「【名探偵不在で始まるDP戦略~ダンゲロスSS回顧編~】その3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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前回>[[【名探偵不在で始まるDP戦略~ダンゲロスSS回顧編~】その2]]
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思継司は迷いの中にあった。
ヒーローという存在に対してではない。
”彼”に力を貸し、信じ、学園の平和を託した私達ヒーロー部の選択は正しかったのか
というある種の自問自答に対して。
†††
―学園広場『希望の泉』前・正午―
『ヒーロー部 思継・司だな。貴様に聞きたいことがある。』
「…何者だ。人に物を尋ねたい名乗るのが礼儀だろう。」
それは白昼堂々の登場だった。
現れたのは一人の少女。黒マントにハイレグスーツという異常が常のこの学園においても
中々類を見ない恰好をしている。問い返しに黒マントを翻し少女は司へ自分達ヒーロに
とってはある種、判り易い”答え”を返した。
、、、、、、、、、、、、
『ふっ、わらわの名は銀河皇帝アキ・カーンX!』
予想通り!それは頭の病気か、風吹く土手の文学少女かという厨二力全開の名ノリ。
やはり悪の組織の方であったかと。司は、細めの奥に潜む眼を光らせ、ヒーロー魂を
燃焼させる。こちらも全力で対応を…
…
…アキ・カーンX? ハッ!?
その名から脳が導きだした一つの答えに、慌て、後方に飛びのき間合いをとる司。
『ん?その様子、わらわの使う能力知っておるのか。』
「しらないわけがない。『SNOW-SNOWトーナメント、貴方のもっとも戦いたくない相手
及び魔人能力は何ですか』アンケート入賞…DP戦略こと『超強奪拘束裁判』!!」
魔人能力『超強奪拘束裁判』―
DP戦略の掛け声と共に、異空間に対象を被告人として連行。全ての所持品を没収した
上、手錠拘束し、揚句、殴り合いの裁判を仕掛け最終的にパンツを奪いあい無罪(DP)
を勝ち取ることで決着をつけるという魔人能力だ。
…初見の読者の方々は何を言っているんだ全然わけ判らないと思うかもしれないが、
大会参加者も未だよく判らないと思っているし、小説原作者のカガミさんも話聞いてて
まるでなんかピンとこなかったようなのでそこは判らなくても何の問題もない。
重要な伏線は所持品没収のところである。
『あー。じゃプランTにして、てっとり早く済ませるか。こういうのはどうだ?司君』
そういい自身の襟部分に付いている何かを指で指さしていう。
そこには”どこからか取り出したのか”複数の同じような印章が存在した。
「それは、ヒーロバッチ。貴様~仲間達に何をしたッ~」
『くくく、お前達はいつの時代も同じこt…だから笑ったのd…って最後まで云わせろ』
思継司の選択は迷わずの速攻であった。
イヤー!グワー!イヤー!グワー!
イヤー!グワー!イヤー!グワー!
戦慄の殴り合い。
その中で思継司は機を待つ。狙いは彼女が”DP戦略”を発動した瞬間。
自身の能力”HIROデバイス”を逆作用させれば”お互いの立場が入れ替わり”勝機が
発生する。過去試したことこそないが狙い通りいけば手錠拘束され被告席に座るのは
この銀河皇帝となるはずだ。そこをタコ殴る。その機を待つ!
だが、
「…ナンデ、ナンデ、ツカワナイ。グハッ」
その機は訪れず、まま地に突っ伏したのは司だった。
しかもド突き合いしていた相手のほうをみると、こちらの攻撃は吸収されたように
通用していなかった。まるで巨大なマシュマロ性の岩か壁に挑んだような…
『迷いは少しは晴れたか。』
「…!?」
(この人、私の迷いを感じとったのか…能力を使わないのももしや)
迷いという、その言葉に司が心の奥底の何かを揺さぶられる。
だが、これは女王が適当に発した具体性皆無台詞、誑かしの大ウソであった。
実際は迷いや不安など誰にでもあるものだし、彼女が『超強奪拘束裁判』を使わな
かったのは単に本体ののもじがいない現状だと出力不足で起動できないだけであった。
現状作動している「無限1UPの術」という能力もDPを自身の衣装や装飾に替える
能力を活用したもので、その衣装も…また。
ピッ、
ピッ、パン。
術を発動したままでは極めて短い寿命でしかなかった。纏っていた衣装が瞬時にけし飛ぶ。
見事なパンツ一丁裸である。
『(っち…やはりDPが根本的に足りない。無限UPですら能力維持できるのは短期間、
その後は最初からまた”縫い直し”か…酷いものだ…。さて…)』
「なっ」
驚く司。なんということでしょう、先ほどまで戦っていた少女が全裸に。そりゃ、驚く。
そして相手の動揺に叩きこむようにプラン『T』を発動させる女王。
『キャーハダカミラレタ、ハズカシイ(棒読み)』
しゃがみ込んだ。
『能力ダカラ、ドコカ人ノコナイトコロデ能力休みトラナイト服マトエナイ、ウエ―ん、
ドコカ人のこない秘密の通路を通っていける安全な滝とかアリソウナトコロ~』
(くくくく、これぞ、某準優勝者に学ぶTOらぶるアザトイ演出の術。なによりヒーロー
の『秘密基地』または『秘密の特訓場』はヒーロー自身に誘導してもらうか特別イベント
起こさないと辿り付けないからな。ヒーロ部員を探していたのだ。)
女王の名演技(棒読み)が冴える。
そう彼女が探していたものとは『秘密の特訓場』であった。
必殺技が破られ敗北したヒーローの次の行動、ソレが欲する場がソレだった。
バスターが使えなければドライバーを。
ドライバーが敗れればマッスルスパークを。
彼らヒーローはその敗北のたび、新しい必殺技を引っ提げて帰ってくるという
ただ一つ約束された、お約束を満たすために『秘密の特訓場』で新必殺技を身に付けて。
学園のどこを探しても見つからないのではなく、特訓中は誰にも見られない必然があり
姿を隠していたのでなく、よりアクティブに、より必然的な行動をとっていただけ…
それが『ヒロイズム』。
そして彼らは紆余曲折ののち辿りついた『秘密の特訓場』にて意外な「本人」と遭遇する。
†††
ppppppp…
「はい四囲美です。ええ、いますよ。
先生、ジョーオー様が変わって欲しいそうです。」
「Come one」
『池松、今からいう質問に答えろ』
「NO」
「NO」
「NO-DA」
……
「矢野はYANO(所在不明を示す和製英語)だ。」
『まあ矢野だしなー』
『大銀河は捕まらなかったが、代わりに襲撃事件の犯人が分かった。犯人は―――仮面だ。』
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なッ!何ィイイイイーッ!?
一番いい所で〆切だとーッ!?
つ、続きが気になる…超気になるぞ……。
前回>[[【名探偵不在で始まるDP戦略~ダンゲロスSS回顧編~】その2]]
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思継司は迷いの中にあった。
ヒーローという存在に対してではない。
”彼”に力を貸し、信じ、学園の平和を託した私達ヒーロー部の選択は正しかったのか
というある種の自問自答に対して。
†††
―学園広場『希望の泉』前・正午―
『ヒーロー部 思継・司だな。貴様に聞きたいことがある。』
「…何者だ。人に物を尋ねたい名乗るのが礼儀だろう。」
それは白昼堂々の登場だった。
現れたのは一人の少女。黒マントにハイレグスーツという異常が常のこの学園においても
中々類を見ない恰好をしている。問い返しに黒マントを翻し少女は司へ自分達ヒーロに
とってはある種、判り易い”答え”を返した。
、、、、、、、、、、、、
『ふっ、わらわの名は銀河皇帝アキ・カーンX!』
予想通り!それは頭の病気か、風吹く土手の文学少女かという厨二力全開の名ノリ。
やはり悪の組織の方であったかと。司は、細めの奥に潜む眼を光らせ、ヒーロー魂を
燃焼させる。こちらも全力で対応を…
…
…アキ・カーンX? ハッ!?
その名から脳が導きだした一つの答えに、慌て、後方に飛びのき間合いをとる司。
『ん?その様子、わらわの使う能力知っておるのか。』
「しらないわけがない。『SNOW-SNOWトーナメント、貴方のもっとも戦いたくない相手
及び魔人能力は何ですか』アンケート入賞…DP戦略こと『超強奪拘束裁判』!!」
魔人能力『超強奪拘束裁判』―
DP戦略の掛け声と共に、異空間に対象を被告人として連行。全ての所持品を没収した
上、手錠拘束し、揚句、殴り合いの裁判を仕掛け最終的にパンツを奪いあい無罪(DP)
を勝ち取ることで決着をつけるという魔人能力だ。
…初見の読者の方々は何を言っているんだ全然わけ判らないと思うかもしれないが、
大会参加者も未だよく判らないと思っているし、小説原作者のカガミさんも話聞いてて
まるでなんかピンとこなかったようなのでそこは判らなくても何の問題もない。
重要な伏線は所持品没収のところである。
『あー。じゃプランTにして、てっとり早く済ませるか。こういうのはどうだ?司君』
そういい自身の襟部分に付いている何かを指で指さしていう。
そこには”どこからか取り出したのか”複数の同じような印章が存在した。
「それは、ヒーロバッチ。貴様~仲間達に何をしたッ~」
『くくく、お前達はいつの時代も同じこt…だから笑ったのd…って最後まで云わせろ』
思継司の選択は迷わずの速攻であった。
イヤー!グワー!イヤー!グワー!
イヤー!グワー!イヤー!グワー!
戦慄の殴り合い。
その中で思継司は機を待つ。狙いは彼女が”DP戦略”を発動した瞬間。
自身の能力”HIROデバイス”を逆作用させれば”お互いの立場が入れ替わり”勝機が
発生する。過去試したことこそないが狙い通りいけば手錠拘束され被告席に座るのは
この銀河皇帝となるはずだ。そこをタコ殴る。その機を待つ!
だが、
「…ナンデ、ナンデ、ツカワナイ。グハッ」
その機は訪れず、まま地に突っ伏したのは司だった。
しかもド突き合いしていた相手のほうをみると、こちらの攻撃は吸収されたように
通用していなかった。まるで巨大なマシュマロ性の岩か壁に挑んだような…
『迷いは少しは晴れたか。』
「…!?」
(この人、私の迷いを感じとったのか…能力を使わないのももしや)
迷いという、その言葉に司が心の奥底の何かを揺さぶられる。
だが、これは女王が適当に発した具体性皆無台詞、誑かしの大ウソであった。
実際は迷いや不安など誰にでもあるものだし、彼女が『超強奪拘束裁判』を使わな
かったのは単に本体ののもじがいない現状だと出力不足で起動できないだけであった。
現状作動している「無限1UPの術」という能力もDPを自身の衣装や装飾に替える
能力を活用したもので、その衣装も…また。
ピッ、
ピッ、パン。
術を発動したままでは極めて短い寿命でしかなかった。纏っていた衣装が瞬時にけし飛ぶ。
見事なパンツ一丁裸である。
『(っち…やはりDPが根本的に足りない。無限UPですら能力維持できるのは短期間、
その後は最初からまた”縫い直し”か…酷いものだ…。さて…)』
「なっ」
驚く司。なんということでしょう、先ほどまで戦っていた少女が全裸に。そりゃ、驚く。
そして相手の動揺に叩きこむようにプラン『T』を発動させる女王。
『キャーハダカミラレタ、ハズカシイ(棒読み)』
しゃがみ込んだ。
『能力ダカラ、ドコカ人ノコナイトコロデ能力休みトラナイト服マトエナイ、ウエ―ん、
ドコカ人のこない秘密の通路を通っていける安全な滝とかアリソウナトコロ~』
(くくくく、これぞ、某準優勝者に学ぶTOらぶるアザトイ演出の術。なによりヒーロー
の『秘密基地』または『秘密の特訓場』はヒーロー自身に誘導してもらうか特別イベント
起こさないと辿り付けないからな。ヒーロ部員を探していたのだ。)
女王の名演技(棒読み)が冴える。
そう彼女が探していたものとは『秘密の特訓場』であった。
必殺技が破られ敗北したヒーローの次の行動、ソレが欲する場がソレだった。
バスターが使えなければドライバーを。
ドライバーが敗れればマッスルスパークを。
彼らヒーローはその敗北のたび、新しい必殺技を引っ提げて帰ってくるという
ただ一つ約束された、お約束を満たすために『秘密の特訓場』で新必殺技を身に付けて。
学園のどこを探しても見つからないのではなく、特訓中は誰にも見られない必然があり
姿を隠していたのでなく、よりアクティブに、より必然的な行動をとっていただけ…
それが『ヒロイズム』。
そして彼らは紆余曲折ののち辿りついた『秘密の特訓場』にて意外な「本人」と遭遇する。
†††
ppppppp…
「はい四囲美です。ええ、いますよ。
先生、ジョーオー様が変わって欲しいそうです。」
「Come one」
『池松、今からいう質問に答えろ』
「NO」
「NO」
「NO-DA」
……
「矢野はYANO(所在不明を示す和製英語)だ。」
『まあ矢野だしなー』
『大銀河は捕まらなかったが、代わりに襲撃事件の犯人が分かった。犯人は―――仮面だ。』
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GK評:4点
なッ!何ィイイイイーッ!?
一番いい所で〆切だとーッ!?
つ、続きが気になる…超気になるぞ……。
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