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七つの大罪(ななつのたいざい)

 キリスト教において人を悪に導くとされる七つの要素。七つの罪源とも。

 「暴食」、「色欲」、「強欲」、「憤怒」、「怠惰」、「傲慢」、「嫉妬」の七つからなり、それぞれが象徴する動物と悪魔を持つ。
 「七」と言う聖数の使い勝手のよさが作家に好まれたのか近代創作物においてそこそこの出現頻度と知名度を持つ。[中二病患者御用達とか言わない。]
 「七罪」と来れば対応するものとして「七徳」なる概念も提唱されているようだが、イマイチ候補が多く詰め切れていないようだ。善、甲斐なし

 それはこの七つの大罪が「悪」と言い切れないことも響いているのだろう。
 人間原理を欲望から捉えるとして過度に肯定していくとして、この大罪に到達すると考えればわかる気もする。

 『特別編』『鳴七』岩下七話「地下格闘クラブ」「地下格闘技倶楽部」に登場。
 鳴神学園の地下では各界の要人を歓待するため催し事としての殺し合いが秘密裏に繰り広げられていた。
 今回、闘技場の上に供されたのは「七不思議の集会」に参加した七名である。

 そして、メインイベントである「岩下明美VS坂上修一」を前にして観劇者たちへの案内人を務める日野貞夫は、殺し合いの参加者でもある六名の語り部たちのことを大罪になぞらえたマイクパフォーマンスを行う。
 「七つの大罪」を持ち出したことは全能感に酔いしれ、幼稚性と残虐性がよく現れた日野らしい趣味ともいえるだろう。

 なぞらえた理由については本編を参照いただくとして。
 「新堂誠」:憤怒
 「風間望」:色欲
 「福沢玲子」:強欲
 「荒井昭二」:怠惰
 「細田友晴」:暴食
 「岩下明美」:嫉妬
 以上の内訳となる。

 残された「傲慢」の大罪を誰が負うのかは、プレイヤー自身の目で確かめていただきたい。


七人目(ななにんめ)

 七不思議の大トリをつとめるべき語り部。
 だがオープニングを見れば分かる通り、部室には初め六人しか集まっていない。このまだ見ぬ七人目に対する不安と期待が、七不思議の集会と言う場を貫く醍醐味である。
 七人目は六人までの話が終わってから部室に登場するパターンが多いが、上記の通り様々な人物が「七人目」として登場するため、誰か特定の人物を指し示せる言葉では無くなっている。

 また、花形にしてジョーカーたる「七人目」だが、誰が「七人目」と呼ばれるべきか、その定義は意外と難しい。
 それは、七話目が、それまではあくまで語り部から噂話を聞く形でスタートしていた一~六話と違い、閉鎖空間で語られる「噂」ではなくその外部からやって来る「現実」の脅威である点が大きい。
 これが何を意味するかと言うと、つまり七話目は往々にして「語り部」が存在しない、若しくは語り部がおまけに過ぎない事態が発生するのである。
 そこで「七人目」という概念には、「七人目の語り部」としての意味の他にも「七話目の怪異をもたらす者」(例:仮面の少女)、「本来なら七人目の語り部になるはずだった人物」(例:清瀬尚道、福沢七話の誰か)など様々な広義の解釈の可能性が出て来る。
 特に、何の話も語らず脇役どころかモブキャラに近い(しかも厳密に言えば「七人目の語り部になるはずだった」のではなく、「六人の語り部の一人になるはずだった」男である)清瀬尚道が堂々と「七人目」に連なり続けている例は、「七人目」という概念の多様性を表す好例であると言えよう。


 他方、この条件に合致していても「七人目」とは見なされない者たちもいる。荒井七話の荒井昭二、隠しシナリオ「スンバラリア星人」の風間望、同じく隠しシナリオ「早苗は僕の婚約者」の神田拓郎などである。
 荒井昭二風間望は言うまでもなく「六人の語り部」の一人であり、七話目のシナリオも彼等が既に一度語り終えた話の延長線上、若しくは後日談的色合いが濃い。ゲームに於ける彼らの基本的立ち位置、そして七話目のシナリオの位置づけ共に「七人目」という印象からは程遠くなる。

 神田拓郎の場合は、話の中心があくまで元木早苗であり、彼女が既に「七人目の語り部」に就いている関係上、どんなに存在感を放って語り部たちの人間関係の中心になろうとも、展開ギミックとしての怪異以上にはなれない。語り部は重複しない、という事だろうか。
 これらの七話目に於ける彼らは、いずれもそれぞれのシナリオの中核を為し、その話だけに留まらない強烈な存在感と人気を発揮しながらも「七人目」とされる事はないのである。

 隠しシナリオ2(『S』のみ)では、田口真由美が二年前の新聞部へとタイムスリップし、そこで七人目として怪談に混ざるという展開がある。

 七“人”目と呼ぶのも変であるものの、『晦』の良夫七話目には前田家を襲う妖怪が登場した。

 極端な話、現状では「七人目」たり得る前提条件とは精々「七話目に登場する」ぐらいしか存在しない。
 その多面的かつ柔軟な解釈の中で、理由は何であれ多くのファンが「七人目」にふさわしいと認めた者が「七人目」となる、と言える。



七不思議の集会(ななふしぎのしゅうかい)

  • 登場作品:学怖,学怖S,2008,VNV,AMC1,AMC2,特,追加,最終,小学怖,極,ドラマCD,鳴七,稲in


生首(なまくび)

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,特
  • 種族:
  • 関連人物:細田友晴《友人》,神田拓郎,松尾《犠牲者》,風間
  • 関連用語:マネキン《?》,トイレ,トイレツアー,オバケ販売機《出没》,生霊
 文字通り人間の頭部。
 特に胴から切り落とされたばかりの(ような)鮮度の高いものを指す。
 「猟奇事件」や「凄惨な事故」などと関連付けられて語られる機会が多く、そこと絡める形で怪談のタネにされることもある。

 そのため転がっているのが一個ならその出自が語られる確率は高く、条件さえ揃えば生首の持ち主が誰であったのかが判明するケースも存在する。形が球状であることから球技にまつわる「学校の怪談」では蹴飛ばされたりしていることが多いようだ。

 人間は個人の識別の多くを顔に頼っている。
 それをなくした死者は自分(パーソナリティー)を失ったに等しく、なくした一部を求めてさまようことになる。
 すなわち首無しの幽霊の誕生である。
 「生首」と「首から下」がそれぞれ独立した怪異として成立することは、この種の怪談の定番であるのかもしれない。

 もちろんそれ以外の身体のパーツ(「手」や「脚」など)が個別に動き回る事例もあり、それら類似する幽霊が登場する「噂」や「都市伝説」は大量に存在する。

 変わったものとしてそれらの変形として描かれる死霊の集合体が挙げられるか。
 十三階段


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 『学怖(S)』細田四話、隠しシナリオに登場。


 細田四話「新校舎のトイレツアー」。
 細田さんに連れられ怪奇現象を求めにやってきた「トイレツアー」のさなかで生首と出くわす結末が存在する。
 しかもこれらの生首は出くわした時点でほぼ死が確定する危険極まりないものであり、しかも来歴もまったく語られない正体不明の存在である。演出も相まってその両方がトラウマ級であるため、裏を取りにあなたがトイレに運ぶ際には是非とも注意されたし。

 そんなわけで細田さんの問いかけに感じないと答え続けた「主人公(男)」が、ラストとばかりにやってきた新校舎最後の(三階南側)トイレでも「感じない」と答えると前兆たる怪奇現象を数打ったのち真打とばかりに腐りかけた首が水中から姿をみせる。
 しかも気絶した主人公がこの生首について細田さんに教えると、なんと彼自身が先ほどの腐りかけた首を「お友達」と呼んで便器から披露してくれる。

 どうやら細田さんはこの怪異と友好関係を結んでいるようで主人公もお仲間に加えようとしていたようだが、生首が主人公の首筋に噛みついて食い殺しても「しょうがないなぁ……」くらいの反応で見送っているのだから恐れ入る。
 一度安心させてから一気に牙をむいてくることもあり一連の流れはプレイヤーに細田友晴という男が抱える深淵性と、この世のモノならぬ者との親和性を教えてくれる名エピソードといえるだろう。プレイヤーとしては確実に一回目は引っかかるとしても、集会を進めるうえでは気になっても触れずに細田友晴の深淵を引き出さないようにふるまうことが正解となってくる。

 ちなみにこの生首『学怖』では「小野和弘」と兼用の、複眼らしきものが顔の半分を占める青緑色の男の頭部というものである。外見の不気味さもあいまって使いまわされても違和感はあまり感じられない。
 ちなみにこのグラフィックを指して、慣れたプレイヤーからはブラジャーを巻き付けた変態だなんてネタにされることがあるが、初見でそんなことを思った人はまずいないだろうし、ネタを知っていても怖いものは怖いのである。

 ちなみに『学怖S』では原型を留めた青白い肌の男という、ここ独自のものに置き換えられている。
 が、特筆すべき点としてこの男の首、太っている。演出もあってやはり怖いのだが、ここで和んだ方もいるといいな。

 『学怖S』追加分岐。
 新校舎一階南側のトイレに新たなる個体が出没する。
 このトイレに嫌な感じを覚えてどういうわけだか、視界の隅を往復する謎の影を認識した主人公だったが……。
 ちょうどこの場に目は二対あるということで主人公は細田さんと息を合わせ両方の隅を別々に同時に見るという手に打って出た。

 するとそこに転がっていたのは「若い女の生首」だったというものである。
 この首は生前何者かに殴打でもされたのか、顔の半分が陥没しているうえに右目が飛び出しているという痛々しくもショッキングなものであり、助けを求め痛みを訴える声を出している。

 よって、あまりに恐ろしいものを目にした主人公と細田さんはその場に棒立ちになってしまう。
 しかも話はそこで終わらず、二段構えの仕掛けとばかりにトイレの天井に無数の男女の生首が連なって出現する。
 生首たちが多様な声を出しながら、足元に落下して埋め尽くす悪夢的な光景を目にした主人公は心臓麻痺で息絶えるのだった。

 なお、細田さんはこのトイレにまつわるなんらかの噂を聞いていたようだが、そこは語られず仕舞いとなった。
 生首たちの正体はさておき『学怖S』独自の「若い女の生首」の画像はSFC版『学怖』に収録された数々の恐怖画像にも負けずとも劣らないものと言って過言でない。単発の恐怖画像に限れば『学怖S』が『学怖』に比べて恐怖が低減されたとは言い切れないのだ。

 また、トイレツアーの序盤に不意打ち気味に配置され、ここで「感じる」と言ってしまったら最期、死を回避できないというシナリオの構造も見逃せない。ゆえにこちらの生首もまたファンの間では、目立たずとも密やかに語り継がれているのだった。

 隠しシナリオ「早苗は僕の婚約者」。
 この場に集まった六名の人間関係の中心に位置する男「神田拓郎」は線路に首を横たえたままの非業(?)の死を遂げた。
 真相はどうであれ、神田拓郎が無念を抱えていることは変わりなく、死に際して頭部が粉砕されたこともあって新聞部部室に現れた神田の亡霊にも首はないままである。


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 『晦』由香里一話、良夫二話、良夫五話、隠しシナリオに登場。
 骸骨等と並び『晦』で頻出するモチーフのひとつである。平和な現代ではたとえば戦国時代にタイムスリップでもしなければまず出くわさないような代物だが、作中では多種多様なシチュエーションで時には大挙して出現する。
 あまりにも超自然的な場面でばかり出くわすので、安っぽいギミックのように思われがちで、シュールこの上ない存在だろう。

 変わったところでは「風間さん」が超自然的な場面で出現する際にバストアップならぬ生首を切り取ったビジュアルを演出効果として用いることが多い。
 生霊を呼び出した際などはその好例だが、これはあくまで風間さん?を目撃した当人の心象であり、実際に生首で姿を現しているとかではないようである。

 由香里一話「夜のデパートの恐怖」。
 ただ、出自が語られることがなくともショッキングな情景の演出では一瞬にして大きな効果を発揮することは確かである。松尾さんの末路はこの典型と言える。 

 果ては空中で大量に浮遊していたりと出血大サービスである。


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 良夫二話「林間学校でのできごと」。
 ゴロゴロ木に成っていたり、


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 良夫五話「オバケ販売機」。
 自販機が沢山吐き出したり、


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 隠しシナリオ「隠された犠牲の真実


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 隠しシナリオ「園部茜の秘密」。


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干首(ほしくび)

  • 登場作品:晦,鳴七
  • 種族:アイテム
  • 関連人物:ヒナキちゃん,田崎,秋山,酒井聖美
  • 関連用語:ンバンバ族
 生首の変形。
 見た目は生首の原形を保ったまま、通常手のひらサイズにまで縮小されたもの。頭蓋骨を取り除いて乾燥させるなど、諸々の工程を経て腐敗を防いで形を保存する。
 たくさん集めると歌い出したり、と言うことは普通ない。

 首狩り族が戦利品を加工して作成することが多いが、外部の目に触れたが運の尽き。
 後に輸出用に原材料を確保するため、戦争まで発生したと言うおぞましい歴史が残されることに。

 ……、外国から死体をかっさらって来て嬉々として博物館に展示している辺り、欧米人は頭がどうかしている。
 そんな旨を江戸時代の武士が記した書簡が遺されていたりするのだが、珍奇なものを求めるあまり容易くモラルを踏み外すことは人間のサガと言うことも出来る。

 『晦』和子二話、哲夫六話に登場。
 二例の干首が存在する。
 もし嬉々としてこの干首を目撃したのなら、我々は見世物小屋的好奇に囚われてしまったのかもしれない。

 和子二話「謎の少女・ヒナキちゃん」。
 「田崎」と「秋山」が辿る末路のひとつ。
 「ヒナキちゃん」の予言を辛くも逃れた二人だったが、仲の良かったはずなのにその後交流を絶って性格もまるで別人のようだと周囲の人々は言う。

 実際別人だった。
 二人の体には別人の魂が入れられており、彼ら本来の魂はヒナキちゃんに抜き取られ干首のような醜い姿になって彼女の遊び道具にされてしまったのである。

 哲夫六話「ンバンバ族の戦慄」。
 こちらでは未開の原住民「ンバンバ族」の習俗のひとつとして、本来の意味合いとしての干首の存在が語られている。

 『鳴七』「血を吸う人形」に登場。
 「酒井聖美」さんが所有している呪いの人形のバリエーションのひとつに「干し首人形」なるものが存在する。


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鳴神学園(なるがみがくえん)

⇒「鳴神学園

鳴神大学付属病院(なるがみだいがくふぞくびょういん)

  • 登場作品:小学怖,新生,鳴七,稲in
  • 種族:スポット
  • 関連人物:藤村正美,高柳稔,宇部壬太
  • 関連用語:鳴神学園
 初等部から大学院まで、エスカレート式の教育機関を備える(パターンの)超巨大学園「鳴神学園」の関連施設のひとつ。
 一般に独立することも多い「歯科」を含め、それこそあらゆる診療科を網羅しているのではないかとまで言われている総合病院である。
 シリーズ中では「六年六組」の児童のひとり「宇部壬太」くんの入院先として登場する。

 『新生』「危険な転校生」に登場。


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 『鳴七』「カエルですか?ネズミですか?」ほかに登場。


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 「死を招くベッド」。


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鳴神学園私設博物館(なるがみがくえんしせつはくぶつかん)

  • 登場作品:新生
  • 種族:スポット
  • 関連人物:宇部壬太
  • 関連用語:閲覧禁止室
 『新生』「危険な転校生」に登場。


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閲覧禁止室(えつらんきんししつ)
  • 登場作品:新生,秘密
  • 種族:スポット
  • 関連人物:宇部壬太
  • 関連用語:トーリトーネの仮面《所在》,開かずの間
 『新生』「危険な転校生」に登場。
 上記「鳴神学園私設博物館」の中でも特に扱いに留意を必要とする危険な所蔵品を保管している倉庫。
 通常は封鎖されており、通常の物理鍵をはじめパスワードロックなどの複数のセキュリティによって守られている。
 そのうち鍵は同博物館の館長である「宇部壬太」の父が安全と見込んで息子の手元に預けられていた。


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鳴神新聞(-しんぶん)

⇒「鳴神新聞



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最終更新:2024年03月28日 08:31