十三年間の生き証人



元木早苗(もとき さなえ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC1,学恋,学恋2,特,学恋V,流神A,最終,新生,ドラマCD,学恋4,秘密,鳴七,稲in
  • 声(CV):空賀花/河野ひより
  • 二つ名:おばあちゃんと一緒,など
  • 種族:人間(能力者)他
  • 年齢/誕生日:15歳/3月15日
  • 身体:150cm/?kg ♀ A型
  • 能力:先祖の霊が憑依しており、その力を借りる。
  • 好きな/嫌いな食べ物:ココア、お茶漬け/なし
  • 関連人物:福沢玲子《友人》,神田拓郎《噂》,倉田恵美《親友》,坂上修一《恋心》,古間篤生《先輩》,倉持千夏《姪》,元木香苗《娘》,元木葉苗《母》,恩師様《?》,安条ミルク
  • 関連用語:エクトプラズム《能力》,オカルト同好会,語り部《所属》,あばばばば


概要

 いわゆるクラスに一人はいるかもしれない不思議系霊感少女。その属性や容姿などは非常に多岐に渡るため、追って記述する。
 交友の幅自体は狭いものの、初登場作品の『学怖(S)』では福沢玲子の友人、それ以降ではまた異なった人物と友好関係を築いており、その友人の口または紹介などによって話の展開に絡んでくる。

 ちなみに登場人物をあまた擁する『学怖(S)』では一部例外を除けば複数の話に登場する者は限られている。
 彼女はその例外であり、シリーズでは「日野貞夫」や「黒木先生」らと並んで語り部に次ぐ存在感を放つ準レギュラー格の立ち位置で定着している。

 根っこは普通の女の子であって人並みに恋もするのだが、感性に独特な部分があり同じく変人を惹きつける傾向にあるようだ。
 のちの「アパシー・シリーズ」の進行につれ付け足されていった設定も多いが、霊視能力などのほか「エクトプラズム」の力を借りる特殊能力を持っている点に関してはほぼ揺るぎないとされる。プロフィールなど同様の基本設定と言って差し支えないだろう。

学怖

 福沢一話、福沢四話、隠しシナリオに登場。
 初登場作品。
 クラスメート兼友人の「福沢玲子」の口から彼女の人となりや具合的なエピソードが語られ、本人登場という流れになることも。
 数々のシナリオに登場しても、しょせんは福沢を介した噂に過ぎないと侮っていたところへ満を持して本人が登場する衝撃は計り知れない。このことこそが彼女の存在感を後世まで語り継ぐうえでの主因になったことが推測できる。

 そんな元木早苗は基本的には善良な人物であり、一般人とは隔絶した特殊能力を悪用することもない。
 ただ、良かれと思った判断の結果、恐ろしいことを起こすことも展開によってはしばしばであったりする。

 また、向けられる悪意に鈍いだけで別に頭が悪いわけではないため、本当に自分を害する局面では冷徹に対処することも。
 ……確かに元木早苗は一般人から見てピントがずれた思考を持つ天然ちゃんであるのだろう。
 ただ、そんな人物こそが周りが思っているよりずっと深いところで考えているということもよくあることである。

 福沢一話「同級生・早苗の奇怪な行動」。
 福沢にとっては機先のジャブとばかりに繰り出される話だが、表題通りに「元木早苗」の活躍と秘密について端的に触れられる。

 このシナリオ中ではどちらかといえば、不思議系(電波系)な言動が注目されている。調理実習中、包丁片手に物騒なことを言ったり、弁当を食べる前に休み時間の半分を使ったお祈りをしたり、時折啓示染みた予言を行ったりと様々な奇行が目立つ。
 それでもいじめられていないのは、同性が認める容姿や意外な頭の良さ、何よりどこか憎めない雰囲気だろうか。結局はどのクラスにでも一人はいる、良い意味でも悪い意味でも一目置かれるタイプなのかも知れない。

 なお、彼女の秘密は追加分岐分を含めても、「『ケツ』に絡めた変な儀式を行っている」と「口内に何か得体の知れないものがある」の二種類に大別される。いずれも多様な内容だが、特に有力なものは前述した通りの「口の中にエクトプラズム」だろう。
 詳細については、のちの作品の中でも披露される機会には大きく恵まれていることもあって後述する。

 福沢四話「旧校舎の十三階段」。
 福沢さんが旧校舎で「十三階段」の儀式を行った際の同行者のひとりとして彼女の存在が語られている。
 もうひとりの同行者である「染谷洋子」が変な子であるという触れ込みのわりに(オチ担当ではあるが)意外と普通の子であるため、話の中で目立つのは「すごい変な子」と振られている早苗ちゃんの方である。


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 隠しシナリオ「早苗は僕の婚約者」。
 元木早苗が「七人目」? として集会の席に姿を現したかと思いきや、本来の運命で想定される七人目の来訪者は「神田拓郎」である。その神田さんは非業かはともかく無念の死を遂げたことで、首なしの亡霊となって新聞部部室に間もなく現れるのだという。

 出席者である六人の語り部のうち誰かが手を下したか、間接的に死に追いやったのかは定かではないが、失った首の代わりに誰かの首を取りに神田さんが現れるのは確定である。このままでは出席者の身が危ないので早苗ちゃんが助けに来てくれたのだという。
 もっといえば、自分がこの場に現れたのはご先祖様からもらった言葉を手掛かりであり、「主人公(男)」と自分は将来結婚する予定だから助けにきたというもっとぶっ飛んだ理由も同時に明かされたわけである。

 あまりの唐突さの上によくわからない理由を重ねた愛の告白をされても主人公としては面食らうしかないわけだが、誠実に接するが吉である。事前に知った話の通りに、ただものではなさ、頼もしさを発揮して犠牲者ゼロで切り抜けることができたりする。
 基本的には主人公と彼女とのロマンスのはじまりで終わらせることができるあたり、彼女のスペックの高さがうかがえるだろう。

 ただ、このシナリオは「神田拓郎」を巡る意外な人間関係とドロドロさを味わう側面が大きく、そちらがメインという意見もある。同時にこのシナリオこそが真の福沢七話と語られる主因が「元木早苗」の存在そのものにあることも言うまでもないだろう。
 ちなみに製品版の福沢七話が本来想定された規模から急遽差し替えを食らったことで、一本道の掌編になってしまっている。

 外見については先に述べたとおり。他者に辛辣な福沢が可愛いとの評価を下すほどだが、『学怖』では中途の話で彼女の姿が露にされることはなく、隠しシナリオではじめて明らかにされた。
 ただ、その立ち絵が表情の変化なしの真正面を見据えたカットのみで、しかもほかの語り部と比較してもかなり巨大である。
 筆者も浅薄につき存じないが、髪型もアフロヘアーのような大ボリュームであったりと、とにかく強烈な第一印象だった。

学怖S

 髪がポニーテールですっきりまとめられ、万人がかわいさを認める美少女となっている。えくぼが可愛い。
 反面、既存シナリオの追加分岐では基本設定に留まることがなく、さらなる奇行に打って出ることが多い。 
 その場合の「元木早苗」は超越者というよりは年頃の女の子らしいキャラ付けが強まっているのが特徴である。

 福沢一話「同級生・早苗の奇怪な行動」。
 『学怖S』追加分岐。
 昔のマンガみたいな設定で現れたり、思いつめるあまり独善に走ったりと「ケツ」関連でかなりかっ飛んだ行動に出る。
 そのため、福沢は事実をそのまま語っているだけのハズなのに、どうにもこうにもふざけているとしか思えない。
 反面、話が悪い方向に転がった場合の結末は本当に悪いままであったりする。

 福沢四話「旧校舎の十三階段」。
 『学怖S』追加分岐。


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 隠しシナリオ「早苗は僕の婚約者」。
 『学怖S』追加分岐。
 福沢を筆頭とした語り部たちの危険性がバッドエンドなどの追加によって跳ね上がったという都合もあり、相対的に弱体化した。
 彼女の尽力によって犠牲者ゼロで事態が解決することの方が多いのだが、果たせずに泣き出してしまうことがあったりもする。

 また、誠実に尽くした場合であっても主人公の魂を自分の口内に取り込んでしまうエンドが用意された。
 これは、これこそが一緒になることだと思い込んでいたから本人としてはなんら問題なし――、という彼女なりの特殊な死生観に基づくバッドエンドである。
 「元木早苗」が善良なだけでなく、時には無垢さに起因して無自覚な身勝手さを発揮するという側面を持つことを知る上で見逃せないエピソードともいえるだろう。常人と比べた価値観のズレは方向性は違うにせよ、のちのシリーズにも反映されることになる。

 福沢二話「奇妙な盗難事件」に登場。


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四八

 『四八』では福沢の友人として、メールや世間話で語られるのみで顔見せはない。先のエピソードの幾つかが引用され、不思議ちゃんぶりが健在であることが明らかにされた。


アパシー・シリーズ

 シリーズ始動以後の彼女の性格は今までとは異なった印象のものになっている。
 ただし『新生』以前と以後では方向性が大きく違う。
 その上、新たに担うことになった役割が多岐に渡るので項目を細分化して語る形になるがご容赦いただきたい。

 また、生家の「元木家」が霊能力者の家系であるという示唆もシリーズの進捗につれて得られるようになっていった。
 子世代と親世代の相互交流がシリーズの芯部に据えられるようになると、姪「倉持千夏」、娘「元木香苗」、母「元木葉苗」など数多くの親族が作品によっては顔を出すようになる。
 現状では女性のみの出演だが、度合いの程は違えど奇矯な言動が周囲に奇異の目で見られつつも、少数の理解者を得ておりどことなく愛されているという点では共通している。

 実はプロフィールが変更されたキャラである。
 「七転び八転がり」の初期路線における決定版タイトル『完全版』発表に伴い発表された資料では6月22日生まれの158㎝となっていたが「応援本2」以降の資料では上記のものに変更されている。年齢との兼ね合いが原因と思われるが、詳細は不明。
 余談だが、好物の欄にある「ココア」は「旧作」において隠れて舐めていたことからの由来と思われる。

おっとり大和撫子であり、したたかな天然美少女

 一番の変更点は性格で、シリーズ始動後の彼女は『学怖(S)』での電波は(しばらく)なりを潜めていた。
 一言で言うなら「よいこ」と言うべきものに変化を遂げている。
 また、趣味嗜好はご先祖様たちとの関係性を活かして古風なうえ、やや世間知らずな良家のお嬢さんといった風のキャラ付けが強められた。『AMC1』等で片鱗を見せたが、自身の特性を活かして心霊話や昔話系の怪談を得意としているようだ。

 『AMC1』以降は礼儀正しく、先祖を敬い、恥じらうところが可愛らしい癒し系で、何より常識人として描かれていた。
 この変更は旧来の性格が動かし辛かったのが原因のひとつだろうが、何よりヒロインとしての役割を持つに関わらず、アクの強い倉田恵美をサポートするという役目が与えられたためと思われる。
 外見も『学怖S』を踏襲した「ポニーテール」でおとなしめの印象のものになっている。

 一方で『新生』以後は天然ボケキャラとしての性格の方が強調されている。対人距離にも疎く、同性異性問わずに「ハグ」を好意と友情の証として行うこともあるなど、周囲を困惑させる奇行や迷言には事欠かない。

 「ヘンな子」としてのベクトルは違うにしてもある意味「原点回帰」に狙ったキャラクターと言えないこともない。会話の調子も微妙にほわほわしており、テンポがゆっくりだったりよくわからない脱線が入ったりと聞き手としてもツッコミの手を入れづらい。

 ただし、よく考えてみれば彼女の話の着地点自体はえげつなかったりする。本人はいたって平和な感想しか述べないので騙されがちだが、ある意味風間さんに通じる曲者といえる。
 その上、本人が気づいているか気づいていないのか聞き手として解釈の余地が分かれる解釈の分かれる怖さまで備えてたりする。

 外見上は『学怖』のイメージを拾ったのか、ウェービーな髪形やそばかすの散った純朴な印象が強調されている。微妙に垢抜けないながら可愛い女の子という感想自体は間違いなく拾えるのだが。

「倉田・福沢・坂上」との関係

 彼女の親友ポジションは基本的には倉田恵美が就いているが、従来通り福沢玲子とも親友とされることも多い。
 当初は『最終版』におけるルート次第では福沢と仲が良いと予告されていたが『新生』以後のシリーズ再編によって設定の固定化は放棄された感もある。

 現状では「作品」ごとに基本設定が違い、出たとこ勝負というのが正直なところだろう。
 『AMC1』後しばらくは「殺人クラブ」所属で嬉々として元木さんを狩りにかかる凶悪な福沢のイメージがついているので勘違いされがちではあるが。

 なんにせよ彼女にとって「友達」という言葉が大きな要素を持っているのは「旧作」と同じ。
 特殊な能力(後述)ゆえにクラスから浮いている中、倉田恵美(と福沢や坂上)だけが他と変わらず接してくれているということになっている。
 コミカルな作風の作品という断り書きはつくが、親友の言葉を盲信する傾向にあり、(特に倉田には)微妙に利用されていいように使われがちな傾向にある。友人たちも初心な彼女に何事かを吹き込んでは楽しんでいるのだろうか。

 倉田恵美とは同人制作の趣味まで共有する仲であり、倉田の執筆に対する作画でサポートしていることも。
 同人活動については、本当に理解しつつやっているかは疑問であるが、『学恋』では創作方針の違いで対立する一幕や『AMC1』では一緒にプロデビューしてしまうEDが存在するなど、次第にのめりこんでいっているのが分かる。

 常に天然ボケ気味の坂上との掛け合いに比べると、まだ常識的な範囲だが、悪い意味で流されやすい。ツッコミに回るには押しの弱い性格が邪魔をして、彼女の暴走を止めきれていない節がある。

 「旧作」と同じく坂上に好意を抱いている点は同じだが、おそらくは自分の意思(当初から好意を抱いた状態ではじまるため、そのきっかけは不明)で彼に惹かれている。自分の想いを伝えられず、一時代前の乙女のような忍ぶ恋をしている点でも異なる。

オカルト同好会と彼女の能力

 オカルト同好会の会員としての職務が与えられたことも大きく注目すべきポイントである。
 「殺人クラブ」や「七不思議の集会」と言う鳴神最大の謎の渦中に居合わせており、その結果として先輩を失う中、1997年度の会長を務めるなど、芯の強さが明らかにされた。

 また、『2008』の語り部のひとりでもある姪(姉の子)の倉持千夏が登場するなど、再登場のための種は多く蒔かれている。
 これは1995年から2008年までの空白の時間帯を繋ぐ生き証人としての役割も求められたためか。
 ある意味、「旧作」に見られた電波系の性格やイタコめいた能力は姪の倉持千夏にある程度受け継がれ、彼女は代わりの役割を見つけ出したのかも知れない。

 彼女もオカルト同好会の会員である以上、当然ながら特殊能力を持っているが、これは「旧作」を織り交ぜながら説明する。
 彼女の能力とは何世代にも渡る、無数の先祖霊(数代前からおそらくは何百年も前まで)を体の中に住まわせる(憑依させる)能力である。分かりやすい例としては「旧作」においては口の中を覗けば、多くの人面が見て取れた。メタリカ

 で、ご先祖様たちも割と好き勝手やっているようで、かわいい子孫の体面などどこ吹く風でぺちゃくちゃ喋くっていたり、寝ているときに勝手に抜け出したりしている。クラスから浮く原因も主としてここである。
 単に「アパシー」で表面化したと言えるだけで、「旧作」でも実際そうだったのかもしれない。

 しかし、どちらにせよ彼女はあまり気にせず、むしろ敬い感謝しているようである。彼女の古風な性格は幼少の頃からご先祖様たちに導かれる中で形成されたものとも言え、物理的にも救われるすらあるのだから当然かも知れない。
 必然的に古典や漢文などの教科には強くなり、日常的に俳諧を楽しむほどらしい。

 彼女の能力は霊を住まわせると記述したが、実際は口の中からエクトプラズムの形で吐き出すことによって、あらゆるものを退けることが出来るというものである。当然、霊体には効果覿面で、一部展開を除き見事に退けている。また、生身の「殺人クラブ」相手でも見事勝利し、下級悪魔の大川すら滅するには届かないものの退けることが出来るなど、そのスペックは高い。
 しかし、肝心な時に役に立たないことも多い。彼女本人がただの少女であり、動転した時はまったくどうしようもなくなるためである。また、吐き出すまでのタイムラグや吐き出している間は意識を失ってしまうと言うデメリットも見逃せない。

 むしろ、普段の生活の中で恩恵を受けることの方が多いのかも知れない。「旧作」で言うなら霊には距離など関係なく、人の目になど留まらず情報を拾ってきてくれる上、死体処理までこなしてくれた。また、『AMC1』ではどうやってか、とうとう漫画を描くと言うことまでも。
 また、彼女がショックを受けた時、唐突に飛び出してきてはショックを与えた対象に釘を刺しては戻っていくと言った掛け合いを行い、これは彼女の天丼ギャグとして定着しつつある。

 なお、ご先祖様は群体であるため、個々の個性は薄いように見せて、「おばあちゃん」が度々登場する。先に挙げたツッコミもおばあちゃんが行い、その溢れんばかりの孫への愛、過保護っぷりを見せてくれるだろう。
 ちなみに「旧作」におけるグラフィックは霊に死んだ時の歳は関係ないのか、それとも夭折したのか若く美しい女性の顔だったが、アパシー・シリーズでは終始一貫して老婆の顔で表現されている。

最終版

 『最終版』生徒編に登場。
 鳴神学園の有名妖怪「逆さ女」と対峙することになる。
 正確には彼女のはとこである「長谷部勇介」に紹介されて、長谷部くんの彼女である「高坂まどか」の守護に回るという形で。

 そこからの展開は実にまちまち、元木さん自身がかわいい女の子ということもあって高坂さんの悋気を刺激してロクでもないことになったりする。片やご先祖様の力は圧倒的で逆さ女を情けなく退散させたりもする。はとこに花を持たせたりもすることもある。
 分岐ごとに設定がある程度変動するといえばそれまでだが、頼りになるならないの振れ幅が大きいのが彼女と言えるだろう。

AMC1

 主人公「倉田恵美」と下校を共にする親友関係ということもあって五つのルートに渡って登場するなど出番は多い。
 親友から向けられる友情に打算込みの黒い下心が混じっていると知る由もなく、けなげに彼女に尽くすが……。

 シリーズ始動後の初出演作ということもあって、異様なテンションの親友に対するおずおずとしたツッコミ役、上記の「同人制作趣味」の共有、能力を抜きにすれば普通のよいこ、など『新生』以前における彼女の性格はここでほとんど固まったとみていいだろう。

 「本編」ルート。
 すべての分岐シナリオの起点となるルートである。
 エクトプラズムを吐き出す特殊能力を披露したり、坂上への恋心をからかわれ赤面したりと基本設定の多くはここで提示される。
 ただし、こんな重要そうな子が不意に射殺されてドタバタ劇が始まってしまうことに驚くプレイヤーも多いだろう。このゲームのこのシナリオの特色・雰囲気を示す挨拶代わりの「元木早苗」突然の死ともいえる、かもしれない。

 「同人誌執筆」ルート。
 「同人誌執筆」のお手伝いにかこつけて実際は坂上くんを毒殺するために自宅に招いた倉田恵美さんにやはり同伴する。
 当初は小説担当の倉田さん、それに挿画を付けるイラスト担当の元木さんという分業体制を敷いていた、
 そこにお手伝い要因としてずぶの素人・坂上修一を加えた結果どう話が転がるかという線と、毒入りジュースの出来栄えという線のふたつのラインがたいして交わらずに並行して展開し、殺人クラブが忘れ去られるのがこのルートの特徴である。

 親友の滅茶苦茶なノリと勢いに振り回されるばかりで大して意志表示が出来ず、下手人倉田恵美による坂上の死を呆然と見送ることしかできなかったりする元木さんだが、坂上くんとなんだか甘酸っぱい関係になれたりとハッピーエンドは結構多めである。
 むしろ倉田恵美のノリが空回りしていたり、彼女のあずかり知らぬところで凶行を働いているのに知らないギャップ、二人の掛け合いというより温度差を知ることが出来るのがこのルートの特色といえる。

 また、漫画家として坂上も加えたトリオで大人になった時には共に大成していたり、そこで未来の時間軸を描くことによって倉持千夏を客演させたりと、攻略本にもある通り以降の作品に向けた伏線を張ったこのルートの重要性は意外と高かったりする。

 「旧校舎探索」ルート。
 旧校舎に埋蔵金が隠されているという話に騙された倉田恵美さん。
 元木さんはそんな彼女に輪にかけて騙された坂上くんと合わせ三人一緒で旧校舎を探索する。
 元木さん自身は親友のノリにかろうじてツッコむ坂上くんより押しの弱い指摘をしつつ、一同は大変なものを掘り出してしまうのだった。爆発オチには流石に対応できなかったものの、発掘したモノによっては霊的な感受性の強さを見せている。

 「新語り部集結」ルート。
 日野貞夫が用意した「語り部」たちに対抗すべくノリと勢いで倉田恵美がその辺から集めてきた語り部の一人。というか、最初から行動を共にしていただけあっていのいちに名前が挙がったのが彼女だったりする。
 ご先祖様の霊に支えられているというバックボーンありきで、童謡(わらべ歌)にまつわる裏の意味を二通り、そして福沢玲子とにまつわる因縁にまつわる話という、合わせて三パターンからいずれかの怖い話を語ってくれる。

 前者は単純な怖さという意味では控えめだが、聴衆の反応が目覚ましい理由は背景を二重の意味で見れば一瞬でわかるだろう。
 後者に関しては福沢さんと猫の歴史を語る上で結節点になる話のほか、彼女が霊的世界の恐ろしさを背負っていることを知らしめてくれるそんな話と言い換えることも出来る。
 そして、倉田恵美がこれだけ大挙して新聞部部室に押し寄せた理由を語るとき、その一員に加わっているという一点だけで元木さんもまた、恐るべき人物であることが理解できるかもしれない。普段の調子を崩さないならなおさらである。

 「付き添い」ルート。
 ギャグ補正を抜きにした、最も殺人鬼の脅威が色濃いルートである。
 本ルートでの主人公「倉田恵美」は殺人鬼に怯える普通の女の子として動く。
 よって、元木早苗は同じく巻き込まれただけの被害者の女の子として人並みに怯えてしまうことの方が多い。

 追い詰められた親友の下に現れ超常の力を駆使して救いの手を差し伸べる庇護者になるか、懸命に手足を動かして殺人鬼たちから逃れようとする生贄の羊になるか。
 それとも保身のあまりに自らの手を汚してしまうか、未来は幾重にも分かれている。

学恋



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学恋2

 風間編、岩下編に登場。

 風間編「倉田」ルート。
 一応の攻略対象は倉田恵美なのだが、風間さんが彼女と話すためにはまず元木さんを退ける必要がある。
 それもそのはず、元木さんは風間さんの正体が宇宙人であることを察知しており、親友に彼のことを近づけまいとしているためである。


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 「岩下編」。


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特別編

 「オープニング」、「交換日記の怖い話」に登場。

 「オープニング
 「七不思議の集会」の聞き役を務めるべく新聞部部室に向かう坂上くんの前に立ち絵付きで現れる。
 この時点では名乗りはしていないが、坂上くんは彼女のミステリアスな忠告を不思議に思いながら部室に向かうのだった。

 「交換日記の怖い話
 新堂さん、風間さん、岩下さん、福沢さんと、不用意な発言をしてしまったために六人中四人の機嫌を損ね、まともに話を聞きだすことが出来ず困り顔の主人公にして進行役の「坂上修一」くん。
 七人目が現れるわけも、いまさら話を聞き出せる雰囲気もなく会は手詰まりを迎えてしまった。

 そんなタイミングでこちらの元木さん、おばあちゃんのお告げに従って坂上君の助け舟となるべく「七人目」として参上してくれたようだ。正規の参加者でなかったが、一同歓迎ムードである。

 オープニングで顔見せした通り、事前の面識があったわけではないようだが、坂上くんの名前は知っていた。
 それもこれもすべて前述のエクトプラズムで説明できるのだろうが、詳細について語る機会は福沢さんによって阻まれるので、ここで初めて彼女を知った方は他作品を履修するのがよいだろう。

 今回は、福沢さんの友達ということはかつてと変わりないようで、彼女、元木さんのフォローに当たってくれる。
 諸々の事情をなぜ知っているかの説明代わりにエクトプラズムをお見せしようとして、唯一この場でそのことを知る福沢さんが止めにかかるのも当然だろう。周囲の驚きを考えればなおさらである。
 事実、シナリオ中でお披露目した場合は即座に集会は解散モードになってしまったことであるし。

 話を戻そう。元木さんは正統派の怖い話を語ってくれる。
 話の後半部が語られるか語られないか、追記が入るか入らないかの違いはあるものの、話の展開及び内容は「皆川千春」と「桂雅彦」の間で過去繰り広げられた「交換日記」についてと共通する。

 話の中で坂上君への好意を垣間見せるほか、話の中で触れられた「交換日記」は対処法を知っていたとしても瞬時の判断で助かるかどうかが決まる危険なアイテムだということを教えてくれたりもする。
 それも元木さんの実体験込みだったりすることもあり、説得力がさらに増すこと請け合いである。

 総じて、今回の元木さんはエクトプラズムについて頓着しない程度の等身大な女の子と言える。
 なお、元木さんと坂上くんの縁については兆しくらいに留まった。今後に期待したいところ。

学恋V



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流神A

 「オープニング」に登場。
 やたら派手な格好をした相方の「倉田恵美」がえらい剣幕で騒いでいるところをなだめていた。
 ちなみに早苗ちゃんの方は『再会』の時と同様に黒基調のやや地味な服装をしている。

 どうも腱鞘炎にかかってしまったようであり、相方の勢いからしてこの世界線においても漫画家(もしくはなんらかの技術職)として一定以上の成功を収めているということを察することができる。この際の口ぶりからおそらくは右利きであるようだ。
 この両名は「鴨根大学附属病院」にいるところを「柴田浩次」に目撃され、女性好きの彼からも引かれて迂回されていた。オープニングに登場する面々のその多くにも言えることだが、彼女たちが本編に関わることは特にない。

小学怖

 六年六組の児童のひとり「元木香苗」の母として登場する。
 現状父親は不明ながら、同じく六年六組の児童のひとり「葛町龍平」の母、恵美ちゃんとの付き合いは相変わらず続いているようである。香苗ちゃんが変わった子な分、母も変人かといえばそうでもなく、早苗さん本人は長じたためか上品で丁寧な物腰が板についており、エキセントリックな発言からは無縁だったりする。

 むしろ一般社会からは奇異の目で見られがちな霊能者という職業についているハンデを理解しており、事前説明をはじめにクライアントの理解を得ることを惜しまない常識的な人物として描かれている。
 娘の友達の危機相手には無償かつ迅速に対策を打ってくれる頼れる一面、旧友の頼みとあれどお金は取れるところから取っておこうとするちゃっかりとしたような、しっかりとした一面など、小学生目線のあこがれを差し引いても非常に頼れる美人のお母さんであることはまったくもって否定できないだろう。

 ちなみに霊能力の行使に当たっては、当事者が目撃していなかったりするので具体的に何をしているのか不明である。
 問題自体はしっかり解決しているため、今更疑うようなことでもないのだが。

 水曜日「バグを見つけた方、ご連絡ください」、「格安物件」に登場。

 「バグを見つけた方、ご連絡ください
 娘の香苗が級友のラブちゃんの体が地獄に繋がってしまったらしいことを発見し、家に連れてくるやその日のうちにお祓いで無事に解決してくれた。ラブちゃんの印象では綺麗な人で安心して任せられる人のようだ。
 小学生、それも娘の友達ということもあって当然無償でも真摯に対応してくれたことがうかがえるだろうか。

 「格安物件
 前述した恵美ちゃんとの繋がりはしっかり生きており、「妻果家」が抱える問題を解決すべく彼女から連絡を受けた当日の午後には素早く動いてくれた。こちらの話でも語り手の龍平くんは、信頼できる大人としての印象を早苗さんに抱いたようである。
 娘がクラスメートで母の紹介ということを差し引いても全身黒ずくめという怪しい印象を打ち消すのだから相当だろう。

 妻果家が抱える新居の問題については、ひとまずは荒ぶる霊を鎮めるという即応策を講じた後、家に宿る念だけでなく周辺住民が問題を抱えている以上、根本的解決も住み続けることも難しいという、厳しくも妥当な意見を妻果家の一同に告げている。

 藤吉君が住み続けるために提案した奇抜な次善策については当初は笑って受け流したものの、必死の懇願には押し負けたのか、結局は霊との付き合い方の指南込みで定期点検を請け負ってくれている。ちなみに無償で働く分の埋め合わせは、親友の恵美ちゃんに回ってくるらしい。『小学怖』のふたりは今までの作品で描かれてきたものとは異なる、不思議な関係を築いているようだ。

新生

 「記念日ちゃん」に登場。
 聞き手の目の前に奇人変人が入れ替わり立ち代わり現れるというかなり変則的な形式のシナリオのトップバッターを務める。
 初対面の聞き手相手にハグをしたり、「それ誰だよ!?」と言いたくなる何某からの伝聞話を紹介して怖がったりと天然癒し系でありながら傍若無人の振る舞いによってプレイヤーを煙に巻いた。

 しかし、その元木さん(に憑依しているご先祖様たち)をして鳴神学園の有名人「風間さん」&「記念日ちゃん」は接触を避けたいほど意味不明&危険な相手であるらしく……。 

ドラマCD

 今回は細田に代わり最初から出席している六人の語り部のひとりとして登場する。
 聞き役のひとり「倉田恵美」と語り部のひとり「福沢玲子」のふたりと友人関係にあり、会の始まりと終わりでマイペースかつなごやかな掛け合いを繰り広げることが多い。今回の「七不思議の集会」は全員とは言えないまでも見知った顔が多いこともあって基本的に和気藹々と進むのだが、それも彼女の存在あってこそと言って過言ではないだろう。

 Disc.1 オープニング、Disc.7 元木早苗、Disc.8 エンディング type.A、Disc.9 エンディング type.B、Disc.10 エンディング type.Cに登場。

 Disc.1 「オープニング」。


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 Disc.7 元木早苗「飴玉ばあさん」。
 詳細は当該項目を参照のこと⇒「飴玉ばあさん#ドラマCD

 Disc.7 元木早苗「座敷童の家」。
 ごく最近(一週間前)に「座敷童」の件で大問題を抱えているという「安条ミルク」の家に行ったときの話をしてくれる。
 渋るご先祖様一同の霊を引き連れ、やあやあと勇ましくもほんわかなノリでお招かれしていく元木さんであった。

 なお、本シナリオでは最低でも数人は出たであろう老婆、老爺の声を演じ分けつつ癒し系霊能少女「元木早苗」の演技を継続する「声優:空賀花」さんは圧巻である。
 本ドラマCDシリーズ十本を見渡したとしてもこれだけ目まぐるしく変わる演技は他にはないのだ。

 閑話休題。生身の友人が貴重な元木さんにとって今回は生きている人間をお友達にするチャンスと思ったこともあって、我が身を顧みることなく安条家を潰さんとする強力な霊に立ち向かっていくが……。
 切迫する状況下において、「恩師様」なる、ご先祖様一同もひれ伏す上位の霊が満を持して現れその場を鎮めてくれる。

 ちなみにこちらの恩師様、知慮に富んだ貫禄はあるもののあどけない童女の声の持ち主だったりする。元木家の謎と合わせてその全貌が描かれる日もいずれ訪れるのかもしれない。なんにしても鎮めたのはその場“だけ”というのがポイントであるが。

 結局のところ、一連の事態は唯一なんとか解決できそうな恩師様がそれ以上の介入を拒んだことなどもあって、行き着くところにまで行ってしまったようだ。補足すると、安条ミルクさんの末路は元木早苗さんにとっては最良ではないが最悪でもなくベターなところに落ち着いたようで、どこまでも天然な彼女視点からという前提は踏まえる必要はあるが、好ましく思えるそうである。
 ……詳細をこの場で記述することはしない。元木早苗という少女の独特な価値観を知る判断材料が増えたことは確かであろう。

学恋4

 「朝比奈慎也」と「日野貞夫」の企画する「秘密のパーティー」に招待された女子二名のうちの一人。もう一人は親友の「倉田恵美」。
 しかし招待されたはずの二人はなぜか現れず、代わりに日野家にやって来たのは「坂上修一」だった……。

 早苗ちゃんたちはなぜ来ないのか。先輩二人がやきもきしていると、早苗ちゃんの友人でもある坂上君は気を利かせて彼女に連絡を取ることにする。
 するとどうやら早苗ちゃんたちは水族館にいるらしいことが分かり、先輩二人は不審に思いながらも再度彼女らに日野家へ来るよう伝えるのだが……。

 ところで女子の人選は日野さんが行ったようで、朝比奈部長は当日まで早苗ちゃんの名前を聞いたことすらなかったようだ。そんな意外に三年生の間では知名度の低い早苗ちゃんだが、噂として彼らの耳に届いた彼女の人物像は実態から大きく外れている。
 いわく元木早苗はヤンキーの入ったヘビースモーカーお笑い芸人志望である。何がどうねじ曲がってこのように伝わったのかは本編を聴けばすぐに分かることだろう。

 ちなみに早苗ちゃんと恵美ちゃんは本ボイスドラマにおいて声の出演は無いので注意。あくまで物語は四人の男子生徒の会話劇のみで進行する。ただし舞台の裏側にいる彼女たちの存在はひしひしと感じられることだろう。
 裏で早苗ちゃんたちは何をしていたのか。それを描く「ガールズサイド」の構想もあるようなので、今後の展開に期待したい。

秘密

 「行かないほうがいい」ほか多数のルートに登場。
 困ったときのお助けキャラとして坂上修一からも認識されているのか、背中に浮き上がった謎の「人面瘡」への対処を求めて「Twitter企画」ルートの中で彼女の家に行く選択が早々に提示されていた。
 同じく早々に名前が出る「福沢玲子」と「荒井昭二」と出会った場合はどう話が転ぶかわからないが、彼女と接触した時点で基本的に話が快方へと向かうことが多い。もっとも、坂上修一を取り巻く世界が異常極まりなかった場合は保証の限りではないが……。

 ほか、福沢玲子か倉田恵美との交友関係は健在でそちらからの絡みで思わぬところから顔を出す機会にも恵まれている。


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 「行かない方がいい」ルート。 


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 「元木さんの家に行ってみよう」ルート。 


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鳴七

 「十三階段」、「恋愛教」ほか多数のシナリオに登場。
 鳴神学園が懇意にしている霊媒師であり、学生たちもその力を頼りにする存在である。
 展開によっては様々な場面で呼び出され、力を貸してくれる。
 その際には大抵嫌な顔ひとつせずに引き受けてくれるのだが、中には本意でない結果になってしまうことも。

 霊能力を使用する時は口から出現するご先祖様たちや、どこからか現れる恩師様の力を借りることが多い。
 その一方で、力を借りるばかりではなく自ら印を結ぶなど『ドラマCD』を引き継いだ描写もなされている。
 ただ、ご先祖たちは元木さんを大切に思うあまり、彼女の意思に反して出てきてしまうこともある。その不気味さから周囲からは距離を置かれているところもあるが、彼女自身は普通の生活を送りたいと思っているところなどは従来作と変わらずである。

 そのためか、所属している「一年G組」のクラスメートの描写密度や変人の比率こそ上がったものの、クラス付き合いの面では相変わらず疎遠のようである。親しい友人の福沢玲子と彼女の人脈に付き添って行動することがもっぱらとされる。

 ただし、意外と同性の友人には恵まれているほか、霊能力者として単身活躍して感謝される機会も多く描かれているため、孤独からは相当に遠ざかったようにも見受けられる。
 「オカルト同好会」会員としての面は今回は描かれていないが、設定上は存在するようで他者の口から語られる機会はあった。

 「十三階段」。


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 「恋愛教


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 「野球部の秘密」。
 強豪安曇ヶ丘高校との試合で完全にアウェーな鳴神学園弱小野球部。相手方の野球部員が亡くなっていると知り、騒然としている「栗原幸大」たちの下にマネージャー「墨田美玖」の紹介で除霊をしにやって来ることもある。

 ……そのはずだったが、彼女は自作のダンスで応援し始める。彼女の応援を除霊だと勘違いした鳴神野球部は格上相手にあと一歩のところまで追いつくことができた。
 以降も、霊と関われる立場の人間として、元木さんは野球部の練習に一役買っているようだ。

 この話では、野球部(特に主将)の雰囲気もあってかマイペースさに拍車がかかっており、野球をあまり知らないなりの応援をしながらも終始楽しそうである。
 相手校の幽霊が悪霊というわけでもなく、おばあちゃんにも邪魔されることなくのびのびとできる。元木さんにとっては本望だろう。

 「時田君の自主製作映画」。
 幽霊となり「時田安男」に取り憑いてしまった「袖山勝」を除霊すべく、「荒井昭二」が連れてくることもある。

 見事、袖山くんの無念は晴らされ一件落着……かと思いきや「Yチューブ」に投稿した短編映画がバズり、元木さん(とおばあちゃん)の演技が脚光を浴びることになる。
 元木さん自身は断り続けているのだが、どうしても次回作のヒロインとして彼女を起用したい時田くんは簡単に諦めるはずもなく。おばあちゃんを丸め込む勢いである。
 以来、彼女は時田くんに追いかけ回されることになってしまうのだった。

 そして、「交換日記の怖い話」でも……つまり、現在もまだ続いているようだ。



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 「無限廊下」。
 「中田洋子」さんのエピソードを踏襲している。




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 「秘密


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稲in



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最終更新:2024年01月13日 16:43