第九次ダンゲロス

ザキーん家のエアコンが壊れた話


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その日、ザキーが珍しく遅くまで番長小屋にいるのでメンバーは不思議がった。
ザキーは小屋に長居しない事が多い。

基本的に雑多で散らかっており、オナホまで転がっているこの部屋は、王子である彼にとってそれは不潔に思えるだろう。動物も複数いるし衛生面とか大丈夫なのか。
園芸部のアヤシイ植物も、部屋を侵食しつつあった。
まるで打ち捨てられたバイオ研究施設である。

「いったいどうしたっての? 今日は」
「うォっ」

突如! ザキーの足元から声がした。影のみの存在、津川しゃど美だ。
「このアタシを驚かせるとか、貴様……! うォっとか言っちゃったじゃないの。アンタ視界に入らないんだから、話かける前は肩を叩くとかしなさいって言ったでしょ」
「いや、その肩叩くのができないんだけど」
しゃど美は影のみの生命体であり実体に触れる事はかなわない。

「で、なんでこんな遅くまで?」
「高貴なるアタシの行動の意図など、下賎な民にはわからぬ事……」
「なんか部屋が暑くていられないらしいよ」
「悪華ァーーーーーーーーーーー!」

しれっと言ったのは通りすがりの悪華朱々花。先ほどエアコン修理業者に電話しているのを見られてしまったらしい。ザキー一生の不覚。
そう、エアコンが壊れたせいで気温が地獄のごとしであり、とても部屋にいられないのだ。

「そんなに熱いんだ。ザキーってどこ住んでるんだっけ」
「愚問。中東の神秘、アルファルド王国……」
「……からココに通ってるワケないだろ。今だよ今」

「……茨城」

思ったより遠かった。ヘリ通学か? 凄いのか凄くないのか、いまひとつわからない。
「ええと、茨城って東京のもうちょっと右でしたよね」
真顔で真野が聞いた。右と言われれば、確かに右ではある! しかし。

「茨城は東京からだと北東部に位置するよ。常磐線使えば速いだろ」
冷静に指摘する声あり。2メートル超の、怪鳥であった。
鳥に、関東の地理を、常識を解説された。鳥に!!
そもそも飛べるくせになんで路線図が頭に入っとるねん。

と、こうして喋っているうちに、夜は更けていった。それは意外に楽しい時間でもあった。
高飛車だったザキーも仲間の存在を感じた。部屋が暑くても、あったかい分には良いものだ。
とても素晴らしい事なのだ。決してオチが思いつかなかったからとかではなく、いや、ホントは「コレがホントのオナホールインワンだ!」とか書きたかったんだけど、そういうの点数低そうだし、だからこれで良いのだ。

友情が身にしみる夜だった。

GK評:2点
生徒会に負けず劣らずこちらも和やかムードな番長小屋。
「コレがホントのオナホールインワンだ!」を言うとすればこっからどうやってオナホールを持ち出していたのかが気になる。