妄想をペンに載せ、現実を塗り替える少女



倉田恵美(くらた えみ)

  • 登場作品:学怖S,VNV,AMC1,AMC2,学恋,学恋2,特,学恋V,流神A,追加,最終,小学怖,月下美人,極,ドラマCD,新生2,秘密,ナポin,鳴七,アパ殺
  • 声(CV):皆口裕子/日野まり/藤本彩花
  • 二つ名:妄想爆発娘,妄想暴走娘,など
  • 種族:人間他
  • 職業:鳴神学園高校 一年I組→漫画家/不明
  • 年齢/誕生日:15歳/12月14日
  • 身体:144cm/39kg ♀ O型
  • 趣味:創作活動
  • 好きな/嫌いな食べ物:カレーライス、おでん/クリームシチュー
  • 関連人物(その1):日野貞夫,坂上修一,朝比奈慎也《部活》,元木早苗《親友》,葛町龍平《息子》,飴玉ばあさん《取引》,シャルル,リルル《ペット》
  • 関連用語:新聞部,悪魔召喚クラブ,七不思議の集会,七人目《所属》,スンバラリア星人《正体》,殺人クラブ《?》,BL,百合,カレー《嗜好》,PO-HELL《敵対》,焼却炉《犠牲者》

概要

 『学怖S』から登場し、書き下ろし追加シナリオ14本と共にデビューした女性主人公。
 「坂上修一」と同様に「倉田恵美」はデフォルト名であるが、「アパシー・シリーズ」においてはこれで通されている。

 『VNV』以降始動した「アパシー・シリーズ」においては後述する強烈な個性の持ち主となって再登場した。
 「アパシー・シリーズ」における「倉田恵美(固有名)」は『学怖S』における「倉田恵美(デフォルト名)」から実質名前と立場だけを引き継いだ新キャラといっていい存在であり、ある程度線引きして語る必要があるキャラクターである。

 そのためこの概要欄で「倉田恵美」について語ることはできない。後述する形になるがご容赦いただきたい。
 ただし表向きの態度だけを追っていけばさほど癖はなく、普通の女の子という風聞で一貫している。

学怖S

 初登場作品。
 基本的にはプレイヤーの分身である無個性型主人公のフォーマットに則った立ち回りをしている。
 ただし、男女によって出現するシナリオが違うという『学怖S』の性質上、固有のシナリオにおいては内心での独白や語り部との掛け合いはそれなりに用意されており、わりと個性は出ている方である。

 さすがに少女では「殺人クラブ」を切り抜けるのは無理だと判断されたためか別シナリオが当てられている。
 六話目までも普通の学校の怪談に沿ったシナリオが多く、比較的平穏な「七不思議の集会」を送ることができるようになった。

 特に岩下明美に関しては男性でなければ成立しえないシナリオが多いためか、四本も書き下ろしシナリオが当てられている。
 異性にまつわる関係性が特有の圧を放つ威圧的な女王様も女の子には優しいところを見せてくれることがわかった。

 また、新堂・風間・福沢も既出シナリオの差し替えを含むと三本が主人公(男)とは異なっている。
 比較的人当たりの良い荒井・細田は主人公(男)と比べてもさして態度に変化はないが、多くの語り部は主人公(女)に対してはフレンドリーに接してくれるようになったことがわかる。
 特に女性に優しい風間に関しては、主人公(男)と比べると雲泥の差といえるほど対応が異なっている。

 女子トイレの話や荒井さんの問題発言(「朝まで二人きりでね、……ふふ」)なども女性である彼女に回され、出来るだけ差別化を図ろうとした努力が見て取れる。

 ただし、彼女自身の七話目での死亡率は共通シナリオが多いこともあって主人公(男)と比べても遜色ない。
 今作では主人公(男)同様一年E組である(細田二話の「若月先生」に相談するルートや、女主人公隠し02の日野が坂上を尋ねて一年のクラスにやってくるシーンより)。

 よって「主人公(男)」と設定が共通しているため、分岐展開によっては兄と姉が確認できる。
 プレイヤーの選択肢によっては、兄がいたりいなかったり(新堂三話)、姉が登場したり(風間隠し)する。

無個性……?
 とは言え、性格面では『学怖S』に原作者「飯島多紀哉」氏はノータッチだったこともあり、今の「アパシー・シリーズ」で施されたことができる強烈な個性はみられない。男女共有シナリオが多く見られたことと、サウンドノベル主人公の個性付けの限界も拍車をかけた。
 強いて言うなら「主人公(男)」の語調を女口調にしたことによる、人によってはキツめに見える性格と、時折見せる人生を悟ったような諦念(風間一話目、赤い教科書)やおふざけ(風間七話目)、切ない恋心(新堂七話目)だろうか。

 おふざけで言うなら、ややおとなしめなものの、ライターが同じである前作『晦』の主人公「前田葉子」の遺伝子を脈々と継いでいるとも言える。
 外見では後姿しか確認できないため、ショートヘアであること以外は不明である。

 風間さんが事あるごとに言い寄っていることや、岩下さんや日野様の発言から水準以上のルックスであることはほぼ確実と思われるが。
 [なお、多分に詩的な解釈を持ち込むことになるが、「隠し02」を見るに、坂上と倉田は双子のようにそっくりな可能性も捨てきれない。]

四八

 千葉シナリオ「学校であった怖い噂」に登場。
 千葉県シナリオの主役を務めた坂上と対照的に、賑やかし程度の役割しか与えられていなかった。
 この場合は『学怖S』と大差ない普通の女の子として描かれている。
 が、『四八』に収録予定だったが、残念ながら没となった学怖シナリオ集「学怖inよんはち」では「復讐サイト」が坂上を狙うようになった原因を作っていたりする。

 表向きには悪気はなかったことと思われがちだが、後述の「アパシー・シリーズ」における本性を鑑みると、実はそうでもない。このシナリオが表に出なかったことによって彼女のキャラクター性が前面に押し出される発端と飯島氏の口から語られている。


アパシー・シリーズ

 「坂上修一」と並び立つ固有のキャラクターとしての個性を発揮することになった。
 ただし大人しめで癖がない坂上の方に主人公の座は渡りがちであり、どちらかといえば準ずる扱いを受けがちである。

 シリーズ立ち上げに伴って付与されたプロフィールの身体欄を見てもらえればわかる通り、「144cm」とかなり小柄である(1995年度は2009年現在と比べても、そう身長に推移があるわけではない。144cmは10~11歳の平均身長に相当する)。
 本人もぺたん子な体型を悩んでいないことはないのだが、野心と妄想(後述)が勝るためか、あまり気にはしていないようだ。
 髪型は「旧作」に引き続き、ショートカットを採用している。

 後述する強烈なキャラ付けが施されているが、実は表面的な態度だけを追っていけば多少強気なだけで普通の女の子という印象を外すことはなかったりする。
 いざという時の胆力は坂上と伍するほどに優れており、小柄だと侮ってかかると痛い目を見るという意味でも共通している。

性格(表)
 基本的には明るく快活な人気者という外聞で一貫している。
 交友関係も幅広く、行動力も高い。作品によってはクラス内で浮いている元木早苗と唯一の親友になっていたりもする。
 将来はジャーナリスト志望と公言することも多く、ネタを探して好奇心旺盛に色々な現場に首を突っ込むことも多い。

 いわば創作作品によくいる小生意気なブンヤの小娘といったイメージをすれば「倉田恵美」の表層を捉えることは簡単だろう。
 「七不思議の集会」の進行役にも乗り気で、坂上修一とはその地位を巡って一方的に火花を散らすライバル関係として周囲からはみられることもあるようだ。ただし気弱な坂上は倉田の方に劣等感や苦手意識を抱いていたりで温度差はある。

 ※ただしこの辺の交友関係は少々複雑である。この場合の人間関係の中心を担う「元木早苗」の該当する節を参照のこと。
 ⇒「元木早苗#「倉田・福沢・坂上」との関係

 一方でここが攻め時と見た時や怒った時は強気にズケズケとモノを言う傾向も強く、押しも強いため頼れる印象も案外ある。
 基本的に他人に弱みは見せない強い女のため、男性相手にはふざけてみせるがデレることもめったになかったりする。
 その場に合った仮面を付け替えられる演技派であることに間違いはないのだが、別に本職ではないため見破られることが多い。

性格(裏)
 上記については外向けの仮面に過ぎない部分もある。
 本性は打算や利得を脳内で働かせる野心家であり、自分の利益のために他者を誘導してのけることもしばしばな切れ者。
 詰めの甘さやプライドの高さが祟って自滅したり逆に罠に嵌められたりなんてこともままあるものの、他者目線からでは倉田さんの腹黒な本性はなかなか見えてこない。黒幕ポジションに就くことも多く、人畜無害に見せて実は脅威度が高いキャラである。

 同時にコミカルだったりブラックな役回りが巡ってきやすいのも特徴であり、倉田恵美の一人称視点、主役を務める作品では程度の差こそあるが思考がだだもれである。付属して、前期作品では顕著だがギャグ補正の働き具合がドぎつかったりする。
 この場合の倉田さんの暗躍はもちろんうまく行くこともあるが、強烈なしっぺ返しを食らったりでオチをつけることも多い。

 そのほか「妄想暴走弾丸娘」とでも呼ぶべき側面も持っている。
 倉田恵美は偏見や毒舌に満ちた妄想を他者に押し付け、その場しのぎの嘘や設定を公言、連鎖させながら自他を巻き込んで盛り上がっていく。にぎやかな話術で片づけられればいいのだが、人畜無害な外見もあって一笑に付すことは案外難しかったりする。

 この際の彼女の思考は自分の嘘を本気で信じ込んでいるのか、単にその場のノリでしかないのかは不明である。
 そのため、彼女の視点はあまりあてにならず、時にメタ視点も入るなど好き勝手の度合いもトンでもなかったりする。
 (※別に「倉田恵美」自身が現実改変能力を持っていたりするわけではないので悪しからず。)

 冷静になれば出まかせ以外の何物でもないのだが、場合によっては騙されやすい誰か(「坂上修一」、「細田友晴」など)を話術に乗せてわけのわからない方向に話を持っていったりする。

 以上の事あって、終始狂っているが、自分の中では一貫性があり社会性や知性を保っている非凡な少女「倉田恵美」は、疑心暗鬼に陥り本質を失って狂っていく普通の少年「坂上修一」とはほぼ真逆の存在ということもできるだろう。

趣味・嗜好
 表向きの趣味は「小説を書くこと」である。
 ただし、この題材が問題で身の回りの人物(主に日野貞夫や語り部男性陣)を多くの場合は本人無許諾で使っている。
 さらに言えば内容は「BL」、いわゆるナマモノである。その辺を表沙汰にするケースも作品によってはなくはないが、一応隠しているので外聞は気にしているようだ。一方で本人のあずかり知らないところで流出して騒動が巻き起こったりもしている。

 ちなみに書き専だがコミケにも出店しており、作品によっては島内からの壁サークル、メジャーデビューそして売れっ子作家という将来にまで発展していたりもする。このことから彼女の文章力と運は相当に優れているのだろう。
 この流れに、作画担当として「元木早苗」が巻き込まれるというのが『新生』以前の定番だったりする。

 ただし、ごまかしの方便かもしれないが手っ取り早く人気を得るための策(『学恋』による)に過ぎないとうそぶくことも。
 本人も妄想しながら結構潔癖なことを言っており、乙女の心理はさっぱりわからない。

 作品によっては猟奇趣味も持っているらしく、その他に選んだ題材も「人間ダルマ」や自分を主人公にしたB級特撮などと……、節操がない。BL嗜好が彼女のなかでの主流ムーブメントであることに間違いはないだろうが。
 筆力自体はかなり高いようで、半分ギャグに足を突っ込んでいるということを斟酌する必要はあるが「滾れ・シリーズ」によると、彼女の同人BL小説は学園を席巻しつつあるらしい。

 また、場合によっては自分の小説のリアリティのために殺人を厭わず、取材のネタにしてしまおうという考えに取り憑かれている節もある。この場合の倉田恵美は創作に関して極めて真摯であることは事実であろうが、まがうことなく危険人物である。

 [いや、本当に大丈夫なのか? 「鳴神学園」……。]
 これらは夢を「世界征服」と密かに広言する通り、将来成功するための布石に過ぎないらしいが……。[実際、1割ぐらいの確率で成功しそうなのが怖い。]

VNV

 「恵美ちゃんの坂上君観察日記」に登場。
 実質的なデビュー作である『AMC1』「恵美ちゃんの殺人クラブ観察日記」の前哨シナリオでもある。
 さっそく凄まじい妄想癖を披露し、その場のノリで坂上を毒殺しようとしたり、勢いで嘘八百を並び立てて冤罪を着せたりと大暴れである。


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AMC1

 「恵美ちゃんの殺人クラブ観察日記」に登場。
 表題の通りに、ほぼすべてのルートで主人公として活躍することになった。
 基本的には前述したとおりに、内心で他者のことを好き放題に勝手な妄想込みで言い連ねるスタイルで終始している。
 後続作品では彼女の一人称視点が入る機会にあまり恵まれていないということも差し引いても、大暴走している。

 ただし、この場合はシナリオの前提として本人が知らないうちに「殺人クラブ」に狙われている。
 もし倉田恵美が普通の女の子だったらなすすべなく殺人鬼の毒牙にかかって話に広がりようがないだろう。

 よって、この作品における倉田恵美は「アパシー・シリーズ」全体を見渡しても例がないほどに徹底的にライトでブラックでハチャメチャなノリの女の子に仕立て上げられている。
 さしずめギャグ補正を盛っても不自然にならないように、また多少痛い目に遭っても悲壮感が出過ぎないように。

 それに加えてやりたい放題やっているようでいて「殺人クラブ観察日記」ではEDの約半数(特定のEDを外すと、実に42/73。六割ほどまで死亡率は跳ね上がる)で多種多様な殺され方をするなど、その肉体的弱さをいかんなく発揮している。
 自分の策が祟って自滅することも多く、嘘を付くことに躊躇はないが、結構な頻度で見破られている。

 彼女は決して無敵ではない。あくまでも立ち向かうためのバイタリティに満ち溢れているだけの、一口では言い切れない魅力を持った「もうひとりの主人公」であり、誰かにとってでのない「自分にとってのヒロイン」なのである。

 「本編」ルート。
 すべての分岐シナリオの起点となるルートである。
 登下校を共にできるくらいの気安い関係で同じ新聞部に属している坂上のことも、心の中では自分の下僕呼ばわりだったりする。親友の早苗ちゃんのことも友達と認めつつ金ヅルだと思っていたりする。

 言いたい放題な内心および新主人公「倉田恵美」の性格とノリをお披露目するためのルートといえるだろう。

 もっとも、七不思議の集会にこだわる辺り、ここが一番の見せ場であると悟っており、坂上が自分のライバルであるというメタな感情を抱いている可能性もなくはないのかもしれない。


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 「同人誌執筆」ルート。
 「同人誌執筆」のお手伝いにかこつけて坂上を毒殺するために自宅に早苗ちゃん込みでお招きする。
 すなわち『VNV』「恵美ちゃんの坂上君観察日記」に続く、毒物混入ネタ第二弾である。

 このルートはポイント制分岐を採用しており、何を混入するかによって毒殺の成否が変わってくる。
 坂上と早苗ちゃんをなんだかいい感じにする恋のキューピッド的な役割を不本意ながら果たしてしまったり、首尾よく死の淵に追い込んだ坂上を介錯してしまったりと、結末は多種多様に変化する。

 一方で、同人誌執筆という当初の目的に忠実な展開も存在し、そちらの展開に沿った場合は十二年後に漫画家トリオとして大成した未来の姿をプレイヤーたちに見せてくれる。
 早苗ちゃんの姪っ子である「倉持千夏」もゲスト出演するなど、


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 「成りすまし」ルート。
 単身で「七不思議の集会」が開かれている新聞部の部室に乗り込んだ倉田恵美だったが、待ち受ける語り部(殺人クラブ部員)たちにとって恐怖話は単にお楽しみを盛り上げるための前菜に過ぎないはずだった。

 しかし、倉田さんの強情っぷりに押されて、その前菜さえ始まらなかったら……?
 それとも、倉田さんが聞き手でなく語り部だと言い張ることにしてしまったら……? さぁどうしよう?

 双方が思うことはあるのに、言い出したいことはあるのに、なぜか沈黙が続く。
 その奇妙な均衡を破ろうと口を開いたらカオスな展開がやってくる。
 このゲーム中でもっともコント的なノリで展開されるルートといえる。他人の言葉を都合のいいように曲解したり、地の文に介入したりと言った倉田恵美の暴挙もここが一番目立つだろう。


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 「旧校舎探索」ルート。
 旧校舎に埋蔵金が隠されているという噂にダマされて、早苗ちゃんと坂上くんを連れて旧校舎にやってくる。
 一同はそこで偶然とんでもないものを発掘してしまう。場合によっては予想可能回避不可能な爆発オチに巻き込まれることも。

 はたまた倉田さんがノリと勢いに任せて旧校舎の階段付近の床板をはがすという暴挙を働くこともある。
 が、そんな破壊行為を働いた場合は旧校舎に棲むモノの逆鱗に触れたのか襲われてしまう。

 もしくは女子トイレから「骸骨」を発見! なんて結末もあるのだが、この場合の倉田さんの反応は恐怖でなく……。
 このルートは三パターンと結末は限られるものの、倫理観はどうあれ倉田恵美のバイタリティを感じさせる話といえるだろう。

 「倉田視点・七不思議の集会」ルート。
 紆余曲折あれど、倉田恵美が大人しく「いつも通り」の集会の進行役を務めることにした場合はおなじみのフレーズ、おなじみの文章と共に、これから怖い話を聞いていく予感に心奮わせることになる。
 様式美を外す破格のルートばかりで構成されているこのシナリオで、いつもの集会はあえて語ることではないのかもしれない。

 「新語り部集結」ルート。
 日野貞夫が用意した「語り部」たちに対抗すべくノリと勢いでその辺から語り部たちを集めてくる。
 いっしょに登下校を共にした早苗ちゃんと坂上くん、学内では有名人な「綾小路行人」はまぁいいとして、リビングレジェンドな「飴玉ばあさん」、教職員なブラック&ホワイトというトンデモなメンツに自分を含めた七名であの六人を迎え撃つのだった。

 よって「殺人クラブ」の活動の前哨に過ぎなかったはずの集会は半ば倉田恵美に乗っ取られてしまう。
 なおあの六人は『学怖』からおなじみのネタを披露してくれる(倉田視点だとダイジェストの抄録)のだが、あいかわらず内心で好き勝手にコメントをしている。その辺のツッコミについては時に的を射た部分もあるにはあるのだが、その逆も然りである。
 反面、自分が選出した語り部たちのしてくれる話については、一部を除いてかなり好意的だったりする。

 そんなわけで展開によっては天界から大天使が乱入してきたりとハチャメチャな途中終了に見舞われることにもなるこのシナリオだったが、バラエティ豊かなショートエピソードが続く。そして最後になると新聞部のロッカーから日野先輩が現れる。
 ここまでノリと勢いで駆け抜けてきた倉田恵美だったが、先輩からは正論で参加者に解散を呼びかけたりの大人の対応を取られたりで、やはり一本取られることが多い。かと思えば、倉田恵美が事前の仕込みを炸裂させたりで勝ったり負けたりである。

 が、欠かせないのはスタッフロール付きエンド、学園の闇をバックに付けた倉田恵美と仲間たちの戦いがはじまる。
 最後に笑うのが、いったい誰であるのかはここで語ることではないのかもしれない。

 「付き添い」ルート。
 ギャグ補正を抜きにした、最も殺人鬼の脅威が色濃いルートである。
 本ルートでの主人公「倉田恵美」は殺人鬼に怯える普通の女の子として動く。


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 「倉田家襲撃」ルート。
 両親+愛犬一匹と暮らす一般的な二階建て家屋の倉田家を舞台として、各所に待ち受ける「殺人クラブ」を相手に戦っていく。
 時間制限付きの上、アイテムフラグを回収していかなければ即返り討ちになるなど、本家『学怖(S)』版「殺人クラブ」の特徴をそっくりそのまま踏襲したルートになっている。

 両親を人質に取られ、覚悟を決めた倉田恵美は一人一人と我が家に潜む殺人鬼たちを返り討ちにしていく。
 が、無我夢中のためか、襲いかかってくる連中を無力化するためのやり口は殺意満点のものである。
 「消火器」という特攻武器を顔面に浴びて色々と噴き出している新堂、浴槽に潜んで奇襲を仕掛けてくると思いきや滑って転んで自滅した風間……といった具合に首尾よく事が運べばメンバーたちをことごとく片づけて恐怖の一夜を乗り越えることができる。


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 「人間狩り」ルート。
 「殺人クラブ」の面々がひとりずつ順番を決めて倉田恵美を襲っていく。
 当然一番手が返り討ちに遭ったら二番手へ、以下繰り返し。一貫して狩られる側の倉田恵美は何も知らない蚊帳の外である。
 むしろこのルートは殺人鬼たちの殺伐とした人間関係や内心の方にスポットが当てられている。

 そういったわけでこのルートの倉田恵美については語れることはあまりない。
 旧校舎で綾小路行人の手引きによって悪魔を召喚し、襲ってきたなんだかよくわからないものを倒したと思ったけれど、記憶にない。このルートでは集会が開かれていないので普通に帰宅し、自室で趣味の同人誌執筆にいそしんでいたら……という流れである。

 ただ、内ゲバや粛清で部員たちが消えていくにつれて、残ったメンバーからは遊び心が段々と消えていく。
 倉田恵美は何も知らないため、矛先が向いた場合は抵抗の余地なくあっさり殺されてしまう。けれど最後まで生き残れた暁には「悪魔召喚クラブ」の立ち上げ人のひとりとなり、シリーズが示す新境地の開幕を見届けるのだった。

AMC2

 「鬼哭ノ章」オープニング、第七話に登場。
 特に目立った活躍を見せることはない。当初は倉田恵美が立候補したのだが日野先輩の鶴の一声で聞き役を坂上に回された。
 以後は多少のバリエ―ション違いこそあれ「七不思議の集会」が開かれるまでの基本的な流れは本作のものを踏襲している。
 「坂上修一」と「倉田恵美」が共存する世界観でありながら、消極的な坂上があえて選ばれた理由は最後まで読めばなんとなくわかってくるだろう。ただ「倉田恵美」しかいない世界においては、聞き役候補が彼女一択であることは言うまでもない。

 「オープニング」。
 同じ新聞部でも気弱で自信の無い坂上にとっては対照的な性格で、ハキハキとした態度で意見を積極的に出す期待の新人としてみられている。彼女視点が無いため本性が露にされる機会も無いが、出番もあまり無いのでおあいこか。
 そもそもが、この世界における「倉田恵美」はいたって普通の性格になっている可能性も否定できなかったりする。

 第七話「鬼哭ノ章」。
 坂上とおなじみ語り部たちが歴史上から抹消された、もしくは存在しなかった平行世界において大過なく彼女が七不思議の集会の進行役を務めたことが示唆されている。この場合の彼女が話を聞いた面々は例のごとく不明である。
 日野先輩とともに、いつもの七人が新聞部部室前で撮った記念写真を発見するが、彼女たちにそれは全く見覚えがなかった。

 いずれにせよ、平穏無事に終わった彼女の集会が作中で語られることはない。
 プレイヤーにとっては、闇に葬られた坂上にとっての七不思議の集会がすべてである。

学恋

 主人公の一人として登場。
 ヒロインとしての側面も強く、正統派の恋愛もこなせることを証明した。自身が恋愛対象として見られていることを意識した途端、弱気になったり、坂上に告白されたらツンデレったりと色々な表情を見せている。


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学恋2



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特別編

 オープニング、福沢七話、隠しシナリオに登場。
 『AMC2』と同様の流れで、進行役を二作連続で坂上に掻っ攫われてしまう。その流れを受けてか、彼女が七人目として登場する場合はほぼほぼ坂上へのうっぷん晴らしという裏の目的を抱えている。だいたいロクでもない結末にしかならない。

 [メタ的に言えば、主人公別の差分/シナリオを用意できない制作側の都合に踊らされた悲劇のヒロインなのかもしれない。]
 なお、オープニングから登場する本作の「元木早苗」の親友は一貫して「福沢玲子」である。

 「オープニング」。
 持ち前の快活さで「七不思議の集会」の聞き役にいち早く立候補し、早くから文章力などで頭角を現していたことと普段からの積極性もあってその場では認められるが、日野先輩に裏で手回しされて進行役の座を坂上に奪われるという流れとなった。

 もっとも、日野先輩には坂上を進行役に据えなければいけなかった理由が七話目で明かされるパターンも存在する。
 本人の不満はどうであれ、別の企画に回されて幸運だったと考えることもできなくはないだろう。

 福沢七話「狂気の夜」。
 七人目が現れず、出席者が軒並み去ったタイミングで新聞部部室に現れ、坂上くんに飲み物を差し入れしてくれる。
 そして、その直後に進行役を奪われた自分の恨みを、とある女の子に仮託するという形で軽く披露してくれる。 

 もっとも飲み物の中に即効性の毒を盛られていたであろう坂上くんは即座に泡を吹いて斃れた。おそらく命はないだろう。
 よって本人も別に恨み節を長々と聞かせるつもりはなかったようで、それを見届けた倉田さんはご機嫌のままスキップ交じりにその場を去るのだった。

 ちなみに差し入れのペットボトルは集会の出席者+自分の八本用意しており([『学怖(S)』岩下七話冒頭の日野先輩のオマージュも入っていた?])、出席者がまだ部室に残っていた場合は別のプランを用意していたとも考えられる。

 隠しシナリオ「七人目は私」。
 そんなわけで花形の「七不思議」作品において二作連続で主役を奪われた恨みは深いのか、隠しシナリオでは得意の文芸創作系の話で大暴れである。具体的には「漫画研究会」の話を持ち出すのだが……?


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追加版
 「岩下版『飴玉ばあさん』(改訂)」、「うしろの正面」、「マスクの下は」に登場。


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 「岩下版『飴玉ばあさん』(改訂)」。
 基本的に『VNV』版とシナリオに相違はない。


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 「うしろの正面」。
 [この結末はオープニングとは明確に矛盾するが「坂上修一」の一人称視点が狂っていたという理由で一応説明は可能である。]
 ある結末では倉田恵美こそが日野さんが過去の企画に触発されて動かした「七不思議の集会」の本来の進行役だった。

 しかし「七不思議の集会」を完遂するという妄念に取り憑かれた過去の亡霊「坂上修一」に殺された彼女は「聞き手」であり「七人目」でもあるというポジションを奪い去られる。倉田さんは身体のあちこちを無惨に捻じ曲げられたうえで新聞部のロッカーに押し込められ、その亡骸までもが坂上その人が憑依する形で勝手に使われてしまった。
 そして、たまたまだけの居合わせた犠牲者である「日野貞夫」と「新堂誠」に実質上の死刑宣告を下す役回りが回ってくる。

 メタ的に言ってしまえば、多くのシナリオ中で振り回されてきた坂上が倉田恵美に意趣返ししたと言えなくもない。
 だが、おおむね平凡な少年である坂上修一が危険で醜悪な本性を隠しているというのはよくあることである。
 日野さんと新堂さんに対して告げた坂上の言い分は極めて身勝手な上に、狂っているとしかいいようがないため倉田恵美自身に火があった可能性は低いだろう。

 「マスクの下は」。
 前日の「七不思議の集会」で「綾小路行人」の話を聞くことを断ったことを原因として、因果不明・意味不明の村八分を受ける羽目になった坂上のことをドン引いた目で無言のまま見つめていた。

学恋V



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流神A

 「オープニング」に登場。
 女性のファッションセンスをとやかく言うのはどうかと思うが、なんだか趣味の悪い服装で「鴨根大学附属病院」にいた。
 詳細については「元木早苗」の該当する節を参照のこと。
 ⇒「元木早苗#流神A

小学怖

 六年六組の児童のひとり「葛町龍平」の母として登場する。
 改姓している以上は「葛町」姓の夫が存在するはずだが、そちらの人物は言及こそあるものの現状では未登場である。
 息子をして学生時代はトンデモなかったといわしめるお人だったようだが、今となっては頼れる母である。

 水曜日「格安物件」に登場。
 息子の龍平から友人の「妻果藤吉」の一家が住宅トラブルに巻き込まれたという相談を受け、的確なアドバイスを返してくれる。

 結果、恵美さんの言葉もあって軽挙妄動を慎んだ龍平だった。
 が、龍平からそれでも友達が心配なので妻果家の新居にお泊りするという話を聞いて母親としてはさすがに難色を示す。
 そこで彼女は綿密に連絡を交わすことと安全を第一にすることを言い含めた上で息子を送り出すのだった。

 翌日、息子が妻果家で「」にまつわる怪奇現象を体験したことを知った恵美さんだが、彼女は息子の報告と前後して中古物件だった妻果家の家屋が以前「猫屋敷」と呼ばれていたことを割り出している。
 なんでも亡くなった以前の居住者である老婦人がたくさんの猫を飼っていたことからそう呼ばれるようになったようだが……。

 事の真相を早合点しつつ、事態が思ったよりも進展していることを悟った恵美さんは知り合いの霊能力者である「元木早苗」さんを招き、自分も一緒に妻果家に乗り込むことを決意した。
 なお、母の行動力と図々しさを目の当たりにした息子の心の裡には頼もしさと辟易とした感情の両方が巻き起こっていたりする。

 が、即日行動した恵美さんの判断は大正解だったようで元木さんの活躍によって「猫屋敷」に籠められた怨念と無念はしばしの鎮静化をみせることになる。
 ただし、根治には至らず妻果家は元木さんの指導の下、制約付きで屋敷に住み続けることになった。

 ちなみに、元木さんによる妻果家へのレクチャー料は恵美さんの財布から頂戴するということで話がついた。
 なお、恵美さんの反応は別に本気で嫌がるというわけでなく早苗ちゃんに一本取られたという風だっだ。いままでのシリーズでは目にすることのなかったふたりの関係に注目したい。

月下美人

 「第一巻」に登場。
 どうしても集会の聞き役を務めたい彼女は坂上に食い下がるが……。

 本作でも「七不思議の集会」は開かれるが、主人公にも事前に知らされていない突発的な開催ということもあり彼女が進行役の座を賭けて絡んでくる――というおなじみの展開はみられない。
 シリーズの主舞台である「鳴神学園」に在籍していない他の語り部とは違い、主人公と同じ「新聞部」の一年生部員ということもあって展開によっては直接話す機会も用意されている。基本、集会にはノータッチで、集会以外のルートが彼女の出番である。

 先入観を抜きにすれば可愛い普通の女の子であり、活発で明るく周囲を惹きつける。ただしその明るさは強引さとトレードオフな側面でもあるようで、主人公も好感を持ってこそいるが時に振り回されていることから辟易している部分もあるようである。
 なお、猫かぶりは完璧なようで内に渦巻く妄想癖などを直接外に出すことはないが、よくよく作中の言動を追っていけば本性の端は掴むことができるかもしれないといった風に彼女の人となりは描かれている。

 「人肉食堂」「素晴らしき自己啓発の世界」「嘘の埋葬」「復讐サイト」に登場。

 「人肉食堂」。
 主人公が大問題を起こしたせいで新聞部の活動自体が学園からペナルティを受ける羽目になってしまう。
 そのため、部長、副部長と並ぶことができる最後の部の集会では嘆き悲しんでいたが、そこに元凶である主人公が乱入。
 完全な被害者として、彼の魔手にかかることになった。

 「素晴らしき自己啓発の世界」。
 妙な勢いの日野先輩から自己啓発本を押し付けられた主人公が帰路についた時に通りがかる場合がある。
 なんでも主人公が持つその本は、前に日野先輩から薦められて読んでみたけれど彼女の中でも好評だったらしい。

 倉田さんがそういうのならと主人公は少しばかり乗り気になるが、後々になっての後知恵と断っておくがポジティブ精神の塊のはずの彼女から好感を引き出した一点でひっかかりを覚えるかもしれない。それと、例の本の威力を実感するかもしれない。

 「嘘の埋葬」。
 新聞部の定例会議の前日に、倉田恵美は主人公にある相談を持ちかける。
 主人公としては倉田さんのことを同学年の目立つ異性として気にしてはいたが、その相談はいわゆる無理筋というものだった。
 主人公は、にべもなく倉田さんの懇願を振り払うのだったが……。

 主人公はここから保身に走り、嘘で嘘を覆い隠していく。
 そして、最後には絶対に引き返せない領域にまで足を踏み入れていくことになるのだった。

 なお事の発端となった倉田恵美が持ち出した「川野崇」の疑惑だが、嘘か真か、真相は定かではない。
 ただ、事態がここにまで至ってしまったなら、主人公の心理はともかくとして事実としてはどちらでもよかったのもしれない。
 いずれにせよ、嘘ばかり口から吐くことが多い倉田恵美という少女がたまたま真実を喋ったら命取りになってしまったというのはなかなかに皮肉が効いているといえるだろう。もちろん、出まかせやその出まかせに誰かが乗っかった可能性もあるが。

 ここに限ったことではないが、『極』の倉田恵美はそれなりに主人公と仲が良いのだが、総じて被害者ばかり担当している。

 「復讐サイト」。
 『学怖inよんはち』版とほぼ同様の流れで、日野貞夫に拉致され縛られ殴られ舐められ、場合によっては殺されるなど散々な目に遭う。しかも今回は「復讐サイト」に坂上をターゲットとした交換殺人の依頼を出したのは本人の意志ではない。

 「復讐サイト」に依頼してしまった経緯だが、どうせ本物のわけはないから、ネタ出しだからなどと偽り、新聞部副部長としての表の顔で接してきた日野貞夫に言われて誘導されたため。よって今回の倉田恵美は完全なる被害者だったりする。

 どうやら日野から交際を申し込まれるも、それを丁重にお断りしたため逆恨みからの自作自演のマッチポンプに巻き込まれたようだ。加えて言うなら、このシナリオにおける日野貞夫は歴代最狂クラスに頭のねじがかっ飛んだ男である。
 そのため、もし上記の証言にウソが混じっていたとしても、あんな狂人と関わってしまった時点で同情に堪えないだろう。

ドラマCD

 今回は「倉田恵美」も集会の聞き役を務める。
 しかし、事前に「日野貞夫」が指名したのは「坂上修一」一人であり、当日の放課後、坂上に無理を言って急遽参加という形である。日野や語り部たちからすると予定外の事態であったことは言うまでもない。
 実際に倉田が飛び入り参加だったことにより、とある参加者の目論見が外れてしまうこともあった。逆に本来ならば起こるはずのなかった悲劇が生まれてしまうケースも。

 また、校内の有名人の事はリサーチ済みなのか、倉田視点では語り部の半数は知っている顔だったようだ。明るく自己紹介した後は一部を除いて好意的に接するなど、世渡り上手な側面も垣間見えた。
 今作は彼女の心内が吐露されることも暴走することもないため、比較的おとなしめ。その反面、自分の意思表示はしっかりしながら、却下されてもちゃっかりものにしてしまう強かさは健在のようだ。

 Disc.1「オープニング」に登場。
 七不思議の集会の聞き役に立候補した倉田だったが、日野から断られてしまう。今度は語り部として立候補する倉田だったが、その場で怖い話を語るように命じられたのだった。
 「カエルですか?ネズミですか?」はその過程で話される。
 坂上を震え上がらせるには十分だったが、努力空しく、彼女が語り部に採用されることはなかった。
 何としても集会に参加したかった倉田は、当日放課後に坂上に頼み込み、聞き役として飛び入り参加することになったのだった。

 Disc.8 エンディング type.A「ピクちゃん」。
 「七人目」としてキョンちゃんこと「剣持京華」が姿を現し、素行が悪い女子生徒「仮称:ピクちゃん」との間で「」にまつわるいざこざに巻き込まれた話をしてくれる。

 その上で正当防衛的にピクちゃんを殺して埋めてきたとあっけらかんに言ってのける剣持さんに一同は大ウケ、お開きとばかりに散会してほぼ全員が部室を後にする中、残ったのが剣持さんと倉田さんのふたりだった。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 倉田さんが剣持さんと一対一の談判に持ち込んだ理由、それは剣持さんが先ほど披露した話の内容が自分が作った同人小説とそっくりそのまま同じだったため。なんでも最近、自分の机の中に入れておいた力作が盗まれたらしい。
 なお、倉田さん目線では剣持さんのことは見知っていても事前に面識はなかったのだが、当の剣持さん目線に立つと倉田さんは毎夜自分の夢の中に出てきては自分を悩ませる憎き相手だった。

 当然、そんなことを言われても身の覚えがまったくない倉田さんだったが、剣持さんのストレスと恐怖は相当なものだった。
 剣持さんは夢の苛みから逃れようとするがあまり、話の流れの通り自分を脅す(彼女目線での)倉田さんを殺してきたんだとか。
 けれど剣持さん目線ではそれでも死なずに倉田さんは現実にいる。よって、剣持さんは今度こそとばかりに眼前の倉田さんを滅多刺しにし、現実に生きていて剣持さんの事情も何も知らない倉田さんは惨殺されてしまった。

 ちなみに、その後の「綾小路行人」からの言及によるとどうやら剣持さんは現実と夢の境界を狂わせる「悪魔」に魅入られているようであり、状況から逆算すれば倉田さんは偶然巻き込まれたと推察できる。
 倉田さんは、剣持さんが見せられている妄想の加害者役に適任だったと考えられるのだ。
 そして、現実に倉田さんが死を迎えてしまったために、剣持さん目線で殺しても死なない、自分を脅かす顔と名前の持ち主が「倉田恵美」から「福沢玲子」へとバトンタッチしたと思われる。


 Disc.11 全キャラクター収録シチュエーションCD「倉田恵美」。
 県大会優勝を決めたテニス部のキャプテンの「あなた」に取材をする。


 Disc.12 出演声優によるフリートーク集「新聞部の日常」。


 (執筆者募集中) 


新生2

 「赤い靴下」、「藤丸地獄変×人肉食堂」に登場。

 「赤い靴下」。
 同じ新聞部員としての付き合いで顔を合わせることになる。
 この場合の坂上くんは「黒百合総合病院」で一夜を過ごしたものの何事もなく、その後日常に回帰するのだが……。

 倉田さんは、坂上くんが視聴したという「怪異伝播放送局」の不可解な放送の話を聞くやそのことが微妙に気にかかっていた。
 その関係で件の放送に出てきた神社に一緒に行かないかと坂上くんが岩下さんからお誘いをいただいた際に彼女もまた紹介されることになる。どうも倉田さんは坂上くんからは厚かましいところがあると煙たがられていた向きもあったようだ。

 なお三人で出かけて岩下さんと対面した際には、互角の腹の探り合いを繰り広げることでその場を切り抜けている。
 反面、坂上くんが失踪したのち、岩下さんから手がかりがあるから会わないかというお誘いを受けている。倉田さんと岩下さんとはもともと面識があったようであり、そのことが良い方にも悪い方にも転がることになったことになったのかもしれない。

 いずれにせよ、岩下さんと倉田さんは坂上くんをからかうという一点ではけっこう気の合う二人であり、従来のシリーズ同様にこのふたりが噛み合わなさそうで噛み合っていることを証明するエピソードのひとつとして取り上げられるかもしれない。

 または風間家にお呼ばれしての盛大なパーティーの一席に招かれた数多くの出席者の一人として、同じく招待客の坂上くんと会話を交わすことにもなる。この場合は別に本筋に絡むわけではなく、倉田さんもあたパーティーを満喫したようだ。

 「藤丸地獄変×人肉食堂」。
 本編にはさっぱり登場しないが、『藤丸地獄変』のエンディングのパロディでもある「後日談」で美味しい立ち位置をちゃっかり得ている。朝比奈部長と日野副部長、それとただのモブほかが酷い末路を迎えている中、彼女らしいと言えば彼女らしい。

 ただ、戦国時代のニンジャのせいで現れた謎の忍者軍団が国家転覆を狙っているハチャメチャな日本なら、倉田恵美がこれくらいのバイタリティを発揮しても許されるといったら許されるのかもしれない。

秘密

 「行かないほうがいい」ほか多数のルートに登場。


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 「行かない方がいい」ルート。 
 ルート分岐冒頭で実は「Yチューバ―」であることが判明する坂上くんだが、このルートの目玉といえる「黒バラの城」探索とは別として倉田さんの存在が展開に密接に関わってくる。


 (執筆者募集中) 


 「とりあえず助けよう」ルート。


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 (執筆者募集中) 


 「もう楽になっていいんですよ」ルート。
 そもそもこのゲームとは、「鳴神学園」とは、「坂上修一」の抱える秘密とは? すべての疑問について一応の回答を用意しながらもエンドを重ねるにつれて謎を深めていく『秘密』の根源に位置するルートである。


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ナポin

 第3話「妹を探しています」に登場。
 例のごとく嘘とも創作とも流言飛語とも言い換えられるBL怪文書を校内の男子生徒を題材に作り上げており、作中では新堂さんなどがその餌食になっているようだ。

 そんな倉田恵美のもとにある日、兄を名乗る男「倉田瞬」が現れる。
 当然ながら倉田さんの側からすれば兄がいるなどと言う話は寝耳に水のまったく身に覚えがないことで、自称兄の倉田瞬は不審者以外の何者でもない。


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鳴七

 「オープニング」ほか多数に登場。
 例のごとく新聞部員のひとりで、日野副部長の一声で進行役が坂上に決まるとやはり不満の声を漏らしたものの、今回は次善の策として語り部のひとりとして立候補してくる。

 そのため力量を示すために集会開催前に彼女の語りを聞くというパートが用意されている――というのが本作の構成のひとつである。もちろん、展開によっては七話目にも登場するほか友人の「元木早苗」や「福沢玲子」との絡みも健在である。
 芸風といってしまえばそれまでだが、時には集会に乱入して事態をハチャメチャな方向にかき乱す展開もやはり存在する。

 「しりとり小僧」。
 「小松原ゆかり」or「永山美香」or「阿部妙子」のエピソードを踏襲している。
 剣持京華と元木早苗の両名と合わせた三人で「しりとり小僧」を呼び出す儀式を検証、体験している真っ最中を第三者である風間さんが目撃することになる。元となった三名の人間関係を踏まえて、ともに下校して寄り道するくらいには仲が良いようだ。


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 「飴玉婆さん」。


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 「命の値段」。
 (岩下さん視点では)まっとうな試しを行った岩下さんに対して坂上修一が減らず口ないし反論を述べたところ……。
 案の定というべきか、岩下さんのご機嫌を損ねてしまう。坂上修一は七不思議の集会から離れ、岩下さんが招いた特別ゲストに臨席たまわったうえでとある催しに参加させられてしまうのである。

 そして、その場に日野副部長と並んで倉田さんも姿を見せていた。


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 「狂気の夜」。


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アパ殺



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最終更新:2024年04月03日 21:18