2012.08.24 羊蹄山を望む旅2012(2日目)


  • 参加者 Tabata / Monbetsu / Abiko / Hiura / Miura / Saito / Seguchi
  • 天気 曇り
  • 走行距離 約110km
  • 報告者 Abby


朝起きて、携帯をいじったりして適当に暇を潰していると、物音がしたので誰ぞと起きたら門別さんがテレビを見てた。うん、なんとなくこういう朝っていいよね。仲間内ながらどこか家族にも似たような近親感。この感覚こそコテージの魅力ではなかろうか。
そのためだけに誰よりも早起きしようとする男だよ僕は。ええ余談ですとも。

皆続々と起きて来て、昨日買った飯を食う。ローソン飯の新鮮味のなさを悲しむ私情。

そして洗濯物が乾かず苦しむ一同。ドライヤーによる強制乾燥も微妙。う~ん。

さて、今日は出発は大体予定通りの9時。Hiuraが鍵を返しに行ってる間に謎のウォーミングアップを行う気合に満ちた男が一人。膝を痛めた男も一人。…なんで痛めたかなぁ。

進んでみれば皆様1日目のダメージがしっかりと累積しております。我々も20代――もう睡眠は全回復ではないということか…。
昨日とはちょっと道を変えて、南回りに羊蹄を望む。相変わらずのアップダウン。そして後続集団失踪事件。
疲れたからニセコ道の駅で休憩。彼が「何もない」と言ったのは、多分揚げ物がなかったからだと思う。

さて、しばらく進んでまた休憩。昨日とは違う場所だけど、羊蹄の湧き水エリアに到着。
この細やかな休憩具合が我々の疲弊を如実に物語る。無事中山を越えて帰れるか不安になるね。ポテンシャルに閉じ込められた電子はこんな気持ちなんだろうか…。
Monbetsuさんの自転車にブレーキが掛かりっぱなしだったことが今発覚。それで中山登ったの…?と、心のスピン排他律。

そこから京極入りして細川たかしと一緒に三度休憩。ここから南羊蹄広域農道というちょっと聞きなれない道に入ります。ここはHiura部長の心のマイ・ロード。彼は「ここを走るためにニセコに来た」と豪語する。そう言われちゃ期待せざるを得ないってもんだ!

かくして始まった農道コース。車の通りもほぼ皆無で走りやすい。我々も隊列なしスピード自由のフリースタイル。何よりも…あたりに広がる絶景!

地平に広がる畑、その先もその先も畑。目を降ろすとよく見える芋の茎葉が、見上げるとその形を失い、一面の緑色となる。そして、さらに見あげれば遠くに悠然と立つ蝦夷富士。これこそが北の大地の原風景であろうか。哲学する部長。
まぁ晴れてたらなお良かったんだけどね。生憎羊蹄は雲に霞み、昨日からの霊峰っぷりを遺憾なく発揮してくれました。
でも、それでもどこ見ても綺麗で素晴らしい。ほら、ふと視線を前に戻せば、遠くに蛍光色の点が……うわ、Saito君速ぇ。

因みにこの農道、絶景を眺めながらゆったりと…という訳にはいきません。なぜならこの道、実は結構な急坂コース。斜度だけなら中山峠をゆうに凌駕します。くそっ、流石Hiuraの心のマイウェイ。その本人も昨日の無茶が祟って苦しそうだが。

Saito君はもう別次元だからいいや。次いでMonbetsuさんとSegchi君の脚力強いペア。そして彼らに付いていったが突き放された僕。後ろに続くHiura, Tabataさん。彼らを坂で待っていた牛たちが追いかける!まるで見計らったかのように励まして…え、何?誰かの自転車がカチャカチャうるさいからだって?
そしてMuller、君は悪くない。coolに振舞おうとした、coolな彼を見たくばGalleryへ。

登った分は下るもの。農道を楽しんだ我々は50~60km/hを叩きだしながら急降下。再度立ちはだかる中山を目指す。中山直前にてお昼。ピザ美味ぇ。しかし余裕はない。飯を狙う人々の眼光が怖い。でも美味い。

麓のセブンで最後の休息を済ませ、いよいよ最後の登りである。再び立ちはだかる中山。こちとら万全ではないが、やるかやられるか。今度は隊を二分なんて小賢しい真似は一切なしだ!全員で!いざ、尋常に勝負ッ!――で、登ってるうちに行きと同じ二組になってる現実。こんなもんさ。

先行組は強靭な脚力を持つ、頼れる(?)仲間「悟郎(バッタ)」を仲間に迎え、黙々と登り続け…と言ってるそばから飛び去る悟郎。嘆くHiura。そしてなんか汗やばい。蒸し蒸ししてたからか、滝のように汗が滴る。やめて!これ以上部長のmassを奪わないで!

水分補給のためにこまめに休憩を挟みつつ、着々と頂上を目指す。一度通った道だからか、それとも覚悟を決めてたからなのか、心なしか行きより辛くない。行ける!堅実に一歩づつ。
交通制限の片道通行エリアは工事のおじちゃんの粋な計らいで車のいない道を登れました。ありがとうおじちゃん!よし、あとちょっとだ!そして見事頂上にたどり着いた先行班。やったね☆

かくして何ら面白みなく普通に登頂に成功したHiura, Abby, Tabata, Seguchi4名の先行班(おかげでreportが書きづらい)。さあていつ来るかな?と後続を気遣う余裕っぷり。――しかしその後続に、まさかあのような事件が起こっていようとは、その時、我々は思ってもいなかったのです。

突然だが、ハンガーノックというものをご存知だろうか?長時間の持久的な運動に、体がエネルギー切れを起こして突然動けなくなる…平たく言えば「お腹が空いた症候群」である。そう、今まさに魔王Mullerの魔力が尽き果てようとしていたのだ。倒れるMuller、大ピンチ!

しかし、この緊急事態にベテランSaitoが動いた!Mullerの口に無理矢理カロリーメイトを押し込むSaito、片っ端から咀嚼するMuller。押し込むSaito。貪るMuller。にやにやするMonbetsuさん。押し込む。貪る。にやにや。押し込む。にやにや。貪る。

――かくしてかろうじて復活したMullerは最後の気力を振り絞って、無事登頂を果たしたのであった。その情景たるや、言葉では伝えきれない。真っ白に燃え尽きた彼が見たくばGalleryへ。

そんな筆舌に尽くしがたい様であるが、余裕で登頂したSaitoはこう語り尽くした。
「いやーめっちゃ面白かったっすよ☆」…Mullerが不憫に思えてくる、不思議。

無事登頂を終えた我らVLTCCメンバーは、再び坂を猛スピードで下り…途中2名ほどペットボトルをすっ飛ばしつつ、無事中山を突破。あとはゆったりと札幌を目指し…途中1名ほど転倒しつつ、我らがホーム、H大にまでたどり着いたのであった。

満身創痍のメンバーは各自ふらふらと帰路につく。来週はミューオン研究会が待っている。明日からの土日で十分に休養を取り、彼らは再び戦場へ踊り出るのだ。

さて、皆様お疲れ様でした!ここまで長々と読んでくれた貴方もお疲れ様でした!いやー長かった!自分頑張った!
最終更新:2012年09月13日 20:46