【ミリマス】秋雨とハーモニカ
執筆開始日時
2018/08/18
概要
ちょっとだけ季節は早いけど。可奈と秋雨とハーモニカの短いお話です。
「はぁ……止まないなぁ」
雨宿りしたお店の軒先からはひっきりなしに雨粒が垂れてくる。
私はシャッターにぴったりとくっついて誰も通らない道を眺めていた。
かなり時間が経ったように感じるけど、腕時計の針は数字一つ分しか進んでいない。
「折り畳み傘、ちゃんと入れてたはずなんだけどなぁ」
また一つため息が増えた。
「ううん、ダメダメ。こういう時こそ元気出そ!雨ぽつぽ〜つ♪傘はない〜♪濡れたくない〜♪」
右手をマイクにして即興で歌を作る。そう、こうやって歌っていればどんな時だって……。
「きゃあっ!」
目の前を走っていったバイクが私に水しぶきを飛ばした。
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^矢吹可奈 ^北沢志保
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最終更新:2020年05月25日 19:10