索引


ファントム・クロー

  • 登場作品:男怖
  • 種族:現代妖怪?
  • 関連人物:守山成樹,都築遊,是枝雅隆,宮本健史,斎藤圭輔,松平純《犠牲者》,吉村賢太郎《犠牲者,?》
  • 関連用語:精神病院《出没》,超能力
 『男怖』「敵はすぐそこに」に登場。
 宮本一派に拉致された「是枝雅隆」を追って、鉄格子付きの廃病院へ辿り着いた守山たちが遭遇してしまった正体不明の怪物。
 外見は白衣を着て、左足を引きずり、右腕の肘から先が失われた全身が傷だらけの男であり、顔もめちゃくちゃで判別がつかない。ほぼ動く死体といっていい外見をしている通り、体の内部も腐敗しているにも関わらずなぜか動き、人を殺す。

 最大の特徴である左腕は指の代わりに四本の鋭利な鉤爪が付いた殺意満点のものに置き換わっており、これで標的のことをなんなく切り裂く。間合いに入ったものは瞬く間に殺されてしまうことだろう。
 外部と意志疎通する知性や能力があるのかさえ不明で、基本的には呼びかけにも無反応である。
 人を殺すのは、失われた右腕を求めているためと思われ、実際に被害者の右腕をあてがい接合させようという素振りを見せる。

 それに加えて、触れずにして鉄格子などを折り曲げたり取り出したりできるテレキネシスや、鏡面などを介して瞬間移動できるテレポーテーション能力を持っているようだ。総じて理不尽な「ホラー映画の怪物」を絵に描いたような存在といえる。
 名付け親は同じく怪物に遭遇した「吉村賢太郎」で、双方は全くの無関係のはずだが、吉村の方は「ファントム・クロー」のことを陶酔した目で見つめており、守山たちに語った以上の事実を知っているようにも振舞っていた。

 一応、出自が明らかにされることもあるが、そちらではやはり『男怖』に頻出する「旧日本軍の負の遺産」といって差し支えのない存在である。その場合だと完全に発狂しているものの、行動原理はほかにもあったりする。
 動き自体は緩慢で行動範囲自体はあまり広くないのだが、出没するのは別にくだんの精神病院だけというわけでもないようだ。

 いずれにしても「スプラッター映画」の悪役を思わせるこのファントム・クローの正体を追い求めたとしても、確たる答えは返ってくるとも思えず、またシナリオの焦点でもないのだろう。
 スタッフロール付きエンドでは怪物を退け、生還した主人公一行をよそに復活を示唆するラストシーンが用意されており、この手の映画のお約束(続編を示唆させる手法、具体的な例としては『キャリー』など)をなんとなく連想させてくれる。


深尾華穂子(ふかお かほこ)

  • 登場作品:探偵局,学恋2,学恋V,殺クラR,追加,新生2,秘密,鳴七,稲in
⇒「深尾華穂子



深山先生(ふかやま-)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 理科教師
  • 関連人物:福沢玲子《噂》,石川小夜子《横恋慕》,小倉《敵対》
  • 関連用語:ルビー
 福沢四話「旧校舎の十三階段」に登場。
 何年か前「石川小夜子」さんが在籍していた頃に理科で教鞭を取っていた教諭。
 そして、教師の身でありながら公然と教え子の石川さんを贔屓し、挙句の果てには好きだと言い寄った、明らかに教師としての適正を疑われる人物である。職員会議でも彼の問題は何度も取り上げられたが、その行動を改めることは一向になかった。

 そして、石川さんと付き合っていた「小倉」が死んだことを好機と見て彼女に接近。
 校則違反を盾に形見の「ルビー」を没収し、返してもらうよう通い詰める彼女にアプローチをかける。
 そして、石川さんの性格もあってだが、猛アタックの結果見事モノにすることに成功した。
 が、小倉くんの想いが宿ったのか、ルビーから血が滴り落ちると言う怪現象を目にした深山先生は急に怖くなって石川さんのことを振り払う。見事爛れた関係は崩れた。

 これが『学怖』における、石川さんについた悪い虫の顛末である。
 結果、駆け落ち?はたった一日で終了。見事に小倉くんは彼女を守ってみせたことになる。これしきのことで一人の人間を捨てるような男は、どうあっても彼女に不幸しか呼ばないのだから。それはきっと善きことなのだろう。

 『学怖S』追加分岐。
 こちらでは少々異なった経緯と事情が語られる。
 自分勝手な男としての性格が強調されたのがひとつ。
 もうひとつは、更正の甲斐なく己の業で破滅させてしまったことである。

 前者では石川さんが体調を崩したことを「俺の愛を受け入れなかった報いだ」などとうそぶく最低っぷりに磨きがかかっている。
 そのためか『学怖』では命まで奪われず警告に留まったが、追加分岐ではカラスに襲われて死亡するという顛末を辿ることもある。

 後者の場合ではあまりにも大人気ない自らの所業を反省し、謝罪と共にルビーを返却する。
 しかし、恋敵の忘れ形見に恨みつらみをぶつけていたのが悪かった。
 彼の怨念は黒煙と化して石川さんを直撃し、全く思いもしなかった形で命を奪ってしまう。深山先生は教師を辞して今は寺に篭っているという。

 『鳴七』
 ⇒「植野裕樹」の項を参照のこと。
 「深山先生」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


福沢姉(ふくざわあね)

  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC2,学恋2,特,追加
  • 種族:人間?
  • 職業:OL
  • 年齢:23歳
  • 関連人物:福沢玲子《妹》,瀬戸裕子《部活》,平井香苗《クラスメート》,霧島《友人》,桃瀬毬絵《知人》,河原,橋本美也
  • 関連用語:水泳部《所属》
 かいつまんで言うなら言葉の通り、語り部の一人「福沢玲子」の姉。
 鳴神学園の卒業生であり、妹に鳴神学園であった怖い話を吹き込んだ張本人。

 というわけで作中に於ける主な役割は、主人公と同様に新入生のはずの福沢が鳴神学園の怪談に精通している理由付けである。
 福沢に学校の先輩として怖い話を教授している事、また福沢が「入学祝いに財布を買ってもらった」などと発言している事などから姉妹仲は良好なものと推察しうる。
 とは言っても、彼女の存在は話の末尾にほんの少し囁かれる程度であり、姿はおろか下の名前すら明らかになっていない。

 しかし、彼女が「瀬戸さん」や「河原」と言った鳴神学園でも最大級の怪異が発生した時代に居合わせたことは確かである。
 噂の伝達経緯に関わり、時には噂に登場する人物との交流すらありながら、噂そのものとは一切関係を持たないという特異な立ち位置が、閉鎖空間たる「七不思議の集会」に於いて彼女を神秘の存在に見せるのかもしれない。

 そんなこんなで、ファンの間では何となくタダモノでないとの共通認識が生まれている。
 実際、先述のとおり自身は怖い話の本筋に一切関わらず、姿はおろか下の名前すら明らかになっていない状態でありながら、「桃瀬毬絵」や「平井香苗」といった猛者たちと着実なコネクションを築いている。しかも事を起こした後の彼女らと平然と交流を続けているというのだから、それだけでも彼女自身が只者ではないと想像させるには十分である。
 これこそ浮き彫り法というものか。「旧作」「アパシー」を通して他に無いある種独特の存在感を漂わせている彼女の出演回数は、下手を打てば準レギュラーさえ凌ぐ。

 そんなわけでやっぱり実際の出演こそ叶っていないが、福沢の言伝通しなら「アパシー・シリーズ」でも着実に実績を積み上げている女性である。
 [姉が噂を仕入れて妹に教授し、妹がその経緯も含めて語り部として集会で語るという構造がある程度定着している関係上、彼女は福沢玲子を通じて存在を表明するもう一人の語り部であるとも言える……というのは、言いすぎであろうか]

 さて、彼女が「コロンボのかみさん」的ポジションに落ち着くか否か実に気になるところである。
 [一方で『ミセス・コロンボ』なる作品も存在するが。]

 『学怖(S)』福沢二話、五話、六話などに登場。

 福沢二話「奇妙な盗難事件」。


 (執筆者募集中)  


 福沢五話「呪われたロッカー


 (執筆者募集中)  


 福沢六話「真夜中の魅惑の恋愛占い


 (執筆者募集中)  


 『追加版』「素顔の見えない来訪者」に登場
 ついに、名前が「智子」であることがあきらかに。今後、何らかの形で、彼女本人の登場を期待したい。


 (執筆者募集中)  



福沢玲子(ふくざわ れいこ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,四八,VNV,AMC1,AMC2,学恋,学恋2,特,学恋V,追加,最終,極,ドラマCD,新生2,秘密,ナポin,鳴七,稲in
⇒「福沢玲子


福山梢(ふくやま こずえ)

  • 登場作品:2008,探偵局
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 二年J組
  • 関連人物:桐瓦のぞみ《クラスメート,親友》,関根晃《クラスメート》,妖怪ベロリ《犠牲者》,大場雅嗣《友人》,佐古修司《友人,いじめ?》
  • 関連用語:地獄屋敷《犠牲者》
 『2008』4話「地獄屋敷」、5話「思惑」6話「小夜子さん」に登場。
 一年前の六月の金曜日に「地獄屋敷」での肝試しを敢行したひとり。
 ドライなようで陰湿なデータ人間「山本繁」の微妙に当てにならない人物評いわく男好きな遊び人だそうだが、同じく山本がデータを得るための実験と称して友人の「中野康太」から言い寄られるよう仕向けられるという迷惑を被ってしまう。

 まったくの初対面の勘違い男に毎日言い寄られて嬉しいわけはなく、福山は毎日のように近視眼的なアタックを繰り返す中野くんに辟易して蹴りを入れていたようだが、そこを通りがかった「関根晃」に助けられてそれをきっかけに付き合うようになったらしい。


 (執筆者募集中)  


 『探偵局』第十話「時を越えて…」、第十四話「妖怪ベロリ」に登場。
 友人の「桐瓦のぞみ」と共によく鳴神の都市伝説についてしゃべくっている女生徒。
 賽臥の調査に当たってしばしば顔を合わせ、時折情報提供者になってくれるが……。
 桐瓦共々特に特徴がある性格をしているわけでない。強いて言うなら好奇心に任せて危険なことに首を突っ込もうとする軽薄な性格だろう。お世辞にも彼女達に知性を感じることはない。現に「妖怪ベロリ」もそんな旨をつぶやいている。

 いわば彼女達は名前のあるモブキャラ、その他大勢と言える。
 本来、このようなタイプは「学校であった怖い話」本流ではさして目立たず、噂を前にピーチクパーチク騒ぎ立てるだけの演出に終始する。よってか恐怖と狂気の前に華々しく散っていく有名キャラを尻目にプレイヤーの視界に入る機会はない。
 しかし、変人はいても常識人も多い「探偵局」ではどことなく浮いた存在、苛立たせる人物として機能しているのではないだろうか。
 『学怖』ではさして珍しくないタイプのエゴイスト「荒瀬範子」が妙に目立ったように。


袋田昭吾(ふくろだ しょうご)

  • 登場作品:2008,探偵局,流神A
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 三年L組
  • 年齢/誕生日:19歳(2008)/8月27日
  • 身体:180cm/75kg ♂ B型
  • 好きな/嫌いな食べ物:カツ丼、寿司/カニ
  • 関連人物:富樫美波《知人》,柳川裕輔《恩人》
  • 関連用語:七不思議の集会,語り部(2008)《所属》,地獄屋敷《噂》
 「七不思議の集会(2008)」に招かれた語り部の一人。
 上下を真っ白な特攻服を固めたスキンヘッドの男。2008年度で二回留年している。
 見たままに険のあるコワモテの男であり、無駄なく絞られた体の持ち主である。

 彼の後ろ姿には数多くの悪評がつきまとうが、本人はそれを肯定も否定もせず黙したままのスタンスを貫く。
 喧嘩に明け暮れたこと、悪評を立てられるに値する過去を有していることは確かなものの、一方で男気溢れる好漢でもあるようで、ぶっきらぼうながらに曲がったことを許さない態度をとる。

 立場上は「1995」年度(または「現代」)における「新堂誠」のポジションに就く人物であるが、もちろん人柄がそっくりそのままということはない。
 不良っぽい新堂に比べ、袋田は明確に不良のカテゴリに属する人物であり、暴力に訴えかけるまでのハードルこそ低い。
 ただし、彼なりの「義」と筋道とそれを通す矜持は持っており、肝も据わっている。見たままに頼れる男といえるだろう。

 『探偵局』第二話「預言者ヒッポ様」、第七話「路地裏」に登場。
 『探偵局』作中ではなぜか木刀を担いでおり、その厳つい風貌から声をかけることすら憚れる人物である。外見からストレートに想像されるのか、彼からは暴走族の総長を張っていた、タイマンで最低三人殺している、などと悪い噂が絶えない。

 しかし実際は「権田力也」に絡まれていた賽臥を助けたり、後輩のラクガキを消してやったりと、態度はぶっきらぼうだが義侠心に溢れ、正しく男前と言えるいい人である。
 ただし上記の噂は特に否定するわけでもなく、特に総長を張っていたことは真実らしい。自ら人を殺めたことを悔やんでいるような発言もあるが、現時点で彼が自分の言葉で語ってくれる事項は少ないだろう。

 『流神A』オープニングおよび「紅女」に登場。
 かつて世話になった柳川先生が都市伝説絡みで悩んでことを知り、知り合いの富樫先輩を伝手に先生を探偵局に紹介する。
 事件解決後は実家の寿司屋でいっちょ食わせてくれるそうである。


藤井三枝(ふじい みえ)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 二年C組
  • 誕生日:5月8日
  • 関連人物:細田友晴《クラスメート》,伊藤《親友,クラスメート》
  • 関連用語:トイレ,嬰児《犠牲者》,自殺
 『特別編』細田シナリオ「夜泣き石」に登場。
 優しくて気さくで細田さんを含むみんなに気軽に声をかけてくれたことからクラスでは慕われていた女生徒。
 女神とまで呼ぶのは流石に優しくしてもらった細田さんの贔屓目だとしても、みんなから好かれていたことは間違いないようである。

 しかし「夜泣き石」に遭遇してしまったことで、嬰児の霊に憑かれてしまったようで妙な言動を重ねるようになってしまう。
 しまいにはみんなが出揃っている教室で帝王切開を敢行、拭えないトラウマを「伊藤」さんたち同級生に押し付けてしまう。

 ちなみに彼女、本編中では名字しか出ていない。
 フルネームは特典「サブキャラクターブック」に掲載された際に判明したものである。
 ただし、話の中では藤井という名字は「仮名」と念押しされており、イマイチこの設定が釈然としないことも確かである。

 『鳴七』
 ⇒「菊崎あきな」の項を参照のこと。
 「藤井三枝」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


藤岡純(ふじおか じゅん)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:???
  • 関連人物:藤岡聖人《弟》,藤岡豊《兄》
  • 関連用語:藤岡一族《所属》,狭間の部屋,不老不死
 『男怖』「根幹」ルートに登場。
 事前に「BL」を取り扱った作品ではないとアナウンスされていた『男怖』を、そちらの方面から実証する人物であり、おそらくはその方面から本作を遊んでいたプレイヤーにとっての禁じ手。
 また本作のキーワードのひとつ「童貞」に対する凶悪なカウンターを担うキャラでもある。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 「根幹」ルートにおける「松平純」の正体であり黒幕。
 旧軍の命令で「不老不死」を研究していた藤岡一族にとって真に完成した研究成果でもある。
 両親が研究施設から離れたのちは部屋の中の世界しか知らなかったほかふたりの兄弟とは違い、唯一健常体であったこともあり外界のことを知って自由に出入りできる立場にいた。

 彼女自身も一族が残した多様な研究成果を受け継いでおり、おぞましいとしか言えない人体の変貌も自在に行えたようだ。
 他者の命を喰らいながら生き続けるという自分のあり方に罪悪感などの痛痒を持っていないようでもあり、外見はどうであれ内面には普通の人間と隔絶した怪物性を抱えている。

 そして守山たち一行を「狭間の部屋」に誘導した張本人である。
 「松平純」の偽名を使って狭間の部屋突入後は一同と行動を共にする。至近距離から一行を観察しながら狭間の部屋内部の仕掛けを作動させ、時には自身の演技も織り交ぜることで一同を心理的に追い詰めていった。
 その目的は紛れ込んだイレギュラーを排除しつつ、惚れた「是枝雅隆」を自分のものにしたいという衝撃のものであり、実際の性別も実は「女性」である。

 普段の純朴そうな飄々とした少年口調も演技のようで、どうやら素の一人称は「私」らしい。
 異様な姿に変貌させた雅隆の上に全裸で覆いかぶさりながら、歪んだ愛の言葉を一方的に見初めた男相手に注ぎ続ける姿はまさに「女」そのものである。

 男装した「女性」が男同士の友情を引き裂くというだけでカテゴリーエラーと思われてアレなので、再三「BLではない」と念押ししていた原作者の言葉もうなづけるだろう。
 主人公・守山は垣間見た寝屋での睦言を介して身代わりになったような親友に救われた罪悪感を抱える羽目になる。

 ついでに、根幹ルートのクリアによって解禁される各種分岐ルートで出現する女性たちもまた一筋縄ではいかないツワモノぞろいであるとここで補足しておこう。
 松平純も別にこの設定だけがすべてではないのだが、他ルートで彼に対する警戒度を跳ね上げたプレイヤーもきっと多いことをお察しする。


藤岡聖人(ふじおか きよひと)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:人間(クリーチャー)
  • 関連人物:藤岡純《姉》,藤岡豊《兄》
  • 関連用語:藤岡一族《所属》,狭間の部屋,不老不死,人体実験
 『男怖』「根幹」ルートに登場。
 「狭間の部屋」内部で気を失わされた守山たちが目覚めた際、檻越しに最悪の出会いを果たした「藤岡一族」のひとり。
 「キュヘヘヘ」という少年漫画の悪役にいそうなみょうちきりんな笑い声が特徴的な矮躯の老人だが、その言葉遣いや価値観は善悪を知らない幼い子供のようであり非常にアンバランスである。

 事実、白衣をまとっており、典型的なマッドサイエンティストのような狂気じみた躁的な言動を取りながら守山たちを「人体実験」の被検体にしようとした。
 だが、これらの実験はどう考えても失敗を前提としている幼稚な内容にも関わらず、本人は本気で成功を目論んでいる。
 サディストでもないようで、無意味な実験でモルモットをいたぶろうとするような邪な意図もないようだ。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 その正体は閉鎖された地下空間で生まれ育ったことで、正しい知識や良識を学ぶ機会すら与えられなかった幼い子供である。
 正確な年齢は不明なものの、かつては言動に見合った外見だったようだが「不老不死」の処置を受けて醜い老人の姿になってしまう。その上、特定の時間帯は触手がまとわりついた理性のない怪物になってしまうという重大な欠陥を抱えていた。

 姉の「藤岡純」の言葉を妄信しており、彼女には外界は危険なところであると言い含められていたようだ。
 とは言え他方では自分の子どもたちを置き去りにして外界に旅立った両親を求める気持ち、外へのあこがれも抱いていた。

 しかし、本人も自覚していない上記の副作用があっては元より外界で暮らせるはずもない。
 怪物としても人間としても完成された姉と、呪われた体をこれ以上抱えきれないとして死を望む兄とも異なり、自身の境遇を嘆く発想すら持てない、無知ゆえに無垢なだけの哀れな怪物としか言いようがないだろう。

 なお、当の姉からは不老不死を維持するために必須な生き胆を与えられるなど一定の世話はされていたものの、兄の豊と同様にわりとどうでもいい存在としか思われていなかった節がある。
 事実、純は弟が重傷を負わされたと知っても大した反応を見せず、愛しの旦那様との蜜月にご執心だった。

 そんなわけで、人を疑うということすら知らなかった聖人は守山の口車に乗せられて、彼の脱出を手助けすることになる。 
 ただし、極々短い会話の中から聖人と守山は奇妙な感情を抱くようになっていく。

 そして「狭間の部屋」からの脱出に向けた最終局面、怪物化して追ってくる兄に遅れる形で彼も怪物化し、兄に組みついて時間を稼ぐ。奇しくも守山の脱出に向けたラストランを後押しした。
 本人の意志があったかといえば自信はなく偶然としか言いようがないが、もしかしたらその感情は友情だったのかもしれない。


藤岡豊(ふじおか ゆたか)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:人間(クリーチャー)
  • 関連人物:藤岡純《妹》,藤岡聖人《弟》
  • 関連用語:藤岡一族《所属》,歴史部,狭間の部屋,不老不死,人狼
 『男怖』「根幹」ルートに登場。
 「狭間の部屋」内部で気を失わされ藤岡聖人を退けた守山たちがやはり檻越しに出会いを果たした「藤岡一族」のひとり。
 見た目こそ犬頭という異形の怪人だったのだが、言動は理性的で知性を感じさせるものだった。
 そのため腹をくくった守山は、「助けてほしいという」という彼からの求めに応じ檻から彼のことを解放しようとする。

 そこで守山の口から出た「歴史部」というワードに反応した彼からの証言によってすべての真相が開示されることに。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 五年前に「歴史部」の四人を狭間の部屋に案内した張本人であり、当時は普通の人間だった。
 つまりは冒頭のアバン部分で登場した四人の中にひとり部外者が紛れていた。本来の歴史部のメンバーであると誤認させるよう立ち絵を用いたミスリードが働いているわけである(「根幹」における四人目のメンバーは立ち絵の出ない「浅田亮平」)。
 ただし「根幹」を除く各ルートでは前提設定が異なるため、彼もまた普通の人間で歴史部の一員である可能性が高い。

 余談はさておき。外界から孤立した旧日本軍の地下研究施設で祖父の代から暮らしてきた彼ら一族は、戦時中の価値観と日の差さない地下の穴倉暮らししか知らなかった。
 けれども外へとつながる下水道のルートを偶然発見した藤岡豊は、歴史部の一同と接触し、外界の常識を教えてもらう。

 そうして外が魅力的であることを知った彼は、狭間の部屋に歴史部の四人を案内することを交換条件として外界で暮らすための手助けをしてもらおうと目論む。
 が、彼の企ては両親から見透かされており、仕置きとして歴史部一同と合わせて実験材料にされてしまう。
 その結果、不老不死になり、外界に出ることは二度と叶わないだろう呪われた異形の体になってしまっているのが現状である。

 そんな藤岡豊は人の命を奪い続けることと引き換えに惰性で生き続けているだけの、恩人たちを生き地獄に突き落としてしまった自分自身にはかり知れない諦念と絶望を抱いており、死ぬことを望んでいる。
 他方では守山に厳しい現状への認識を与えるとともに、眩しいほどにまっすぐな彼の心を見込んで激励の言葉をかけた。

 そして「狭間の部屋」からの脱出に向けた最終局面、妹の純が仕向けた通り、また本人の予告通り理性を失った人狼のような怪物と化す。最後の障害として守山のことを追跡するが、弟の聖人の助けもあって幸運にも守山を手を掛けることはなかった。



藤臣秀人(ふじおみ ひでと)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間
  • 関連人物:岩下明美《噂》,岡崎幸枝《恋人》
  • 関連用語:ルーベライズ《所有,犠牲者》
 岩下六話「幸せの石・ルーベライズ」に登場。
 とある財閥の御曹司であり、一般家庭に育った綺麗な彼女「岡崎幸枝」へのお付き合いのためにと、家一軒と釣り合うほどに高価な「ルーベライズ」を、ぽんと贈ってみせた。

 それから藤臣は岡崎さんに対して、この石は願いを叶えるよと囁いてみせる。
 恋人達は秘密を持つと絆を強くすると言うが、彼はこのことの他言を禁じた。まるでルーベライズの力が実在していることを確信していたかのように。事実、藤臣は岡崎さんが願いを叶えるのを見届けると真の目的を果たすべく石を使うのだった。

 ここまで少々棘のある記述のされ方がされていることからもわかる通り、この藤臣秀人の正体は相当なエゴイストである。
 そもそも岡崎さんに石を送った理由は願いを叶えるというルーベライズに裏があるのではないかという実証実験のため。

 また、前後関係や実際に岡崎さんがどう考えていたかは不明にせよ、岡崎さんが自分と付き合うことを決めたのは高価なルーベライズを機に心変わりをしたからと一方的に思い込み、口封じを兼ねて岡崎さんの死を願う。
 もっとも、描写からすると藤臣はあまりにも強大な力を持つルーベライズに心を曇らされたとも考えられる。

 どの道、そんな一方的な言葉をぶつけられたまま理不尽に命を奪われる岡崎さんには知ったことではなく、今際になって藤臣への復讐を願った岡崎さんによってふたりは共倒れに終わった。表向きは理想的な心中にみえるというオマケつきである。

 ついでに、岡崎さんの末期の怨念は今もルーベライズに宿っているそうである。
 そのため、霊能力なんて持ってないのに石に宿った呪いを解くと遺族を説得する、というロクでもない手段でルーベライズの入手を狙った「大川百合子」さんは巻き込み事故みたいな形で命を落としてしまう。因果応報にしては重すぎる。

 『学怖S』追加分岐。
 結論から言ってしまえば、藤臣が完全なる勝ち逃げを決める胸糞悪いにも程があるエンドが追加されている。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 財閥を継ぐために邪魔になる兄と、ついでに石の秘密を知って邪魔になるだろう岡崎さんを一緒に片づけるために「歩道橋から岡崎さんを兄の乗っている車を狙うように飛び降り自殺させる」、というとんでもない願いをルーベライズにしたようだ。
 しかも、車は下校中の小学生たちを巻き込む大事故を起こしたという。岡崎さんとその遺族の名誉まで底辺に叩き込むエピソードまでついて回るのだから恐ろしい。藤臣はその後ものうのうと生き延びているのだとか。

 岡崎さんが事故か他殺か、という疑いも一応あったようだが、結局自殺で片づけられ藤臣は疑惑から逃れた。
 それがすべてである。
 ルーベライズは岡崎家に譲られ例のごとく岡崎さんの墓所に共にあるようだが、これもリスク回避のための策略と取れなくもない。

 墓所から出されたルーベライズは岡崎さんの怨念を飲み込んで行き場のない呪いをまき散らすようになったが、結局その呪いは元凶である藤臣ではなく居合わせた現場作業員と、ズルを使ってまで欲しがった大川さんの死という形に向かったのだから。
 ルーベライズは握りしめたまま原因不明の死を遂げた大川さんの墓所に葬られることになったそうだが、ひょっとしたら元凶に怨念が向かうことのない死のリレーは今後も続くのかもしれない。

 などと、機嫌を損ねないなら、岩下さんは大川さんの末路と死にまつわる一連の流れも教えてくれる。
 次があるかもしれないとわかった上で……。


 [ついでに言えば、いずれの展開にしても岩下さんがなぜこんな込み入ったところまで知っているのか? という疑問は残る。だが、それこそ謎多き女の特権であり、プレイヤーは彼女なら知っていても当然だと自分をごまかすしかないのかもしれない。]

 『鳴七』
 ⇒「昆野研哉」の項を参照のこと。
 「藤臣秀人」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


藤澤(ふじさわ)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:山崎哲夫《先輩》,川村
 哲夫三話「キャンプでのできごと」に登場。
 何年か前に哲夫おじさんが沢登りに出かけた時に連れ立った四人の後輩のひとり。
 自然の雄大さと美しさを楽しむ四日間はつつがなく進行するものの、三日目のキャンプ最終夜に怪現象が起こる。

 誰かの話し声、触れようとした瞬間に消える人影、血だらけの三人の男女、川の氾濫に巻き込まれる悪夢、猛烈な勢いで叩かれるテント、場合によっては無数の火の玉――と、まさにオンパレードである。
 で、この藤澤さんはふたつのテントで二人と三人で分かれて宿泊していた一行のうち、哲夫おじさんと一緒にいた一人である。

 怪奇現象の渦中に置かれた哲夫おじさんは寝ている藤澤さんを必死になって起こそうとしたり、展開によってはいつの間にかいなくなってしまった藤澤さんを探そうとしたりで大わらわである。

 なお、この鉄火場の最中で明らかになることだが、藤澤さんは霊感を持っており、先に霊の存在を察知した上でなんとなく言い出せずに黙っていた、などという事実がわかったりする。 
 藤澤さんはお経を唱えることで霊を(その場だけは)退けることに成功したり、場合によっては霊への対処法を熟知していたのでそのまま成仏させたりなどの活躍を見せてくれることだってあるのだ。

 ただし、根本的解決のためには水難事故で亡くなった仏さん(前述の男女の霊の正体)を見つける必要がある。
 結末同士を照らし合わせて考察すればその場だけ切り抜けても意味はない場合も多い。なんならば自分たちの遺体まで至近距離まで迫ったのに気づいてもらえなかった霊たちの怒りを買ってしまったと考えられ……。

 哲夫おじさんが霊を憑れてきてしまい(とばっちりで話を聞いただけの葉子ちゃん込みで)霊障に悩まされ続ける、なんてことや。
 後日談で、藤澤さんは浴槽で溺死して無惨な状態で発見され、後輩たちもここ数年で相次いで溺死による死者四名という――、大惨事が語られることもある。

 また、最終夜の時で藤澤さんがいなくなってしまった場合、哲夫おじさんは「川村」という後輩を連れ立っての行動に移るのだが、この場合でも沢登りの面々の過半数の犠牲は避けられなかったりする。
 [結果論だが、頼りになる藤澤さんが真っ先に消えてしまうと事態は悪化するということなのかもしれない。グラフィックも眼鏡をかけていて、どことなく強キャラ感のある覗き込む姿勢であるし。]

 以上の通り、冒頭は能天気な語りで始まる哲夫おじさんだが、話終わってみればその瞳の中に真面目な眼光を宿していることに気付けるだろう。流石に身近で人死にが出た場合はより顕著である。
 [だったら、そんなノリで話をはじめるなと言いたいところだが、哲夫おじさんは天然なのだ。]


藤鳥澄子(ふじとり すみこ)

 『AMC1』「人間狩り」ルートに登場。
 中学生の頃の福沢玲子を三年に渡っていじめの対象にしていた女生徒。表向きでは良い顔をしつつ、裏でこっそりと福沢のことをいじめ抜いた。福沢にとって地獄とも言える日々は永遠に続くかに思えた。
 だが、当の福沢にとっては強烈な意志に基づいた逆襲がなされ、地獄の日々は強引に断ち切られることになる。

 藤鳥のことを福沢が金槌で殴り倒したのである。しかし、藤鳥は死ななかった。
 四肢の関節を砕き、喉を潰され無力になった元いじめっ子の姿に奇妙な感情を抱いたことから福沢は彼女を密かに飼育することにし、それが日野の目に留まり殺人クラブへの勧誘へとつながっていくのだった。 

 のちに藤鳥は日野に引き渡されるのだが、日野はさほど間を置かずにして藤鳥のことを死んだと語る。
 そのことから福沢は日野に密かに反感を抱くようになり、殺人クラブへの反逆につながっていくことになる。
 が、実際は生存しており藤鳥の世話は日野に引き継がれていたことが判明することもある。藤鳥は暗闇で長年飼われ、圧倒的弱者と成り果てても復讐の機会を伺っていた。

 そして、日野は反逆者である福沢も同じ境遇に落として遊びの材料にしようと考えたようである。
 これには福沢も「日野は最初から狂っていた」と自分との格の違いを意識するような心の声を放っている。
 その後については不明。そのままフェードアウトする初見はともかく、日野が落命する展開において二人の世話がされているかどうかは想像するほか無いだろう。


藤村正美(ふじむら まさみ)

  • 登場作品:晦,新生2,秘密,鳴七,稲in
⇒「藤村正美


藤森美沙(ふじもり みさ)

  • 登場作品:小学怖,新生
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園初等部 六年六組
  • 誕生日:11月26日
  • 血液型:AB型
  • 趣味:家庭菜園
  • 好きな/嫌いな食べ物:フルーツ全般(特にブドウ)/調味料の味しかしないもの
  • 関連人物:新堂大誠《嫌い》,松之原瑠々《ファン》,桜井瑠奈,蒼樹ローラ,間土根司人《噂》,桜井,日野貞夫《知人》
 年代不明、鳴神学園初等部六年六組に属する児童のひとり。
 小学生ながらクールビューティーを素で行くカッコいい女児であり、魔女術(ウィッチクラフト)に対する知識を有する本格派の魔女志望。将来は世界で唯一が魔女が公的な職業として認められているルーマニアへの移住を計画している。
 [私見だが、プロ級の料理の腕や趣味の家庭菜園は薬草学や薬作りなどの魔女の技に通じる特技であるのかもしれない。]
 見た目通り冷徹な印象を周囲に振りまくが意外と面倒見がよく、気に留まった相手なら助けてくれるタイプである。

 話に表れるように呪いや悪魔などのオカルト方面に強く、その雰囲気から一部の男子からは恐れられているが別にクラスメートとの会話を拒むわけでもない。ただし、クラス内での不和や面倒事は嫌い、本気で怒らせると怖い。
 文庫版では制帽をかぶった気の強そうな少女、新生以後は魔女らしく逆十字の意匠を施されたチョーカーを着けていたりピアスを開けていたりとややアウトローな印象だが、共通してショートカットで体格も周囲と比較して比較的小柄である。

 『小学怖』月曜日「腕のいい美容師」、「トゥース・フェアリー」、「死を呼ぶゼッケン」に登場。

 「腕のいい美容師」。
 カリスマ美容師桜井氏と、その彼が手塩に育てた愛娘「桜井瑠奈」という親子ふたりに目をつけた人気女優「蒼樹ローラ」。その二者の間で繰り広げられたあまりにも一方的な確執について教えてくれる。

 天賦の美の才能があるだけでなく、親子の信頼関係によって相互に引き上げていった桜井父娘に対しては素直に賞賛の声を述べつつ。
 同じく素晴らしい美を宿しつつも、自らの傲慢さと嫉妬から勝手に破滅の道を転がり落ちていったローラに対しては嘲笑に似た非難の声を浴びせる語りが特徴的である。
 「女の怖さ」について示唆する話の〆方は自身が早熟である藤森さんの口から出たからこそ洒落になっていない、かもしれない。

 「トゥース・フェアリー」。
 口では嫌いと言いつつその実は熱烈な藤森さんファンである「松之原瑠々」の語りなだけあって、必要のなさそうなところまで彼女の名前がポンポンと飛び出す。
 もっとも、妖精に対しても相当な知識を有することが察せられよう藤森さんのこと、話の中で話題に出たではなく彼女に相談して話に加わっていたら流れが大きく変わっていたことは必至だろう。

 「死を呼ぶゼッケン」。
 前回のマラソン大会の直前に新堂大誠と絡み、大誠君が体験した怪奇事件のキーパーソンとして終始存在感を放つ。
 ひとつ前の家庭科の授業で特製ドリンクを作ったはいいものの断りもなく勝手に飲まれたことに怒り心頭な藤森さんは大誠君に呪いの言葉を吐くのだったが……。

 その一方で体調不良の大誠君の代わりに大会のエントリーを澄ませてくれ、妙な番号のゼッケンをくれたりと面倒見のいいところも見せた。
 とはいえ、普段から敵意をあらわにしているいけすかない女のことをどこまで信じていいのか大誠君は葛藤することに。
 とはいえ、ここは藤森さんの項目。その経緯と結末については彼の項目で語られるのだろう。

 『小学怖』火曜日「魔音」に登場。
 「月曜日」に自分の話を聞いてくれたことが気に召したのか、少しだけ聞き手のことを認めてくれている。
 自身が魔女修行中ということもあって、悪魔崇拝者とも多少の付き合いがあるようで、その縁で知った悪魔のレコード「魔音」についての話をしてくれる。

 話のキーになるのは魔音の魔力に取り憑かれ、その実現のために過去の鳴神学園に職を得た音楽教師「間土根司人」、そして彼が出会い転機となったのはシリーズファンなら誰でも知るビッグネーム
 「月曜日」収録の「死を呼ぶゼッケン」の種明かしも兼ねた舞台裏話も盛り込まれている、恐ろしいながらに盛りだくさんの話である。
 ちなみに藤森さんは個人的に魔音に興味を惹かれる部分はあるものの、自身は悪魔崇拝者ではないときっぱり否定している。

 『新生』「ブラック・アイ・キッズ」に登場。
 都市伝説「ブラック・アイ・キッズ」検証のために黎雄くんが意見を求めたクラスのみんなのひとり。
 面白い話を聞かせてくれたと比較的好意的で、彼女自身は「デビル・キッズ(悪魔の子ども)」説を唱えた。


ブッチ

  • 登場作品:学恋2
  • 種族:ブタイボイノシシ
  • 関連人物:チルちゃん,風間丈
 『ごちゃちる』の登場人物。
 心優しい性格で、変な人(?)揃いのごちゃ村では珍しい常識人。
 しかし、その性格が災いして「チルちゃん」からはほとんど話を聞いてもらえず、何かとビンボーくじを引かされている。

 チルちゃんからは度々ブタ呼ばわりされているが、本人が否定している通り実際はイボイノシシの男の子である。
 ……ごちゃ村の住人には大抵言えることだが、右利きの人が左手で描けるような簡単な造形をしているのでわかりっこないよ。

 ちなみにかなりのお金持ちだが、作中では色々な仕事に挑戦していたりする。

 ……善人のはずだが、時たま調子に乗っているように見えるのが嗜虐心をそそられる要因だろうか。実際、無自覚のうちに人を苛立たせる性格をしていることは確かである。

 『学恋2』夜イベント「」に登場。
 チルちゃんといっしょにブッチが赤ん坊の「風間丈」を抱いている写真を四歳になった本人が発見する。
 衝撃の事実の前に幼くしてショックを受ける丈くんだったが、風間望はそんな彼の出生の秘密を穏やかに教えなだめるようにこんこんと言い聞かせるのだった。


 (執筆者募集中)  



船橋アキ(ふなばし-)

  • 登場作品:レンタル
  • 種族:人間
  • 関連人物:阿部弘幸,小松栄一
 『レンタル家族』「青年リグレッツ」に登場。
 悩める青年「阿部弘幸」のバイト先の後輩で、ノリが軽いイマドキのギャルっぽい女性。
 阿部とは軽口を叩きあえる間柄というやつで、彼女なりに彼のことは慕っていたようである。
 見かけとは裏腹に結構真面目なところがあるようで、水商売をやっている女性に偏見を持っているところがあるようだ


 (執筆者募集中)  



古間篤生(ふるま あつお)

 『鳴神学園短編集』「再会」、「十三年目の真実」に登場。
 1995年度における「オカルト同好会」の会長。
 霊視、ひいては人に憑いた「死神」を見る能力を持っており、時々何もないところを指さして驚く癖を持っていた。
 とは言え、一般生徒からみれば多少の奇行と捉えられ挙動不審の気はあったが、社交性に概ね問題はなかったようである。

 しかし何者か(日野貞夫)が古間の精神を参らせるべく彼の所属するクラスメートの多くを誘導する。
 集団による「いじめ」の構図に耐えかねた彼、古間は行方不明になってしまったようだ。

 なお、実際のことの経緯を詳しく知る当時の会員である「元木早苗」いわく古間は幽体離脱することで精神と肉体を切り離した。肉体は植物状態であるものの、精神は今もなおこの学園に留まっているのだという。
 十三年後の現在に至るまで肉体に戻れなくなった古間に心を痛めた元木早苗は、現状打破の鍵を握る「天眼」の持ち主「賽臥隆恭」と接触を図るのだった。

 なお、『再会』において語る側は古間のことを愚弄した言い分でなじっているが、一方では「狼少年」に古間を喩えている。
 狼少年は羊の群れを導く「羊飼い」でもあり、狼が羊を狩るにあたっては真っ先に排除するべき存在……とも考えてもいい。
 そうすれば語り手が最後に出した「殺人クラブ」こそが真の狼の群れであるという、話の意図が見えてくるかもしれない。



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最終更新:2023年10月26日 16:05