租税法

〔体系書・教科書〕

  • 金子宏『租税法(法律学講座双書)』弘文堂(2011年4月・16版)……バイブル。広範な租税法を網羅しており分厚いが、新司法試験の範囲だけを考えれば薄いくらいである。一通り勉強したことのある人でなければ、この本のコンパクトな記述は理解できないと言われる。逆に言えば、理解できればもう大丈夫である。毎年改訂されている。
  • 水野忠恒『租税法』有斐閣(2011年4月・5版)……租税実体法に重きを置いた本。本人の授業は不親切であるが、この本は親切に詳述されている。
  • 清永敬次『税法』ミネルヴァ書房(2007年2月・7版)……基礎理論と手続法に関する記述は良い。
  • 酒井克彦『スタートアップ租税法』財経詳報社(2011年2月・2版)……基礎を網羅して説きつつ、重要論点には踏み込んで解説している。実務的な観点にも少し触れられている。
  • ☆佐藤英明『スタンダード所得税法』弘文堂(2011年9月・2版)……ケースメソッドかつ口語体で記述されている。事例における登場人物の名前はシロウ、ナギサ、コナタなど、知っている人は知っている人物名ばかりである。
  • 岡村忠生『法人税法講義』成文堂(2007年11月・3版)……基礎から説き起こす法人税法。理論的なことがきっちり書かれた体系書。
  • 本庄資・藤井保憲『法人税法-実務と理論』弘文堂(2008年9月)……簡潔に書かれているため、初学者が使うのは難しい。情報量は多い。
  • ☆増田英敏『リーガルマインド租税法』成文堂(2011年6月・3版)……後半はケースブックである。
  • 平野敦士・佐藤善恵・村井淳一・岡野訓『税務訴訟と要件事実論』清文社(2005年4月)……租税法と税務実務の観点から要件事実論により租税実体法を立体的に解説。判例解説集としても使える。
  • 谷口勢津夫『税法基本講義』弘文堂(2011年3月)

  • 税大講本……税務大学校のテキスト。国税庁のHPからダウンロードできる。

〔入門書〕

  • 佐藤英明『プレップ租税法』弘文堂(2010年12月・2版)……「大学生の会話で学ぶ租税法」といった趣き。租税法の最重要点を会話を通して学べる。
  • 三木義一『よくわかる税法入門-税理士・春香のゼミナール(有斐閣選書)』有斐閣(2010年4月・5版)
  • 岡村忠生・高橋祐介・渡辺徹也『ベーシック税法』有斐閣(2011年5月・6版)……所得税に絞ってコンパクトに税法を解説した入門書。入門書だが執筆者の私見も随所にちりばめられており、またポートフォリア投資といったビジネス用語も説明なしに出てくるためある程度の予備知識は必要とされている。制度趣旨の説明が薄いこともしばしば。結局既に税法以外については一定の知識がある人向けの入門書となっている。
  • 金子宏・清永敬次・宮谷俊胤・畠山武道『税法入門(有斐閣新書)』有斐閣(2007年4月・6版)

〔演習書・判例集〕

  • 水野忠恒編『租税判例百選』有斐閣(2005年10月・4版)
  • 日本税務研究センター編『租税基本判例80』日本税務研究センター(2002年11月)
  • 日本税務研究センター編『最新租税判例60』日本税務研究センター(2009年11月)
  • 金子宏・佐藤英明・増井良啓・渋谷雅弘『ケースブック租税法』弘文堂(2011年3月・3版)……定番。
  • 岡村忠生・谷口勢津夫・増井良啓・渡辺徹也・佐藤英明『租税法演習ノート―租税法を楽しむ21問』弘文堂(2008年3月・2版)……租税法の演習書。難易度はかなり高い。
  • 岩崎政明『ハイポセティカル・スタディ租税法』(2010年10月・3版)
最終更新:2012年05月23日 10:42