第3迷宮 金剛獣ノ岩窟(1)




銀嵐ノ霊峰

D-3 雪と嵐の大地


吐いた息がすぐさま真っ白になる。
手はかじかみ
あまりの寒さに、耳の奥に痛みが走る。

君たちの眼前には
白銀の世界が広がっている。

谷間を抜けている最中、
君たちは既に気候の異変に気づいていた。
雪が降り始めていたからだ。

君たちが訪れた新たな大地は
極寒の地だ。

この強い雪と風の中では、気球艇の操作も
思うようにできそうもない。
慎重に、空の探索に臨みたまえ。


A-3 北の果て


君たちは東西に伸びる極めて高い山の近くを
気球艇で飛行している。

山の間には谷が走っており、ここを通れば
さらに世界樹に近づくことができそうだ。

谷の手前には、見覚えのある石碑がある。

これまでのことを考えると、
この石碑に対応した石板を見つけられれば
雲を取り除くことができるかもしれない。

もしそうであるなら、
君たちは石板が安置されているであろう
迷宮を見つけ、探索を行う必要がある。


A-3 石碑を調べる

初回

君たちは北の空に通じる谷の手前まで
やってきた。
谷を覆う雲の様子は相変わらずだ。

谷の南には石碑があり、
これまで見てきた石碑と同じように
紋章が彫り込まれている。

君たちは調査をひとまず終了すると
探索に戻るべく気球艇を発進させる。

2回目以降

谷の南には紋章が彫り込まれた
石碑がある。

基部には何かをはめるような窪みが
見て取れるが…。


A-3、A-4 金剛獣ノ岩窟を発見


分岐:どちらかを先に発見した場合

君たちは入口から猛烈な勢いで
煙を吐き出す洞窟を発見する。

観察すると、それは湯気だとわかる。
洞窟内部はかなりの高温なのだろうか?

この寒空を震えながら飛ぶ君たちに、
その想像は極めて魅力的だ。

また入口近くには
碧照ノ樹海や深霧ノ幽谷にあった物に似た
石碑のような物が見える。

迷宮『金剛獣ノ岩窟』を発見した!

分岐:ワールウィンドと会話後、もう一つの入口を発見

君たちは入口から猛烈な勢いで
煙を吐き出す洞窟を発見する。

入口近くには、
やはり石碑のような物が見える。

どうやらここが、ワールウィンドの話に
あった金剛獣ノ岩窟のもう一つの入口と
考えてよさそうだ。

同じ洞窟であるか確認したければ
気球艇を着陸させ、
その内に足を踏み入れたまえ。


金剛獣ノ岩窟1F

C-6 二つの入口

(2F:D-2で同様のイベントを起こしている場合、発生しない)

外が凍えるような寒さであるのに対し
この洞窟の中はずいぶんと温かい。

水は凍るどころか湯気を上げており、
小さな音を立てつつ
緩やかな流れを作っている。

君たちが辺りの様子をうかがっていると、
前方から足音が聞こえてくる。

君たちは緊張し武器を構える。

「驚かせちゃったかい?
俺だよ、こっちで会うのは初めてだね。
お互い元気そうで何よりだ」

そう言って姿を現したのは
しばしば君たちに世話を焼きたがる冒険者、
ワールウィンドだ。

「空では凍え死ぬかと思ったけど
洞窟の中は別世界だね。
魔物がいなければしばらく住めそうだよ」

「…ところで君たちは気づいたかい?
この迷宮はね、どうも入口がこことは
別にもあるみたいなんだ」

「入口が二つある迷宮…
探索も一筋縄では行かないだろうね」

そう言って彼は面倒そうに頭を掻き、
君たちが来た入口へと歩いていく。

「ちょっと急用があってね。
俺は一旦引き替えさせてもらうよ。
君たちは先に行っててくれ」

「用事を済ませたら、俺もすぐに
探索に戻るよ。合流したら、情報交換でも
しよう。じゃ、気をつけてな」

彼は軽く手を振り、迷宮を出ていった。
…彼の話によると、この迷宮にはもう一つ
入口があるらしい。

もし望むなら
君たちはもう一つの入口を見つけ、
そちらを探索してもいい。


氷銀の棒杭を伐採(初回)


君たちが今、手に入れた氷銀の棒杭
氷のように冷たい。そして鉄のように硬く、
その先端は鋭く尖っている。

だがしばらく握っていただけで
その表面はすぐさま溶け始め、慌てつつ
君たちは氷銀の棒杭を背嚢にしまう。

この品は少しの環境の変化にも
耐えられそうにない。恐らく街まで
持ちかえることはできないだろう。


氷銀の棒杭でウロコを破壊する(初回)


奇妙な物体が高熱を放出し
赤く輝いている。

氷銀の棒杭を打ち込めば
壊せるかもしれない。

氷銀の棒杭を打ち込みますか?
【 YES 】/【 N O 】

NO

(終了)

YES

奇妙な物体は砕け散った。

氷銀の棒杭は物体から熱を奪い、
見事、粉々に打ち砕いた。
だが杭自体も蒸発し、なくなってしまう。

これから先、行く手を遮る物体は
幾つあるかわからない。

氷銀の棒杭の数には限りがある。
どの物体を壊すかは、
慎重に選ぶ必要がありそうだ。


氷銀の棒杭を所持して別の大地に行く、もしくはタルシスに戻る

初回

君たちは自らの荷物の異変に気づく。
何と、いつの間にか
背嚢が水浸しになっている!

原因を知るため調べてみると、
手荷物の一つの氷銀の棒杭
溶けだしていたことがわかる。

どうやら環境の変化に
耐えられなかったようだ。

(以下、2回目以降と共通)

氷銀の棒杭をすべて失った。


D-4 巨大なウロコ


君たちの北に見えるのは
赤熱した物体が
塔のように積み上げられた物だ。

その放射される熱は凄まじい。
少し離れていてすら、
額にうっすらと汗が浮かぶ。

気をつけたまえ!
ここから一歩でも近づけば
君たちは灼熱の洗礼を受けるだろう。


D-4 巨大なウロコを破壊(初回)


奇妙な物体が砕け散ると同時に
迷宮全体の空気が
急激に冷たくなっていく!

…どうやら洞窟は
本来の冷たさを取り戻したようだ。

その寒さに慣れ始めた頃
君たちは気づく。
何と、周囲の池がが凍りついている!

君たちが先程破壊した巨大な
赤熱する物体は、この迷宮全体を
活性化させ温めていたようだ。

またその力は小さな赤熱する物体にも
及んでいたようで、今ならあの物体から
火傷を負うことはないだろう。

もっとも通行の邪魔になるのは
今後も変わらない。
氷銀の棒杭の無駄遣いはできなさそうだ。

君たちは迷宮の探索を続ける…。


C-1 黒い鎧の男


君たちは池のほとりまで来て
対岸に奇妙な出で立ちの人影が
立っていることに気づく。

黒光りする鎧をまとったその人物は
大柄で、金棒を背負い、
腰には刀を下げている。

タルシスで刀を使う者は珍しい。
…君たちの同業者にも心当たりはない。

何より奇怪なのはその兜だ。
牛の頭部を模したそれは、
非常に精巧にできている。

…その人物は腕を組み、黙して
君たちを見つめている。


C-2 牛頭のモノノフ


水が凍るほど冷えたことで
池を無事渡れるようになった君たちは
刀と金棒で武装した戦士と対面する。

声が届く距離まで近づいて
君たちは一つ、
自分たちが勘違いしていたことに気づく。

牛を模した兜だと思っていたそれは
牛の頭部そのものだった。今、君たちは
獣頭の戦士の前に立っている!

「驚いたぞ。
見たことのない魔物がいるかと思っていたが
よもや、外からの客人であったとはな」

「迷宮の奥深くまで、よくぞ参った!
最後に人間がこの里に足を踏み入れて
十年は経つが…」

「このキバガミ、お主らを歓迎するぞ!」
豪胆なその声が洞窟にこだまする。

「この先はイクサビトの里。
拙者は里のモノノフを束ねる者とし、
ここに立つことをその任としておる」

「お主らに邪念があれば、その細首、
拙者の牙が噛み砕いておったろうな」
彼は腰に下げた刀に触れ、不敵に笑う。

「疲れておろう。
参られよ! 里へ案内しよう」

キバガミと名乗る男は
君たちの前を歩き始める…豪快に振る舞って
いるが、隙はまったく見えない。

彼は先導するように、先に見える十字路を
真っ直ぐに歩いていく。


C-3 イクサビトの里


岩でできた通路を抜けた先には
空洞が広がっている。あちこちに火が灯され
寒くならないよう配慮されているようだ。

空洞内には石でできた建物や
記念碑のような物も見受けられる。

…先程君たちが会った牛頭の戦士の一族、
イクサビトはここで暮らしているようだ。
どこからか煮炊きの音が聞こえてくる。

空洞のそこかしこでは、
見事な体躯の戦士たちが汗を流し
武芸の稽古に勤しんでいる。

彼らには、獣の特徴が身体の
いずこかに見受けられる。
その獣の種類は様々なようだ

何人かは君たちに気づき、
少し驚いた顔をするが、それだけだった。
軽く挨拶してくる者もいる。

牛頭の戦士から何か話があったのだろうが
そもそも彼らは、あまり細かいことを
気にかけない性格なのかもしれない。

…牛頭の戦士は空洞の中ほどで
巨大な鍋をかきまわしている。
何を作っているかは、確認できない。


C-3 イクサビトの宴

D-2へ行こうとした場合

「どこへ行く?
こちらへ来るがいい、客人よ!」

空洞から出て行こうとする君たちを
牛頭の戦士、キバガミが呼びとめる。

彼は君たちの向かい側に腰をおろし、
近寄るよう君たちを促す。

(以下共通)

「先日よい鮭が獲れてな、
ちょうどメシにしようと思っていたのだ。
さあ、座られよ」

彼の前には巨大な鍋がしつらえてある。
魚や野菜を煮た、食欲をそそる香りが
空洞内に立ちこめている。


「…我らは創造主たる人間の言葉に従い
この数百年を生きてきた。
そして、人間はこうも言い残している」

「外の世界から来た者に
イクサビトの歴史を語れ…とな」

「故に、お主らにはしばらく
拙者の話につきあってもらわねばならぬ。
まあ、喰いながら聞いてくれればよい」

鍋を君たちによそいつつ、
キバガミはイクサビトに伝わる
かつてあった出来事を語りだす。

…それはウロビトに伝わる伝承に
とても似た物だった。

かつて巨人が現れたこと。
そして、人間に作られた彼らイクサビトが
他種族と力を合わせ巨人を倒したこと…。

しかし一点大きく違うところがあった。
それは、世界樹に関する部分だ。
彼は話を続ける…。

「我らはあの大樹を悪魔の樹と呼んでおる。
何故なら、あれこそ
世界を滅ぼす巨人の住処だからだ」

「…巨人は邪悪にして不死身。歩くだけで
地には亀裂が走り、近づく者は強い呪いで
その身体を樹や草に変えられてしまった

「だが我らの祖は戦いを諦めなかった。
イクサビトは呪いに耐えつつ、
巨人から『心臓』を切り出したのだ」

「同様に、知恵に長けた同胞は
巨人の『心』を切り出し、人間は巨人から
『冠』を取り上げた」

「巨人は自らを不死たらしめる
三つの象徴を失い、眠りについたのだ」

「我らは巨人が再び目を覚まさぬよう
それらを自らの里に持ち帰った。こうして
戦いは終わり、大地は守られたのだ」

「人間は我らの創造主というだけにあらず。
肩を並べ戦った戦友なのだ」
そう語る彼は、どことなく嬉しそうだ。

…歴史を語り終えたころ、
イクサビトの若者が近寄り、キバガミに
何か耳打ちする。

「む、そんな時間か。
…すまぬな、客人よ。少々用事ができた。
拙者は、席を外させてもらおう」

「お主らを咎める者はおらぬ。
ここを我が家と思い、楽にしていってくれ。
ではな!」

キバガミはそう言うと、
この空洞を西の出口から出て行く。

全員のHPとTP、状態異常が回復した。


D-3 番をするイクサビト

キバガミと戦闘前

「お主たち、外から来た者たちだな?
ここより先は
更に危険な魔物が巣食っておる」

「客人に怪我を負わせるわけにはいかぬ。
立ち去られよ」

「…どうしてもこの先に
行きたいのであれば
キバガミ様に許しを得るがよい」

キバガミと戦闘後かつサブクラス未解禁

「キバガミ様の許しが出たことは
存じておるが…」

「お主ら、まだ双牙武典の力を
使っておらぬな?」

「我らの問題に力を貸そうという気概は
ありがたいが、準備が万全にないお主たちを
ここから先に行かせるわけにはゆかぬ」

「一度お主たちの里へ帰り、
準備を整えてくるがよい」


D-2 巨人の呪い


どこからか苦しそうな
うめき声が聞こえる…
君たちは声のする方へ足を進める。

平らな岩の上にしつらえた寝所に、
苦しそうに息をするイクサビトの子供が
横たわっている。

彼の様子を見て君たちは息を呑む。

その子の獣毛の生えた腕の上には
幾つもの蔦が絡まり、樹脂のようなものが
かさぶたのようになって張りついている!

「…珍しいのもわかるが
そう驚かんでくれ、客人よ」

君たちの背後からキバガミが歩み寄る。
その手には野草や、薬のようなもので
満たされた椀が見える。

「拙者は多少、医術の心得があってな。
こうして時折
坊主どもの面倒を見ておるのだ」

「…この病が里に流行るようになって
かれこれ十年になるだろうか」
キバガミは思いだすように遠い目をする。

「我らはこの病を巨人の呪いと呼んでおる。
かつて巨人に近づいた者はその身を樹と草に
変えられたと言う…まさに伝承の通りだ」

「大地を汚す邪悪な存在でこそあれ、
我々は神にも等しき巨人に手を下した」
彼は子供に薬を飲ませながら淡々と語る。

「…その結果、我らイクサビトは
巨人の呪いに囚われてしまったのだ」

「この病は、弱い者から
蝕むようだ。身体が出来上がる前の
坊主どもは、特にかかりやすい」

「どのような薬草も、祈祷も、
この病には大して意味を成さぬのだ。
…まったく、厄介なことよ」

「病にかかった者は数年の内に
樹と草にその姿を変える。
発病し、助かった者は一人としていない」

彼は君たちを見つめる。
「先は聞かなかったが…お主ら、
悪魔の樹を目指して旅をしているのか?」

「止めはせぬが、その旅は命がけぞ?
悪魔の樹に近づけば、お主らにも
同じ呪いがかかるやもしれぬからな」

…その時、背後から別の声が上がる。

「そう悲観的になるなよ。
こいつは、絶対に治せない病気って
わけじゃないんだぜ」

「巨人の呪いに立ち向かう術はある。
君たちの力を貸してくれよ」

「この子と君たちの力があれば、
全員助けられる。保証するよ」

そこに立っていたのは、いつになく
真剣な表情のワールウィンドだった。
横には何故かウロビトの巫女がいる。

巫女は君らと目が合うと小さくお辞儀する。
さすがに、再会を喜べる雰囲気ではない。

見慣れぬ闖入者の出現に
キバガミは眉を寄せるが、そんな彼に
ワールウィンドは軽く自己紹介する。

彼は君たちに
「ほら、お土産」と一冊の本を手渡すと
キバガミに話し続ける。

奥義書・角神を手に入れた!!!

「必要な物は二つ。一つは、
君たちの先祖が里に持ち帰ったっていう
巨人の『心臓』…」

「もう一つが、世界樹の声が聞ける
この娘、ウロビトの『巫女』ってわけだ」

「呪いってのは巨人の血とか、そんな
感じのものでね。この娘が心臓に
働きかければ、呪いは払いのけられる」

「たぶん上手くいくと思うよ。
…ああ、そんな目で見られるのは辛いなあ…
俺が胡散臭いのは否定しないけどね」

芝居がかった仕草で嘆く
ワールウィンドだが、気を取り直し、
「ほら」と巫女に何かを促す。

巫女は子供が横になっている病床に
歩み寄るが、
その前にキバガミが立ちふさがる。

「よさぬか、娘よ。
その身を病にさらすつもりか?」
厳しい口調のキバガミ。

どうするべきだろうか?
彼の心配は
至極当然のようにも思えるが…。

キバガミをどうしますか?
心配は不要だと告げる
自分たちが子供に近づく
黙って様子を見る

心配は不要だと告げる

キバガミは神妙な面持ちで
君たちの言葉に耳を傾ける。

「この娘に特別な力があると…
そうお主らは申すのか?」

キバガミは巫女を見つめる。
彼女は目をそらさず、強い意思を込めて
彼の視線を受け止める。

…彼はため息をつくと、
渋々といった風で道を空ける。

巫女は君たちに礼を言うと、
イクサビトの子の枕元に腰かける。

自分たちが子供に近づく

君たちがイクサビトの子に
近寄ろうとするのに気づき、
キバガミは血相を変える。

「話を聞いておらんかったか!?
大人なら病にかからぬというわけでは
ないのだぞ!!」

その時、巫女は予想外の行動をとる。
頭を下げ、こっそりとイクサビトの子の
枕元に腰かける。

そのことに気づいたキバガミは
巫女を引き離そうと慌てるが、
彼女は既に瞑想状態に入っている。

黙って様子を見る

君たちは巫女とキバガミのやり取りを
黙って見届けることにする。

ワールウィンドも同じ気持ちのようだ。
君たちと目が合うと小さくうなずく。

「お願い…わたしを、
そしてみんなを信じて」

「わたし、世界樹の声が聞ける以外
何もできないって思ってた。
でも、みんなは違うって言ってくれたの」

「気にいらなければ、
すぐに追い出してもいいから!
でも…少しの間でいいの」

「わたしを、その子の為に祈らせて」

巫女は勢いよく頭を下げる。
必死なその様子を
キバガミは複雑な表情で見つめる。

だが根負けしたのか、彼は巫女に
その道を譲る。巫女は笑顔を浮かべ、
君たちとワールウィンドを見る。

君たちが頷くと、彼女も頷き返し
毅然とした表情でイクサビトの子の
枕元に腰かける。

(以下共通)

静かに目を閉じ、祈り始める。すると、
彼女の周りに小さな明かりが灯り始める。

明かりは病に倒れた
イクサビトの子の周りに集まり、
明滅する。

…すると、それまでうなされていた
その子は額から汗が引き、
穏やかな寝息を立て始める!

「…今、世界樹にお願いしたの。
でも、世界樹も
これ以上は無理だって言ってる」

「ワールウィンドの言うこと、
たぶんできると思うよ。世界樹に
もっと近い物が、手元にあれば…!」

身近にいたイクサビトの間に
小さく歓声が上がる。

しかし、事態の急転に驚いてはいるものの
キバガミは相変わらず難しい顔をしている。

そのことを察しているのか、
ワールウィンドも
あまり浮かれたようには見えない。

誰に話しかけますか?
キバガミから話を聞く
ワールウィンドに問いかける
巫女の気持ちを確かめる

キバガミから話を聞く

「…巨人の心臓に触れることは我ら
イクサビトにとって禁忌…じゃあ使うか、と
軽々しく決めるわけにはゆかぬ」

キバガミはワールウィンドに問いただす。
「旅人殿…お主、我らが地下に祀っている
巨人の心臓をどうして知っていた?」

ワールウィンドに問いかける

君たちはワールウィンドに
どうして病や巫女、巨人の心臓のことを
知っているのか尋ねる。

巫女の気持ちを確かめる

巫女は少し興奮しているようだ。
目を輝かせ、君たちに答える。

「みんな、わたしがんばるよ!
…でもすごいよね。ワールウィンドは、
どうしてこんなこと知っていたの?」

(以下共通)

突然話を振られたワールウィンドは
言葉を選びながらゆっくりと語る。

「ああ、心臓や病のこと、ね…
(ギルド名)は知ってるだろうが、俺、
丹紅ノ石林で怪我して戦線離脱しただろ」

「その後、あの迷宮を色々
歩いて回ったのさ。そうしたら、
一冊の本を見つけてね…」

「その本に、ウロビトが
伝説の巨人とどう戦ったか書かれて
いたってわけさ」

「病の対処法についても、
大よそさっき話したようなことが
書かれていたよ」

「…うん、まあ、そんな感じさ」
彼は話の矛先を変えるように
キバガミを見る。

「…で、どうするんだい?
すべては長である君次第だぜ」

キバガミは腕を組んで
石のように黙り込む。

心配そうにその様子を見つめる巫女。
君たちも静かにキバガミの言葉を待つ。

いつの間にか何人かの戦士が
部屋に入り、君たちの会話を聞いていた。
彼らは静かに、キバガミを見つめている。

…しばしの沈黙の後、
キバガミは決心したように口を開く。

「巨人の心臓を手に入れるぞ!
巫女殿でしたな? 巨人の呪いの件、
よろしくお願い申し上げる」

キバガミは巫女に深々と頭を下げる。

「巨人の心臓は地下3階、
ホムラミズチに守られた大空洞に
祀られている」

「この十数年の間、ホムラミズチは
倒されておらぬ。探索は困難を極めよう」

「だが、我らには研ぎ澄まされた牙がある。
モノノフどもよ!
日頃の修行の成果、今こそ見せる時ぞ!」

その強い決断に、
イクサビトの戦士たちが興奮に沸きたつ。

…キバガミは君たちとワールウィンドを
見つめる。

「光明が見えた。かたじけない、人間よ!
お主たちは巫女殿と共に
吉報を待っていてくれ!」

「巨人の心臓、必ずや手に入れてみせよう。
…ホムラミズチか。
これまでにない難敵となろうな」

そう語り、闘志をみなぎらせたキバガミは
一回り大きく感じられる。
彼は今一度、巫女に頭を下げ席を立つ。

「…ここまで来て留守番って…
俺らを探索につきあわせるって発想は
ないのかねえ」

探索に同行するつもりだったのだろう、
ワールウィンドはキバガミの言葉に
途方に暮れている…どうすべきだろうか?

もし探索への同行を望むなら、
君たちは今一度
キバガミと話す必要がありそうだ。

D-2 帰りを待つ巫女

イクサビトの里でのイベント後

「あ、あの…元気だった?
こんな遠くでみんなと会うなんて
ちょっと変な感じだね」

「…うん、ワールウィンドにね、
わたしにしかできないことがあるって
言われたの」

「見ててね。わたし、がんばるよ。
みんなもしっかりね」

金剛獣ノ岩窟3F到達後

「今日ね、病気の子と
ちょっとだけお話できたんだ」

「痛いのを静めてあげたら、
『お姉ちゃんありがとう』って
言われちゃった。えへへ」

「…でもね、わたしにできるのは
それだけなんだ。病気は治せないの。
それが、悔しいよ」

「わたし…みんなのこと、待ってるね。
でも無茶したらダメだよ!」


E-2 墓前のワールウィンド


君たちはイクサビトの里の外れにある
石碑が立ち並んだ洞窟にやって来る。

石碑の前には花や人形、酒瓶のような物が
置かれている。どうやらここはイクサビトの
墓場のようだ。

一つの石碑の前に、
ワールウィンドが立っている。

以前君たちが迷宮で拾い
彼に返した首飾りを指先で弄んでいる。

「…ああ、君たちか。どうするんだい?
巨人の心臓の探索に参加するのかな」

君たちはどうして
イクサビトの為に手を尽くしているのか
彼に尋ねる。

「…答えにくいことを聞くな、君らも。
詳しくは言えないけど、恩には
何かしらの形で報いたいのさ、俺も」

ワールウィンドはほんの少し、
寂しそうに微笑む。

「…正直に言うと、彼らを助けることは
俺の目的の為に必要なことでもあるんだ。
打算があることは、俺も認めるよ」

「すまない、君らには迷惑をかける。
…縁があれば、下層で会おう」
彼は大袋を背負い直し、洞窟を後にする。


D-3 キバガミへの挑戦


君たちは以前食事を共にした場所で
キバガミを見かける。どうやら迷宮の下層に
赴くため、旅支度をしているようだ。

君たちは巨人の心臓を得る探索に
協力しようと申し出る。
…しかし、彼はいい顔をしない。

「申し出には感謝するが、お主らの力を
借りるわけにはゆかぬ。
ここより下の魔物は危険なものばかりだ」

「ここに住むモノノフですら
油断すればただでは済まぬだろう。それを、
お主ら客人に任せるわけにはゆかぬ」

それでも構わないと言う君たちに
キバガミはため息をつく。

「…見ず知らずの我らにそのように申すか。
冒険者と言ったか? お主らは皆そのように
危険と隣り合わせに生きるのか?」

「………」

「…よかろう。ただし、その前に
お主らには拙者と立ち会ってもらう!」
キバガミは君たちを見つめる。

「お主らに十分な力があるか
見せてもらおうではないか!
拙者も全力を出す。手加減は無用だ!」

これが、彼にできる最大の譲歩のようだ。
戦って力を示す他に、
君たちには道がなさそうだ。


今すぐキバガミに挑戦しますか?
【 YES 】/【 N O 】

NO

(終了)

YES

「よかろう! 刀と棍で牙を成す…
モノノフが長、キバガミ! いざ参る!」

(キバガミと戦闘)

「我が牙を物ともせぬとは、恐れ入った!
お主らの力を疑った無礼、許されよ」

「改めて拙者からもお願いする。
共に迷宮を下り、心臓を手に入れるのに
力を貸してくだされ」

「だが…刀を交えわかったことがある。
お主らの力は純粋すぎる。一つのことに、
真っ直ぐに研ぎ澄まされた力だ」

「鉄だけでも素晴らしい刀は作れよう。
しかし、そういった刀は得てして脆い。
思わぬ力が加えられると、簡単に折れる」

「だが様々な金属を混ぜた刀は
簡単には折れぬ。それを可能にする術を
お主らに授けよう」

そう言うとキバガミは懐から
巻物を一つ取り出した。

双牙武典を手に入れた!!!

「これをお主らの師に渡すがいい。
異なる二つの業を
その身に宿す極意が記されたものだ」

「これによりさらに力を磨け!
そして、我らと共に歩んでほしい」

そう言うとキバガミは傷の手当の為、
奥の間へと姿を消す。


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最終更新:2020年11月13日 21:32