環境ライター 箕輪弥生さん訪問
スプリングウォーター事務局の寺島です。
いつもお世話になっている
コプロシステムの社員の方にご紹介いただき、環境ライターの箕輪弥生さんにお話を伺える機会をいただきました。
箕輪さんは広告代理店に勤務されたのち、20年ほど前にマーケティングプランナーとして独立され、以後はメーカーや百貨店など小売業を主体に数多くの販売促進の企画を手掛けてこられました。近年は「LOHAS」と呼ばれる、健康や環境に配慮した商品やライフスタイルの紹介を積極的に行っていらっしゃいます。
当日箕輪さんの自宅にお伺いさせていただき、まず驚かされたのはご自宅の内装が自然由来の木材や珪藻土（ケイソウド）、紙や麻布などで統一されていて金属製のものがほとんど見当たらなかったことです。やわらかい雰囲気が家中にあふれていて初めて訪れたお宅にもかかわらず、とても安心感がありました。
また当日はあいにくの雨模様だったのですが、少しもジメジメしておらず外で雨が降っているとは思えないほど室内はカラッとしていました。後ほどそのことをうかがうと木や土壁が湿気を吸収するので、室内はあまりジメジメすることがないということでした。自然素材でデザインと機能性を兼ね備えた家、これもLOHASの一部分なのかなと思いお話を伺うのがとても楽しみになりました。
箕輪さんからは最初にLOHASと呼ばれるライフスタイルについて少しご説明をいただきました。LOHAS（Lifestyles Of Health And Sustainability）のことを理解するにはSustainability（持続可能性の意）に注目することが大事だと伺いました。
世界には元々限界があり経済面の成長はいつか行き詰まりを迎える、有限な世界でどうやって経済活動を維持するかという考え方から生まれたということです。つまり資源を闇雲に消費して行き詰まりを待つのではなく、将来的に自分たちの子どもや孫が健康で快適な生活が送れるように、便利で快適だけど健康や環境に悪いものは選ばず、便利さ快適さと環境や健康への気配りをバランス良く取り入れていこうという生き方、それがLOHASという言葉の意味なのです。
※LOHASについては「LOHASで行こう」という箕輪さんの著作で詳しくご紹介されています。LOHASについて詳しく知りたい方はこちらの本をどうぞ。
メーカーや大型小売業の販売促進のマーケティングプランナーという大量生産、大量消費の象徴とも言えるような分野、LOHASの考え方とは離れていると思われる分野でご活躍されていた箕輪さんがLOHASの推進を行うようになったキッカケは何なのか伺ってみました。
箕輪さんは以前からオーガニック食品や健康に良いものを選んで使っていらっしゃったそうで、仕事では「自分は使わないな」と思う商品をプランニングしていくこともあり、その度に違和感を覚えていらっしゃったそうです。そんなときにLOHASのことを知り、大量生産・大量消費に感じていた違和感の理由をハッキリと自覚されたとのことです。そしてご自身がこれまでマーケティングプランナーとして培ってきた経験を活かしLOHASをもっと多く広めていこうと決意された、ということでした。
箕輪さんは『環境に対する現状について個々人の努力では追いつけないところまできている、現在の消費中心の仕組みとは違う、持続可能性のある大きな仕組みづくりが現状を解決するためには必要で、その取り掛かりとして自分が何か力になりたい』と強調されていました。また今の活動をする前と比べて収入は減ったけれどもやりたいことをやっているという嬉しさや満足感がそれ以上にあるともおっしゃっていました。自分のやりたいことを見つけて全力で取り組まれている姿はとても輝いて見えました。
何時間かの短い間でしたのであっという間に時間が過ぎてしまいました。マーケティングのことなど、もっといろいろなお話を伺いたかったので、またお会いできたときに改めてお話を伺いたいと思います。
箕輪さん、お忙しい中お話をいただきありがとうございました！
現在箕輪さんは環境ライターとして新聞、雑誌、WEBスペースなどに記事を掲載し環境や健康に良い商品やサービスの紹介やプランニングを行っています。またそれ以外に精力的に活動を行っていますので、ここでご紹介いたします。
NPO法人そらべあ基金
地球温暖化の防止を目的としてグリーン電力（環境負荷を与えない電力を選んで購入する仕組み）の普及啓発運動や、環境教育事業を行っています。箕輪さんはこのNPO法人に理事として参加されています。
著作
当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁止します。
Copyright (C) SpringWater. All rights reserved.
最終更新：2008年08月26日 12:22
