全ての始まりであり、到達点



学校であった怖い話(がっこうであったこわいはなし)

  • 登場作品:学怖
  • 種族:ゲーム(商業)
  • ジャンル:アドベンチャー(サウンドノベルタイプ)
  • 発売日:1995年8月4日
  • 価格:11,800 円(税抜),800Wiiポイント
  • 年代設定:未定義
  • 主な関連人物:
  • 主な関連用語:晦-つきこもり,学校であった怖い話S《親類》

概要

 『学校であった怖い話』とはパンドラボックス(現シャノン)開発、バンプレスト発売のスーパーファミコン用ゲームソフトである。そして、ここに集うものにとっては多少の温度差こそあろうが、バイブルにして原点たる作品である。
 姉妹作となる『晦』はもちろん、当然「アパシー・シリーズ」もこのゲームが無ければ存在するはずもなく、全ての源流と知っても差し支えないタイトルである。

 当時、サウンドノベル(これ自体が商標でチュンソフトのもの)タイプのゲームは各社より乱発されていた状態だったが、『学校であった怖い話』は以下に挙げる様々な要因や長期に渡って存続している各種ファンサイトによって独自のファンを獲得し、今もなお語り継がれる存在となっている。

膨大な分岐とシナリオ

 まず登場人物として六人の語り部と、最後の一人から分岐する最後の話で一周が七話構成。それが六通りなので6人×7話で四十二種類、さらに隠しシナリオがあるので総数は五〇話以上となる。
 さらに語り部の話す怪談に置いても多くの選択肢(時に五つ以上)があり、話の展開や内容すら大きく変わっていく。これがプレイを周回する際の、そしてサウンドノベルとしての醍醐味となっており、当時発売されていた他作品よりも話の多彩さに置いては随一と言えるものであった。

作中の登場人物達への初の実写取り込み

 従来のサウンドノベル(タイプ)のゲームでは背景への実写取り込みこそ珍しくなかったものの(『かまいたちの夜』を元祖として、『夜光虫』や『街』など)、人物にまで実写を採用したものは珍しく、本作の独特の雰囲気をもっとも良く体現したものと言える。
 容量の問題から画像は非常に粗く、使い回しも多いが、それが奇妙な味となっていることが各所から指摘されている。ピンクや赤銅などの毒々しく明らかにおかしい色彩を持った生徒達や、澱んだ緑色が黴の生えているようにしか見えないベッド、炎色反応を起こしているようにしか見えないプールから飛び出すこれまたピンク色の手など、前衛芸術に見えるほどの演出であった。
 登場人物は全員役者ではなく、スタッフ達が演じた。アテレコを身内で調達することなどはオールドゲームの制作現場では多く見られたことであるが、これぞ究極かも知れない。

 そして、それらが様々な恐怖が散りばめられたシナリオと融合した結果として全編に漂う妙な雰囲気を増幅し、悪夢的な世界を演出した。
 ただし、明らかに年齢が合っていないミスキャストが多々見られることも確かで、当時のアンケートにも多く見られたらしい。そのため『晦』と『学怖S』では解消が図られている。一方で「語り部」達の表情やトラウマになりそうな画像など、本作独自のグラフィックも多く『学怖S』に満足できないユーザーを多く生み出したことも確かである。

心に残るBGM

 グラフィックを補うべく、BGMは相当に力が入れられている。曲数こそ少ないものの、特に「語り部」達のテーマは珠玉ぞろい。彼ら彼女らに与えられた曲はホラーには似つかわしくないと取れるほど、美麗なピアノ演奏であり、多くのアレンジを生み出している。
 恐怖シーンに流れる曲も単純な繰り返しや単音だけ取れば風の音に聞こえるチープなものに見えて確かな圧迫感や焦燥感を与えてくる。シナリオとの相乗効果によって印象に残ることも多い。反面、悲鳴などのSEは貧弱。時に笑えてしまうほどである。
 ちなみにサウンドトラックとしては、PSのS版のものしか存在しない。SFC版の音楽を聴くには、(公的な方法としては)オリジナルを手に入れるしかないだろう。SFC実機のプレイは困難であろうが、現在では任天堂発売のwiiとインターネット環境、wii専用のウェブマネーがあれば購入可能である。

「学校」という題材





学校であった怖い話(がっこうであったこわいはなし)②

  • 登場作品:学怖,学怖S,VNV,AMC1


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最終更新:2021年10月15日 12:21