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新城ジュニアラリー2011&ラリーセミナーレポート
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新城の地にラリー文化の花が開くか?
3月5日新城ラリー2010の興奮から半年再び新城にラリーがやってきた。
但し、今回は国内トップカテゴリーの全日本選手権ではなく、まったく逆のこれからラリーを始めてみたい初心者にラリーを身近に感じてもらおうという企画満載の2日間となった。
第1回新城ラリーを開催してから早や7年長いようで我々関係者にとってはあっという間の年月だった。
最初の3年間は、新城の方にラリーってこんな面白いスポーツなんですよ!
ということを知っていただくために、地方選手権から着実に実施し地元に溶け込むことに力を注いできた。
特に、ラリーを主催するクラブでは今でも殆ど実施されていない「交通安全講習会」を年に3~4回新城市内で実施してきた。
しかも、これは初心者の女性やお年寄りの方にフルブレーキやスピンを体験していただく、見た目には過激なカリキュラムを含む「体験型交通安全講習会」当初は警察関係者にも理解してもらえず苦労した時期もありましたが、共に我々の活動を支えてくれた新城市民の皆様のお陰で、その後警察署長も参加する公認イベントに・・・・
その甲斐あって、4年目に全日本ラリー選手権への昇格を果たし、名実共に日本のトップ選手が集まるラリーの祭典となり華やかさ加わり、観客も第1回の10倍に匹敵する2万人を数えるようになりました。
そんな中、新城ラリーでラリーの事を知った「新城ラリーファン」が生まれて来ました。
実際に、最初は観客で新城ラリーの面白さを知りその後ラリーを始めやがて選手としてラリーに参加するまでになった選手も排出してきました。
2011年初頭JMRCラリー部会で新城で初心者の為のセミナーと初心者の登竜門のチャレンジシリーズを併せて計画することになった。
しかし、その時点ではJAFへのカレンダー登録もされておらず、インターネットのみの募集しか間に合わず、エントリー台数が集まるのか不安なスタートとなった。
2月上旬ラリーのコースがやっと決まり、新城市役所のご協力を得て今回の開催の目処が立ちました。この後、今回の開催地のすぐ近くで鳥インフルエンザが発生し、一時は開催も危ぶまれましたが、被害も少なく無事この日を迎えた。
セミナーとジュニアラリーは、昨年も実施しましたが、参加者から参加しやすく内容の濃いセミナーにして欲しいとの要望があり、セミナーの構成を2部構成にし、夜だけでも参加できるようにしました。
併せて、B級ライセンス取得者の減少を少しでも食い止めるため我新城ラリーのイベント企画の達人がなんと、ラリーを見学してライセンスを取ることができないものかとJAFの担当者と調整を重ねた結果、野外で規定の講習を行いさらにラリーの流れを経験していただくことは今後の競技への参加促進にも繋がるということで、全面協力していただけることになりました。
果たして、ラリースト養成ラリーとしての「新城ジュニアラリー2011」がスタートしました。
すでに、中部地区でのラリーセミナーは内容が充実していることでも有名になっており今回も近畿からの遠征組みも含め30名の方に参加していただきました。
また、急遽企画されたB級ライセンス講習会は、JAFのHPとJMRC中部関係のHPに加え、mixiやfacebookおよびtwitterのSNSまた、昨年新城ラリーに観戦に見えた方でメール会員登録された方へのメール配信を行った結果、なんとB級ライセンスを取得するために遠くは仙台、横浜、長野、石川等からはるばる訪れた新城ラリーファンを始めとする18人が企画からたった3週間で集まりました。
これは、JAFの担当者にとっても驚きだったようです。
1.JMRC中部ラリーセミナー
今回のラリーセミナーは、第1部で全日本チャンピオンクルーによる実践的ペースノートの作り方の講義があり、第2部では、まずは第1部の復習を兼ねた実際のレッキ実習、続いてラリーの規則についての徹底的な講義と最新式のスマートフォンを利用した簡易ラリーコンピューターの説明があり、6時間にもおよぶセミナーでしたが、まったく時間が足りないというくらい濃い内容のセミナーの内容に参加全員大絶賛の内容となりました。
翌日に新城ジュニアラリーに参加する選手も大勢参加していたが、明日に控えたラリー本番への不安から自信へ少しづつ変わっていったようだ。
その後、選手たちはそのままこの会場に宿泊することになっているため、深夜まで懇親会となったのは言うまでもありません。
2.新城ジュニアラリー & 体験型B級ライセンス講習会
明けて、3月6日この日も天気がよくラリー日和ではあったものの、大量の杉花粉に花粉症の選手やオフィシャルの人たちは苦しめられることになった。
選手たちは、早朝6時前からレッキに出発です。
今回のコースは単純で、新城ラリーで毎年使われている名物コースの「大平農道」の南側を2往復する構成です。
この大平農道は新城ラリーで、道幅が広く最も評判の良いコースですが初心者にとっては、ハイスピードでかつ折り返しは下りになるので非常に難易度の高いコースでもあります。
選手たちは、2度のレッキ走行を終えスタート会場に戻って、公式車検、ドライバーズブリーフィングを行いますが、このときにはBライ講習会の参加者がラリー車の装備等をじっくり見学でき将来ラリーに参加しようという方にとっては大変参考になったのではないでしょうか。
また、講習会の参加者はドライバーズブリーフィングにも参加されましたが、これも普通初めて競技に参加する方にとっては、とても緊張する場面ですが、実際にこのような場面でその雰囲気を味わえることはとても役に立ったのではないでしょうか。
ドライバーズブリーフィングが終了して、いよいよラリーのスタートです。このスタートも多くの講習会の参加者の皆さんに見送られる中でセレモニアルスタートの方式をとって9時20分1号車を先頭に1分毎にスタートして行きました。
競技車は15分のリエゾン区間を経ていよいよSSにアタックです。
SS1は、2kmの上り1.5車線の広いコースです。
ここで、ベストタイムで上がったのは昨年新城ジュニアラリーのクローズドクラスでラリーデビューした小林成広/池嶋賢組ミラージュ、続いて3秒遅れで坂口進/奥野和弘組ストーリアが続く。坂口選手は、かつてJMRC中部ターマックシリーズに出場していた選手ですが、今回がドライバーとして初めてのSSラリーです。3番手は、MASCで普段は事務局を担当する沼口和己/森英史組ヴィヴィオ、続いて2秒差で2010年中部・近畿ラリー選手権DE-3クラス1,2位のコドラコンビである内田園美/鈴木真由美組シビックで内田選手は2年ぶりのドライバーとしてラリー参加で、1週間前にクラブ員が突貫整備でラリー車を準備したそうだ。
SS1を終えるとラリー車はこの農道内でUターンし、25分のインターバルを経てSS1の逆走となるSS2だ。
SS2を制したのは、再び小林成広/池嶋賢組ミラージュだったが、下りコースのメリットを生かしてパワーの差を縮めた坂口進/奥野和弘組ストーリアが1秒差まで追い上げた。3番手は、このラリー唯一の2Lターボインプレッサを駆る南谷亨/中根敏晴組インプレッサが坂口選手の4秒遅れで続くが、1秒差で内田園美/鈴木真由美組シビックと村木佐千子/神山佐知子組ヴィッツが同タイムで並び、スタート会場に戻りリグループこなす。
この時点で、1位小林成広/池嶋賢組と2位坂口進/奥野和弘組は独走状態となってしまったが、3位争いは誰が制するか混沌としていた。
リグループを終えた選手は、再びSS1のリピートとなるコースをアタックすることになる。
1位、2位は動くことはなかったが、3位は南谷亨/中根敏晴組と小林剛/染宮弘和組ミラージュが同タイムで並びさらに1秒差で内田園美/鈴木真由美組、沼口和己/森英史組と山口忍/足立さやか組ヴィッツの3台が並んだ。この山口選手はかつてはオールスターラリーフェスティバルに出場したことのある大ベテランで、実は某トヨタディーラーの社長さんなのです。また、そのコドライバーは、ご存知日本赤十字社の広告塔?で昨年の全日本ラリー総合チャンピオンコドライバーです。
SS4は、SS2のリピートとなりこれがこのラリー最後のSSとなる。
最後も、1位、2位は動くことはなかったが、3位は昨年の地方選手権の新城ラリーに参加した小林剛/染宮弘和が頑張ったが、結局は内田園美/鈴木真由美組が逃げ切り3位に入賞した。
SS3スタートとSS4フィニッシュは、B級ライセンス講習会の参加者が、見学するなか1台もリタイヤすることなく無事前車完走し、講習会参加者にとっては大満足の講習会となったようだ。
今回、主催者として大変満足ができる内容となったと思います。
再び来年も初心者のハードルを下げるために努力していきたいと思いますのでご協力よろしくお願い致します。
報告:MASC 米谷展生
写真提供:RSタケダ