私のバイト先はLentoってお店。
私はそこでピアノを弾いたりしています。

この店のオーデションに合格した時は本当に嬉しかったです。
お金を貰えて、自分の演奏を聴いて貰えるなんてサイコ~!って感じでした。
私は音大生なんですが、なかなかお客様の前で演奏する機会って少ないんですよ。
友達なんて、自分たちで手間掛けてミニコンサートを企画したりしてるけど、そんなに回数できないじゃないですか。
しかも大抵は身内とか知り合いとかがお客さんで…。
それがこの店のオーデションに合格すれば知らないお客様の前で演奏させていただけて、場数を踏むことができる。
独りでの練習では得られないものが得られると思ったんです。

実際は予想以上でした。
それは、この店のオーナー白川さんの言葉を実践できたからかもしれません。
「ミスを恐れずに、楽しい曲は思いっきり楽しく、切ない曲は思いっきり切なく、とにかく本番では心で演奏すること。」
この、ミスを恐れずにという言葉はお客様には「演奏者はまだ学生で勉強中の者です、どうか細かいミスは気にしないで心のこもった演奏かどうかを注目して下さい。」という形でフォローされてて…。

正直、最初の内は大変でした。
思いっきりやろうとし過ぎて、とんでもないことになってしまったり、反省し過ぎてつまんない演奏になってしまったり。
でも、オーナーやスタッフの皆さん、お客様にもお声をかけていただいている内にバランスというものが掴めて来て。
そう言えばこのバランスという言葉も白川さんが良く口にされる言葉です。
何となく心で演奏することがちょっと分かったかなって頃から、褒めていただけることが多くなって。
褒められると嬉しいじゃないですか。
で、もっと練習しようって気になりますよね。

実は今度コンクールの本選に出るんです。
今月末にはコンクールに向けてのミニコンサートをLentoで開かせてもらえることになりました。
衣装なんかもこの店のギャラで良いのが買えると思っていたら太っ腹なお客様がお祝いだと言って買って下さるし。
あら、このお客様のお腹は太くないですよ、念のため。
最終更新:2007年04月23日 22:45