D101

ホビーセンターカトー取扱の入門用コマンドステーションキャブ。電源も同梱なので、これだけ買ってくれば後はデコーダ搭載車両を用意するだけですぐにDCCが楽しめる。
形状もよくあるアナログパワーパックに似ており、上面にはKATO製アナログパワーパック(スタンダードS型)同様のハンドルレバー型速度調節スロットルと、進行方向を決定するブレーキレバー型スイッチがついている他、アナログにはない各種押ボタンスイッチと8セグメントディスプレイが並ぶ。後部には電源ソケットや線路用フィーダーコネクタの他、プログラム線路用コネクタやLocoNetコネクタ、ジャンプポートが並んでいる。

本来D101というのはDCC入門セットとしての製品名で、装置単体はDCS50Kという名称。DIGITRAX社ZephyrのOEMだが、KATO用に開発したものをDIGITRAX社でも販売している、というのが実態に近いか。欧米の数ある入門セットと比べると、お座敷レイアウトで特にKATOのレールシステム「ユニトラック」と組み合わせて使うユーザーを対象とした製品であり、KATO製アナログパワーパックと操作感を合わせてある等、明らかに日本市場向けである。
CV値設定ができるのはもちろん、POMにまで対応していたり、装置自体で速度上限や加減速率の設定ができる機能があったりと、入門機としては機能豊富であり、その割には定価で2万円を切る価格設定と併せて、いろいろと試してみたい向きには最適な製品のひとつであろう。特にジャンプ制御機能は手持ちのアナログ・パワーパックを使って簡単に二列車運転を実現することができ、ユーザーにDCCのアドバンテージをアピールすることができる。
また、日本語マニュアルが添付され、日本国内でサポートが受けられることも重要な要素であろう。
ただ、肝心の基本性能はやはり入門用であり、電源容量不足もあって大規模なレイアウトに使うには物足りない。単なるキャブとして使うにも必ず電源が必要となることから、運転会用としても不便であり、発展性は期待できないことを理解しておく必要がある。1列表示のディスプレイも最近の入門機としては見劣りがすることもあり、後継品の開発が期待される。
また、特に欧州メーカーのデコーダと相性問題を発生するケースがある。(これはDIGITRAX社製品に共通)

ジャンプ制御
通常のアナログ式パワーパックを接続し、その出力電圧を測定することでキャブのように操作できるようにする機能。手持ちのアナログ機器を活用して安価にキャブ増設(スロットル操作しかできないが)することができるD101独自の機能である。



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最終更新:2007年07月04日 06:58