索引


博物館(はくぶつかん)

  • 登場作品:新生,秘密


狭間の部屋(はざまのへや)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(開かずの間)
  • 関連人物:
  • 関連用語:パラレル・ワールド,人体実験,戦争
 「守山成樹」たちが通う「笹ヶ岡学園」に伝わる都市伝説。
 埋蔵金やオーバーテクノロジーが隠されているとも噂される一種の「開かずの間」である。
 公式がクロスオーバー短編でネタにしてしまったが、「風間の部屋」ではない。断じてない。

 一応、実際のゲーム本編でも「風間」ネタを差し挟む案もあったようだが、『男怖』が当初「アパシー・シリーズ」から独立した単独作品・世界観として発表された事情もあり、表立ったネタの移入は好ましくない判断から見送りになった。

 それはさておき、この狭間の部屋は風間の部屋には及ばないものの大変危険な場所である。

 守山たちは「歴史部」が残した探索ノートを手掛かりとして、予期せぬ乱入者にも多く恵まれこの謎の開かずの間へと突入することになる。
 その正体は分岐展開によって大きく異なるのだが、大まかに分けて十パターン以上。
 また、一ルート内であってもその全貌を掴むことが難しく、ベストエンドが全滅エンドを兼ねることが珍しくないのが『男怖』のシビアな点だとも言えるだろう。

 紐解く上でのキーワードとして「旧日本軍の実験」と「パラレル・ワールド」が挙げられる。
 前者に関しては厳重なセキュリティーやオーバーテクノロジーなど狭間の部屋を取り巻く環境の両方の面から、倫理を無視した非道な「人体実験」を題材にした話に多く触れていくことが多い。

 後者に関しては「狭間」や「扉」を開くことからの連想からか、「地獄」などの死後の世界、人間の常識の通じない異界に通じることが多々あり『男怖』の致死率を半端なく引き上げている。 

お犬帝国(おいぬていこく)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(狭間の部屋)
  • 関連人物:ダックス・フント,マロン
  • 関連用語:狭間の部屋,人体実験
 『男怖』「お犬帝国」ルートに登場。
 狭間の部屋から繋がる異世界のひとつ。
 犬種は様々だが、二足歩行の犬たちが支配する世界。
 この世界では『ガリヴァー旅行記』第四章「フウイヌム編」のように人間と犬の立場が逆転した扱いを受けており、動物園の見世物や実験検体として扱われている。
 守山たちも取調べのため対面した「ダックス・フント」王子への受け応え次第では、そのような悲惨な末路に落ち込むことになる。
 もっとも、それらは極刑に値する罪を犯した犯罪者に対する仕打ちのため、必ずしも異邦人がそういった目に遭うとは限らないものの危険な世界であることは否めない。 

 王子などの発言からすると虐待を受けた現実世界の犬が作り上げた世界であるとも解釈できるが、詳細は不明である。。
 [ケット・シーの王国の犬版なのかもしれない。ちなみに「クー・シー」と呼ばれる犬の妖精も存在するが、こちらは四足歩行で妖精の世界の番犬のようなものと言われている。]
 どちらにしてもここで人間は招かれざる客、とっとと退散するが吉だろう。 

影の町(かげのまち)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(狭間の部屋)
  • 関連用語:影男,狭間の部屋
 『男怖』「影の住む町」ルートに登場。
 狭間の部屋から繋がる異世界のひとつ。
 詳細は当該項目を参照のこと⇒「影男

四季の部屋(しきのへや)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(狭間の部屋)
  • 関連用語:狭間の部屋,蝶
 『男怖』「四季の部屋」ルートに登場。
 狭間の部屋から繋がる異世界のひとつ。
 守山たち狭間の部屋探索一行の眼前には四つの部屋が提示され、それぞれの扉を開いた先では春夏秋冬を象徴する自然と現象が出迎えてくれる。
 「春」なら桜の花弁に擬態した蝶の群れ、「夏」なら海岸と砂浜の先の洞窟で待ち受ける巨大磯巾着といった具合である。

 扉を開くたびにやってくるのはあまりにも非現実的な光景のため、部屋自体が守山たちに幻覚を見せているのではないかと吉村先輩は推測しているが、実際のところは不明である。
 ただし、一行が危うく命の危機を迎え意識を失おうとも何事もなかったかのようにスタート地点である部屋の前にまで戻されており、そうとしか考えられないのもまた事実である。
 一方で、守山が選択を誤った場合は、冬山で凍死したり木に変えられたりと、部屋自体に取り込まれてしまうようでもある。

 そして春夏秋冬、四つの季節すべてを回った一行の前に現れるのは「決シテ開ケルナ」と書かれた禍々しい第五の扉、ある意味この部屋の本命だった。
 そう言われても進退窮まっていることは確かな一行が開いたその先に待っていたのは、すべての四季と天候が混在するカオスな部屋であったり、すべての四季と色彩を失った元の世界(?)だったりする。

 前者の場合は、元の世界もまた四季が混在するカオスな状態になってしまうし、後者の場合は再会した「磯村日出男」先生の反応がすべてを物語っている。
 結論として、ここ「四季の部屋」は「狭間の部屋」から繋がる異世界の中では正体も原理も一切合切が不明であり、最も不条理なもののひとつとして位置づけられるのだろう。
 ここに限った話ではないが、間違いなく開くべきではなかったし、被害半径としても間違いなく最大級である。

彼岸花の部屋(ひがんばなのへや)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(狭間の部屋)
  • 関連用語:狭間の部屋,彼岸花
 『男怖』「彼岸花の部屋」ルートに登場。


 (執筆者募集中) 


邪馬台(やまたい)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:スポット(狭間の部屋)
  • 関連人物:長沢一実,山本
  • 関連用語:狭間の部屋
 『男怖』「戦勝国邪馬台」ルートに登場。
 狭間の部屋から繋がる異世界のひとつ。
 第二次大戦下の軍国主義日本を思わせる文明を持つ世界で、その全貌は不明なものの第二次世界大戦に勝利し、民主主義体制に戻れずに軍部独裁が横行し続けた「平行世界」の日本を想像すれば、おそらくはイメージないし実像としては正しい。

 軍事学校に入学した守山が受けた教育によると、世界地図の全域を掌握するまでに勢力を拡大しているとされる一方で、他分岐の設定と照らし合わせて考えると仮想敵国を抱えている、非人道的な実験に基づいて生まれた超兵士を戦場に投入している、来るべき戦争について備えている上層部らしき人間もいるなど……教育現場と実像の乖離は激しいのかもしれない。

 体制賛美の思想統制が激しく、一般の国民は洗脳されているのかもしれないしそうでないのかもしれない。
 体制側の人間という前提を踏まえる必要はあるが、身寄りのない守山の境遇に理解を示し、養子として迎え入れてくれた兵士「山本」さんという体制イコール悪と断言できない人も登場する一方で、自国内の孤児を新薬の実験台に用いようとして歯向かうなら虐殺も辞さないなど、少なくとも軍部の裏側が大絶賛暴走中であることは理解できる。

 繰り返すが、この世界に関して作中から得られる情報は乏しく、具体的にどのような体制を敷いているかなどは不明である。
 体制と非体制で明確に色分けされ、現代人としては窮屈で息苦しい世界であることを察することはきっとたやすいのだろうが。


バスケット部(-ぶ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,鳴七
  • 種族:部活(公認)
  • 活動日:毎週 月・水・金・土
  • 活動場所:体育館にて
  • 関連人物:大山幸二,田所芳樹(田所尚敬)《所属》
  • 関連用語:第一体育館,悪魔
 ご存知五対五で専用の球を奪い合い、双方に用意されたカゴに入れあうことで得点を競い合う球技、を行う部活動。籠球部(ろうきゅうぶ)。
 運動部系の怪談で体育館を舞台としたものと言えば、まずこれが挙がるだろう。知名度で言えばバレーボールもかくと言ったところもあるが、そちらは複数人で連携を取らないと絵的に映えないという事情がある。

 怪談の内容としては誰もいないのに球を突く音や人影を目撃したというものが主流である。

 新堂三話「バスケット部の秘密のノート」に登場。
 十年ほど前に部長を務めていた「田所芳樹」にまつわる話が聞ける。
 ただし、この場合は田所の人間性が腐っていたために起きてしまった自業自得の悲劇であり、どちらかといえばバスケット部自体は巻き込まれた被害者ポジションに就いている。

 あえて言うなら田所が「川口」に目をつけた理由づけの一環として、高身長の選手を求めたためと推察しうる。
 また、話の展開上、体育館を舞台とする球技である必要があり知名度では「バレーボール」と並ぶバスケが選ばれたのだろう。

 『学怖S』荒井一話「校内に巣くう地縛霊」に登場。
 バスケ部員「大山幸二」が霊に仲間として引き込まれてしまった話が聞ける。
 サイコ野郎「田所芳樹」の場合は彼の歪んだ精神が怪奇現象を引き込んでしまった話だったが、こちらの大山くんの場合は普通にバスケットを楽しめる仲間がほしかった、ただし常識の範囲内で……というだけだった。

 ただし、仲間を求めるという動機一点においては共通する話と言えてしまうのかもしれない。
 ともあれこの話は「浅田茂」の事例とならんであまりにも普通の「学校の怪談」過ぎるため逆に目立つ[と、筆者は思う]。

 『鳴七』「バスケットボール部の秘密のノート」に登場。
 基本的に『学怖』版とシナリオに相違はない。
 「田所芳樹」あらため「田所尚敬」がサイコ部長として周囲に迷惑をかけたあげくに自滅する流れも同じである。

 ただし、田所が記憶を司る悪魔と取引をした展開の場合、悪魔の権能には片手落ちがあったようでヤツにとっては輪にかけてがっかりなオチになっていたりする。


バタミン

  • 登場作品:新生
  • 種族:アニメ
  • 関連人物:小門宇宙《視聴者》,松岡伊吹
  • 関連用語:サブリミナル効果
 『新生』「危険な転校生」に登場。
 これ自体は『小学怖』の年代(「現代」)において一般に流通していると思しき、普通のアニメーション作品である。
 内容としては「宇宙からやってきた正義のモンスターを使って悪い奴らをやっつける」といったもので、大まかな筋書きとしても子供向けの大枠を外していないようだ。

 「小門宇宙」も視聴したことがあり、冬映画として公開された最新作のDVDを買おうかなと思う程度には好んでいるようだ。
 ただし、作中で用いられ「四年三組」の大多数が視聴した『バタミン』は悪用されている。具体的には「新堂大誠」を敵視させ、最終的には排除=殺害させるための、強烈な目的意識を刷り込むサブリミナル映像が仕込まれていたのである。

 小学生が揃って家庭に招かれてた際にアニメを見るというのはさほど不自然な行動ではない。[「洗脳」を強固にするため反復的に視聴させる必要性はあるが、不審に思われないよう黒幕は毎回違うDVDに効果を仕込んだと考えられないこともない。]

 なお、このサブリミナル映像は強烈であり、新堂大誠を含む三人は小型隠しカメラから受動的に悪用された『バタミン』を視聴していただけで我を失いかけている。……、第三者がちょうどよく訪ねてこなければどうなったか不安に思わせるくらいには。
 と、話が別の方にばかり振られてしまったが、今後悪用されていない『バタミン』がシリーズ中で語られることを祈るのみである。


ババレンジャー

 ババレンジャーとは鳴神学園のどっかで見たようなババアたちによって構成された正義の戦隊である。
 テレビ番組も存在するが、実はコレ、フィクションではなく事実に基づいた一種のドキュメンタリー番組でもあるらしい。
 そのためか、ストーリーに込められたメッセージ性も高く、ババアたちの強烈なキャラに支えられたシナリオに共感するファンも多いらしい。一般に向けたタイアップ商品も多数展開されているんだとか。

 『学恋2』新堂編夜イベント「ババレンジャー」に登場。
 新堂さんが視聴を楽しみにしているテレビ番組である。
 まとめ役である「Aババ(飴玉ばあさん?)」を中心に、時にいがみ合い、時にぶつかり合いながらも協調性のないババアたちが悪役「ジジカイザー」や某宇宙人をぶっ飛ばしていくのであった……。


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 『追加版』「ババア大連合(前編後編)」に登場。
 新堂さんのババアネタに対するスタッフの悪ノリもいよいよ極まったのか、ババレンジャーについてのさらなるエピソードがついに「七不思議の集会」で披露されることになってしまった。
 題材がババアなことを差し引けば、新堂さんもまた男の子なのか。
 戦隊モノにかける情熱を聞き手の坂上を半ば置いてけぼりにしながらマニアックなネタ込みで熱く語ってくれる。

 が、例のごとく肝心なところが話せないまま集会はお開きとなり、坂上くんは直後「ババレンジャー」を七話目として体験させられる羽目になってしまうのだった。
 カギを握るのは戦隊モノではお約束の追加戦士である。通常、五人いないとおさまりが悪いババレンジャーの五人目とは……?


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パフェ同好会(-どうこうかい)

  • 登場作品:特,鳴七
  • 種族:部活(公認?)
  • 関連人物:栗原幸大《所属》,新堂誠《レコメンド》
 鳴神学園に数多く存在する部活動(同好会)の一つ。
 詳細は不明だが、パフェを愛する生徒たちの集まりであることは想像できる。

 『特別編』新堂シナリオに登場。
 冒頭で新堂さんにお勧めの部活動を聞くことができ、そこで新堂さんが勧めてくる部活動の一つにパフェ同好会がある。

 新堂さんがパフェ?
 と意外に思われる方もあるかもしれないが、彼は根っからの甘党なのだ。

 「パフェが女の食い物だって誰が決めた?」
 「そういう偏見はよくないと俺は思うぜ」

 …………「ギャンブルが嫌いな男なんて、男じゃねえ」などと言われた記憶が甦りますが、そういう偏見はよくないと俺は思うぜ。

 『鳴七』「パーフェクトじいさん」に登場。
 新堂さんのことを素直に慕ってくれる後輩「栗原幸大」が個人で組織した非正規の同好会。
 活動内容としては美味しそうなパフェを出す店をリサーチし、実際に食べて楽しむ。なんだったら感想やレポもつけるといった、至ってシンプルなものである。

 会員も栗原ひとりきりで、同好の士を求めてパフェ好きや甘いもの好きを積極的に勧誘しているわけでもない。
 彼個人の趣味に過ぎないものに「同好会」という看板を掲げさせたのは、たまたま彼が学生身分であるという一点だけに過ぎないようだ。もちろんノルマも存在せず、なおかつ他者を拒むわけでもない。とてもゆるい集いといえる。

 口ぶりからするとパフェがわりと好きらしい新堂さんとしては栗原の活動に時々付き合うこともあったが、別に彼個人の感覚としては自分が同好会の会員であるという自認はないようだ。
 そんな栗原だったが、入学間もないころにとてつもなくマズいパフェを出すという謎の老人「パーフェクトじいさん」が鳴神学園の近所で店を構えているという噂を知る。よってちょっとしたライフワーク気分でじいさんの店を探してもいた。

 で、いざじいさんと巡り合えた栗原だったが、大なり小なりロクでもない目に遭ってしまう。
 それでもなんとか野球とパフェという、本来両立できる二足の草鞋を履ける程度の被害で終わった場合は、今も活動を続けているようである。話としてはどれもエグいので、坂上が新堂さんの提案に乗っかって入会できるかといえば微妙なところだが。


針千本(はりせんぼん)

  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC1
  • 種族:アイテム(儀式)
  • 関連人物:平井香苗,近藤真司,倉田恵美
  • 関連用語:殺人クラブ,赤い糸
 ゆ~びきりげんまん、う~そついたらはりせんぼんの~ます。ゆびきった♪

 指切りとは約束事に際して用いられる儀式。
 針千本はその中でのフレーズである。

 小指と小指を絡め合い、唄いながら上下ゆらして楽しんで「指切った」で離す。

 現代においては子どものあそびごとと思われがちなこの儀式であるが、本来は大変に深く重い意味を持っている。
 江戸時代、遊廓で働く遊女が愛しい男にけして裏切らないと誓いを立てる際に自らの小指を切り取り贈ったことから「指切り」は生まれたとされている。

 福沢六話「真夜中の魅惑の恋愛占い」に登場。
 上記を踏まえると平井香苗は色々と順序を間違えているのがわかる。
 赤い糸になぞらえる形で薬指をほじくっていたが……。

 実は針千本の文言は後世の後付けであり、罰則は他に用意されていた。
 平井さんが古式ゆかしき儀式を知っていればどうにかなっていたかもしれないが、その場合はHP1000以下の近藤先生が更に悲惨な目にあっていた可能性が存在する。

 「げんまん」とは「拳万」。
 すなわち拳骨一万遍の意味である。

 魚の方のはりせんぼんは直接登場したことはないが、フレーズだけ細田五話「動物霊の棲む体育館脇のトイレ」にて登場する。
 「無名の学生」が、魚の体中に虫ピンを刺して魚をいじめるシーンにて、「お前は、はりせんぼんだよ」という台詞を残す。
 ちなみに魚の方のはりせんぼんは千本どころか300~400本しか針がないらしい。

 『AMC1』「成りすまし」ルートに登場。
 保身のための詐話がバレた恵美ちゃんが辿る末路のひとつ。



パライソハレルヤスンバラリア

  • 登場作品:学恋2
  • 種族:楽曲
  • 関連人物:風間望
  • 関連用語:スンバラリア星人,洗脳


パラレル・ワールド

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,AMC1,レンタル,特,学恋V,流神A,男怖,極,ナポin


バレンタインデー

  • 登場作品:学恋V
  • 種族:イベント
  • 関連人物:
  • 関連用語:黒魔術研究会
 二月十四日。古代ローマにおいて結婚が禁じられていた男女を取り持ったキリスト教の聖人「聖ウァレンティヌス」に由来する恋人たちの行事。
 本場である西欧においてもプレゼントを贈るという意味では日本と共通するが、なぜか本邦では女性から男性にチョコレートを贈る日として定着している。イギリスの製菓会社の陰謀だという説が強いが、発祥は不明。

 そして年頃の女学生たちにとっては本命のチョコにかこつけて愛の告白をする日でもあるのだ。 


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パワーストーン

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,学恋V,鳴七
  • 種族:アイテム
  • 関連人物:鈴木由香里《》,大川百合子,ピンクさん
  • 関連用語:ルーベライズ,ラピスラズリ,ルビー,スンバライト
 特別な力を持った石や宝石。石ごとに持っている力や得意分野が異なり、身につけているだけで幸運を招くとされる。
 日本では80~90年代に流行したが、現在では下火。しかし世界的には古くから石の力の区分けや信仰が存在する。
 シリーズ中では「ルーベライズ」に主に取り上げられているが……。


 (執筆者募集中) 


スンバライト

 由香里六話「結婚にまつわるできごと」に登場。
 スンバライトとは現代になっては某国の密林奥地に名残を残す幻の魔法文明「スンバラリアン文明」に由来する宝石である。響きは似ているが、某宇宙人との関連は不明。

 原産地が文明の史跡の近辺とのことだから、通常の宝石のように原石から研磨して加工すると言うより、完成品が出土すると言うのが近いのだろう。
 市場に出回る機会も少ない非常に貴重な宝石で、つけた人間の感情に連動して、刻一刻と色合いが変化すると言う独特の性質を持っている。楽しい時のイエロー、不安のパープル、恋心のピンク、失意のブルー、怒りのレッドといった具合に。
 あまりに怒りの感情が高ぶった場合は割れてしまったが、それはなぜだろう。

 宝石としての特性は以上だが、特に本物と呼ばれるスンバライトには魔人が封じられていると言われ独特の紋様が見られる。魔法陣のような六角形の星型‐スター効果‐。
 魔人とは千一夜物語などに登場するランプの精(ジン)の同様の存在のようで、本当に願いを叶えてくれるらしい。原典では女性型の精はジニーと呼ばれているのだが、後述の理由によりおそらく女性型は存在しないのだろう。 

 由香里はこの宝石を結婚指輪として贈られたが、相手のヘマによって逃がしてしまう。
 ちなみに新たに魔人を創造する方法も存在するが、そのためには六つの魂が必要であるらしい。よって由香里は「六人? なら丁度良いや」という風に展開次第では親戚一同を思いつき同然で犠牲にしてしまうことも。当然、全ては闇の中である。
 スター効果は魔人を封じ込めるための役目も持っているらしく、魔人の誕生と封印はセットになっているのかも知れない。ちなみに誕生する魔人はどうあがこうと、みんなが良く知っている「風間さん」になる模様である。

 哲夫おじさんをはじめとした冒険家御用達のペンライトがこの宝石と同名らしいが、関連は不明となっている。
 その光量は超強力で葉子ちゃんの目をしばらく眩ませるほどである。

ラピスラズリ

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,鳴七
  • 種族:アイテム(パワーストーン)
  • 関連人物:鈴木由香里《噂》,大川百合子,マザー・アンジュ
 ラピスラズリとは瑠璃、青金石等とも呼ばれ、現代では十二月の誕生石とされているパワーストーン。バビロニア等で古来より珍重されており、顔料としても代替が出来るまでは非常に高価な存在だった。
 例としては、オランダを代表する画家フェルメールがラピスラズリを砕いて作った顔料「ウルトラマリン」をふんだんに使ったことが知られる。
 ラピスラズリの語源はラピスがラテン語の「石」、ラズリがペルシア語等の言語で「青」を意味する。つまり直訳すると「青い石」とまんまである。

 『学怖(S)』岩下六話「幸せの石・ルーベライズ」に登場。
 以上のように、数多くの創作でその色彩を讃えられる瑠璃なのだがこの話では本命の「ルーベライズ」の話をする前の前振りとして扱われている。

 『晦』由香里四話「オカルトアイテム」に登場。
 由香里姉さんがバイト先として勤めていた占い師「マザー・アンジュ」の店のパワーストーンコーナーには魔よけ兼幸運招来のオブジェとしてダチョウの卵ほどに大きな青い石(推定:ラピスラズリ)が据え付けられていた。
 この石は占いショップに漂う邪気を実際に祓ってくれていたようだが、性質としては吸い取って溜め込むものだったため、限界に達した時に黒く変質した上で黒煙を吹き出しながら割れてしまう。以後マザーの店はあまり流行らず、空気も悪いままなのだとか。

 [なお、この青い石の正体や市場的価値は不明である。
 その後、マザーが似た石を探してくることがなかったことから推察すると、めったにない貴重な石だったのかもしれない。
 仮に宝石としては比較的ありふれている「ラピスラズリ」が正解としても、サイズを考えれば入手は難しいだろうし。

 話は変わるが、魔よけのパワーストーンとしては比較的安価なものにはほか「水晶」が挙げられる。
 これと絡めた余談として、ひび割れた安い水晶に油を浸して透明度を上げ、経年と共に元の状態に戻る物理的現象をスピリチュアル的に解釈することで、顧客に高く売りつけるなどして悪用する手法があるのだとか。]

 もっとも上記の現象を起こせた時点で青い石はまぎれもないホンモノなのだが……。実際にコトが起こってみないとわからない辺り、由香里姉さんも言う通りマザーは占いのプロであってもパワーストーンのプロではなかったということなのだろう。

ルーベライズ

  • 登場作品:学怖,学怖S,鳴七
  • 種族:アイテム(パワーストーン)
  • 関連人物:岩下明美《噂,所有》,大川百合子,岡崎幸枝,藤臣秀人,及川由紀,昆野研哉《所有,犠牲者》
 岩下六話「幸せの石・ルーベライズ」に登場。
 一部好事家の間では、持ち主の願いをなんでも叶えることで知られるパワーストーン。外見は琥珀色をした美しい石で、宝石としての価値も非常に高い。
 一般にはほとんど知られていなかった25年ほど前(1970年代か?)でさえ、家一軒買えるだけの値打ちが付いていた。

 実際その効力は本物なのだから、それも当然かも知れない。
 しかしこの石は使い方を誤ると命を奪う危険な存在でもある。
 古典的ホラーであるジェイコブスの短編小説『猿の手』にあるようにこの石は願いを曲解して実現させる。
 作中では「お金持ちになりたい」「天才になりたい」「売られてしまったオルガンに会いたい」などの願いも当人もしくはそれに近い人の命を奪うことで成就させており、岩下さんの「願いを負の方向においてしか叶えられない悪魔の石」と言う指摘も的を射たものと言える。

 しかし、その特性を理解したうえで邪な願いをした者はその身を損なうことなく願いを叶えており、結局は使い方次第と言えるのかもしれない。
 妙齢の女性の人格を持った精霊らしきモノが宿っていたが持ち主の死を悠然と見送ったという話の他、とある女生徒が死の直前に残した願いが焼きついて残っていたりと本人にはどうすることも出来ない分岐も幾つかはあるのだが。

 また、話の進め方によってはなぜか岩下さんが所有しており、身をもってその効力を教えてくれることも。
 どんな結末を迎えるにしても、教訓話としては痛すぎるのかも知れない。念のため断っておくが、一応、架空の石(のハズ)である。

 『AMC1』「会いたい人」ルートに登場。
 そんなルーベライズだが「送り犬」の主人公「財部美穂」が「仙田秋成」と食事を取ったレストランの名前として登場している。
 正直センスがいいのか悪いのかさっぱりだが、この後彼女が辿った顛末を考えると全く笑えない。これもひとつの予兆なのかも知れない。

 『鳴七』「命の値段」に登場。


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ルビー

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,鳴七
  • 種族:アイテム(パワーストーン)
  • 関連人物:石川小夜子,立花ゆかり《所有》,小倉,佐伯力図《呪い》,ピンクさん
 紅い輝きが特徴的な宝石。リンゴじゃない方の紅玉。
 酸化アルミニウムが主成分でクロムが不純物として混ざる。鉄やチタンの含有率が高くなるとサファイアとなるなど、成分的に近縁は多い。古く西洋では、赤い宝石の総称としてこの「ルビー」の名称が用いられていたという。

 最高級の輝きを持ったものは「ピジョン・ブラッド」、つまり鳩の血に似ると比喩される。
 この喩えは単純な赤で言えば「ガーネット」に劣るこの宝石が人を引き寄せる力においてより勝っていることの示唆とも取れる。

 とにかく、これら血液との連想からホラージャンルの中ではやや重宝される輝石である。

 福沢四話「旧校舎の十三階段」に登場。
 「石川小夜子」と「小倉」くんとの愛の行方にはこの紅い宝石が深く関わっていた。
 詳細については当該項目を参照のこと。

 良夫六話「7つの不思議な話」に登場。
 怪しい老婆「ピンクさん」がくれる宝石のひとつである。
 もっともくれるとは言ってもルビーを溶かして作ったという特別製のお茶を飲ませてもらい、全身の血をルビーに変えられるという酷いものである。

 これを言葉通り血液から精製したと仮説を立てるとして。
 人体に含まれる微量元素の中にアルミニウムもクロム(約2㎎程度)も含まれていないことはないのだが、どう甘めに試算してみても生成できるのは3ct(カラット)程度である。いくら加齢によって体内のクロム量が減少していくと言っても、魔術的なものが関わっていないと絶対に説明がつかない。

 この場合、片山の体重を1980年の小学生高学年の平均体重から採って40㎏と仮定すると、血液量は約3.2kg。1ctが0.2gなので、全部が全部宝石に変わるとしなくてもまさに一攫千金だろう。

 『鳴七』「十三階段」に登場。


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情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。
もし興味を召されたなら下のコメント欄に書き込みなどされると嬉しいです。

  • 「パグ」、「狭間の部屋 探索記録」を削除しました。項目として復帰が望まれる場合はこの記事が存在しなければいけない特筆性や必然性についての異論か、内容の記述をお願いします。 -- 名無しさん (2022-01-19 16:18:46)
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最終更新:2024年04月01日 11:43