがちに)
マ「ま、まずい……あうぅ……」
ク「癒しの力よ
 大いなる恵みをもたらす風に乗りて
 かの者の傷を癒し給え」
ク「ヒーリングウィンドウ」
マ「……ありがとう。」
マ「よし、いくぞ!防御魔法なんかとは違う高度なものを見せてやる!!」
(両腕を死王の放った雷に向け、細かい粒子を空気中に散布。
 次の瞬間、死王の放った黒い雷は爆散して光の粒子なりとなって降り注ぐ)
リ「・・・・・・そう、交渉の余地無しってわけ」

―――――――――――

マ「フフフ……どうだ?受け止めるわけでも防御魔法で防ぐわけでもない。
 スマートかつ完璧で無駄のないこの僕の術……なに?なんでか知りたい?」
ケ「凄いよ、ミオ。流石だね。」
フ「私も私の役目を果たす時ですわ!」
フ「薬のおかげで魔力は満タン!遠慮なく放てますわ!!」
後は確実に当たるチャンスを待つだけだ!!
フ「ギズモちゃん!例のもの・・・・フランクリンバッチは?」
ギ「リリアーナおねえちゃん、これあげるねv」
(ギズモ、青サラマンダーにフランクリンバッチを渡す)
青「ち~?」
フ「なんでですのぉ!?」
ミ「…って、さすがにぼけ倒してる場合じゃないだろ!
 みんな!作戦どおり役割分担は任せたわよ!」
ル「心配には及びませんわミルク様、フリージア女王様にはこのルズがついているのですわ~!
 さあマンダ!共にフリージア女王様をお守りするのですわ~!!」
青「ち~」

――――――――――――

レ「皆成長したな~。各々がやるべき事をちゃんと理解してる。
 俺も俺の役目をちゃ~んと果たさないとな。」

――――――――――――

マ「そこまで言うなら教えてやろう。
  僕は一時的にこの空間に中性の電気をぶつけることでプラズマを生み出した。
  これがどういうことか分かるかい?」
ミ「メギドラオン!!」
(大量の骨ごと死王を攻撃すべく、ミルクが魔法を解き放った)
ケ「僕からの贈物もあげるよ。遠慮しないで…」
ケ「少し…頭冷やそうか。天よりの怒りの一撃を受けよ。神の御手、ゴットハンド。」
死「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
(眼を眩まされて両手で押さえてのた打ち回る)

――――――――――――
マ「そう!プラズマを発生させることで電気の通り道を四方八方に作り出したというわけだ!」
リ「ロック?」
(リリアーナの身からハードニングの加護が失われていく)
リ「ハードニングが・・・・そんな・・・・・・そんな事って・・・・・・」

――――――――――――

ル「死王!これを御覧なさいまし!」
マ「そしていくつもの行き場ができたあいつの黒い稲妻は散開……」
ル「最高級のマタタビ入りですわー。猫の姿をとっている以上この誘惑に耐え切れるかしら~ん?」
ル「そーれっ!」
フ「なるほど!魂は肉体に影響されるってわけですわね!ならば!!」
ミ「…ちょっと待て!いくら何でも死王が魂まで猫になるか!?普通!!
 だいたいそれなら『ネコ大好き』とか『ネコまっしぐら』でも釣れ……!」
(ルズは鼠の玩具を、フリージアが攻撃しやすい位置に放り投げる)
(フリージアはフリージングディストラクションの構えを取る )
(空間を引き裂き、純白の花嫁衣装&背に白い羽根を生やした淑女アンジェリーナ登場)

フ「・・・・・・ほえ?ですの」
ル「まあっ!アンジェリーナ先生ですわっ!わたくしたちを助けに来てくださったのですわね~」
リ「え・・・ウ、ウエディングドレス??」
(アンジェリーナ、鼠のおもちゃを拾い臭いをかぐ)
ア「なんだか、いやらしい臭いがするわ。」
(アンジェリーナ、鼠のおもちゃを懐にしまう)
ル「まあっいやらしいだなんて(ハアト)。実は最高級のマタタビを使っておりますのよ~。
  この違いを分かっていただけるなんてルズ感激なのですわ~」
ア「リリアーナ、あなたいつからそんな軽口を叩くようになったの?」
青「ち~!!」
ル「おーほっほっほ!アンジェリーナ先生でも見破られない変身魔法!やはりわたくし天才なのですわ~!!」

「ち~!!」
(ルズアーナの頭を、とうとうリリマンダがぽかりと叩く)

リ「黒猫に気をつけて!そいつは敵です!!」
ア「猫はいつだって私の敵なのよ。」
リ「それと先生、ロックを知りませんか?彼が掛けてくれていたハードニングが消えたんです」
リ「ロックはアウルを探しに空間の亀裂に入ったんです。途中で、逢いませんでしたか?」

ア「逢ったわ。」
ミ「え」
ア「ロックは死んだわ。」
ミ「ええっ!?」
ア「私に殺されたのよ。」
ミ「ええええええっ!?」
リ「・・・・・・・アンジェリーナ。それは一体どういう事?」
ア「リリアーナ、私はあなたも殺しに来たのよ。
 でも、あなたが黒猫を殺したいのなら、それまで待ってあげましょう。」
リ「・・・・・・」

レ「ちょっとちょっと、いきなり殺すってのは物騒なんじゃ…」
フ「そんなことさせませんわよ!たとえ本当の死でなくても死ぬのは痛いのですわ!
 そんな思い、リリアーナさんにはさせませんことよ!!」
(偽物も含めリリアーナが4人)
フ「これでどうやって守ればいいんですのぉぉぉぉ!?」
ル「ああん大丈夫ですわフリージア女王様、わたくしがリリアーナですぅ。アンジェリーナ先生が怖いですぅ」
ギ「リリアーナおねえちゃんは僕が守る!いいよね!答えは聞いてない!!」
(ギズモ、偽リリアーナを守ろうと抱きつく)
青「ち~(怒)」

ミ「ちょっとアンジェリーナ先生!先生はロックの知り合いでしょうが!
 それをロックは殺しただの、リリアーナを殺しにきただの、言ってることが意味不明なんだけど!?」
リ「アンジェリーナ、ちゃんと分かるように説明して。でないと私・・・・・・」
ア「私にこれ以上…質問する事も、指図する事も、反抗する事も…許さないわ。」
マ「アハハハハハ!分かったか諸君、この僕の凄さが!
 ああ、我ながら恐ろしいよ。エリートの中のエリートの僕だ!」
ア「私はこれから冗談を言うわ。よろしいかしら?」
レ「はぁ……。どうぞ。なるべく早くして下さると助かります。」
フ「それは布団が吹っ飛んだ・・・・とかですの?」
マ(フフフフ……フフフフフ……アハハハハハ……アハハ……ハハ……
  はぁー……誰 も 僕 の 話 聞 い て な い……)

メ「技術としては非常に高度なんだけど…そういう説明をされると
 まるでたいした事じゃなく聞こえるから不思議よね。
 これも一種の才能なのかしら?」
マ「だ、だって説明しなくちゃお前ぐらいにしか何が起こったのか分からないじゃないかぁ!」

ミ「布団が吹っ飛んだでも猫が寝込んだアナコンダでもどうでもいいだろ!
 レイド先生も相手のペースに巻き込まれてる場合じゃないってば!」
レ「まぁまぁ、ちょっと位聞いてあげようじゃないか。
 彼女冗談を言うなんてかなり珍しいぞ。」
ミ「あんたの冗談ならもう聞いたわよ!
 ロックを殺したとかリリアーナを殺しにきたとか、とびきりのブラックジョークをね!
 今あたしたちが聞きたいのはつまらない冗談じゃなくて、さっきの発言の説明よ!せ!つ!め!い!
 あんたがなんと言おうと、あたしは納得のいく説明を要求するわ。
 出来ないなら、殺されるのはリリアーナじゃなくてあんたの方になるわよ!アンジェリーナ!!」
リ「ミルク。落ち着いて」
(リリアーナ、ミルクの肩を掴む)
ミ「これが落ち着いていられるかっ!て…」
リ「ああいう言い方をした時のアンジェリーナからこれ以上何か聞き出すのは無理よ。
 それより今は塩をどうにかしないと。このままじゃロックも・・・皆も本当に死んでしまうわ」
マ「よくは分からないがリリアーナの言うとおりだ。
 今はウエディングドレスを着たなんちゃって花嫁に付き合っている暇なんてないだろう。」
リ「アンジェリーナ、貴女の敵である猫が目の前にいるわよ?
 それに理由はわからないけど・・・私を殺したいんでしょう?
 ―――― 一刻も早く本懐を遂げたいのなら、貴女も猫退治に付き合う事ね」

ア「リリアーナ、この杖の事は憶えているでしょう?この子に説明してあげなさい。
 ロックを殺した事は、決して冗談ではないという事を。」
リ「・・・・・・賢者ライールの杖。本物よ。
 あの杖は空間を自由に操る能力があって・・・・・――――――――空間?」
ミ「賢者の杖…。本物!?空間を操るって、なんでそんな貴重なアイテムがこんな所にあるのよ!?」
ア「この杖はもう私のものよ。以前の所有者は、私によって殺されたのだから。」
(アンジェリーナはミルクの方へ顔を向ける)
ア「生きるか死ぬかを決めるのは、むしろあなたの方じゃないかしら?」
ミ「…それは、生き残りたいなら、おとなしく従えって脅し?」

――――――――――――

死「ケケ…天は我に味方せり」
(ズルズルと足を引きずりながら頂上にある鏡へ向けて骨の山を再度登りだす。
現界と結ぶ歪みのはじまりともいえる鏡の横に立ち、両腕を大げさに広げながら高らかに宣言する)
死「出でよ我が同胞よ!愚か者どもを皆殺しにするのだ!」
(骨の山がまるごと動き出して骸骨たちは怨念の篭った呪詛を吐きながら一行に詰め寄っていく)
リ「しまった!いつの間に!」
ア「…冗談はまた今度にするわ。」
(アンジェリーナはおもむろにブーケに手を突っ込み、中から手斧を取り出す)
ア「リリアーナ、あなたは本当はわかっているでしょう?なぜ私があなたを殺したいと思っているのか?」
リ「納得できないけど、おおよそは。
 要するに私を殺す事が目的じゃなくて、あくまで手順の一つってことでしょう?
 ――――聞いたことがあるわ。力ある杖の中には、主を選ぶものがあるんですってね」
リ「今のアンジェリーナの話、どう思われますか?レイド先生」
レ「う~む…俺はアンジェリーナが嘘をつくようには思えないけどな…。」
リ「でも私、(※カドゥケウスを手に入れた時)誰も殺してませんよ・・・・・・?」

――――――――――――

リ「――――でもアンジェリーナ。私は、あなたが許せない。
 なぜロックを手に掛けたの?ロックは、どちらのあなたも信頼していたのに」
リ「・・・・・・・彼がライールの杖の所有者だったというのなら、なぜロック自身にさせなかったのよ!
 こんな・・・・・こんな馬鹿な事しなくたってロックならきっと喜んで協力してくれたはずだわ!
 それに私の杖の力が必要だと言うのなら、私だって・・・・・なぜなのよ!答えなさいよアンジェリーナ!!」
リ「あなたが知らない事を、私は知ってるかもしれない。
 ロックが取るに足らないと話さなかった事を、私は見ているかもしれない。
 だからアンジェリーナ、ちゃんと答えて」
ア「…リリアーナ、ロックがあなたを殺したり殺されたりできるとでも思っているの?
 そもそも、ロックにはライールの杖は使えないわ。いいえ、使いたくないというのが本当ね。」
(リリアーナ黙り込む)

――――――――――――

ル「死王に攻撃した皆様がもう一度攻撃に転じるには時間がかかるのですわ~。
 ここはわたくし達が時間を稼ぐしかないのですわ~!マンダ、いきますわよ!」
青「ち~!」

ル「焼き払え!ですわ~」
ル「どうした、それでも世界で最も邪悪な一族の末えいか~!」
青「ち~!!(怒)」
(リリマンダ、杖に灯った炎に思いきり息を吹きかける。炎は骸骨を焼き払い死王へと向かう)
ル「なぎ払え!ですわ~」
青「・・・・・・・・」
ル「どうしたマンダ さっさと撃たんかですわ~!」
(リリマンダ倒れこむ)

ル「あばばばばば!マンダがオーバーヒートですわ~!
 やはり大技を連発させるには早すぎたのですわ~」
ル「このままではいけませんわ~。誰かあの死王の暴走を止めちゃってくださいなのですわ~!
 わたくし、また骸骨においしく食べられちゃうのだけはごめんなのですわ~」
フ「氷結根!」
(フリージアは手の中に氷結根を作り出す)
フ「どれが本物のリリアーナさんかわかりかねますけど
 ここから先には一歩も通しませんことよ!!」
(ぶんぶんと氷結根を振り回すフリージア)
フ「氷結根の威力を食らいなさいな!!」
(骸骨達をぶん殴って粉砕するフリージア)
フ「確か腰骨を狙えば骸骨は復活不能になるはずですわ!一つ!!」
フ「二つ!!」
フ「三つ!!」
フ「もう数を数えるのも面倒ですわ!!砕けなさい!!」

――――――――――――

(死王、振り掛かる火の粉を雷で相殺させると、長々と呪文詠唱を始める)

マ「――Thunder spear――!!」
(マオ、骸骨の群れに向かって雷槍を何本も列なって放つ)
ク「一応俺の前方10mくらい注意な。」
ク「はぁっ」
(クリス、剣を横に振る。前方の半径10mくらいを風の刃が薙いだ。 )
ル「クリスとやら、ナイス攻撃と言ってやらない事も無いのですわ~!」
メ「スペル・ブラスター」
(メラル、魔力吸収効果を持つ紫色の中型光線を前方に放つ)
ク「弾が消える!?」
死「むぅ…」

(マオ、骸骨の軍団の後ろの鏡のところいる死王へと向かって走り出す。
 無力化されている邪魔な骸骨達をおしのけ稲妻で破壊しながら死王の元へと向かう)
マ「おいクリス!おまえもついてこい!早く奴を倒すぞ!」
ク(って俺もですか?
  …一人先走らせるわけにもいかないし、行くか。 )
マ「お前ら邪魔なんだよぉぉぉぉおおおお!!」
(マオ、骸骨を押しのけて一気に駆け抜けようとする)

――――――――――――

(アンジェリーナ達に向かって)
ル「エミュー達の時間稼ぎもそう長くは持ちませんわ~時間が無いのですわ~!
 恨みや怒りや抗議は後回しにして、今は皆で力を合わせて死王を倒すのですわ~!」
ル「さあ皆様、思う存分やっちゃってくださいまし~!!」

ミ「リリアーナ、今はルズの言うように死王をなんとかする事に集中しよう。
 アンデッドには再生能力を持ってる奴も多いし、死王を放置して回復でもされたら苦戦間違いなしだよ。
 アンジェリーナも、猫が敵だって言うなら当然あたしたちの味方よね?
 それと、勘違いしてるみたいだけど、リリアーナは賢者の杖なんて、持ってないんだから」
ア「私に指図するなと言ったでしょう?それに、もう杖の話をする事は許さないわ。」
リ「・・・・・そうね、集中しましょう。
 ミルク、邪魔なアンデットを蹴散らして塩を倒すには、あなたの協力がどうしても必要なのよ」
ミ「うん、わかってる。みんなで協力すれば、死王もアンジェリーナも敵じゃないって」
リ「アンジェリーナ、本物は私。他の子は無関係よ」

ア「エルザはどうしたの?」
リ「エルザは・・・・・・あの子は・・・・・」

メ「皆落ち着いて!ここはリバース内。リバースの法則さえ生きていれば
 そもそも誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もないの。
 ミルク達の言う通り、今は死王討伐が優先よ。」
メ「スペル・ブラスター」
(メラル、再度魔力吸収効果を持つ紫色の中型光線を前方に放つ)

ア「誰が誰を殺そうが誰が死のうが何の問題もない…」
ア「自分の猫をわざわざリバースに連れ込んで、殺すようなベイビーにふさわしい言葉ね。」
ア「フリージア、憶えているでしょう?女子寮に居た、あのたくさんの猫達よ。
 せっかくロックが安全な場所に避難させたはずが、それに追い討ちをかけるなんてね。」
メ(何のつもりかしらね。…私の予想が正しければ、
 あの発言が先生にとって不利益になるとは思えないのに…。)

ル「そ・・・・・・そんなはず無いのですわ~!猫達にはスーがついているはずなのですわ~!!」
フ「メラルさん!なんていうことを!!たとえ偽りの死と言っても痛みは本物だと言うのに!!!」
(骸骨どもをふっ飛ばしつつメラルに詰め寄るフリージア)
メ(私から今下手な事を言うべきじゃないわね。さっきの対応も考えれば誰かが止めるはず。
 それより、さっきの二の舞にならないようにしないと。)


ア「その上、あなたは“目の力”をロックに使おうとしたわね。どういうことかしらね?
 せっかくあの時、目を潰さないであげたというのに。」
リ「・・・・・りなさい」
ア「不完全な力を悪い事にしか使えないなら、その目はむしろ無い方がいいわね。
 少なくとも、ロックはそうしたわ。彼のした事、まちがっているかしら?
 なんなら、あなたの目もえぐりましょうか?涙腺だけは残してあげるわよ?」
メ(ここで感情に任せて何かを言えば、余計混乱を招くだけ…。
 …心を御する…ただそれだけの事がこんなに大変だなんてね…。)

(※数ヶ月前、アンジェとレイドは目の力が暴走したメラルと戦った事がある。
 また、ロックは闇の魔法使いとの繋がりを絶つ為に自らの左眼を潰したことがある)

ア「あなたはどう思う、レイド?私達は彼女の“目の力”の暴走に随分苦しんだわ。(※注2)
 それを、彼女は“競技”という名分に甘えて好き勝手に使っている。
 教師として、そんな事を許してもいいのかしら?」
レ「い、いや、確かに少し大変だったが、俺は教師としての役割を果たしただけだし…」

リ「黙りなさいアンジェリーナ!無駄口叩くと私を殺すのが余計遅くなるわよ!」
リ「アンジェリーナ、さっきエルザの事を聞いたわね?
 教えてあげるわ。
 エルザは黒猫の攻撃を受けたの。私を庇って・・・・・・・下半身しか残らなかった」
ア「…そう。」
リ「私は塩を倒したいの!
 元の世界に戻って、もう一度ロックやエルザや吸血鬼やベアトリーチェちゃんやアルや・・・皆に会いたい!!
 他の事はどうでもいい!!
 ――――アンジェリーナ、メラルさんがあなたに借りが有るように、私にはあなたに貸しがあるはずよ。
 協力しないなら、せめてそのうるさい口を閉じなさい!!」
ア「大丈夫、あなたの願いはきっと叶うわ。私が必ずそうするから。」
レ「悪い、アンジェリーナ…君が嘘をついてるとは思いたくは無いが、今の俺は生徒達の味方だ。
 君の言ってる事が嘘でも本当でも、俺は生徒達を裏切る訳にはいかない。
 だから君がリリアーナを殺すというなら黙って見過ごすつもりも無い…。
 ま、その前に死王を何とかしなきゃならない訳だが…」

――――――――――――

フ「あの死王は本物の猫ちゃんじゃないから問題ないけど事と次第によっては許しませんことよ!!」
リ「フリージア、フリージングディストラクションはまだ発動できないの?
 ルズも落ち着きなさい!忘れたの?アンジェリーナは私を殺しに来たのよ?
  二人ともいちいちアンジェリーナの嘘を真に受けないでよ!
 私を守ると宣言したフリージアが目障りに決まってるじゃない!騙されないで!」
フ「・・・・は!?そ、そうですわね!!
 もし本当だったら氷の棺の閉じ込めてジルベリア湾に沈めてあげるところでしたわ」
ア「…私が嘘つきですって?」

フ「誰でもいいから死王に隙を作ってくださいまし!!」
フ「たとえ姿を猫ちゃんに偽ろうとこの氷結のフリージア
 本物の猫ちゃんで無いのなら容赦しませんことよ!!」

――――――――――――

(リリアーナ、自分の髪を切り取る)
リ「来たれ!ロックバスター!」

―――――――――――

(マオ、鏡の前で立つ死王の元までたどり着く)
マ「だが奴を倒すのは僕だ!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!」
死「なにをあせっている?
 それほどに仲間の死、或いは自分の死が怖いか?」
(詠唱を止め、マオに向けて防御陣を多重に展開し、次々とうたれるマオの魔法を相殺)
ク「俺も加勢する!!」
(鏡の前に立つ死王にマオが雷槍を連発しているところに、クリスも魔銃の雷弾を叩き込んでいく)

フ「あれが当たれば痺れて止まるはずですわ!!」
マ「まだ、まだだ!原型すら残すものか!!―Thunder spea!―Thunder spea!!―Thunder spea!!!―Thunder spea!!!!―Thunder spea!!!!!」 
フ(ただ・・・もしかしたら死王自体が雷を使っているので雷属性の可能性がある
 もしそうならあまり効かない可能性も出てくる)
フ「いいえ!アンデットなんだから闇属性に決まってますわ!!」
ク「恵みをもたらしし大いなる風よ
 我にまとわり更なる加速を
 更なる移動を 万物の引き合う力にあがらう速さを与えたまえ」
ク「ガスト フライト」(攻撃の手を緩めずに高速飛行魔法を発動させる)
フ「御食らいなさいませ氷結のフリージア最大の威力を誇る奥義!」
ク「マオ!!いったん離れるぞ。」(クリス、マオを抱えあげ上空へ)
マ「う、うるさい!まだあいつは倒れてないんだぞ!」
フ「フリィィィィィィジング!ディストラクショォォォォォォン!!」
マ「うわっ!?」
(フリージア、最大奥義を放つ。拳から放たれる白い光で図書館が冷凍庫のように冷えていく!!)
マ「なん…だと?!」
(死王はフリージアの奇襲に防御陣を張ることも出来ず、冷気を受けて凍りつく)
フ「ミルクさん!次はあなたの番ですわよ!!」
ミ「言われなくても!全員巻き込まれないようにきっちり離れてなさいよ!!」
死「蒙昧の文字は書けねど…未来は廉価。
 なべて迷信と笑え 因果の物語」
(死王は凍りついた口で長い長い呪文を小さく呟く。魔力が死王に集中し始める)
ミ「すべてを灰燼と帰さしめよ!メギドラオン!!」
(フリージアの冷凍光線に続き、ミルクの核熱爆発が死王を襲う)
(直撃と同時に空間を歪ませていた魔力の存在は跡形もなくなった)

ミ「やっ…た?」
リ「終わった・・・のかな?」
フ「お~ほっほっほっほ!どうやら死王は居なくなったみたいですわねぇ」
フ「アケローンの渡し守・・・シャーベットお母様にによろしくですわv」
(※フリージアは以前アンジェの電撃で死に掛けたとき、アケローンの渡し守の(アルバイト)をしている母親の幻影を見たらしい)
ル「まあっ!フリージア女王様のお母様は渡し守もなさってるのですわね~。
  一度お会いしてみたいですわ~ん」

マ(クリスに)「えっと、その……ごめん」
ク「別に気にする必要はないさ。」

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最終更新:2008年10月16日 17:34
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