【ミリオン】君がいる愛しい世界


【ミリオン】君がいる愛しい世界


執筆開始日時
2018/04/26


概要


撫子のあなたが見るものは。
撫子の花が見せたいものは。


仕掛け人さま。

 そう呼ばれて顔を上げる。机の前に立っていたのは自分が担当しているアイドルの、エミリーだった。こんな風に「仕掛け人さま」と呼ばれることにもすっかり慣れてしまった。英国にいたときから日本が大好きで、お父さんの仕事の都合で日本に住むことになって、ある神社で見た、あるアイドルの奉納の舞に心動かされたらしく、こうして担当しているわけだが。

「どうしたんだ、そんな気難しい顔して」
「その……。先日いただいた曲のことなのですが……」

 眉間に皺を寄せて瞳が潤んでいた。エミリーは涙を流すことは多くないけれど、涙目になることは結構ある。なんていってもまだ十三歳だからなぁ。
 普段の言動は落ち着いていて、大人っぽく見えるからふと忘れそうになるけれど。舞台上ではしゃいだり、思わず英語が飛び出てしまったり、たまに意固地なときもあったりする。決めつけは良くないだろうけれど一応彼女と接するときにまだそれほど大人ではないということは念頭に置いていた。

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^エミリー スチュアート


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  • 作者◆DbvMVEE3z2氏

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最終更新:2019年06月16日 02:16
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