ヒロインがヤンデレのギャルゲみんなで作ろうぜ!

ある休みの時間の風景

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匿名ユーザー

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ある休み時間の光景


「やぁ稔くん。元気してる~?」
廊下を歩いていると後ろから突然声をかけられた。くるりと振り向くと荷物をうず高く積み上げた先輩がいた。
「今日も相変わらずですね」
「そうでもないよ~。今日はまだ軽い方」
「ならいいんですけど」
そう言いつつも少しふらふらしている。すかさず俺は先輩の荷物の一部を持つ。まぁそれなりの重さだ。
「あっ、いつもありがとう稔くん」
「いえいえ気にしないでください。好きでやってることですから…」
あぁ、屈託の無い笑顔が素敵だ…。何より歩くたびにゆさゆさ揺れるその半球がすばらしい。
先輩の後ろを歩くとよく分かることだけど男女問わず、すれ違う人の視線が一瞬その半球に移動する。
野郎は驚きの視線でもって妄想とナニを膨らませ、女子生徒のほうは羨望と嫉妬を持ちつつ、若干引きながら揺れる半球を見ているのが手に取るように分かる。
男のほうは単純明快だが、女子生徒のほうは少しばかりドロドロとしたものが見える。女は怖いというが姉さんや伊万里もそうなのだろうか…?

『ごちっ!』考え事をしながら歩くものではない。立ち止まった先輩にぶつかってしまった。
「おっとっと…。大丈夫?稔くん」
「えっ…?あー、はい平気です平気」
着いたのは葵先生のいる物理教室だ。

「失礼します。日向先生、プリントと実験器具にアルミホイル持って来ました」
「おぉー、早紀ちゃん。いつも悪いねぇ」
中から葵先生の声が聞こえる。セリフからして先輩は結構頻繁に手伝っているようだ。
今日はというか今回はまともモードのようだ。まぁ突然スイッチが入ることも少なくないけど…。

「おっと、珍しい組み合わせだな。稔君」
「どうも葵先生こんにちわ」
「稔くんが手伝ってくれたんですよ」
いつの間にか先輩は奥のほうで持ってきたものを仕分けしていた。

「ところで葵先生。アルミホイルなんて何に使うんですか?」
「ん?今日の実験に使うの予定よ。稔君、ちょっとこっちに来なさい」
連れてこられた先にはアルミホイルが巻かれた使い捨てのコップがあった。
よく見ると内側にもアルミホイルが貼られており、お茶が注がれていた。

「なんですかこれ…?」
「まぁまぁいいからいいから飲んでみなさいって」
いつもはあまり見せない笑顔がちょっと怖い。先輩のほうをちらりと見ると、先輩は飲んじゃえというようなジェスチャーをした。
「いただきます…」
不安を覚えつつお茶を一気に飲み干そうとした。その瞬間ビリッと『本当に』電気が流れた。
「痛ってぇ!!!」
持っていたコップを放してしまい、お茶が床に広がる。と同時に後ろから笑い声が聞こえてきた。
「あはははははっ」
振り返ると後ろで葵先生と先輩が笑っていた。先輩もグルになっていたようだ。少しイラッとする。
「どういうことですか!葵先生!それに先輩も!」
「いやいやスマンスマン稔君。ちょっと…。フフッ、あははははは…」
「ふふふ、あーゴメンね、稔くん。うふっふふふ…」


つまるところ俺は物理の授業に作る工作の実験台にされたようだ。
あのコップには静電気が蓄えられていて、お茶を飲むと放電される仕組みであった。
本番ではコンデンサの紹介ということで作らせるとの事だ。一体誰が犠牲になるのだろうか…?
「まぁ悪かったな。口直しにでもこれでも食べてなさい」
葵先生から渡されたのは、納豆味のうま○棒だった。妙な先生だけど味の方も妙なのか。

「ん?これは普通のう○い棒だぞ。仕込もうと思えばさっきのより強力な物を使って殺人○まい棒も作れるが…」
「……いえ、そちらは結構です…。いただきます」
うまい○をほおばる。これはこれで意外といけるが少しだけ粘つく感じがあるが…。

のんびりとしていたら休み時間も終わりに近づいていた。先生と先輩に挨拶をして俺は一足先に教室に戻った。


~Fin~


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