ヒロインがヤンデレのギャルゲみんなで作ろうぜ!

委員長とクラスの男子

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委員長とクラスの男子


 高校の授業は、つまらない教師に当たると最悪だと思う。
 その教科は嫌いになるし、成績は下がるし、授業中死ぬほど退屈だし。
 今はそのつまらない教師の授業だ。
 何というか、教科書を開く気にすらならない。
 窓の外を見ているのにも飽きた。
 隣の席を見ると、委員長はしっかりとした姿勢で前を向き、授業を聞いていた。
 ……こうやってじっくり見ると、委員長って実はけっこう美人だよな。
 三つ編み眼鏡の地味な印象に隠されてるけど。
 ひょっとしたら、男子に密かな人気があるんじゃなかろうか。
 そんなわけで休み時間、男子連中に聞いてみることにした。
「委員長? おっぱいでかいよな」
「美人だけど、華やかさがないよな。おっぱいは華やかだけど」
「いい人だよな。おっぱいもいい形だし」
 だめだこいつら……おっぱいのことしか考えてねえ……。
 でも確かに委員長、胸大きいよなあ。
「稔、今お前、おっぱいのことを考えてたな?」
「うお! 長岡! どこから湧いた!」
「おっぱいのことを考えてただろう」
「いや、別にそんな……」
 思わず委員長の方を見てしまう。
「なるほど、三つ編みおっぱいか」
「視線を読むな!」
 長岡はにやりと笑った。
「稔、いいところに目をつけたな。三つ編みおっぱいはこの学校でも有数の美乳の持ち主だ。おまけにサイズも大きい。俺も前から気になっていたんだ」
「お前さ、その三つ編みおっぱいってのやめろよ。失礼だろ」
「何でだ? 三つ編みおっぱいは三つ編みおっぱいだろ」
「おっぱいがどうかしたの?」
「うおっ!」

 いつの間にか委員長が背後に立っていた。
 やばい。
 長岡のアホと騒ぎ過ぎたか。
「や、その……ははは……」
 い、いかん……何とかごまかさないと……。
「いや、三つ編みおっぱいのおっぱいはいいおっぱいだと話してたんだ」
「お前は何でそんなに正直なんだよ!」
 ごまかす間もなく長岡がありのままを喋ってしまった。
 慌てて長岡の頭をひっぱたく。
「ご、ごめん。こいつ頭おかしいんだ。今連れてくから」
「失敬な。俺は正気だ。なあ三つ編みおっぱい、少しおっぱいを触らせてもらうぞ」
 長岡は何のためらいもなく左手を伸ばし、委員長の胸を包むように握った。
「うむ……素晴らしい柔らかさ」
「……」
 絶句とはこの状態を言うのだろう。
 しばらく呆然とした後で、長岡の顎を拳で殴りつけた。
「こ、この馬鹿たれ!」
「うごっ!」
 長岡は手を胸を揉んだ形にしたままで昏倒する。
 その体を踏みつけながら、委員長に頭を下げた。
「ご、ごめん、委員長! こいつあとでゴミ捨て場に捨てておくから!」
「え? いいよいいよ。全然気にしてないから」
 いつもと変わらず笑顔の委員長。
 え? あれ?
 怒ってないのか?

「えーと……委員長、怒ってないんですか?」
「怒るって……どうして?」
「だってこいつ、委員長の胸を揉んだわけだし」
「うん」
「……ショックだったりしないの?」
「何で? こんなの単なるお肉の塊じゃない」
「いや……いやいやいや!」
 おかしいだろ、それは。
「委員長……委員長の優しさにはホント感心するけど、そこは気にしなきゃいけないところだから」
「そんなに重要なこととは思えないけど」
「いやいやいや。重要。女の子にとっておっぱいは重要。ちゃんと守らなきゃ」
 つい真剣に言ってしまう。
 委員長は困ったような顔をした。
「藤宮君がその方がいいって言うのならそうするよ。だからそんな怒らないでね」
「いや、俺が言うからとかじゃなくて……」
 委員長……寛容すぎるよ……。
 というか変だよ……。
 意外と羞恥心とか無いのかなあ……?
 委員長は本当に気にしてないようで、普段と変わらない様子でその後も授業を受けていた。


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