に‐の


索引


新山(にいやま

  • 登場作品:追加
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 一年生
  • 関連人物:荒井昭二《部活》
  • 関連用語:サッカー部《所属》,影男
 『追加版』荒井シナリオ「影男」に登場。
 一年の時「サッカー部」に所属していた荒井さんとは同期だった男子生徒。
 気兼ねなく分け隔てなくみんなに声をかけられる、明るく朗らかな人柄をしており周囲からの声望も高かった。
 一方、当時の荒井さんは陰気な自分と陽気な新山くんの比較から自分の心を曇らせていた。荒井さんは劣等感や嫉妬を募らせ、そんな自分への嫌悪感からさらに自分のことが嫌になる、負の連鎖に囚われていたのである。

 そして六月になり、荒井さんは当初の予想通り二軍入りだったものの、新山くんは一軍補欠への大抜擢を受けた。
 客観的に見て実力や練習量に抜きんでたものはなかったようだが、人柄もあっていいムードを作れる点から将来性を見込んで試験的に入れてみたというのが荒井さん自身との比較や先生の評価も慮るに正直なところだろう。

 その後、荒井さんは背後に立つ影の人と夕暮れ時に対話を果たし、自分というものへの肯定感を育てていく。
 なお荒井さんはこの話の冒頭で所属していたと過去形で語っていることから、すっぱりサッカーへの未練を断ち切って、自分の道を模索することができているようである。その場合は特に新山くんのことが話題にのぼることはない。

 ただし、背後に立つ影の人との対話によって荒井さんの心情が嫉妬をお通り越して怒りや憎しみの方に傾いてしまった場合、新山くんは荒井さん共々大変な目に遭ってしまう。
 なんでも何者かに階段から突き落とされて骨折し、果ては表に出せないほど凄惨な死に方をしてしまったのだという。
 新山くん自身が心中で何を考えていたのか、本当に荒井さんが羨んでいた通りの人間であったのかは定かではないが、客観的に見れば本人は何も悪くないのに非業の死を遂げてしまったことになるのだろう。

 そして人を呪わば穴二つ。
 荒井さんはもはや手遅れとなってしまった自分の醜い心と向き合うことを余儀なくされる。

 『鳴七』。
⇒「川辺志道」の項を参照のこと。
 「新山」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


二階堂(にかいどう)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:鈴木由香里《噂,?》,井上史郎《仕事》,NONAME
  • 関連用語:自殺,トモダチのトモダチ
 由香里三話「自殺した人々」に登場。
 この話は二段構えの珍しい構成となっており、由香里が先輩である「井上史郎」の話をした後、選択によってはもうひとつ話をしてくれることがある。
 その中でも二階堂の登場する分岐は先輩が実際に体験し、前半の「死体探索」を引き受けるきっかけにもなったと言う。
 補足の意味合いもあり、もっともストレートに繋がる流れとも言えるだろう。

 二階堂はダイバーとしても呼び声高い井上先輩に対し、グアムで一緒だったと言う触れ込みで近づき、遊び名目で実際は自殺名所の滝壺に連れて行った人である。
 ついでに言うと、その場で仕事を依頼すると言う何とも詐欺な人である。
 もっと言えば、場合によっては近づく時に散々使った金銭は前金代わりだったと言うオマケ付きである。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 井上先輩は散々な目に遭ったが、結構イイ性格してる後輩の由香里はその話を聞いて興味津々である。
 そこで連絡先を尋ねるも先輩は知らないの一点張りにがっかりした由香里であった。
 が、ある日二階堂の時とほぼ同じ口上で近づいてきた「三田村」なる人物と出会い、同じ誘いを受けることになる。

 しかし、勝手知ったる由香里はひっかかるでもなく逆に勧誘員をおちょくってみせるのだった。なおこの時の対応はマニュアル化されていたようで、同様の手口でアルバイターを集め、騙して作業させる一連の流れが組織化されていることは確実と思われる。

 ただ「二階堂」と言う名前の個人は果たして存在していたのか、あの時名乗った人物は何処にいるのか、それはわからずじまいとなった。生死すら定かでなく、彼の話をしたバイト仲間の誰かが呟いた不穏な一言が示唆となって働いている……。

 一方で、二階堂が匿名の“誰か"でなく、一応の個人として動いている分岐も存在する。井上先輩に対し、他の参加者を尻目に滝壷の奥底に沈んだ黄色いバッグをこっそり取りに行くよう依頼する展開である。
 その場合、中身は奥さんの遺品か大量の宝石かの二択となる。前者なら心温まる話……と思いきや、語る由香里の観察眼は鋭かった。彼の妻の死には何か裏があるのではと疑っているのである。現に二階堂の行動には不審な点も多い。

 もうひとつの展開で、実は二階堂は「世直し団」と言う戦前にいそうなネーミングの犯罪集団のリーダーだと明らかになる。
 何年か前に事件を多発させ、未成年者で構成された「世直し団」は最後に宝石店荒らしを行い、その活動にピリオドを打った。
 が、その際、宝石を独占しようとした裏切り者を始末しているらしい。

 何故このことを知っていたのか? 由香里は二階堂が女性であること(実際、この展開に至る文中で二階堂が男性である旨を一度も言っていない。要は一種の心理トラップ)、同時に自分と二階堂が非常に近い位置、もしくは本人であると匂わせている。
 そして、かつてのメンバーはもう残っていないことも告げた。[黒蜥蜴?]


 この話は「死体洗いのアルバイト」を代表格とする、高給だがどこか胡散臭くて危険な仕事に関する「都市伝説」の一例と言える。が、これらの噂話ではそれらの仕事を斡旋する側にまで目が行かず、仕事の特異性に注目が集まることが多い。このシナリオはそのことを逆手に取っていることになる。得体の知れないアルバイトと言うのは雇用主の顔が見えていても、まだ見えない不安を抱えているものである。

 人間は動機が見えない、関係も分からない、理解できないものに、弱い。
 その究極の形は宗教団体「ワールド・ハッピー&ピース・カンパニー」と、そこに所属している蜜田真奈美だろうか。

 [ちなみに、話の舞台になった自殺名所の滝壷は明確に名称が呼ばれたわけではないが、由香里が作中で述べた謂れなどから考えると『曰く「不可解」』のフレーズで有名な藤村操が自殺し、ウェルテル効果によって大量の模倣者を生んだ栃木県の「華厳の滝」でほぼ間違いないだろう。]


二階堂麗香(にかいどう うららか)

  • 登場作品:
  • 種族:人間
  • 関連人物:剣持京華,本田佐知子,平井唯愛,前田葉子,室戸葵《部活》,綾小路行人,風間望
  • 関連用語:茶道部《所属》
 「茶道部」の毒女たちを束ねる部長。
 『鳴神学園霊怪記』での初登場が予告されている人物であり、公式生放送で立ち絵が同時に発表された「真行寺葵」さまと並んで特有の色香と高貴さを全身から発する、男装の麗人
 曲者ぞろいの茶道部員たちをまとめ、あの「綾小路行人」とは許嫁の仲、加えてその綾小路とは因縁定かならぬ「風間望」のことを個人的に気に入っているなど、事前に断片的に明かされた事実だけでも底知れなさを感じさせる女性である。


 (執筆者募集中)  



西尾(にしお)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:福沢玲子《噂》,霧島《恋人》
  • 関連用語:ヒトシ君《犠牲者》
 『特別編』福沢シナリオ「おいかけヒトシくん」に登場。
 妖怪ヒトシ君」と出会ってしまった「霧島」さんの彼氏。なんらかの運動部に入っていた。
 二人はいつも一緒にいるとかでクラスでは有名なカップルだったらしいが、ヒトシ君の話題で盛り上がったとある日の放課後、偶然に件の妖怪と遭遇することになる。

 西尾自身は霊や妖怪と言った迷信は信じないタチであったが、それはすなわちそれらに恐怖を感じないということを意味した。彼らが運悪くヒトシ君と出会ってしまった際には、それが思いきり仇と出て命取りになってしまう。
 ふたりはからかい半分でヒトシ君に接し、しまいには思い切り馬鹿にした態度を取ってしまう。一人であったらまだ戸惑いの念が勝っただけに、数の利が裏目に出た形となる。蛮勇は勇気と似たようで数段落ちる。向こう見ずは、それよりもっと劣る。

 結果、ヒトシ君の怒りを買ってしまった西尾は超自然的な力によって首を一瞬にして切り飛ばされ命を落とした。当然、いらないちょっかいを一緒に出していた霧島さんも後を追う形になる。
 こと人外においては姿形で危険を察知するなど、愚かな考えだろう。
 たとえ子どもの姿をしていようが、ヒトシ君の矜持は人間など歯牙にもかけないほど高かった。

 『鳴七』。
⇒「塚原浩」の項を参照のこと。
 「西尾」のエピソードは上記の人物へと集約された。


西垣大吾(にしがき だいご)

  • 登場作品:追加,殺クラR
  • 種族:人間
  • 年齢/誕生日:18歳/4月23日
  • 職業:鳴神学園高校 三年C組
  • 関連人物:細田友晴《部活,いじめ》,里中あゆみ《婦女暴行》,鈴宮亜季耶《撮影協力,恨み》,加瀬ひなた《ターゲット》
  • 関連用語:相撲部《所属》
 文武両道で品行方正と言われている男子生徒。
 相撲部の主将を務め、全国高校相撲大会で団体戦優勝を果たしたことで有名。
 性格も温和なことから鳴神の広告塔的役割をしている。

 『追加版』「悲劇の旋律(改訂)」。
 本人は登場しないが、本題の八尾姉妹の話を語る前置きということで、弓道部の「玄武拓馬」らと並んで鳴神学園の抱える有名生徒の一例として岩下さんの口から紹介されている。
 無名だった相撲部を一躍有名にした立役者であるらしい。 

 『殺クラR』。
 表向きは理想的な生徒だが、その実態は女性に眼がなく部員とグルになって女生徒を襲う暴行魔。
 相撲部のレギュラー陣を率いて裏では好き勝手なことを行っている。

 また、「里中あゆみ」に婦女暴行し自殺に追い込んだ張本人でもある。
 里中の依頼により殺人クラブのターゲットとなるが、加瀬ひなたが乗り込んだ相撲部に居合わせていなかった為、今のところは難を逃れている。

 第五話では里中の葬式に生徒代表で別れの挨拶をすることになっているが、殺人クラブとして目覚めた「細田友晴」に参列者の前で今までの行いを白状するように迫られた。
 TV局も来ている最中で追い詰められて自身の罪を白状したかと思いきや、逆に自身の外面の良さを利用して細田に罪を擦り付けてしまった。
 煽り文と合わせて見ると西垣はしばらくは生き残って、細田に復讐するつもりのようだ。

 第六話では西垣の過去が明かされ、暴行魔になった経緯が窺える。
 小学校時代は細田に似た容姿のぽっちゃり体型で、同級生にいじめられていた。
 そんな中でも一人の可愛らしい少女が西垣を慰め、彼にまるで告白でもするかのような手紙を渡した。
 しかしそれは罠であり、彼女は実際はいじめグループのリーダー格で、西垣を腐った残飯の入った落とし穴に落とした。

 それ以来世の中の全ての女性に恨みを持つようになり、復讐するべく現在の女生徒への暴行に至る。
 [単に作画の問題かもしれないが、個人的に西垣を陥れた少女は「鈴宮亜季耶」と同一人物に見えた。髪のトーンの色の違いを中高で染めたと仮定するなら、容姿の雰囲気や表情はかなり似ている。]


西垣嘉晃(にしがき よしあき)

 『秘密』「Twitter企画」ルートほか多数のルートに登場。
 一つの大きな流れを公開したのちに公募による競作形式を取った『秘密』の中でも荒井さんの持ち込んだ人形や「殺人クラブ」「黒百合総合病院」などと並び、広く用いられたモチーフである。  

 主人公「坂上修一」のクラスメートである男子生徒。基本的には「坂上修一」が直接手を下したか否かの差異こそあれ、彼の認知しないところですでに亡き者になっていることが多く、名は語られど姿を見せずを地で行くタイプのキャラクターである。
 事実、ゲームの攻略を進め、エンディングを一定数踏破するごとに解禁されるルート/エンディングでいよいよ彼が姿を現した際も、シナリオの構造はともかく彼自身については特筆すべき特徴を持たない。いいや、「持てない」。

 ただし、彼が有象無象のモブと一線を画すのは彼が「坂上修一」、そして彼が暮らす「鳴神学園」の「秘密」の鍵を握っていること。延いては『秘密』というゲームの世界観そのものに直結する重要なポジションに座っていること、その一点に尽きる。

 25周年Twitter企画「秘密」に登場。
 多重人格者「坂上修一」の抱える人格のひとりが日常生活を送る基本人格のあずかり知らないところで殺害してしまった生徒。
 一体なにを引き金となって坂上の危険な人格が彼を手にかけたのかは不明である。
 ただ、この事件を知った日野は坂上に強い関心を持ち、彼を殺人クラブに勧誘するきっかけになった。

 『秘密』「」ルート、「」ルート、「」ルート、「」ルートに登場。


 「」ルート。


 「」ルート。


 「」ルート。


 (執筆者募集中)  


 『鳴七』「秘密」ほかに登場。
 小太りの体に丸眼鏡をかけた坂上のクラスメート。
 相変わらず級友という情報以外何も与えられない特異なポジションに就いていることが多く、坂上に対して非常に意味深な言葉を投げかけはするが、何ら結論に結びつけてはくれない。見かけによらず、虚無にして深淵的な属性を秘めた男である。


 (執筆者募集中)  


 「秘密」。


 (執筆者募集中)  


 「坂上修一の学校であった怖い話」。
 「斉藤」のエピソードを踏襲している。
 少なくともここでは坂上にとって有数の友人であり、様子のおかしい彼を心配していた。
 どんな形であれ、坂上の前に彼が現れている時点で深淵に足を踏み入れているのかもしれないが……。


 (執筆者募集中)   


 「殺人クラブ」。
 このシナリオの探索パートでは、各シナリオで語られたキャラクターたちが鳴神学園の至るところに潜んでいる。
 「西垣嘉晃」はその中のひとりであり、「一年E組教室」にいる。


 (執筆者募集中)  



西澤紀代美(にしざわ きよみ)

  • 登場作品:AMC1
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:飴玉ばあさん《噂》,野々宮亜由美《犠牲者》
 『AMC1』「新語り部集結」ルートに登場。
 新語り部の一人「飴玉ばあさん」の語る「愛ゆえに」と銘打たれた話の中で彼女の存在が触れられている。
 いわく飴玉ばあさんに飴玉を貰った女子生徒のひとり。

 ばあさんから飴を受け取ると明るく元気にお礼を言って去っていった。
 このことからは明朗で素直な飴玉ばあさん好みの人柄が窺える。
 ところが……。

 直後、ヒデくんのために飴玉の材料を集めていた「野々宮亜由美」に目玉をえぐり取られてしまう。
 野々宮さんの提げたバスケットには大量の目玉が入っており、西澤さんのそれもその中の二つと成り果てるのだった。


西澤仁志(にしざわ ひとし)

  • 登場作品:新生,鳴七,稲in
  • 職業:鳴神学園高校 三年H組
  • 関連人物:剣持京華《恋人》,綾小路行人《クラスメート》,新堂誠《友人》
  • 関連用語:サッカー部《所属》,焼却炉
 『新生』「記念日ちゃん」に登場。
 「サッカー部」の主将にしてエースだった男子生徒。
 花形の部活で活躍していただけあり、女子にもモテたが、特に真剣な付き合いをするつもりはなく侍らせたり、後腐れのない程度の付き合いで済ませるタイプだった。
 どちらかと言えば女泣かせで誠実な人物ではなかったようだが、それでも一般的な感性を持つ普通の人物だった。

 だが、新入早々の「剣持京華」がサッカー部のマネージャーとして彼の近くにやって来ると事態は一変する。西澤は剣持の心づくしと彼女の方からの告白を経て付き合うことになり、一心に彼女のことを愛すると決意したのだ。

 しかし、そこから一週間。
 たったの一週間で西澤の心はとどめを刺されてしまう。
 その経緯については、剣持京華がなぜ「記念日ちゃん」と呼ばれるようになったかを嫌でも実感させるエピソードを紹介する形で「西澤がまだ人間だった頃の姿」を唯一知るであろう綾小路の口から語られる。

 西澤は同じクラスの綾小路に相談を持ちかけ彼女の危険性を訴えかけたはいいものの、既に半ば以上覚悟は決まっていたようである。絶対に破滅するとわかっていてなお、彼女の腕の下へと飛び込んでいった。

 結局、彼の心は剣持京華に完全に絡め取られてしまい、うわごとのようにひとつの言葉を垂れ流すだけの廃人になってしまったようだ。のちに「焼却炉」で発見されることになるようだが……。

 『鳴七』「謎の四番ベッド」ほかに登場。
 強豪として知られる鳴神学園の「サッカー部」でエースを務めているだけあって女性人気も高く、同性間での交友関係も広い。
 特に語り部のひとりでもある「新堂誠」とはかなり親しい仲である。

 そんな西澤だが、かなりイケてる男子のためバラ色の学園生活を三年間送れている……というとそうとは限らない。同性からやっかみを浴び、かといって異性に目を向けても恋愛沙汰でトラブルに巻き込まれがちな、かなり損なポジションにいる。
 西澤自身がカースト上位に位置することもあって無自覚の傲慢さを備えていることは確かだが、別に嫌な奴というわけではなく普通に性格はいい。にも関わらず自業自得というにはあまりにも理不尽過ぎる、悲惨な目に遭ってしまうことが多かったりする。

 「謎の四番ベッド」。
 サッカーのスポーツ特待生として入学していたことが判明した。
 合宿では二軍以下の面倒を見るように新堂に頼み、自身は練習に打ち込んでいた模様である。
 四番ベッドの黒い噂には気がついていたが、直接関わらなければ害がないため放置している。一軍の寝床を別棟へ分け、有望な後輩にはそれとなく伝えることで被害が抑えられるように努めていた。

 「バイク愛好会」。


 (執筆者募集中)  


 「イケメンマスク」。
 西澤のことを妬んでいるところがある風間さんが話すということで信憑性が高いかどうかはさておき。
 クラスメートの綾小路に「イケメンマスク」のターゲットにされてしまった。男子トイレで気絶させられるわ、勝ち取った地位を勝手に奪われるわで災難続きである。

 具体的にはサッカーが思うようにできなくなり、クラス中からお荷物扱いされるなどかなり不憫な目に遭った。
 が、いずれの展開であれマスクの力から解放されたので一件落着なのかもしれない。
 なお、マスクの力が消えた時、力が働いている間のことは風間さんを除くクラスメートの記憶からなくなっているようだ。

 [風間さんが気に入らない者同士を闘わせている創作だといったらそれまでである。
 ただ、綾小路に比べるとキャラ付けにそこまで悪意がなく、そのせいで彼に関してだけは妙なリアル感があり、話自体はノンフィクションで綾小路だけが(風間の都合で)代役となったなんて考え方もできる。
 以前まで、綾小路の役柄でもあった損な苦労人的役回りを西澤に継承されたことが示唆されたシナリオなのかもしれないし、違うのかもしれない。]

 「飴玉婆さん
 「森本陽平」のエピソードを踏襲している。


 (執筆者募集中)  


 「友情と愛情の狭間」。
 男子と会話しようとしない「海女宮亜里沙」に対する愚痴を言う三人衆の一人。特に親しくもない男子生徒が下手に関わるよりは彼女を放っておく方が得策ではあるのは確かである。潜り抜けた修羅場の数から出た言葉なのかもしれない。


 (執筆者募集中)  


 「恋愛教」。
 「赤星」の要素・エピソードを踏襲している。
 西澤が二年生の時の話になる。当時から次期エースとして期待されていたらしい。
 親衛隊が結成されるほどの人気っぷりだったんだとか。ただ、語り手含め女性達は西澤本人ではなく肩書きや地位で騒がれている部分が少なからずあり、なかなか内面まで見てもらえずにステータスとして利用される彼は不憫でもある。

 「トイレの恋」。
 「片瀬隆二」の要素・エピソードを踏襲している。


 (執筆者募集中)  


 「殺人クラブ」。
 このシナリオの探索パートでは、各シナリオで語られたキャラクターたちが鳴神学園の至るところに潜んでいる。
 「西澤仁志」はその中のひとりであり、第一グラウンドの「サッカー場」にいる。


 (執筆者募集中)  


 『稲in』に登場。
 名前のみが言及される。
 新聞で特集を組んだ結果、ファンクラブができるほどまでの人気になったとは「日野貞夫」の弁だが、「三次哲平」から「あなた」を奪還するために(新聞の効果を)誇張した表現だと思われる。『鳴七』では二年生時点で親衛隊が結成されているため、ファンクラブができているのは事実だと思われる。実際はファンクラブとキャプテン着任の時系列が逆といったところだろうか。




西野有里(にしの ゆり)

  • 登場作品:追加
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 誕生日:6月7日
  • 関連人物:福沢玲子《噂,クラスメート》,前沢美咲《親友》,東優斗,渡部恭輔《恋心》
  • 関連用語:屋上,予言
 『追加版』福沢シナリオ「ラジオの声」に登場。
 中学か、高校に入ってからかは不明だが、福沢さんのクラスメートで同じくラジオを趣味にする友達。もしくは福沢さんが話す噂の中の登場人物である。
 いずれにしてもラジオから聞こえてくる謎の声に振り回されて精神の均衡を崩してしまった。

 福沢さんが直接聞いた場合「渡部恭輔」という男性とのチャンネルが成立してしまった。それから、ふたりは無線通信でもないラジオを介しての会話を毎夜楽しみ恋を育んでいく。
 しかし、西野さんは見ず知らずの男とそんな会話が成立するのはどう考えてもおかしい、危ないと指摘する周囲の指摘を受け、そこから売り言葉に買い言葉で声を荒げた結果、孤立してしまう。 

 事実、渡部さんに悪気があったわけではないようだが、彼はとんでもない事情を抱えていた。
 西野さんは彼のせいで一生もののトラウマを身に受ける羽目になってしまう。西野さんの精神の不調は当然相当なもので、退学してしまい福沢さんとの縁も切れてしまった。

 噂の登場人物の場合、親友の「前沢美咲」と恋心を寄せる「東優斗」の間で内心三角関係に揺れる少女として登場する。
 こちらの場合はラジオの声は「恋のおまじない」として能動的に聞いたものである。

 当初の触れ込みである「予言」という性質こそ間違ってはいなかったものの、それよりも西野さんは身近な誰かの声が聞こえてくるという方に注目した。
 何度もラジオの声を聴いていくうちに、やってきた呪詛めいた言葉に愕然とした西野さんだったが、この言葉が誰から誰に向けたものだったのかを取り違えてしまう。 

 嫉妬と怒りに身を焦がした結果か、行動の裏にあった意図に気づけなかったか、どちらにしても生き残った彼女はひたすらに後悔することになるのである。


新田かおり(にった-)

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:人間→悪霊
  • 職業:鳴神学園高校 一年生
  • 関連人物:若月先生《恋心》
  • 関連用語:顔型の染み《正体》,吸血鬼
 細田二話「女子トイレの壁の染み」に登場する女生徒。
 若月先生が三十二歳、初赴任してきた際に受け持ちのクラスの生徒でハキハキと物を言う活発な生徒だったが、生徒の身でありながら先生に恋してしまう。
 年の差、立場の差を越えるのはやはり難しく、思春期特有の気の迷いと取られることも多々あること。まー、そんなの踏み越えるどころか踏み砕いていってしまった女生徒もいるにはいますけどね。⇒「平井香苗近藤先生の場合)」

 ただ、彼女はその人のように自分の時間を止めると言う荒業に出るわけではなく、先生がこれ以上年を取らないように時間に抵抗する道を選んだ。その上で一緒に歩んで行ける未来を夢見たのである。
 しかし、彼女が用意した不老の妙薬の原料は乙女(=自分)の血。彼女は長い間血を抜き続けたことで体調を崩し、例のトイレで倒れて頭を強打。そのまま不帰の人となる。

 「時よ止まれ お前は美しい」と、メフィストフェレスはファウストにそう言わしめたが、ここにあるものは余りにも醜い。
 若月先生は彼女の死ではなく、自らがもう一度醜く老いていくことを悲しみ、新田かおりは死しても彼の役に立とうと顔型の染みとなってまで世に留まることを望む。
 あえて言おう。中年相手に何を迷ったのだ? 倍もある年の差ではないか!

 とにかく、この分岐では「顔型の染み」の正体は彼女の霊ということになり、染みに近寄った女生徒から少しずつ血を吸い取っては想い人の元に届けていたと言う真相となる。なお、最愛の女性を染みに捧げれば、その人も不老にしてくれるらしい。
 既に彼女自身、誰にも気づかれないままに邪悪な存在と成り果てているのではないだろうか? 恩恵を受けている三人の教師(一年E組の担任含む)はもちろん気付けないにしても……。
 真相に辿り着いたのがこの手の誘惑には乗らない細田だった事を以って、良しとするしかないのだろうか。


猫ばばあ(ねこ-)

  • 登場作品:レンタル
  • 種族:人間
  • 関連人物:原口瑞希,NONAME
  • 関連用語:猫
 『レンタル家族』「帰る場所」に登場。
 山姥を思わせる恐ろしげな風貌に、小さな相手だろうと厳しく怒鳴りつけたり場合によってはぶったりといった厳しい態度から地域の子どもから「猫ばばあ」と呼ばれ恐れられている老婆。本名は不明で、作中で明かされることはなかった。
 猫ばばあと呼ばれる理由は自分の家に捨て猫や野良猫など行き場の無い「」たちを沢山拾ってきては世話をしているため。動物を一ヶ所に集めると異臭を放つことになるため、近隣住民からは嫌われている。

 動物好きの多分に漏れず本当はとてもいい人なのだが、偏屈で口が悪いので何かと誤解されがちな人。今の世に珍しい悪さをした子どもを叱ることが出来る大人である。
 年金暮らしで他に収入源も無い老人の境遇のため暮らし向きは厳しいようだが、それでも猫たちの世話はちゃんと行き届いている辺り、言葉だけでなく実現できる力を持った強い人と言える。ちなみに彼女の後姿はとてもカッコイイ。

 そんな彼女は今は田村裕子を名乗る少女「原口瑞希」と出会い、猫の里親を探す手伝いをしてもらうなど交流を深めていく。当の瑞希に対しては心を溶かし、まるで孫に接するかのように優しかった。
 そんな中幼くして「レンタル家族」と言う過酷な環境に置かれている瑞希の身を案じ、かけた言葉は彼女の成長を促すことになる。かりそめの"母"であった田村恵子に対しても考えを改めるよう諭したため、親子はこの人のおかげで前進することが出来たことになる。

 開発の初期段階からこの人の存在は出来上がっていたようで、通販特典限定のおまけシナリオの題名もまた「猫ばばあ」である。
 この話にも「田村瑞希」と言う原口瑞希の原型になったキャラが登場し、猫ばばあはやはり彼女に影響を与える役である。
 ここでも捨てられた猫を集めて世話をしていることは変わらないが、山姥のイメージから悪い噂を真に受けて、本当に子ども達が肝試しのようなことをやっていた。

 本人も本編とは違い、孤独さが増したと言うか、どこかぶっきらぼうさが増すなどどこか少し違った印象である。意外とちょっと人の悪くお茶目な一面も見せたが。ツンデレ?
 と言うもの、彼女がまだ年頃の娘さんだった頃に同じ人を好きになって、ついつい妹を詰ったことがあるらしい。妹は追い詰められ自殺してしまった。そんな辛い過去も時の流れに流れ、今は偏屈にばあさんをやっている。

 辛い過去を持っていても、彼女の優しさは変わらない。瑞希に似たものを感じてそっと置いてやり、過去の話をしてやった。今度は上手くやれるようにと。
 すると今度はお姉ちゃんになれた瑞希とその仲間達がやって来て――猫ばばあと猫たちだけのものだったボロ家も少しは賑やかになりそうです。


野上リツ(のがみ-)

  • 登場作品:探偵局
  • 年齢:8歳
  • 関連人物:
  • 関連用語:猫,猫の墓場
 『探偵局』第五話「天運の男、神ヶ崎翔」に登場。
 「オカルト同好会」入部前、主人公「賽臥隆恭」が出会ったショートカットの女の子。
 子供らしく素直な一方で、意外と言うことは言う遠慮のない性格をしているようだ。賽臥たちが出会った時にはシャツの上からオーバーオールを重ねるなど、普通に子どもらしい格好をしていた。

 そんな彼女だが、家で飼っていたメスの老猫「イワシ」が数日前からいなくなってしまい、意気消沈して泣きながら「猫の墓場」を探し回っていた。どうも母親に言い含められたのを真に受けて、またイワシと会いたいという心積もりだったようだ。
 そんなある日のこと、たまたま見つけたか、ぶつかったかしたかの賽臥にあまり要領の得ない話をしながら助けを求めてくる。

 放っておくこともできず、足下にしがみつく彼女を振り払えるわけもなく困る賽臥だったが、その時、かねてから賽臥を新入部員として勧誘していた「神ヶ崎翔」が話に関わってくる。泣き縋る彼女をなだめながら要望をまとめてくれるのだ。
 ついでに神ヶ崎は賽臥との間で議題に上がっていた、同好会入部の是非を賭けた勝負に「猫の墓場」探しを提案する。特に腹案もなかった賽臥はこれに了承するのだった。詳細については「猫の墓場」の項を参照のこと。

 後日、人間は立ち入り禁止という大事なところを含めた調査結果はきちんと教えてもらえたようだが、肝心のイワシに会えないことにはご立腹のようで「ウソだ!」というコメントを残している。条件は相当厳しいので八歳の子が現地に赴いて犠牲になることは早々ないだろうが、依頼人の要望には最大限応え、お為ごかしで誤魔化さない同好会のスタンスが窺い知れる話ではある。


野口景一(のぐち けいいち)

  • 登場作品:追加
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園 三年生
  • 誕生日:10月23日
  • 関連人物:近藤伸也
  • 関連用語:いじめ
 『追加版』新堂シナリオ「団結」に登場。
 気弱で小柄、いつもうつむきがちでおどおどとしていた男子生徒。
 彼に限ったことではないが、クラスを支配する暴君「近藤伸也」に一時ターゲットにされており、他のクラスメートと同じく抵抗できない一方的な被害に甘んじていた。

 が、他の誰よりも追い詰められていたため、近藤さえも意図しないいじめで重傷を負わされてしまう。
 しかし、彼の入院と共に近藤のクラスは一人のいじめっ子と虐げられるいじめられっ子とその他大勢という構図に変化が生まれ始める。そうして彼も知らないうちに構図は逆転するのだった。

 なお、変化のきっかけを生んだ野口がそのまま死亡するか復帰するかは展開によって異なる。
 どちらにせよ、彼をきっかけにクラス全体が引き返せない二度目の臨界点に達するので彼の生死もまた運命の分岐点と言えるだろう。

 続き、生還した場合は熱を帯びた演説によってクラスに近藤の処刑を訴えかけ、彼を殺すための先導人になってしまう。
 罪悪感を生まず、かつクラスメート全員でリンチして彼のことを殺害するための仕組みを考案し、説明し、成功させてしまった。

 ただし、この場合は事件発覚による逮捕者と、事件に気を病んだか自殺者が多数発生し、当然ながら彼らのクラスは壊滅した。
 結果的には近藤がいてクラスで暴虐を働いていた時よりも酷い大惨事になってしまう。
 いったいどこで歯止めが利かなくなったのかは考えたくもないかもしれないが、クラスメートが大なり小なり近藤のせいで自制心と良心が壊されていた中、野口もまた確実に壊れていたのだろう。


ノコちゃん

  • 登場作品:晦
  • 種族:妖怪
  • 関連人物:石井,前田一族《魅了,犠牲者》
  • 関連用語:死を招くベッド《出没》
 正美六話「死を招くベッド」に登場。
 「死を招くベッド」の伝説を形成する怪異のひとつ。
 種族に関しては人間でないことは明白なので、暫定は妖怪で。

 外見はサスペンダー付きのプリーツスカートを履き、三つ編みを垂らした小学一年生くらいの女の子。見た目こそあどけなく可愛らしい幼女だが、死を招くベッドの死亡率の高さが伊達ではない通り、作中で彼女と遭遇した際の対処法はひとつも提示されない

 つまり、ノコちゃんとは出会ってしまった時点でアウトな理不尽すぎる怪奇現象である。
 しかもこのノコちゃん、二本の足で移動するタイプの妖怪である。その点で同じ『晦』の可愛い怪異である「ヒナキちゃん」より始末に負えないかもしれない。

 が、このノコちゃん、ユーザーにとっては天佑だろう。
 と言うもの、ゲームオーバーまみれのこのシナリオの中にはたった二つしか七話目に繋がるEDが存在しない。そのうち一つが彼女の分岐に存在する。
 もう一つの正規エンドは少々複雑な手順を踏まなければ通過することが出来ないため、ノコちゃんに出会う機会は多いだろう。
 [死を招くベッドの酷薄っぷりを考えると、一回で十分か?]
 スタッフもわかっているのか最初の二択で選びやすい方「そうでもない」を選ぶと七話に続くエンドになっている。プレイヤーの思いと正反対の行動を取らされる「石井さん」がなんとも哀れだが、ここは救済措置と割り切ろう。

 たとえ正体があやかしだとしても、一応は女の子なのにアレな姿を取らされる羽目になるノコちゃんも気の毒と言ったら気の毒なのだろうが。
 アレですか? え、えーとアレですよ、アレ。ほら、着脱式。足なんて飾りの人……じゃなかった、そ、そそ、蜘蛛! 首が分離して蜘蛛に!
 [ぶっちゃけ七話に繋げるための無理矢理な締め方、とか言っちゃダメ]


 むしろ彼女の真髄はその先にある二つのバッドエンドにあると言っても過言ではない。
 ノコちゃんの性格は見た目そのままの無邪気な子どもそのもので、ほとんど何も求めることなく、ただ時折抱っこをせがむ程度である。自宅にノコちゃんを連れ帰った石井さんは彼女がただそこにいるだけで日々癒されていた。
 本性は化生のため時々、首が取れたり形が崩れたりと言ったこともったのだが。
 ただ、それは別に破局が訪れたのは別の原因だった。彼女の力である。

 聞き分けの無い子どもは石井さんが両腕を骨折しようが、いつも通りの抱っこをせがむ。そしてそれが不可能だとわかると、石井さんの腕を足を顔を順に裂いて、去っていった。それが彼女の力なのか、いらないと呟いただけで。ぅゎょぅι゛ょっょぃ
 そして、話終えて解散の流れになり、寝室に向かった葉子ちゃんの元へ赤いスカートが映える小さな女の子が現れた。震える声で尋ねると、その答えは信じがたいものだった。
 「あたし、ノコちゃん!」

 または石井さんの話の途中、唐突に和弘おじさんが現れる。
 どこかよそよそしい態度で、何かを隠すように。
 それを皆が怪訝に思う中、彼のコートの陰から小さな女の子が現れる。
 そして、名を聞いてみると返ってきた答えは想像に漏れず「ノコちゃん」。
 和弘は続きうろたえるままに石井殺しをカミングアウト。何でもノコちゃんを連れて行きたかったが、どうしても石井が離そうとしなかったためだとか。

 ノコちゃんはたとえ殺人と引き換えても手放したくない魔性の魅力を持つのか。
 よって、早速和弘は泰明さんに殺されてしまうのだが、魔性の虜になってしまったのはその場にいた者にとって例外でないようだ。
 各々が凶器片手に彼女を自分の物にしようとする争奪戦が今始まった。
 由香里姉さんは剣山、正美おばさんはメス、皆が皆目を光らせて……。

 ちなみに、一族が殺し合いをしたり、結果的に全滅したりと言ったシチュエーションは、こと『晦』においてはさして珍しくはない。
 ただ、葉子ちゃんが(ノコちゃんありきと言え)自分の意思で泰明さんを殺そうとさえとするのは、実に全シナリオ中でここだけだったりする。
 どの道、先に待つのは地獄絵図。前田家バトルロワイアル



野沢知美(のざわ ともみ)

  • 登場作品:VNV,特,極,鳴七,稲in
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 一年G組
  • 誕生日:6月16日
  • 関連人物:福沢玲子,蜜田真奈美《クラスメート》,渡瀬桂子,不知火美鶴
  • 関連用語:ワールド・ハッピー&ピース・カンパニー,サジタリウス《犠牲者》
 『VNV』『特別編』「あなたは幸せですか?」「あなたは幸せですか?(改訂)」に登場。
 福沢と同じ一年G組に属しており、クラスでは一番の秀才、だった。
 教育に厳しいらしい家庭に多忙な塾通いという環境にあり、今までは結果を出せていた。
 が、その反動でクラスメートとはさして深い付き合いをしていなかった。しかし、けして悪い子ではないらしい。

 「眼鏡を取って微笑むと途端に美人」という昔の漫画とかによく(今の漫画でも時々)いそうなタイプの人でもある。そのためか地の文で「ピンク色の縁の眼鏡かけて、髪の毛後ろで束ねて、一見つんとしてる子」などと、妙に詳しい記述があったりする。

 その多忙さと性格ゆえ一年G組の狂騒にも加わることもなかったのだが、気づいた時にはもう遅かった。
 努力を重ねて勝ち取ったクラス一の成績は一瞬にしてビリから二番目にまで落ち込んでしまう(ビリは福沢)。
 そのため蜜田さんに泣きついてシャンプーを分けてくれるよう頼み込むも、今度はサジタリウスの宿主にされて生き地獄を味わい続けるという、シリーズきっての悲惨な運命へと落ち込んでしまうことになる。

 『特別編』隠しシナリオ「サジタリウス襲来」に登場。
 当該シナリオはサジタリウスのその後が描かれる隠しシナリオであり、野沢さんのその後の運命やその時何があったかの舞台裏が補完されている。
 実は蜜田は一向に自分達になびかない彼女を見込んでいたらしく、同士に勧誘しようとしたらしい。が、福沢と同じ地獄絵図を目撃した彼女はある意味で常識的な行動に出る。

 長い物に巻かれろでは無いが、あそこで頷いていれば長生きできただろうに優等生はこういう時こそ不便なものである。
 ちなみに、こちらでの彼女はその後サジタリウスを使った新実験に使われ、命を落としたと思われる。すぐに死ねた分、ある意味『VNV』本流より幸せだったと言えるのかもしれない。[が、元々のタイトルを考えるとこの救済?は何とも皮肉である。]

 『極』「イノチ」に登場。


 (執筆者募集中)  


 『鳴七』「あなたは幸せですか?」ほかに登場。
 真面目な努力家でなおかつ常識人なのだが、そのため隔絶した能力や精神性を持つ周囲の人物からは相対的にみて大きく見劣りする。頑なな内面に閉じこもって思いつめたあげくに嫉妬心などから空回りして闇に堕ちる心弱い少女としても描かれている。
 『特別編』に登場する「浅海恵子」や「星岡」などの要素・エピソードを折衷、習合しているが、これら人物の傾向をみればいっそう頷けるかもしれない。

 ただしまだ一年生のため、場慣れした二年生以上に比べると憎しみを向ける相手への悪意のぶつけ方は洗練されていない。
 この学園に順応してしまっている上級生からは一本取られ、返り討ちに遭ってしまうことの方が圧倒的に多かったりする。
 かと思えば目上に素直に心を開ける素直な一面もあったりする。要は環境に恵まれていないの一言に尽きるのかもしれない。

 「あなたは幸せですか?」。
 基本的に『特別編』版とシナリオに相違はない。


 (執筆者募集中)


 「最後の審判」。
 「女子生徒」名義。
 新堂さんにそそのかされるままに、坂上くんは歌姫の呪いがかかった本の効力を試してみた。
 すると、その場にいた「図書室の人たち」はその魔力にかかって死を迎える羽目になってしまった。彼女はその中のひとりである。確かに「図書室」にいてもおかしくないのだが、もしかしなくても本人にはまったく非がない。とんだとばっちりである。

 「できる彼女の秘密」。
 「星岡」さんのエピソードを踏襲している。
 今回の野沢さんは勉強もスポーツも優秀だったと語られているが、やはり秀才という枠組みから外れるものではなかった。
 不幸にもプライドも高かったため、何をやっても自分の上を行く同じクラスの「渡瀬桂子」さんのことを忌み嫌うようになる。

 完璧超人にもなにかしらの裏や仕掛けがあると思うのは人間の心理というもので、野沢さんは渡瀬さんの「秘密」を探ってみたりする。はてや盛大に嫉妬の炎を燃やした野沢さんは渡瀬さんに悪意や害を与えてみたりするのだが……。

 野沢さんは自身の想像をはるかに超越した渡瀬さんの秘密に直面させられて、愕然としたり自失したり死亡したりする。
 全体の比率からすると野沢さんに非がありこうなっても仕方ないよねと言わざるを得ない自業自得の結末も少なくはない。
 が、結局は超人の渡瀬さんと比べて野沢さんが常人以外の何者でもなかったことこそが、不幸といえるのかもしれない。

 「フラグ眼鏡」。
 いかにもメガネが本体ですと言いたくなるビジュアルをしている野沢さんだが、このシナリオでは彼女が謎の「店主」から不思議なメガネをもらったことから話が展開していく。
 なお今回、野沢さんが嫉妬の炎を燃やす対象は演劇部のあこがれの先輩である「岩下明美」にお近づきになった合唱部のホープ「不知火美鶴」さんである。


 (執筆者募集中)


 「図書室の話」。
 「浅海恵子」のエピソードを踏襲している。


 (執筆者募集中)


 『稲in』に登場。
 入学式の新入生代表として、お手本のような挨拶を述べる。在校生側の挨拶と比較しても、彼女の生真面目で常識的な性格がよく表れているといえるだろう。
 某シナリオを完全なifルートとしないためか、この代表者は純粋な成績のみで決められているわけではないという点に言及されている。
 もっとも、彼女も成績優秀な生徒であることは間違いないのだが。


野々宮亜由美(ののみや あゆみ)

海女宮亜里沙(あまみや ありさ)

  • 登場作品:VNV,AMC1,学恋V,追加,鳴七
  • 種族:人間(ヤンデレ)他
  • 職業:鳴神学園高校 二年生,三年A組
  • 誕生日:12月12日
  • 関連人物:岩下明美《噂,クラスメート,友人,取引》,今野英俊《恋人》,飴玉ばあさん《取引》,山本幸男《犠牲者》
 『VNV』「飴玉ばあさん」、『AMC1』「新語り部集結」ルートなどで登場。
 基本設定として彼女は「今野英俊」という男子生徒と付き合っているのだが、その運命は飴玉ばあさんとの出会いをきっかけに大きくねじ曲げられていくことになる。

 今野の変貌に合わせ、彼女の彼に対する感情は駄目男を捨てられない貞淑な妻のようなものに変化し、飴玉の材料を得るためにあっさりと一線を越えた。当の彼は駄々っ子のように飴玉を欲しがるだけで、尽くす彼女のことをまともに見ているかもわからないのに。
 それでも、通り魔と言う悪鬼のような所業への罪悪感か涙で潤んだ右眼が印象的。
 多くのケースでは片目はばあさんとの取引のために失われ、眼帯で隠している。

 [ところで、眼帯萌えは実は江戸時代からあった概念だったりする。
 「目病み女に風邪引き男」という言葉があり、眼帯代わりに紅の絹布で目を覆うのがセクシーで粋だということで、眼病を患ってもいない町娘にも流行ったことがあったり。]
 ……繰り返すが、要は眼帯萌え。

 初登場の『AMC1』では以上の設定が通されているが、後発の『VNV(新装版)』で出演した際は恒例のパラレル・ワールド設定が活かされたためか様々な展開が用意されている。
 今野と立場が逆転し極端な悪女になる展開の他、彼女が「飴玉ばあさん」や「百目少女」という都市伝説そのものになってしまう展開まで用意されているとは驚きである。
 「アパシー」に入ってから初めてのスタンダードな岩下シナリオと考えれば当然か。恋する乙女は裏切りを許さず、時に異形と化してでも美しく切なく何より恐ろしい悲劇を生む。


 『学恋V』で久々の登場。
 飴玉ばあさんとの約束で、カルタ大会で


 (執筆者募集中)  


 『鳴七』。
⇒「海女宮亜里沙」の項を参照のこと。
 「野々宮亜由美」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。



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最終更新:2024年04月16日 17:30