ここでは、合同ゼミで使われているGRASSのコマンドについて、
研究室でよく使うコマンドを中心に紹介します。
(追記していただける場合は、コマンドのABC順で追加くださいますようお願いします。)

d.○○コマンド →表示系のコマンド

  • d.erase
d.monで立ち上げたモニタに表示されている地図を消すコマンドです.
モニタ自体を消すコマンドではありません(モニタを消すコマンドはd.monを参照).

  • d.mon
データを表示させるウィンドに関するコマンドです。
モニタを立ち上げる場合は,
d.mon [start=]x0
とすると,x0という名前のモニタが起動します([]の中身は省略可能).
x0の部分はx8(未確認)まで起動可能です。

x0のモニタを消す場合は,
d.mon stop=x0
とします.

複数のモニタを立ち上げた場合,そのモニタを選択する必要があります.
x0のモニタを選択する場合,
d.mon select=x0
とします.

  • d.rast ○○
○○という名前のラスタデータを表示します(モニタを立ち上げておくことが前提です).
複数のラスターデータを重ねて表示する場合は
d.rast -o ○○
とします.
オプション[-o(小文字のオー)]は「overlay(重複)」という意味です.

  • d.vect ○○
○○という名前のベクトルデータを表示します(モニタを立ち上げておくことが前提です).
また,ベクターデータの種類によって異なりますが,線の色や塗りつぶし色,アイコンの形などを変更することも可能です.
+ 長いので格納しました
まず,点データのアイコンの設定はicon,size,color,fcolorというオプションを使います.
iconはアイコンを○や□,☆などに変更するためのものです(デフォルト:×).
sizeはアイコンの大きさを定めます(デフォルト:8).
colorは線の色の指定ができます(デフォルト:black).
fcolorはアイコンの塗りつぶし色の指定をします(デフォルト:200/200/200[灰色]).
例えば,
d.vect map_name icon=basic/circle size=12 color=blue fcolor=green
とすると,形が○で大きさが12pt,枠線が青で塗りつぶし色が緑というアイコンが表示されます.

線データの設定は主にcolorです.
あまり使うことはないかも知れませんが,width(線の太さ:デフォルトでは0)などもあります.

面データは面(area),枠線(boundary),中心点(centroid)の3つの表現方法があります.
そこで,まずtypeというオプションを用いてこの3つの内どれかを選択します.
areaの場合はcolor,fcolorが,boundaryの場合はcolor,widthが,centroidの場合は点データを同じオプションが使用できます.

ほかにも,番号や文字をモニタに記すこともできます.

  • d.what.rast
マウスでクリックした地点の情報を知ることができる

g.○○コマンド →データ管理系のコマンド

  • g.copy
GRASSで扱う様々なデータをコピーするコマンドです.
g.copy rast=land_sea,MASK
上の例ではland_seaというラスターデータをMASKという名前でコピーするという意味になります.

  • g.list
GRASSで扱う様々なデータを一覧表示させるコマンドです。
g.list rast
上の例ではラスターデータを一覧表示します.
g.list vect
上の例ではベクターデータを一覧表示します.
他にも,データベースや保存したリージョンなど,様々なデータの一覧表示ができます.

  • g.region
GRASSの表示範囲の確認、変更をするコマンドです。
[-p]:現在のリージョンを表示
[-d]:デフォルト(ロケーションの作成の際の設定)に戻す
[n/s/w/e/res=]:東西南北や解像度を変更
[save=]:現在のリージョンを保存する
[region=]:保存したリージョンを開く(表示範囲,解像度などを保存したリージョンと同じにする)

  • g.remove
GRASSで扱われる様々なデータを削除するコマンドです.
一度消すと,復元はできませんので気をつけてください(最初からデータをインプットし直すことになります).
g.remove rast=○○,××,▲▲
上の例ではラスターデータを削除しています.
g.remove vect=○○,××,▲▲
上の例ではベクターデータを削除しています.
コンマで区切れば,いくつのデータでも削除することができます.

r.○○コマンド →ラスタデータの操作用コマンド

  • r.in.ascii -f in=ndvi.data out=ndvi
アスキーデータ(メモ帳で開けるデータ)をラスターデータとしてGRASSに取り込みます.
その際,GRASSのアスキー形式で出力されたデータでないとインプットできません.
+ アスキー形式の例
north: 90N
south: 90S
west: 180W
east: 180E
row: 180
cols: 360
データ部はヘッダーに記したように,横に360個のデータを縦に180セット記入する.
また,ヘッダーとデータ部との間に空白などは必要ない.
[-i]:整数(integer)のデータとして取り込む(つまり,0.1は0と認識されます)
[-f]:実数(real)のデータとして取り込む
in[put]:取り込むデータ
out[put]:取り込んだラスターデータにつける名前

  • r.in.bin -b in=dem_sem.bin out=dem250 by=2 n=36N s=34:40N e=137E w=135E r=640 c=640 a=-999
バイナリデータをラスタデータとしてGRASSに取り込みます
in:取り込むデータ
out:取り込んだベクタデータにつける名前
by:バイト区切り
n:北緯、s:南緯、e:東経、w:西経
r:縦サイズ、c:横サイズ
a:

  • r.null dem250 setnull=-1000
dem250のデータのnull値に-1000を入力する

v.○○コマンド →ベクトルデータの操作用コマンド

  • v.digit
デジタイズを行うことが出来ます。

  • v.in.ascii
バイナリデータをベクタデータとしてGRASSに取り込みます。
コマンド例)v.in.ascii in=epi4.mod out=epi4_mod format=standard
in:取り込むデータ
out:取り込んだベクタデータにつける名前
format:取り込む際の取り込み方(ほとんどstandard)

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最終更新:2009年02月23日 16:22