美鈴
フルネーム |
尾道 美鈴(おのみち みすず) |
種族 |
ヒューマン |
性別 |
女性 |
身長 |
144cm |
所属 |
PSO2文藝部 |
誕生日 |
A.P.0223/09/12 |
所属Ship |
シップ03 ソーン |
クラスレベル |
テクター/13 |
IDネーム |
セラ |
Last Update |
2012-10-03 12:31:34 (Wed) |
備考・その他
尾道家に関して(とある民俗研究雑誌より抜粋)
尾道家の歴史は非常に古く、遠くジャポネの旧家にまで遡る。元々はジャポネ南西部の山村にあった鬼道(おにみち)家という憑きもの筋の家系。また、別名尾の筋(おのすじ)とも呼ばれ、江戸時代以降のようないわゆる他所者差別としての呼び名ではなく、古来よりその筋としての名門の家柄であったが、明治に入り「鬼道」(おにみち)から現地の地名でもある「尾道」(おのみち)へと変わっていったとされる。
鬼道家は憑きもの筋として村の奇病を払ったり作物の吉凶を占ったりと主にシャーマンとしての役割を担ってきていたが、後年は村民同士の争いごとや難しい決定などに意見をするなど、分限者の役割の担っていた。憑きもの筋というと犬神や狐が有名であるが、鬼道家の場合は紙片を折り、形作ったヒトガタという独特の呪具を使用する。
ヒトガタとは、巫女が呪い(まじない)によって清めた和紙を折り、そこにヒトガタ様と呼ばれる神を宿すことで作られる一種のご神体で、これを用いて他人にヒトガタ様を憑けたり、落としたりを行う。
ヒトガタ様を扱う憑きもの筋はジャポネでも珍しく、兵庫の頭の筋(とうのすじ)=鬼門(おにかど)家、岡山の胴の筋(どうのすじ)=鬼龍(おにだち)家、そして広島の尾の筋(おのすじ)=鬼道家の三家のみとされ、これらを総称して御三家(もしくはヒトガタ御三家)と呼ぶこともある。
また、ヒトガタを折ることが出来るのは女性である巫女のみとされ、そのため、御三家は例外なく女系の一族となっていて、代々女性が当主兼、巫女として婿を取り家を守っている。
余談だが、御三家の中で、鬼道家は特にヒトガタ様による口寄せ(招魂)などを得意としていたことから死の穢れを強く受けているとされ、表面上は畏れながらも同時に陰では忌み嫌われる対象でもあったようだ。
御三家に関しては、兵庫の頭、岡山の胴、広島の尾と、全体から蛇を彷彿とさせる上、その頭の先には京の都、そして帝の存在があることから、帝を狙う呪術の派という噂が流れることもあったが、ヒトガタ様の本質は蛟(ミズチ)=水神ではなく、闇を源流としているという話もあるため定かではない。また、和紙に神を宿して使役する事から陰陽師の式神との類似も指摘されているが、御三家とも非常に排他的な性質であり、民俗学などの研究も進んでいないのが現状である。ただし、このうち尾道家のみに関しては、現当主であり巫女の尾道 鈴音(おのみち すずね)の夫であり古代ジャポネ史を研究する民俗学者の紳一郎(しんいちろう)氏によりいくらかの研究がなされているようだ。ただし、一部ではその紳一郎氏の行方が不明となっているという話もある。ちなみに、尾道家による紳一郎氏に関する失踪届などは提出されていない。
近代、フォトンの発見により古来魔術や呪術とされていたものが、それぞれの属性フォトンの発現、応用であったことが解明され、御三家を始めとする憑きもの筋の有り様も変化を余儀なくされている。
尾道家も例外ではなく、現在の尾道家は憑きもの筋という性質よりも闇フォトンの専門家としての顔のほうが全面に押し出された格好になっている。しかし、依然としてヒトガタ様信仰は息づいており、尾道家には現在でも憑き物落としや呪い(まじない)の依頼が舞い込んでいるらしい。
なお、紳一郎氏の研究により、古来からの尾道家の隠れた術式や儀式が紐解かれはじめているが、そのなかに「子返しの義」というものがある。内容は氏の発表を待たねばならないが、氏が行方知れずとなっていることから、今後の研究の行方が心配される。
ただ、尾道家が厳然たる女系一族であり、男児の存在を聞かないこと、そしてその字面から、筆者はどうにも不穏な想像を禁じ得ない。
美鈴に関して
尾道家現当主、鈴音の一人娘として生まれた美鈴は尾道家の純粋な血を受け継いだこともあり、非常に強い闇フォトンとの親和性を持っていた。性格も真面目で勤勉であり、尾道家次期当主として文句のない才能を持っていた。
しかし、ただ一点、致命的な問題となっていたのが精神面の圧倒的な弱さだった。闇フォトンの専門家となった今でも、その本筋はあくまで憑きもの筋。そもそもヒトガタ様は心弱きものが乗りこなせるような甘い相手ではなく、隙を見せれば尾道の者とて容易に心を蝕まれ、闇に飲まれてしまう危険な相手でもあった。故に、尾道の当主は常に毅然としてあらねばならなかった。
しかし美鈴は幼少より身体が弱く、心は更に弱かった。そんな美鈴を母であり師でもある鈴音は厳しく躾け続けた。その厳しさは、はたから見ると酷ささえ感じるほどで、その為、美鈴は幼少より母親からの一般的な愛情というものを一切受けることはかなわなかった。
さらにシップ内の学校でも得体のしれない民間信仰の家系という薄気味の悪さ、美鈴本人のオドオドとした性格、更には母である鈴音巫女の極めて傲慢な性格からも辛い生活、はっきりといってしまえば陰湿ないじめにあっていた。もちろん、その扱いを母に相談できれば、未だ無視できない影響力をもった尾道家でもあり、さらに傲慢な鈴音のこと、いじめを行った生徒はおろか、学校の教職員に対しても容赦のない手段に訴えるところだったが、それが解っていたからこそ、美鈴は黙って耐えることしか出来なかった。
そんな美鈴の唯一の心の拠り所は父であり、尾道家を始めとする御三家、更にはヒトガタ信仰の研究家でもある民俗学者、尾道紳一郎の存在だった。
徐々に力の衰えつつある鈴音巫女に変わる新たな巫女としての修行や、実際の儀式の助手、一般的な学業にヒトガタ信仰としての知識など、息つく暇のない毎日の中で、父とともに料理をしたり、花を育てることだけが唯一の楽しみであった。
余談だが、美鈴のようにひと通りの料理や家事をこなせることは、尾道家の女性としては極めて稀で、一般的には家事一般は婿入りをした夫の仕事となる。そのため、美鈴が台所に立つことを鈴音巫女は嫌っていたが、潰れてしまいそうな美鈴の唯一の拠り所であるとして、紳一郎が鈴音巫女に納得させていた。
15歳となった美鈴は尾道家のしきたりに則り、学校を中退、正式な巫女となる修行のため、行脚の旅にでることになった。かつては遍路姿に僅かな荷物でジャポネ全国を行脚したのだが、シップ内ではそれもかなわないため、鈴音は美鈴にアークスへの入隊を命じた。
どうにか入隊試験に合格し、いよいよ宿舎への入舎日、この日のために尾道家秘伝の特殊な術式を施した巫女服に袖を通し、三日三晩かけて折りあげたヒトガタ札を身につけた美鈴の見送りの場に、なぜか紳一郎の姿がなかった。問いかけても師から帰ってきた言葉は「あなたが知る必要はありません」という一言だけだった。
アークスに入隊後の美鈴だが、今でも元来の対人恐怖症からくる赤面と「どもり」、そしてあがり症から特に人前で何かをすることはとても苦手だが、尾道の家を出たことはある意味で美鈴にとっては気が楽になったとも言えた。
未だ師の補助なしではヒトガタ様の力を完全にコントロールすることはできないため、当初はフォースとして、全属性を平均的に使役していたが、属性のコントロールにも慣れ始めたため、最近、ヒトガタ様=闇属性に特化したテクターとして修行を始めている。
また、まともにコントロールが効くようになるまでは、ヒトガタの力を擬似的に弱めてタリスに封じ込めて代用しており、正規のヒトガタ札が使えるようになることが当面の目標となっている。
その他趣向など
比較的軽度なコミュニケーション障害をもつ。人と話すことが苦手で、どうしても挙動が不審になりがちだが、コミュニケーションが取れないということはない。
趣味は料理や家事一般で、派手な料理はできないが、和食を中心に家庭料理ならほぼ何でもこなす。他には裁縫や編み物など、古風な女性が得意とするものを中心に器用にこなす。
文藝部入隊後は、ある意味強制的にコミュニケーションをとる必要ができたため、少なくとも通信機上の会話は比較的スムーズになったが、非常に狭い世界から一気に世界が広がったため、一般的に好ましくない知識も色々と得てしまっている。
その一つがいわゆるボーイズラブと呼ばれる知識で、尾道家ではTVを見る習慣がなかったこともあり、フィクションの中でさえ男女間の恋愛にすら接していなかったため、美しい男性同士の濃厚な恋愛というのは彼女に強烈な衝撃を与えた。
最近では非番の日を利用してこっそりとそういった専門書店などに入店する姿が目撃されている。
上記の通り、自己の恋愛に関しては全く未成熟で、とくに同年代の男性に対しては苦手意識しか持っていない。年上や年下の相手に対しては比較的まともな受け答えができるが、同年代の女性に対しては強い不安感、男性に対しては強い恐怖感を持っている。
また、複雑な家庭環境から、チーム内の父と同年代の男性にほのかなあこがれを持つが、これは恋愛感情と言うよりは強い父親像を感じ取っているからなのかもしれない。
普段着の服装は地味なものを好む傾向にあり、白+茶系や白+紺など、大人しい色合いを好んでいる。余談だが、たれ耳のように見えるのは髪の毛で、生まれつきの癖なのか、何度とかしても、風呂の中でも左右の部分が耳のように立ち上がってしまう。
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最終更新:2012年10月03日 12:31