猊下来日のフリーチベット運動を振り返って

猊下来日のフリーチベット運動を振り返って

今春、フリーチベット運動に始まる台頭するチャイナパワーへの懸念。
そういった危機感からこの運動に参加された日本人も多くいらっしゃることと思います。
フリーチベット運動はその後、中国政府のウィグル(東トルキスタン)、南モンゴルの
人権侵害の問題をあぶり出し、夏から秋に向けて各地でデモによる抗議行動として拡大していきました。
10月31日にはダライ・ラマ14世猊下が来日され、11月7日まで、福岡、東京にて
宗教的講話をされましたが、北京オリンピック終了後のこの時期、
チベット問題が重大な岐路に差しかかっているこの時期に、
日本を訪問され、およそ8日間にも及ぶ日本での滞在時において、
公式の記者会見としては、
2日、東京都内のホテルで産経新聞との会見
http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/081102_hhdl.html
3日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見
http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/081103_hhdl.html
以外、大手のマスメディアに扱われることも無く、また、
日本政府、政府首脳その他外務官僚との接触がマスメディアに取り上げられることも無く、
7日、離日されたことは、日本人として非常に情けなく感じた事件でした。

当、拡大フリチベ名古屋としては、その間、2日に名古屋栄、3日に名古屋駅前にて、
チベット問題の告発街宣を行い、チラシ配布と街頭アピールを行いました。
また、離日後の9日には、「フリーチベットけしからんウロウロ119」を企画し、
名古屋栄でフリチベTシャツおよびチベット旗を掲げチベット国歌を奏で、
粛々と街角にたたずみました。
所詮、蟷螂の斧ではありますが、様々なアイデアや企画は、ネット内ではなくリアルな世間に出て、
フィールドワークとして実行してこそ意味があります。

ネットでの抗議デモは左翼主導で昨年2007-06-30の" 秋葉解放デモ"が始まりとも言われていますが、
単なるコスプレでのお祭りの人寄せパレードであったものが、
今春の各地でのフリーチベットデモでは、政治色を鮮明にしたものへと変貌しました。
そういった集人効果に各政党・結社・団体が注目し、デモの乱造・乱発の中、
自派への取り込みと敵対対象同士のつぶしあいが繰り広げられる中、
多くの人間が傷つきました。しかし、そこから得られた体験は貴重なものがありました。
そういった荒波の中、ネット派生の抗議行動が潜在的に覚醒されつつあると私は感じました。

思想的にオルグし洗脳し、組織行動の運動目的ありきの旧態ぜんとした従来の抗議のシステムではなく
誰とはなく書き込まれた掲示板の投稿に、自然に合流し、日没とともに散っていく・・・
そういった組織的縛りが無い代わりに、そこはかとなく漂う共通の"正義の連帯感"
そういった中から醸成される民意を世論に昇華させることができれば理想ですが、
いかんせん、ネットの方たちは個性が強く、自己の主義主張、孤高なるがゆえのプライドの高さに、
それぞれのコミュニティや集合体での集合離散が日常となっているのが実態です。

カルマとは因縁のことですが、その導きで新たな盟友に出会うこともあります。
また、主義主張、方針の違いから今までの友を失うこともあるでしょう。
草の根としての活動において、社会人として、学生として、それぞれの事情を考え、
それぞれの事情を思いやり、間違いがあれば指摘し、謝り、そして許す。
そういった寛容さのある、余裕のある運動が、これからは求められていると感じます。

今夏、ネットを中心に派生した、"スローデモ"、ゆるい主張の中に鋭い指摘を織り込んでいく、
そういった機知に富んだ抗議行動が、これからもネットを通して普及していくことを、
私は願って活動していきます。

FreeJapan0

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最終更新:2008年11月12日 20:47
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