ようこそ、絶叫学級へ
絶叫学級(ぜっきょうがっきゅう)
- 種族:文芸作品(漫画・小説)
- 作者:いしかわえみ
- 関連用語:学校の怪談,都市伝説,悪霊,苛め,妖怪,自殺,タイムトラベル,バレンタインデー
概要
2008年10月から連載中のホラー漫画。既刊十三巻。
また、テーマごとに抽出した話がノベライズされている。既刊五巻。2013年には実写映画にもなった。
実は皆が知る少女雑誌『りぼん』連載なのだが、その事実が信じられないレベルの話がぽんぽんと飛び出してくるとんだギャップ作品である。
絵自体はホラー漫画のイメージでなく、きちんと小中学生向け少女漫画の皮を被ってはいるが話の転換で魅せる狂気や異形はむしろしっかり描いており、その落差を楽しませる作品と言える。
タイトルに「学級」というように閉塞した環境から変化した人間の異常性(復讐・
苛めなど)や異常なコミュニティにまつわる作品が多い。
読者の年齢層に合わせて各話の主人公は小~高校生の女子生徒が占めているのだが、そのためかソーシャルゲームや裏サイトのような現代のコミュニケーションツールを題材として採り入れている。
恋のおまじない(呪い)、ダイエットに雛祭りなど、女子には欠かせない話題も多い。
理不尽な怪異もさることながら主人公の自業自得から来る因果応報という世の条理が活きる佳品であり、従来の「学校の怪談」系の話に乏しい。
黄泉(よみ)
本作のナビゲーターを務める人物で、基本的に一話完結のオムニバス集『絶叫学級』の世界において唯一にして最大のレギュラーキャラである。
話の冒頭に内容を示唆する言葉、終局に登場人物の末路をほのめかすどこか皮肉めいた言葉を読者に投げかけて去っていくというのがこの作品の定式となっている。
要するに『世にも奇妙な物語』における「黒服の男(タモリ)」や『アウターゾーン』の「ミザリー」のような立ち位置と考えれば合っている。
その姿は誰もいない空の教室に一人佇む下半身のない制服の幽霊少女、その虹彩は猫のように細く、猫のように気分屋で小悪魔的な性格。
気まぐれに読者を恐怖の世界に誘うが、その真意は不明である。
全巻の表紙を飾るほかに扉絵で様々なショット(下半身が存在していることもあるが)を披露しており、結構サービス旺盛で作品の顔としての自分を理解しているのかもしれない。
稀に本編に介在するが、基本的には話を傍観して陰ながらほくそ笑むに留まり、手助けをすることもなければ邪魔をすることもない。
彼女の素となった少女については三巻収録の十、十一話に登場する他、度々誕生秘話のようなエピソードが語られている。
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- 両角さんが紹介されてたのがページ作成のきっかけ -- 名無しさん (2011-11-04 23:13:32)
最終更新:2014年05月22日 10:49