索引


トイレ

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,四八,VNV,AMC1,AMC2,学恋,学恋2,特,追加,最終,鳴七,稲in
  • 関連人物:細田友晴《噂,魅了》
  • 関連用語:赤い紙青い紙,ゴキブリ,顔型の染み,我慢クラブ,こっくりさん,《出没》
 トイレとは排泄のための場所であり、建物には必ずと言っていいほど存在する。無論学校も例外ではない。
 用を足すためには無論下半身を露出せねばならず、独特の不安感と排泄による開放感が味わえる空間と言える。

 ただし「学校のトイレ」となると少々事情が違ってくる。まず教室が大抵南向きで大きめの窓がある設計なのに対し、トイレの場合は必然的に北側で日の当たらない場所、床もコンクリート造りに掃除がしやすいタイル張りであり、水気を帯びて薄暗い空間は何もなくても何となく気味が悪い。しかも男子に置いては「学校のトイレでウンコをする」というのはわかりやすいイジメのターゲットになりやすく、忌避されがちである。
 [近年の私立学校などでは照明を増やしたり、暖房を設置したり、男子においても小便器を排除して全室個室にしたり等の配慮がなされている場合もある。]

 また、日常生活において気軽に訪れられ、かつ合法的に一人になれる空間である点も見逃せない。
 友達との会話中であっても授業中であっても、(限度はあるにせよ)「ごめん、ちょっと」と唐突に席を外して許される行き先は、トイレ以外では保健室ぐらいしかなく、トイレのハードルは保健室よりもずっと低い。
 社会人であっても、ちょっと一人になりたい時や雑談を打ち切りたい時に催した振りをしてトイレに行く人間は少なくない。「便所飯」という言葉もあるが、ぼっち達が何でわざわざ最も食事に適さない場所でご飯を食べるかと言えば、つまりは学校のどこよりも確実に他人の目が無いと保障される場所だからである。
 この「波風立てず独りになれる空間」としてのトイレを愛好する者は潜在的にかなりの割合で存在すると思われる。

 そんな事情と関係あるのか無いのか、語り部の一人である細田は殊の他この空間を好み、ほとんどの話でトイレに絡んだ話をしてくる。
 さてトイレの怪談と言うと「花子さん」が有名であるし、上記の「手」の他、「トイレに行かない男」「顔に見える染み」「ゴキブリ」などなど意外と話題には事欠かない。細田なりのポリシーとはいえ、一理あると言える。


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トイレツアー

 『学怖(S)』の舞台となるマンモス校および鳴神学園は生徒数が多く、それに応じて校内にもたくさんのトイレが設置されている。
 「トイレツアー」はその名の通り、それらのトイレを巡るツアーである。ツアーとは娯楽のために複数の場所を巡って元の場所に戻ってくることを意味する英単語であり、日本語ではツアー旅行といった形で用いられる。

 「七不思議の集会」中でこれを言い出すのは言うまでもなく「細田友晴」であり、彼のどことなくズレた感性がうかがえる。
 いずれにせよ集会に呼ばれた語り部と聞き手の「主人公」は彼の提案に乗っかる形で、学内のトイレを見て回ることになるのだ。
 ただしなにもこれはふざけているわけでなく、トイレという場所に起因する怪奇現象を実際に現地に足を運ぶことで実体験しようという企画である。細田友晴自身が霊感を持っている(または自称している)からこそ発案されたものともいえるだろう。

 構造上、集会進行役である主人公に提示した細田から主人公が何かを感じるかを問われ、感じなかったか何も起きなかったら次のトイレに行くという形式を取っている。当然ながら何か決定的なことが起きたら調査はそこで打ち止めである。
 大人数で行動すると言っても場所が場所であるので、調査に当たる主人公が密室に取り残されることが多く、思いもよらない恐怖体験を味わうことも多い。

 また、実際にトイレを調べるにあたっては主として細田さんが同行するのだが、事前にほかの語り部の話を聞いていた場合は別の誰かが個室の中まで付き合ってくれるという、条件分岐が仕込まれていたりする。

 変わったところでは、このトイレツアーは細田友晴のほかの持ちネタ(例:「中野」)とリンクする。
 そのため、噂で終わるはずの伝聞をそっくりそのまま主人公が体験することで実際にお墨付きや証拠を与えるなんてこともままある。シリーズでは複数のトイレツアーが登場するが、これらシナリオをまたいでのリンクこそこのツアーの醍醐味と言えるだろう。

 『学怖(S)』細田四話「新校舎のトイレツアー」。
 初登場作品。
 ゲーム内では「トイレ・ツアー」表記。
 シナリオ名にある通りに新校舎限定であり、主人公たちは一階北側トイレにはじまり最後の(三階南側)トイレまでの計六ヶ所を調べる可能性がある。

 その過程で遭遇する可能性のある怪異としてはみんな大好き「中野」を筆頭に、新校舎の屋上から首吊り自殺をしたといういわれのある女生徒の霊、前述した変則分岐では福沢さんとカメムシ、新堂さんと「ゴキブリ」が挙げられる。

 そして最後まで粘ると、主人公はとびっきりの怪奇現象に襲われることになる。
 誰もいないのに個室からドアを叩く音、確認するやトイレ全体から激しい音と揺動が走り、それがやんだかと思いきや洗面台にたまった水の中からこちらへ笑い返す腐乱した「生首」――と、まさに最後にふさわしいフルコースがやってくるのだ。
 遭遇しない可能性もあるが生首との対面前に窓に目をやると逆さまになった白塗りの奇怪な男が顔に唾を吐きかけてくるのだからたまらない。

 また、展開によっては細田さんと両主人公は密着する羽目になることもあり、探索の過程ということもあって地味に神経をすり減らしてくる。その場合の主人公は内心で細田さんのことを明確に嫌いと思うこともあったり「太っていてよくわからない」なる迷言を思い浮かべたりとかなり辛辣である。

 ゆえにこのシナリオがもたらす生理的嫌悪感は出没する怪異のみでなく、細田さんにも起因すると言って過言ではない。
 細田さんは軽く見られがちだが、振り払おうにも振り払えない圧迫感と重量の持ち主である。
 そして甘く見たが最後、ジトっとした悪意と底知れなさをこちらに押し付けてくるなんてことも、珍しくはないことなのだろう。

 『学怖S』追加分岐。
 トラウマと名高き「生首」が出現する結末が追加されたほか、生徒の霊に囲まれて気を失う展開が用意されている。
 ほか、このシナリオは男女共用になっているため主人公が女性の場合は配慮を欠くだろう結末(「便器ナメオ」)がカットされていたり、微妙にシナリオ差分が用意されているのが特徴である。

 なお、展開のバリエーションが増えた分、中野に遭遇するポイントは三ヶ所から一ヶ所に減っており初見で出会える可能性は下がっている。だがしかし、いざ出会えた際には右手を「やぁ」と言わんばかりな形で上げたポーズを取っており、ネタ成分は微妙に上がっているかもしれない。[苦悶の表情と取れた『学怖』版と比べ普段の表情と解釈できるので細田さんは報われている。]

 『特別編』細田七話「パラレルトイレツアー」。
 一階から三階までのトイレ、体育館のトイレ、旧校舎のトイレを調べる可能性がある。
 この場合のトイレツアーだが、シナリオが配置されたのが七話目ということもあり、直前の六話目で細田友晴が語ったトイレの怪談を実地に行って検証しようという試みがなされているのが特徴である。

 何も決定的なものが見つけられなかった場合は最後まで顔を出さなかった「七人目」を巡って細田さんが真実を開帳し、ある意味恒例の「無限ループ」にまつわる結末がやってくることになる。
 そのほかの場合は「パラレル・ワールド」を身をもって坂上が体験させられる結末をはじめとして、六話目で題材になった事件がそっくりそのまま坂上に襲いかかってくる結末が数多く待ち受けている。


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 『鳴七』「トイレット・シャーク」ほかに登場。


 「トイレット・シャーク」。
 プレイヤー目線では途中から傾向が読めてくるかもしれないが(なんだったらタイトルを見れば明白だが)、細田さんの語る行方不明者の謎を探るため坂上修一は多種多様なサメと鳴神学園が誇る奇人怪人麗人常人たちが待ち受けるトイレに赴くことになる。
 ただし、細田さんは「ここから一番遠いトイレ」を除いては妙に漠然とした形容が付いたトイレについての選択肢しか提示しない。いざ行ってみた際にはなんとなく納得させられるかもしれないが、いずれにせよその先には大量死が待っている。

 このシナリオの題材が日本人のせいで大量に作られることになってしまったZ級映画の一大ジャンル「サメ映画」なだけあり、軽いノリでポンポン人が死に、選択肢の先にはどれを選ぼうが死ぬか集会続行不可能になる結末が散見されたりする。
 ほか、一応実地検証ということもあって本シナリオは「トイレツアー」系の話に数えられるものの、語り部たちの中には同行に難色を示して部室に留まるものがいたり、調査の前提になった噂に坂上が疑義を呈すると細田さんが部室での語りに切り替えたりと従来から離れたシナリオ構造になっているのも特徴である。

 その一方で話の枠を越え、ほかで目にしたキャラと連携する夢のシナリオとしての性質も強く打ち出されており言うなら『鳴七』というゲームを象徴するシナリオこそが「トイレット・シャーク」ともいえるかもしれない。


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 『稲in』に登場。


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トイレの精(-せい)

  • 登場作品:学恋,学恋V
  • 関連人物:細田友晴《呪い》
  • 関連用語:
 トイレに住む正体不明の存在。
 非常に間の抜けた呼び名ではあるが、持っている力はかなり大きいようである。

 『学恋』倉田編「細田」ルートに登場。
 花子さんを呼び出そうと二人して儀式を行った倉田と細田。
 肝心の花子さんは現れず、失望して帰路についた倉田に突如として話しかけてきたのがこのトイレの精である。
 何でも願いを一つ叶えてくれるそうだが、急にそんな事を言われて思いつくはずもなく。
 ほんの軽い気持ちから倉田さんは細田のアイデンティティを全て奪い去る願いをしてしまうのだった。

 その翌日! 倉田さんが目にしたものは大好きなはずのトイレの話を振っても、汚い話はよしてくれと言って去っていく細田さんの姿だった。ショックを受けるポイントが間違っている気がしないでもないが、作中の内外の大方の人にとって細田さん=トイレであることを再認識させる事例であった。

 『学恋V』細田ルートに登場。
 やはり姿を見せず声のみの出演である。
 ただ、性格が違いすぎるため『学恋』で登場したトイレの精と同一の個体であるかは不明である。

 こちらの場合は出没場所が旧校舎ということもあって、年季(?)の入った精なのかもしれない。
 極度の人間不信に陥っており、


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トイレの花子さん

 トイレの花子さんとは「学校の怪談」では定番と言っていい話の一つであり、有名人(?)。
 「学校の怪談」系のメディアでは主人公やマスコット枠などの欠かせないポジションにいるキャラクターでもある。

 内容は夜の学校のトイレに入り、「花子さん、遊びましょ」というかけ声と共に個室のドアをノックすると、誰もいない個室から返事が返ってくる…というものである。
 日時や時間、個室の位置やノックの回数などが(三並びで)細かく決められている場合があり、ある意味で悪魔の召喚にも通ずるところがある。

 姿を現すかどうかは事例によりありけりだが、格好はおかっぱ頭に赤いスカートの小学生が主流で、呼び出すと食べられたり殺されたりと不幸になることが多い模様。全国に流布されたメジャーな噂のため、微妙な差異、バリエーションも数多い。
 時にはやみ子さんや太郎君と言った亜種が設定されているもある。

 シリーズにおいては「仮面の少女」と同一人物であるように見えるが、彼女本人は自分自身がそうであるか仄めかすだけのため、噂に伝わる存在と同じ存在とは言い切れない。
 呼び出されると危害を加えてくる点は同様と言えるが、この作品における数多くの実例のごとく、儀式の内容を除いては外見・性格・出自全てがオリジナルである。

 『学恋』倉田編において、細田と一緒に花子さんを呼び出そうとするシーンが存在するが、これは明らかに「仮面の少女」とは別の個体であり、謎は深まるばかりである。


 『追加版』「開かずの教室」に登場。
 一般に想起される通りの姿をした花子さんが登場する。
 彼女はいくつもの学校を渡り歩いては赴任地の学校の怪談を恐怖の満ちたものに改革している敏腕請負人らしく、霊(?)の世界も大変であることを教えてくれるなんともピントのズレた存在である。

 しかし、当校「鳴神学園」で本来「学校の七不思議」として配置されたはずの怪異たちは在野の凶悪な連中に圧されて一般生徒の噂には全く上らない体たらく、花子先生が現状を打破しようと辣腕を振るう光景をどこかの一般生徒は目撃することになる。

トーマ君

  • 登場作品:特,鳴七
  • 種族:怪異
  • 関連人物:細田友晴《友人》,佐伯邦彦
  • 関連用語:トイレ《出没》
 『特別編』『鳴七』細田シナリオ「トイレの友情」「トイレの友情(鳴七)」に登場。
 深夜の「三階外れの男子トイレ」に出没する正体不明の怪異。
 性質は分岐展開によって異なるものの、共通して人型に凝った闇の中で輝く一対の赤い目というグラフィックが用いられている。

 なお「ト―マ君」は霊的世界の交流の一環でその“彼”と友誼を結ぶことが出来た場合の細田さんが「トイレの魔物」からもじって付けた名前である。
 よって全分岐展開でこの名称を用いることは不適切なのだが、便宜上この項ではそれを使用する。

 生贄と引き換えに願いをひとつ叶えてくれるというこの手の怪談にはよくありそうな性質を持つ場合は「裏切りのトイレ」という名称が発生するくらいには噂として成立していたようである。
 ただし、その展開に従うと生贄に第三者の細田さんを用いようとした「佐伯邦彦」くんは当てが外れ、自分が生贄にされてしまう。その死にざまは友情を姦計によって穢した男にふさわしい、とてもグロいものとして描かれることもあったりする。

 または、恐怖を煽り続け夜明けまで耐えきれれば勝ち――と思えるような、友情を試すアクションを起こすこともあるが、これも佐伯くんの話を聞いた細田さんがそうではないかと推測しただけなので、実際にどんな存在であるかは不明のままである。
 「友情」に関しても含みと解釈の幅があると細田さんはみなすなど、不明瞭な点は数多い。

 結局はトイレの個室から出る出ないの話のようでもあり、すべての展開を通しで見たとしても、こちらの怪異は気まぐれとしか言いようがない行動ばかりとっている気がしないでもない。
 一応対価に応じた願いは叶えてくれたり、特に咎を負うようなことをしていないのか、それとも贄に満足したかで細田さんを見逃したり、その上で彼の願いにこたえて友人になってくれたり……。
 一見するとルールに囚われている風で、あちらの行動の幅も案外広いのがこの「トーマ君」なる存在を定義することを難しくしている。話の中でそれしかわからなかったからと言えばそれまでだが。

 なんにせよ細田さんは友人を欲しがるあまり、明白に邪悪な霊的存在と付き合う機会に遭うことも多いようだ。このトーマ君にせよ多くの前例と後続に恵まれた、その歴史の一部といえるだろう。


同人誌(どうじんし)

  • 登場作品:VNV,AMC1,学恋,学恋2,学恋V
  • 種族:アイテム
  • 関連人物:倉田恵美《嗜好》
  • 関連用語:BL,百合
 同人誌とは商業媒体に乗らず、自費出版された書籍のこと。
 一言に同人誌と言っても国語の教科に乗るような文人が回し読みするためにまとめた「純文学」や、まず一般に出回らないようなマニアックな研究だったりすることも。
 絶対数で言えば過半を占めることは確かだが、必ずしも漫画やアニメの二次創作や、18歳未満が購入できないような際どい内容とは言えないようである。

 世界のサブカル文化の発信地「日本国」ではコミックマーケット(略称:コミケ)と言う同人誌即売会が有名。
 ちなみに1995年当時の開催地は「晴海(東京国際見本市会場)」である。
 翌年には現在の「有明(東京ビッグサイト)」に移転したので1995年はちょうど節目と言うことになる。



童貞(どうてい)

  • 登場作品:レンタル,男怖,学恋4
  • 種族:
  • 関連人物:阿部弘幸,守山成樹,朝比奈慎也,日野貞夫
  • 関連用語:娘は二歳
 童貞とは性交渉を経験していない男性のこと。
 対義語は「処女」だが、実は厳密に言えば「少年」同様に男女どちらの性別に適用しても問題はない。
 手持ちの辞書を引いてみるといい。確実とは言えないが。

 戦前は女性と同じく男性の貞節も婚前までは守られるのが美徳とする考えがあったが、敗戦を皮切りとした時代の流れか、その文化は次第に薄れていった。
 そして、現代では「三十歳まで童貞を保てば[ティルトウェイトやらイオナズンやらメギドラオンやらが使える]魔法使いになれる」と言う都市伝説(ネタ)が誕生するなど、彼らの自虐は留まるところを知らない。 

 とまれ戦前戦後問わず、オープンな場であーだこーだぎゃーぎゃー騒ぐような話題ではないハズである。 
 [女性陣(特に岩下さん)とかの前で話そうものなら白い目で見られ、カッターの錆となり、ボウガンで射られる……かもしれない。]

 それに加え、必然的に深い人間関係が刻まれる問題である。
 結構シモの方に入るため、デリケートな話題である。よほど気心知れ渡った男性間でなければ口に出すのもはばかられる。

 それと当たり前といってしまえばそれまでだが、『学怖』や晦の登場人物で性経験の有無が公式に語られたことはない。
 当然子持ちの人間などは非童貞だが、その辺は各人の常識で語られるべき話題だろう。
 また高校生以下の就学児童・生徒の性経験の有無をその都度考察していてはきりがないため、この項目ではシナリオ中で「童貞」が注目されたタイミングに限り記述するものとする。

 『レンタル家族』「青年リグレッツ」に登場。
 いかにも経験豊富そうに後輩たちに対して振る舞うフリーターの青年「阿部弘幸」は実は童貞である。彼が見栄と実像の間で悩み苦しんでいることのひとつのあらわれと言えるだろう。
 その後、彼が童貞をいかなる形で捨てたかについては不明だが、もしふたりで幸せになれたのなら部外者が突っつきまわすは野暮というものである。

 『男怖』に登場。
 男所帯で色々と遠慮のないということもあって、このワードが劇中では大きくピックアップされている。
 なんというか、主人公の「守山成樹」がこの話題でうるさい。ボイス付きなのでさらに。
 と言うか、守山にとっての主たる目的は童貞喪失(もしくは彼女を作りたいこと)であって「狭間の部屋」探索はもののついで、手伝ってくれた親友がその都市伝説に乗り気なので仕方なしに付き合っただけである。

 が、本題(?)に戻ってこの欲望に忠実に動くと大抵悲惨な目に遭う。
 作中に登場する物好き女の子たちがヤバすぎるためである。
 と言うか、最初に見ることになるENDからして親友逆レイプされるシーンが挿入されている辺り、嫌な予感しきりである。

 童貞であったがために生還できたと言う哀しい展開も用意されていたりする。

 童貞にこだわりすぎるとこうなりますよ~と言う飯島氏の嫌なメッセージなのかどうかは定かではないが、氏は妻子持ちで当然非童貞である。
 娘は二歳? しらん。

 『学恋4』。
 まさかの再登場。
 このボイスドラマは朝比奈&日野の新聞部ツートップが童貞を捨てるためによからぬことを企画したのがそもそものあらすじである。

 他作品はともかくとして、この作品中で赤裸々に告白している男子連中が童貞であるということはもはや疑いのない事実であろう。


通り悪魔(とおりあくま)

  • 登場作品:晦
  • 種族:妖怪(現象)
  • 関連人物:ミチル《犠牲者》
  • 関連用語:
 良夫六話「7つの不思議な話」に登場。
 一説に突然の狂気に襲われ、人を害すのはこの妖が憑くためとされる。
 よく魔が差したなどと言うが、「通り魔」と言う名称がこの妖怪から来ているというのは冗談のようだが本当の話である。
 この妖怪自体、江戸時代の文献に出展を持っており割と由緒正しい。

 が、いくら本で読んだとはいえこんなマイナーな妖怪を小学生の良夫が知っていたと言うのは少々納得行かない気もする。
 [まぁ、一反木綿なども鹿児島の一部地域に伝わる比較的マイナーな妖怪だったものを水木翁が世に広めたと言うこともあるのだし、『晦』から一躍メジャーへ上り詰めたりは……ないか。]

 余談はさておいて一家全滅に追いやられた「ミチル」一家はたまったものではない。
 [それ以前に、妖怪うんぬんは良夫の勝手な推測で、母親の乱心は別の理由と考える線もある。うーん。]


トーリトーネの仮面(-かめん)

  • 登場作品:新生
  • 種族:アイテム
  • 関連人物:松岡伊吹《犠牲者》
  • 関連用語:閲覧禁止室《所在》
 『新生』「危険な転校生」に登場。
 外見上は装飾や彩色などは施されていない、簡素な真っ白な石製の目元のみを隠すアイマスク状の仮面。グラフィック上では仮面舞踏会などでおなじみのドミノマスクが表示されている。

 ちなみに「ト(ー)リトーネ(Toritone)」とは有名な海神「トリトン」のイタリア語読み。
 『ローマの休日』で有名な「真実の口」のモデルは海神オケアノスまたはトリトーネとされる(劇中ではトリトーネ説が採られた)。
 そこに手を入れたとある彫刻家が啓示を受けたことから「サンタ・マリア・イン・コスメディン聖堂」の外壁を削り出して作成したことがその来歴であるという。 

 奇品珍品、呪いのアイテムが目白押しの「鳴神学園私設博物館」地下の「閲覧禁止室」に所蔵されていることからもわかる通り、これ自体も使い方を誤ると人を殺しかねない危険な道具である。
 が、毒には毒をということで、以前に閲覧禁止室に訪れたことからこれの存在と効力を知っていた「小門宇宙」は「松岡伊吹」との対決に臨むにあたり切り札としてこれを持ち出すことにした。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 その正体は超高性能な嘘発見器。
 一度顔に被せると簡単に外すことはできず、質問に対して嘘を吐いた着用者の顔を締め上げて苦痛を与える。しかも嘘をつけばつくほど苦痛は跳ね上がっていくという徹底ぶりである。

 で、嘘を吐いたらその数だけ本当のことを言えばいいのかと言えばそうでもないようで、真実を述べ続けなければきっと剥がすことはできないという仕様になっている。
 事実、これを捜査に用いたイタリア警察は頑なになって真実から口を閉ざ続けた着用者をショック死に追い込んでしまい、流れ流れて日本の鳴神学園にまで辿り着いたという経緯である。

 「拷問」による「自白」の強要と言えばそれまでだが、神の名の前にしては決して虚偽は許さないという恐るべき神慮を感じさせるアイテムと言い換えることもできるだろう。
 よって、これを被せられた松岡は優等生としての仮面を剥ぎ取られ、自分自身のエゴのために子どもたちを犠牲にし、彼らを復讐の道具としか思っていないという醜悪な本性を晒されることになった。



時を越える手紙(ときをこえるてがみ)

  • 登場作品:探偵局,秘密
  • 種族:都市伝説
  • 関連用語:鳴神学園《出没》,タイムトラベル
 『探偵局』第十話「時を越えて…」に登場。
 鳴神学園の設立当初、実に江戸時代中期から出回っている謎の手紙。
 見た目は折りたたんであるだけの単なる紙ぺらに見えるが、唐突に不特定多数の元に現れ、予言をして去っていく。
 焼却するなどして手紙を損壊しても何の問題もなく次の所有者の下に現れる。

 よって、「時を越える」の意味とは時に自分の死ぬ日がわかると言った未来の予言をすることから来ている。この手紙は過去に由来したものでなく、未来からメッセージを運んでいるとの認識である。手紙をもらったものにとっては、手紙が辿ってきた過去の道程より、自分の未来の方が切実なのだろう。

 予言は一人ひとつ。開ける人によって内容は異なり、富樫会長の言葉によると気分によって内容が左右される。また、本人の内容は当人にしか見えない。
 二〇〇七年度になって数年の沈黙を破り、流通しはじめた。四月も下旬となって、三年B組の川島さんが転校することを当てたのを皮切りとして、人の噂に上るだけでは数日おき、実際はもっと頻繁に流通していた。

 賽臥ヒッポ様の予言もあってこの手紙を探したのだが、いざ人の手から渡されたのは偽物だったりして散々な目に遭う。
 しかし、条件を満たしておけば、後日本物をもらえるので、勇気を持って開こう。すると、賽臥の元には以下の文言が現れた。未来は高潔な意思に従うのか。

 勇気あるものよ。死を恐れず進め。
 呪われし目に弄ばれることなく己が意思を貫けば、そこに道あり

 『秘密』「差出人を探そう」ルートに登場。


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髑髏(どくろ)

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,AMC1
  • 関連人物:相沢信彦,内山浩太
  • 関連用語:旧校舎《出没》,骸骨,顔型の染み
 人間の骨、特に頭蓋骨の部分。シャレコウベとも呼ばれる。
 旧作ではグラフィックに青白い髑髏が使われており、「悪霊」や「悪魔」のモチーフとして多用されていた。他にもトランプの図柄や屋上の雲に浮かぶ髑髏などのパターンもある。


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都市伝説(としでんせつ)

  • 登場作品:,探偵局,AMC2,学恋,学恋2,流神A,男怖,小学怖,新生,極,新生2,レトin,秘密,ナポin
⇒「都市伝説

都市伝説家族(-かぞく)

  • 登場作品:四八,極
  • 種族:人間?
  • 関連人物:相沢信彦
  • 関連用語:都市伝説,UMA
 『四八』の各所に空気を読まず出現する謎の一家。
 内訳は父:小路山彦麻呂(こうじやま ひこまろ)、母:京香(きょうか)、息子:彦喜代(ひこきよ)、娘:胡桃(くるみ)。

 第一印象としてやたらなオーバーリアクションと何かを含んだようなウザったい物言いが特徴で、有り体に言ってしまえばもの凄く胡散臭い。
 両親はまだ普通に見えるが、遠慮の無い言動が地味に疳の虫に触る。
 妻は夫に追従しているようでいて人を小馬鹿にするような素振りを見せ、息子は小生意気なクソガキをそのまま写しとったような感じ、娘に至ってはいつもキャハキャハ笑っているだけ。
 家族ひとりひとりがとてつもなく濃いのに、彼らが集まることによってとてつもない相乗効果でウザさを生む。

 ちなみに彦喜代は写真だと子役であり、福岡県シナリオの「都市伝説家族 旧仲哀トンネル編」の高木宏典は「小学生ぐらいの男子」と語っている一方で、鹿児島県シナリオの「都市伝説家族 イッシー編」の神田堤造は「高校生くらいの息子」と語っている。
 胡桃は「小学生」(滋賀県シナリオの「都市伝説家族 大百足編」の倉崎亮太(10歳)曰く「オレと同い年くらい」)のイメージが崩れることはない。

 どうやら「都市伝説」や各地の伝承を検証するために日本全国を回っているらしいが、信じる信じないは置いても行動は完全に人間離れしている。
 例として鹿児島のUMA「イッシー」捕獲のために長さ数mはあろうかと言うミミズを作り出し、奈良の大百足退治のためにバケツ一杯の唾を貯め込むなど。

 そして、彼らが検証している場にたまたま居合わせてしまった人たちを巻き込むだけ巻き込んだ後、満足して去っていく。なぜだか彼ら一家には一切被害が及ぶことはない。
 通りすがりの隣人が亡霊に攫われようが水底に沈もうが全ていいように解釈してしまう「おめでたい頭」の持ち主というだけで、別に本人達に害意は全くない。それだけに始末に負えない存在と言える。

 一応人間の形をとってはいるが、本当に彼らが人間であるかどうかは定かではない。
 人間かどうか怪しい連中(魔女とか)が入っている住民リストにさえ登録されていない辺り、システムの外にある化生の類と言ってもいいかもしれない。

トモダチのトモダチ

  • 登場作品:晦,探偵局,流神A
  • 種族:概念(都市伝説
  • 関連人物:成田,荒瀬範子
  • 関連用語:創作
 「友達の友達(Friend of A Friend)」とは怪談や都市伝説の口上に使われる用語。
 都市伝説と言う用語の提唱者「ジャン・ハロルド・ブルンヴァン」が定義した。
 用語としては話の冒頭で「友達の友達から聞いたんだけどね~」などと、出だしのお約束及び噂の入手経路を説明する用途を持っている。

 しかし、友達の友達なる者を実際に話者から遡り探してみたとしてもそのような者は存在しないことの方が多い。いわば「友達の友達」とはそう言った、身近に思えるが存在自体は不特定な第三者を象徴する概念と言える。
 噂の発生源自体不明確なことが都市伝説の神秘性を高め、正体を包み隠す(=恐怖の鮮度を保つ)と考えれば、友達の友達こそが都市伝説の本体と言えるのかも知れない。

 よって、この友達の友達自体が都市伝説として取り扱っても問題ない。
 『流行り神』シリーズでは略称の「F.O.A.F」の名をそのまま冠する組織が暗躍しており、長い腕を持って主人公たちも巻き取っているのだった。

 『探偵局』第一話「トモダチのトモダチ」に登場。
 都市伝説をテーマとした作品でこの用語は珍しくないが、この話で「荒瀬範子」は自ら生み出した創作都市伝説に呑みこまれたか、「トモダチのトモダチ」という概念になってしまったようである。詳細は全く不明だが、彼女の友人である千夏嬢はコンタクトを取れているようである。

F.O.A.F
⇒「F.O.A.F」 


都市伝説探偵局(-たんていきょく)

 表向きは活動内容が伏せられている「オカルト同好会」の真の姿。
 あらゆる都市伝説の解決を請け負う一種の結社である。依頼者に探偵局の存在を他言しないという条件を課した上で、会員の能力を最大限に活かした無償の活動を行っている。そのため一般にその内容が知れ渡ることはない。

 ネットワーク環境の整った2007年度では同名のWEBサイトを運営しており、現在ではそちらからの依頼に活動の比重を移し、都市伝説に関する情報を収集している。ただし、あくまで学生による部活の域を出ていないため、「七不思議の集会」、「凶夢」をはじめとして関わらない都市伝説も存在。

 表題作はこちら⇒『鳴神学園都市伝説探偵局

 また「オカルト同好会」の所属メンバーのひとりでもあった「富樫美波」さんの弟「黎雄くん」が管理運営しているWEBサイトの名称でもある。
 こちらは世界各国の都市伝説を収集する目的で設立されており、彼の学術的な意味での好奇心を満たす上で大いに役立っているようだ。 



図書室(としょしつ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC1,学恋,学恋2,特,流神A,男怖,極,ナポin,鳴七
  • 種族:スポット(学校施設)
  • 関連人物:建部大地
  • 関連用語:悪魔,朗読同好会
 学校法人に存在する施設のひとつ。
 進学校では蔵書数をアピールポイントとすることも多い。
 あなたが勉学のために静かな環境を求めるなら、頁をめくり新たに想像の翼を広げるなら、友人との語らいの場を求めるならここを訪れるといい。
 日本十進分類法により分類された数多の蔵書があなたを出迎えてくれるだろう。

 が、「アパシー・シリーズ」が分類されたジャンルは「ホラー」である。すなわちホラーの題材となってしまう本といえば?
 そのため魔術書だったり呪いつきだったりのいわくつきの本の入手経路として「図書室」が取り沙汰されることが多いのだ。
 ロクに整理されていなかったり、一般に貸し出されていなかったりで世に出ることこそ少ないのが救いといえる。

 それともし出会いの場を求めるならそれはそれでいいだろう。
 あなたが文学少女という希少なる女性と出会うことを欲するなら足を運んでもいいかもしれない。
 シリーズの誇るめがねっこ×3(中山・岡沢・鍋島)が出迎えてくれることでしょう。
 [ロクな奴がいねぇ。]

 『学怖(S)』新堂六話、新堂七話、岩下五話に登場。


 新堂六話「最後の審判」。
 意外にも話をしてくれるのはこの施設とは全く無縁そうに見える新堂さんである。
 図書室に寄贈された大量の本の中にある「呪いの本」の話をし、実際にその本を見に行こうという話になる。
 [歌を聞くか、圧迫面接をうけるかは選択肢次第]


 新堂七話「殺人クラブとの戦い」。
 殺人クラブとの戦いの幕開けに伴い、主人公が探索に臨むことができる学内の施設のひとつ。  


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 『AMC1』「付き添い」ルートに登場。


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 『特別編』「黒と赤の法悦」、「図書室の話」に登場。

 「黒と赤の法悦」。


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 「図書室の話」。


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 『流神A』「オープニング」に登場。
 怖い話を求めて校内探索をしていたら悪魔関連の本のコーナーで足踏みすることになった「柴田浩次」と、「岡沢真里」「綾小路行人」両名との出会いの場となる。

 『ナポin』第1話「ヨムトシヌ」に登場。
 本を愛する内向的な少年「八十八八十八」が語る「朗読同好会」と「岩下明美」さんの話は、鳴神学園の「図書室」と切っても切れない関係性、かけがえのない舞台となる。


ドッペルゲンガー

  • 登場作品:学怖,学怖S,小学怖,鳴七
  • 種族:現象
  • 関連人物:田所芳樹(田所尚敬),新堂大誠《犠牲者》
  • 関連用語:影,死神
 横文字が表す通り、外国はドイツ出身の現象。
 和訳すると「二重の歩く者」。「ドッペル」には「自分と瓜二つではあるが、邪悪なもの」という意味が含まれている。

 たとえば友人から「何処何処で居そうにないはずのお前を見た」という話をされ、自分にはまったく覚えのないことに困惑する。
 もしくは「お前らしき人物を見たが、不審な動きをしていて話しかけようとした時には消えていた」などという目撃例が「ドッペルゲンガー」の仕業として語られる。

 これは「自分ではないもう一人の自分が活動している」という現象であり、それを自分自身が目撃したり、直に遭遇したりすると死亡する、または死期の迫った人間が目撃したりするため、「死の予兆」として取り扱われている。

 [医学的には脳腫瘍などによる幻覚という説がある。
 しかしそれでは第三者による目撃例に説明はつかない。また米大統領リンカーンや芥川龍之介なども目撃したという記録がある。]

 正体としては「自分に成り代わろうとする何物か」という邪悪な存在とされるが、遭遇しても罵倒したり立ち向かったりすると助かるとも言われる。

 新堂三話「バスケット部の秘密のノート」に登場。
 バスケット部部長「田所芳樹」が遭遇し、なすすべなく命を落としてしまった現象である。
 我が意を得たり! と思っていた唯一の理解者の正体がソレと思うと納得の結末かもしれない。

 田所の場合は自分自身の精神が腐り果てていたためか、見るも無残な自分自身を見たショックが死因だという。
 現象だけ見れば理不尽にもほどがあるのだが、周りの意見を聞かず暴走した結果が新堂さんの辛辣な語りに表れていると思えば、いかに視野狭窄に陥らずに周囲の意見を聞くことが重要かがわかる。

 『小学怖』月曜日「死を呼ぶゼッケン」に登場。
 「新堂大誠」が遭遇した、自分と瓜二つのマラソンランナーがそれに該当する。親が語った怪談を奇しくも息子が体験してしまった形になる。こちら側だと大誠くんを死の世界にいざなおうとする「死神」がその姿を変えたものが正体であるようだ。

 実のところ、標的と同じ姿を取っているのは迫りくる死の暗示によって獲物を焦らせるのはもちろん、抜きつ抜かれつの死のマラソン、文字通りのデッドヒートを演出することで本来の勝利条件から目を逸らすための悪辣にもほどがある仕掛けの一環だったりする。

 そのため実はドッペルゲンガーとの競争の勝敗はあまり問題にならないミスリードだったりする。
 しかし話のラストでわかるのだが、大誠くんは偶然もしくは必然によって、本人も気づかないうちに死神を退ける解法を掴み取っていた。やはり影相手には真正面から向き合うのが正解なのだろう。


トラック

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,探偵局,四八,VNV,レンタル,特,殺クラR,男怖,極,新生2,鳴七
  • 関連人物:高木ババア,ミスターコート,
  • 関連用語:異世界転生,自殺
 トラックの運転手と言うのは、ことホラーにおいては不幸な商売である。
 なにせ登場したが最後、高い確率で人身事故が発生するためである。
 その上、通常の自動車事故とは一線を画した質量が人体に衝突するため当事者にはほぼ確実な死、もっというなら凄惨な死が約束される。

 そのため、唐突な死や理不尽な死を演出する上でこの上ない。

 話の中で危機を演出した凶悪犯の末路としては報いを含め、最適の始末方法と言える。同時に、キャラを生かすための緊急回避としての用法でもあったりするのだが。

 『四八』
 それらの状況を逆手に取って全国各地で人を轢くトラックの運転手が全て同じ人物と言うものがある。詳細は不明だが、異様な設定である。


 『VNV』「高木ババア」。
 生前の高木ババアの家族をすべて奪ったのが飲酒運転した悪質ドライバーによるトラック事故であるとされている。
 それも犠牲になった五人(高木ババアを含めれば六人)の家族全員が程度の差こそあれ引き潰され、五人とも異なった体の部位を千切られた、合わせれば全身を引き裂かれて余りあるという凄惨な状態であったと語られている。

 高木ババアと言う怪物を産んでしまった原因に、少なからずトラックによる酷い死に方があったことは否定できないだろう。


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とりあえず踊ってみる

 シリーズ中に頻出する「珍行動(ネタ選択肢)」のひとつ。
 シチュエーションとしては激しい追及や追跡などを受けて追い詰められた際に「さあどうする!?」という事態を打開するため、選択肢のひとつとして提示されることが多い。

 とは言え、状況自体は意外やほぼ動くものの、事態が改善するかといえば半々である。
 「踊ってみる」といわれれば、本当に苦し紛れの行動であることは自明であろう。
 ただしそれ以上に何が起こるのか? という疑問と好奇心に衝き動かされてとりあえず選んでみたくなるプレイヤーは多いかもしれない。

 とは言え「踊る」という選択は、深くプレイヤーの脳裏に刻み込まれたのか、シリーズの進行に連れ、脈絡なく「とりあえず踊ってみる」という選択肢が唐突に挿入されることはままあったりする。
 なお、この項目では「踊ること」に絡めた各種選択肢についても記述する。

 『学怖(S)』新堂一話、隠しシナリオに登場。

 新堂一話「霊界へ続く旧校舎の鏡」に登場。
 夢の中に出現した吉岡相手に混乱した新堂さんが取った対応が何かと問われた際「踊るしかない」と言う選択肢が存在する。
 ――存在するが、新堂さんにはこんな緊迫した場面でそんなことするわけねぇだろうと、案の定怒られてしまう。しかも前後を無視してその出来事を夢オチにしてしまうというオチである。
 あの名言「学校であった怖い話②」を迷言にしてしまった件と言い、新堂さんには意外と珍台詞が多いのかもしれない。

 隠しシナリオ「スンバラリア星人現る」に登場。
 風間から「スンバラリア星人である証を見せて欲しい」という求めに対する答えであるほか、このシナリオ中で主人公が取る行動としてなぜか頻出する。
 当然ネタ選択肢だが、シナリオのノリがノリのため、案外自然に溶け込んでたりする。

 とは言え、土壇場に追いつめられているとはいえ「とりあえず踊ってみる」なんて思考が浮かび、なおかつ実行するだろうか? しかも、提示されるタイミングは四度目の「仕方ないから踊ってみた」を含めれば五度に渡る上、ほぼ違った展開・結末に分岐するという徹底っぷりである。

 ともあれ主人公は踊る。一心不乱に。
 そのパターンは豊富であり、「民謡舞踏」、「フラメンコ」、「フォークダンス」、「コサックダンス」と、分岐ごとに習得しているダンスは違うにせよ主人公の多才っぷり(?)を確認できる。

 そして、例外なくその魂の踊りに感嘆する風間さんであった。
 この際、ついでにスンバラリア星人の踊りにかける情熱がなんとなく理解できるかもしれない。

 しかしスンバラリア星人は踊りが踊れない=主人公が地球人と看破された場合は、貴重な標本としてスンバラリア星の博物館送りにされてしまう。哀れ主人公は踊り狂う標本として余生を過ごすのであった。 チーン
 もしくは強制拉致され、宇宙の大舞踏団である「スンバラリアダンサーズ」の一員にされてしまう。開き直って宇宙のスターになることを夢見る主人公だったが、それでいいのだろうか?

 なお、上記のエンドからスンバラリア星人は踊れないというイメージは強いが、展開によっては踊れる設定が付く場合も存在したりする。

 隠し02(男)「主人公の後輩 田口真由美」。


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 『晦』哲夫六話「ンバンバ族の戦慄」に登場。
 「自分も踊る」、「また踊ったの?」という選択肢が提示される。
 あの哲夫おじさんも「ンバンバ族」に危うく喰われかけた際、踊るという行動に出た。窮地に追いやられた際、人間はかくもよく踊る生き物なのかもしれない。

 とはいえ、この場合は未知の部族であるンバンバ族が生贄の儀式の一環だろうか踊っていたのを見た哲夫さんが、相手の虚をつくための咄嗟の機転で繰り出したものであり、けして無策ではない。
 また、踊りと合わせて狂気を演じることで相手の動揺を誘うという奇策が飛び出すことも。

 このシナリオの前提があまりにぶっ飛んでいるため、主人公はじめ聴衆の反応はイマイチ(に取らせることもできる)とはいえ、語る山崎哲夫本人はあくまでも大真面目であり、一蹴回ってネタのはずの選択肢がネタになっていない、という意味でこのシナリオは異彩を放っているかもしれない。

 『極』「呪われた旧校舎」に登場。
 「屋上」に設置された貯水タンクから出現した謎の怪物に対する戦闘コマンドのひとつとしてこの選択肢が提示される。
 日常とはかけ離れた深淵の恐怖に呑まれた主人公がこんな突飛な行動を取るとは、もしや錯乱してしまったのか!? と思いきや、結果的には怪物の動きを止めるための最適解だったようだ。

 主人公は地の文からも美しい所作と評されている阿波踊り、日野先輩は彼に釣られて見様見真似でフラダンスに近い踊りを踊った結果、怪物は動揺し、混乱してしまったのである。
 なお、主人公の踊りは某宇宙人から観測されており、遭遇の機会が得られた際には賞賛の言葉がもらえたりする。

 『新生2』「赤い靴下」に登場。
 病室に現れた「宇部壬太」くんに対する応対のひとつとしてこの選択肢が発生することも。
 坂上くんが具体的にどのような踊りを踊ったかまでは不明なものの、場を和ませ緊張感をほぐすというねらいは見事に達成されたようである。

 『秘密』「25周年Twitter企画」、「行かないほうがいい」ルート、「元木さんの家に行ってみよう」ルートに登場。


 「25周年Twitter企画」。


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 「行かないほうがいい」ルート。


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最終更新:2024年03月29日 15:23