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第1回JMRC中部ラリーセミナーレポート
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毎年恒例になっている、「JMRC中部ラリーセミナー」。
約10年前からラリーに興味を持った入門者を対象に、実践ラリーに参加するまでの練習会ということで、毎年4回開催されてきました。
実は、JMRCラリー部会からラリー振興のため活動費を支援してきたので、参加者には非常に安い費用でラリーの基礎が学べるということで好評を得ていました。
実際、参加者が負担する受講費は、1人1000円ととても参加しやすいものでした。
このラリーセミナーを受講して、そのまま実践にデビューし、現在でも活躍している選手は数多くいます。
しかし、昨今はラリーの競技会自体が減少してきて、ついに中部では伝統の入門カテゴリーであったターマックシリーズが消滅してしまいました。
その結果、今年中部地区で開催されるラリーは、アベレージ走行のないSS主体のラリーのみになってしまいました。
つまり、これからは超初心者もいきなりSS走行をする必要があります。当然、SSラリーはドライバーのドライビングの実力が試されるものですが、実はいくらサーキットで速いドライバーでも簡単には上位入賞できないのがラリーの面白さです。
というのは、ラリーはレースと違って2人で力を併せて戦うスポーツなのです。2人というのは、助手席に乗っているコ・ドライバーのことです。ラリーは、コースを練習する機会がないので、常にぶっつけ本番です。そのためブラインドコーナーは、その奥でどのように曲がっているのか?危険な状況はないのか?常にそれらの見えない物に対してイマジネーションを働かせてドライビングしているのです。
先程、ぶっつけ本番と書きましたが、正確に言うと、2回コースを下見する機会は主催者によって与えられているのです。
つまり、その2回の下見の際に如何に多くの情報を記録し、その記録を元に本番走行の際ドライバーに効率よく伝えるかで勝負が決まってしまうと言っても過言ではありません。その記録情報こそがペースノートと言われるものです。
実際のペースノート走行のビデオ Youtubeへリンク
そして、このペースノートについては正解というものがありません。したがって、世界中ラリードライバーで誰一人として同じものは存在しません。さらに、初心者にとって難しいのは、このペースノートのノウハウこそが勝負の分かれ目であり、そう簡単に教えてもらえるものではありませんでした。
そこで、今年のJMRC中部のラリーセミナーの4回は全てペースノートについての講習をすることになりました。
そして、第1回目は3月2日、名古屋市内のホテルを会場に満員の10組(1組は都合により欠席)の参加者を集めて実施されました。
参加者の中には、遠くは北陸からの参加者も数組いましたし、全日本ドライバーがコ・ドライバーとして参加するという方までいらっしゃいました。
また、特別ゲストとして大阪からわざわざペースノート講習会の研究をするために全日本ドライバー(上のビデオのドライバー)&コ・ドライバー×2が見学され時には講師のサポートをする場面もありました。
午前中の3時間は、現役全日本コ・ドライバーの船木一祥氏のオリジナルテキストでみっちりとペースノートの理論を学び、午後からは市外の林道で、実際にペースノートの作成をし、1往復する度に講師のレクチャーを受けて、6往復12本の模擬レッキを体験しました。
最後に、参加者の感想を聞きましたが、全員本当にこのセミナーは役に立ったということでした。今後もこのようなセミナーを是非受けてみたいという方が多く、全くの初めてのペースノート講習会でしたが、参加者にも主催者にとっても大成功だったようです。
是非とも、この参加者の中から早く実戦で入賞する人が出て欲しいものです、今後の皆様のご活躍をお祈りします。
第2回セミナー(4月19日) インフォメーション (只今受付中)
【参考資料】
第1回ラリーセミナーテキスト [pdf 4.0MB]
【参加者の感想(ブログ)】
「ヴィッツでラリー」のペースノート 坊主弐号さん
だらだら、ひとり言 ちきんさん
「大阪から見学兼オフィシャル手伝いしていただいたNさんの感想」
他では未経験者や練習中の人に、ペースノート走法をどうやって教えてるのか興味があったもんで、名古屋まで見に行ってキター
先生はMASCの名物ナビ船木さん。まず3時間ほどかけて、お手製テキストをベースに基本をみっちり座学。船木さんが教鞭を取りながら、たまに部屋の後ろで聴講している我々に意見を求める、という流れで授業が進む。
生徒からは「ノートの改ページはどのタイミングでやればいいか?」という初歩的な質問から、「レッキではライン重視でベントを取っていけばいいのか、それとも道のセンターで行くのか」なんていう我々でも検討中の高度な質問が飛び出したりして、やっぱみんなノート走法を学ぼうと真剣なんだなぁと。
それらの質問に対しては、船木さんも自分のノウハウを包み隠さず教えていくので、初心者~中級者の人たちには非常に内容の濃い授業だったはず。
その後、近在の山に移動してレッキ練習。
俺は仮スタートのオフィシャル手伝いを聴講のお礼がわりにかって出るが、参加者を見てるといきなりダンゴ状態でレッキを始めてる……あのぅ、前とは充分に間隔を空けないと、コースの全景が見れないんで正確な情報が掴めませんよ(^_^;)
見るに見かねてアドバイスしてみたり。確かに、こういうことは誰かに教えてもらわないと判らないわな。
以前から、初~中級者を対象とした同様のペースノート講習会を近畿でも開催したほうがいい、という意見を持っていたんだけど。今回、さらにその考えを強くしましたね。
絶対にやるべきだと思います!!