ヒロインがヤンデレのギャルゲみんなで作ろうぜ!

ひめSS09

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匿名ユーザー

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状況はちび姉シナリオラストの方
姉失踪→捜索→稔一人で発見、って流れ
脳内補完多めで頼む


「――なんで来たの?」
 姉さんは呟く。
「なんで…か。さあ、どうしてかな」
 ぼくは大袈裟に両手を広げて見せた。姉さんが唇を噛み締めるのが遠目にもわかる。
「あえていうなら、膝を抱えて泣いてるプリンセスを助けに参りました、とでも?」
 キザったらしく一礼をして、笑みかけてみる。
「泣いている? 私が? 冗談はやめてよ、気持ち悪い」
「いや、泣いてるね」
「泣いてない」
「いいや、泣いてるさ」
「泣いてないっ」
「いやいや、泣いて――」
「泣いてないっ!!」

 そう彼女は激昂し。
 手に持った包丁を、手が白くなるほど強く握り締めて。
 ぼくを、睨む。

 が、次の瞬間にはその表情は嘘であったかのように、穏やかなものに変わる。
「ねえ、稔くん。稔くんは姉の事、嫌い?」
「ああ、嫌いだね」
 そうしてぼくはまた、嘘を吐く。
「で? その質問にどんな意味があったんだい?」
 おどけた態度を微塵も崩さず、ぼくは嘲った。

 姉さんの顔が、僅かに俯く。
 にぎりしめたままの包丁は、力の込めすぎで細かく震え。
「まあ、そんな事はどうでもいいか」

「――くすっ」
 僕の独白に、姉さんの口から含み笑いが漏れる。
「稔くんは昔からそうだったよねぇ。姉と二人きりになると、冗談混じりの軽口でみんなごまかしてたっけ……」

 本当に楽しそうに、小さな笑い声が初雪の積もった夜中の公園に響く。
「稔くんのそういうところ、大嫌いだな」
「姉さん」
 ぼくは、姉さんの言葉を遮るように呼びかけて、
「ダウト」
 ごく自然に、彼女の嘘を無効化する。

 その発言は予想外だったのか、目を丸くする姉さん。
 しかし、すぐに元の冷たい平静を取り戻して、心なく空を仰いだ。
「そうだね……。確かに、嫌いじゃあ、ないのかな……」
 彼女は息を吐く。
「うん。……そういう軽口いうところも、大好きだよ」



姉「――なんで?」
稔「なんで……か  どうしてだろうね」

  姉さんの肩が震えてる
  ギュッと唇を噛み締めるのがここからでもわかった

稔「泣いてるプリンセスを助けるために決まってるじゃないですか」

  俺は王子様のようなお辞儀をして
  姉に、近づいていく……

姉「泣いている? 私が? ふざけないでよ 嘘はイヤダ」
稔「泣いてるよ」
姉「泣いてないっ」
稔「泣いてるじゃないか」
姉「泣いてないっ!!」

  包丁を持っている
  姉の手は強く握っているせいで白い
  目だけは強く、俺を睨みつける
  何かを決意してままの目だ……

姉「ねえ、稔くん 稔くんは姉の事、嫌い?」

  睨んでいた目をふせて、姉がつぶやいた

稔「嫌いだよ」

  ※姉がショックを受けた表情

  俺は笑顔のまま、嘘をついた

稔「どんな答えを期待してたのかな?」

  姉はまた、俺を睨みつける
  じっと、まばたきもせずに俺を見つめる姉
  ゆっくりと目を閉じ、姉は……

姉「あはっ あはははは」

  笑った

姉「稔くんはいつもそうだ──
  姉と二人きりになると
  冗談ばっかり言ってたじゃないか
  冗談ばっかり……」


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