索引


飯田先生(いいだ-)

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:人間
  • 関連人物:荒井昭二《噂》
  • 関連用語:地縛霊,手《犠牲者》
 荒井一話「校内に巣くう地縛霊」に登場。
 『学怖S』追加分岐。
 「地縛霊」のせいで例のごとく事故頻発地帯になってしまった校庭の片隅だったが、過去に僧侶によるお祓いを受けることになった。飯田先生はその儀式に参加した教師の一人だったが、空気の読めない発言をし、不用意に問題の場所に足を踏み入れてしまう。

 新任ゆえの無知さと言えば許されるようだが、霊が実在する可能性が極めて高い本作でそれは死亡フラグである。 
 霊の「」に足を取られ、そのままの勢いで地中に引きずり込まれてしまう飯田先生であった。生存と死亡の二パターンが用意された辺りは神(シナリオライター)のきまぐれだろうか。

 死亡パターンだと周囲の先生はお経を唱えるのだが、そこは素人療法の限界か、飯田先生は全身を引き込まれて行方不明になってしまう。しかも、遅れてきたお坊さん曰く肝心の霊すらあまりに強力すぎて封じ込めるのが精一杯と言うオマケつきである。

 やはりここは専門家に任せ、霊には穏便にお引取り願うのが肝心だろう。
 その場合、飯田先生は首を残して全身が埋まってしまう。
 その際にどっかの花壇よろしくの姿を晒したが、なんとか生き残った。

 地縛霊も一応は鎮まったそうであるから、言うことなしである。飯田先生は全身を食い千切られ、無数の子どもの歯型が残されたと言う話だが、一応他校で教師を続けられたのだから文句はないはずである。
 「河豚は食いたし命は惜しし」。この慣用句とはやや用法が異なるが、"理解"するために、大人はいくら犠牲者を出せば気が済むのだろうか。愚者は経験に学ぶ。


飯山(いいやま)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:真田泰明,花田,吉川,河口《仕事》
  • 関連用語:洋館
 泰明六話「洋館に宿った尾岳冬良の魂」に登場。
 かつて「尾岳冬良」の作品をドラマ化するに当たって特殊メイク/特殊効果を務めることになっていたスタッフ。冗談好きで、かつ明るい男だったらしい。
 性格上、尾岳冬良の屋敷探索にも参加するはずだったが、言いだしっぺの「河口」の言によると、バスの中で気分を悪くして青い顔をしていたらしい。そのためか、集合時刻になっても姿を見せず、旅立つ前の一行にとって不安の種になっていた。

 実際は怪談好きの河口と組んでおり、屋敷に先回りして一行を脅かすつもりだったようだがが、どういうわけか一足先に骸を晒す羽目になった。偽りの死亡フラグが本当になってしまうと言うのも心霊話ではお約束か。
 ここはひとつ、本物の舞台装置として働いてくれたことを彼の最期の仕事として評価するとしよう。


五十嵐佑也(いがらし ゆうや)

  • 登場作品:学怖S,秘密
  • 種族:人間→霊
  • 関連人物:岩下明美《恋人》,吉野《犠牲者》
 岩下五話「交通事故で死んだ運命の恋人」に登場。
 あの岩下明美が将来を誓い合った男性。
 元々は親が決めた許婚だったが、すぐに相愛の関係になったらしい。岩下さんは滔々と彼の素晴らしさを語り、高校卒業と同時に結婚する予定であったそうな。
 が、三年前の交通事故が全てを変える。三十名以上の命を奪った悲劇の中で、五十嵐佑也の名も記されていたのだった……。
 日頃から思い込みの強い彼女は体を弱らせ、何日か寝込んでしまう。その最中で命を落とし、一方、ひそかに生きていた五十嵐が新聞部を訪れて、実は岩下さんの方が幽霊であり、ヤンデレ気質を発揮して自殺させてしまう……という展開もある。

 だいたいの本筋では、岩下さんが寝込んでいる間に佑也さんが幽霊となって帰ってきて(取り憑いて)おり、それを否定する周囲の人間や岩下さんに下心を持つ男達に悲劇が訪れている。
 未亡人はモテると言う法則でもあるのか、岩下さんには数多くの異性が言い寄るようになっていた。
 が、同じく恋人への束縛としても、そのアプローチはルビーの君とは比べものにならないほどアグレッシブかつデンジャラスである。
 自分の恋人に近づく者は容赦しないとばかりに、ちょっと肩が触れた程度の相手を吹っ飛ばし、絵を描いてくれた人の腕を折り、恋心を持っていようものなら命すら奪っていく。

 余談だが、その犠牲者の中には五十嵐の存在に気づかずにデートに誘ったばかりに深夜の線路で自殺(!)する羽目になった同級生の男が存在する。どっかの首無しデュラハンを彷彿とさせる状況である。 
 [なお、その彼があの有名人と同一であるか確認する術は無い。エクトプラズム少女が愛してくれるのは男性のみである。
 更なる展開への期待も良いが、微妙なつながりを見てほくそ笑むのも良いだろう。]

 ただ、彼のシナリオが女性に限定されたのはある意味幸いかもしれない。死亡エンドが多発してゲーム進行に支障をきたす画が浮かんできてしょうがないし。
 だが、たとえ告白した人が主人公(女)だったとしても、全く容赦してくれない。婚約者である岩下さんの体を操って絞め殺させるくらいに徹底している。
 つまりバッドエンドになるとは言え、相手方にしろ岩下さんにしろ悲恋に終わっている。とは言え岩下さんも主人公の想いは決して無下にしていないことにも注意して欲しい。

 [百合スキーなら怒り狂いそうなシチュだけに救いである。]
 どの道、あまりに強い死者の念は柔軟性をなくし、想い人に執着するだけの存在になってしまうのかもしれない。

 『秘密』「「先生、好きです」と告白する」ルートに登場。
 「葛城美和」先生を狙って事件を首謀した主犯格。
 坂上と先生を引き合わせる事で悲劇を辿る道筋を歩ませようと一連の事態の裏で暗躍していた。

 発端は、七不思議の集会で坂上が岩下さんを恋人にするという軽率な発言を行ってしまったこと。
 そのことから復讐の憎悪が芽生えた訳だが、坂上本人は演出の一部だと解釈していたので記憶から抜け落ちていたと思われる。

 そして五十嵐さんは自身が婚約者である岩下さんと離れてしまったがゆえ起こってしまった悲劇に端を発した「もう君から離れたりしない。ずっとそばにいて君を守ってあげるよ。」という言葉になぞらえて復讐を行っていく。
 すなわち、五十嵐さんの目的とは深い後悔と執着の感情を坂上にも抱かせて同じ境遇を体感させてから不幸の淵に追いやることだった。

 [恒例のパラレル設定といってしまえばそれまでだが、「恋人達を引き裂く悪魔の公衆電話」から婚約者の介入が成立する謎は残る。ただしこのルートでは『学怖S』において同時に存在しないとされている両主人公が併存しているため既存シナリオが表裏一体であった可能性も推し測れる。]

 計画実行には生身の身体を必要としていたため、岩下さんに好意を寄せている「吉野」の身体を利用して坂上を陥れようとしていたが、その企みは岩下さんをも苦しめてしまいのちの贖罪行為に繋がってしまう。
 しかし、そんな彼でも本来の「守る」という役割は見失っていなかったようである。

 お互いの価値観の違いが縺れに発展した末、違いを認めて相手を尊重する気持ちが五十嵐の行動に現れる。
 身投げした岩下さんが助かったのは佑也さんの加護だろう。
 たとえ守護の意味を履き違えて悪霊になっても、岩下さんを本当の意味で守った思いやりは二人の今後に救いを残している。
 価値観の擦り合わせから、関係性に改善が見通せる未来もあるかもしれない。


いくちゃん

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:幽霊
  • 関連人物:岩下明美《噂》,東山《幼馴染》
  • 関連用語:逢魔ヶ時
 岩下五話「恋人達を引き裂く悪魔の公衆電話」に登場。
 架空の恋人の話をする男「東山」の前に唐突に現れた女の子。
 夕暮れ時に、二人は近所の公園で話をする。なぜか彼女は彼の理想の姿をしていた。

 「私を覚えてる?」「恋人だっていったのは、偶然だったの?」
 問いには答えが帰ってした。が、彼女にとってそれは思ったものでなかった。

 怒りに任せて東山の首を締める彼女、ふと力を緩め振り向き去っていこうとする。
 その時になり、ようやく彼は思い出す。昔、近所に「いくちゃん」と言う女の子がいて一緒に遊んだこと、密かに恋をしていたこと。
 そして、彼女は十年以上前に交通事故で死んでしまったことを。

 あまりに大きなショックを受けた時、人は「忘却」と言う安全装置を働かせる。
 去ってしまった彼女には残酷であっても仕方が無かった。
 が、いくちゃんの姿は「理想」として残っていた。
 彼女はそこに惹かれ、やって来たのだった。
 東山が全てを思い出したことを認めると、微笑みを返し去っていく。

 誰だって忘れられたくはない。過去しか存在しない「幽霊」なら尚更な話。
 だから無理矢理に「死」と言う印を刻み付けようとする輩がいてもおかしくはない。誠実でなければ、生きる価値を見出してくれないのかもしれないのだから。
 これは「あなたが罪を犯したとき、その責任を取るのが、あなただとは限らない」と似た話である。真摯に生きよ。


池沢優華(いけざわ ゆうか)

  • 登場作品:AMC2
  • 種族:人間
  • 職業:未亡人
  • 関連用語:紫陽花
 『AMC2』「あじさい園の不幸を呼ぶ女」に登場。
 数々の「紫陽花」を咲かせることで有名な高級住宅地でも一際映える庭園「あじさい園」のオーナーである未亡人。
 若くして夫を失いその美貌から言い寄る男は絶えないが、なぜか彼女に近づく者は事故に遭ったりで

 周辺住民の奥様方からはやっかみからか評判が悪く、更に悪い噂を立てられる始末である。
 今では人前に出ることもなく、日用品はご用聞きの と言う男


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池波(いけなみ)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:藤村正美《仕事》,大原《犠牲者》
 正美三話「愛する一念が起こす事件」に登場。
 正美の病院に入院してきた患者で、二十代くらいの若くてハンサムな男性。
 テレビに出ても通用しそうなレベルの容姿の持ち主だったらしい。

 だが、担当看護婦の「大原」さんが自分に寄せる感情については素知らぬ顔で通していた。
 もっとも、病院中に知れ渡っていたという大原さんが自分に寄せる感情を彼が知っていたかについては定かではないのだが。
 彼自身、その容姿に見合った可愛い恋人と付き合っていたため、別に面と向かって告白してきたわけでもなく、そっと内心に恋心をひそめていくつもりだった大原さんに応える筋合いもなかった。

 しかし、恋人と居合わせたところで大原さんの恋心を知ってしまった池波さんは口々に好き勝手な悪口を言い立てる。
 後知恵になるが、知らされたタイミングは絶妙だったりする。
 正美と一対一の会話なら飛び出さなかった言葉を引き出し、その上で大原さんに聞かせたのだから。

 結果、思いつめた大原さんのために、池波さんはあえなく舌禍の責任を取らされる羽目になった。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 確かに彼は無神経だったが、面と向かって罵倒したわけではない。
 どっかの蜘蛛とは違い女性をもて遊んだわけでもない。
 ぶっちゃけた話、完全なとばっちりである。

 とりあえず、正美さんから冷酷な、思いやりのかけらも無いとか言われる程ではない。
 第一、恋人の前で否定する言葉を取り出さないわけにはいかないだろう。

 しかし、こんな話を葉子ちゃんにするとは当て付けだろうか?
 いくら冒頭の質問で自分の容姿を「みにくい」と答えられたことを根に持っていたとは言え、やり過ぎである。
 由香里とは違い、自分のことをしっかり安全圏に置きながら気に入らない人間を排除する姿勢は恐ろしい。
 姿は美しくとも心は醜い女、その名は――――藤村正美。



伊佐男(いさお)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間,神
  • 関連人物:前田和子《伝承》,舞《恋心,妻,妹》,平太《知人》
  • 関連用語:占い,折り紙,紫陽花,百合
 和子一話「折り紙の由来」に登場。
 彼が登場するこのシナリオは珍しく、最近の噂や本人の体験談ではない。
 地域の伝承を語る形になっているのだが、構成にもある特殊な点が見られる。

 この話は大まかに分けて三つの展開に分岐するのだが、いずれにも彼に加え「」と言う女性、「平太」と言う男性の二人が登場する。
 ただし名前が同じなだけで、全くその立場は異なり実質別の伝承となっている。
 一方で、これら三つの言伝えは微妙な繋がりを見せることもあり、前田の本家がある地域ではある種特別な意味を持っていると思わせる節もある。これらを説明するなら「配役」と呼ぶのが最も似合うだろうか。

 ――「折り紙」の儀式が結ぶ三つの伝承を順を追って説明しよう。
 各伝承によって、三人の役柄は次のように変化していく。
役柄 伊佐男 平太
巫女 舞の弟
舞の兄 伊佐男の妹 舞を愛する者
舞の夫 伊佐男の妻 舞を愛する者

 第一の役柄は「伊佐男神」と言う「八百万の神々」の一柱におはす神である。
 神らしく風雨などの天候を自在に操ることが出来、巫女へ折り紙を用いた神託を与え、贄を得る代償に村を守護してきた。贄とは言っても仰々しいものでなく、内容は「紫陽花」や「百合」と言った四季の花々であり実際は見返りなど欲しくはなかったらしい。
 彼が当代の巫女「舞」に心を寄せ、いじらしくも彼女に喜んでもらうためだけに供物を選んでいたためという事情も大きい。

 しかし、ある時よかれと思って暮らし向きの良くない舞のために牛三頭を要求する。
 が、舞の自宅に目立つ形で置いてしまったことで村民に舞に対して疑念を抱かせることになってしまう。
 慌てて、折り紙という限られた伝達法をもって誤解を解こうとするが、村人はそれを舞を生贄として求めているものと曲解し、巫女は独りで神の元に赴くことになる。

 しかし、その結末は舞の弟・平太の眼前にて嫉妬のあまりあやまって彼女の首を断ってしまう。
 または、自分の思いが一向にして伝わらないことに対する怒りに任せて災害を引き起こす。その上、神の真意を悟った舞の心を大いに痛ませ自ら命を絶たせてしまうなど、どうあってもすれ違いが産む悲劇に終始する。

 神自身はこれを機に村を守り続けることを誓ったが、あるフラグを立てるとその後の伝承でとある後味の悪い事実が明かされる。伊佐男神自体は全く関与せず知る由もないその風習が第二の役柄における悲劇の主因となったと解釈することは容易だろう。

 第ニの役柄は


 (執筆者募集中) 



石井(いしい)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:藤村正美《噂》,ノコちゃん《魅了,犠牲者》,和弘《知人?,犠牲者》,ノコちゃん
  • 関連用語:死を招くベッド《犠牲者》
 正美六話「死を招くベッド」に登場。
 「死を招くベッド」の犠牲者候補の一人で、いつもへらへらと笑っている暗い青年。
 看護婦を見て喜ぶなど微妙に危うい趣味の持ち主で、生意気な女子高生の「緒田」さん曰く「オタッキー」。

 それでもイメージとは違って普段は働きに出ており、かつ子ども好き。
 誤解されがちだが結構いい人で、死を招くベッドに関わる可能性のある候補者の中では一番まともな人物とさえいえる。

 で、この石井さんはどうあがいても謎の幼女「ノコちゃん」関連で死亡する。
 手っ取り早く正美七話に進むためには彼を犠牲にするのが一番の近道であるため、何度も彼に涙を飲んでもらうことになる。
 彼がノコちゃんの存在に怯えて突き放して自滅することことこそが、プレイヤーにとっては唯一ならぬ唯二の進む道であるとはなんとも皮肉なものである。

 ちなみにノコちゃんを家に連れて帰ると、彼女の機嫌を損ねたために無惨にも全身を砕かれて死ぬか、彼女の魅力に狂わされた和弘に殺されるかの二択となる。
 後者の場合だと和弘は石井と何らかの接点があって知り合ったか、二人は元々知人だったかと言うことになるが、実際の二人の関係性は不明である。まぁ、いい人ほど長生きできないのがこのゲームの法則であるとはいえ。

 が、この人がノコちゃんを死を招くベッドから連れ出したせいで被害が拡がったと考えることもできる。
 ――何てことしてくれたんだ、石井ィィ!!

 余談だが、中の人(外の人?)が『学怖』での新堂誠の演者と同一人物と言うのはファンの間では有名な話。カメラアングルや加工もあったのだろうが、こうまで正反対なイメージになるのは驚きである。

 『鳴七』
 ⇒「向井武尊」の項を参照のこと。
 「石井」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


石川(いしかわ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,極
  • 種族:人間(能力者)
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:新堂誠《友人》,内田《恋心》
 新堂五話「ギャンブルトランプ」に登場。
 ただし、彼の話を聞くためには新堂さんにあえて逆らう選択肢を選ぶこと、さらには運が必要になってくる。へそ曲がりで人の言うことを聞かない、と正直性格がよろしくないが、とある反則的能力を持つため、多くの取り巻きを集める男。

 その能力は分岐によって二つに分かれるが――、
 「人の死期がわかる、と思いきや実際は『人の死期を入れ替える』」、もしくは「空中から何でも取り出す」のどちらか。いずれにせよ非常に強力な能力である。 
 ちなみに、後者は「アポート」という名称で種別化もされたれっきとした超能力の一種である。

 こんな奴が「超能力」持ってるなんて「まさに犯罪」とは新堂さんの言だが、幸いにも彼は自分の能力に溺れて自滅する。『学怖inよんはち』および『極』にも登場するが、微妙な経緯は違うにせよやっぱり自滅する。
 [これほどまでにに強力な能力の持ち主が「探偵局」に勧誘されていないのは、性格を見越されたか自滅済みか、そこまで人材に困っていなかったかのどれだろうか。]


石川小夜子(いしかわ さよこ)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:福沢玲子《噂》,小倉《恋人》,深山先生
  • 関連用語:ルビー《所有》
 福沢四話「旧校舎の十三階段」に登場。
 正確にはそこから派生する「ルビーの指輪」に姿を見せる。
 元々この話は、聞き手である主人公が旧校舎に行ったことがないとわかるやいなや「臨場感わかないよね。やーめたっと! 違う話にするわ」などという福沢の気まぐれで話される、いわば代打の話である。

 石川の性格はおとなしく可憐で清楚といえるものであり、恋人であり故人となった「小倉」くんから送られた「ルビー」の指輪をしている。
 だが、石川に横恋慕をした「深山先生」に指輪を奪われてしまうも、その事をきっかけにして先生に惹かれ、彼と駆け落ちしてしまうという驚愕の結末を迎える。

 ……と思いきや、指輪から血の涙がしたたるという怪奇現象に襲われ、あっさり深山は石川を諦めてしまう。そして石川の方もそれによって改めて死んだ恋人からの愛情を感じ、ルビーの指輪を再びはめることに。
 すると今度は指輪そのものが外れなくなるという怪奇に襲われるのだが、彼女が心から「彼の想いと共に生きていく」と決心したことで、指輪の呪いは解けたかのように指から外れ、ついでにルビーがホワイトサファイヤに変化していたのだった。

 これだけを聞くとなんだかいい話で終わってはいるのだが、石川本人については指輪を奪った憎い相手からの恋心にほだされ、怪奇に襲われても無き恋人からの想いと前向きに受け止め、そのくせ他の男に優しくされるとやっぱり根負けしてしまう。そんな女の業のようなものを感じてしまう。

 また、ルートによっては嫉妬深い彼の怨霊の仕業か周りに死人を作るなど、ある種迷惑な存在になってしまう。
 なんにしても本人同士は幸せそうなのが救いであるか。

 『鳴七』
 ⇒「立花ゆかり」の項を参照のこと。
 「石川小夜子」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


石田(いしだ)

  • 登場作品:新生,鳴七
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園初等部 四年三組
  • 関連人物:新堂大誠,松岡伊吹,園山,秋山《クラスメート》,金沢弘樹《いじめ》,鈴木先生《担任》
 『新生』「危険な転校生」に登場。
 泣き顔が面白いからという理由でクラスメートの「金沢弘樹」のことをいじめていた児童。
 状況からすると十中八九男子と思われる。

 元々クラス内では浮いた扱いをされていた金沢のことを石田は何度もいじめようとしたが、通りがかった縁で何度か新堂大誠が金沢を助けているうちにあきらめたのか、いじめは落ち着いていく。
 一度目は凄味をきかせた大誠の前に引き下がり、二度目以降を試みたのは驚きだが、そもそもいじめっ子というのは根性曲がりのろくでなしである。彼の心情について深く考察することもないだろう。

 その後、「松岡伊吹」の転入に伴って「四年三組」は変貌を遂げていく。
 ただし、クラスの中で頭角を表した金沢とは違い、石田は松岡と金沢に従うその他大勢の一児童に落ち着いたようだ。劇中での石田の役回りは変貌を遂げた金沢を演出する道具といったところだろう。
 事実、大誠を陥れるための工作にかつて「いじめ」に関わっていた石田と金沢との関係性を逆用されてしまう。

 ただ、クラスのナンバーツーに上り詰めた金沢にとっては、有象無象からのいじめより、むしろ大誠相手に救われ(彼の目線に立てば)傲慢な言葉をぶつけられたことをより屈辱的に感じとったようだ。

 とは言え、石田たちクラスメートに対する恨みつらみはしっかり金沢の心の中に禍根となってわだかまっていた。
 もし大誠が抵抗を試みることすらなく排除されてしまった場合、その後「四年三組」がどうなってしまったかは、想像だに恐ろしいというのが正直なところかもしれない。


伊勢学(いせ まなぶ

  • 登場作品:最終
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 理科教師
  • 関連人物:新堂誠《噂》,岡辺芳郎,園村淳一,佐々井重子《同僚》
  • 関連用語:旧校舎
 『最終版』追加シナリオ「教師編」に登場。
 「岡辺芳郎」と同僚の男性教諭。いつもおどおどしていて挙動不審で孤立している。同じく孤立している岡辺とは行動を共にすることもあったが、伊勢が生物のおぞましい話ばかりしようとするため、岡辺の方から次第に近づかなくなったらしい。

 岡辺のほかに「園村淳一」と「佐々井重子」を加えた四名で夜の旧校舎の見回りをするが、ある教室に隠してあったモノが見つかってしまい、秘密を打ち明けることに。

 彼は同僚だった小森はるかを旧校舎で飼おうと画策していた。
 旧校舎まで連れてこれたのはいいが、逃げ出した小森が階段から転落し死んでしまうことにより彼の計画はおじゃんになる。伊勢は小森の体を部位ごとに切り分け、ホルマリン漬けにして教室に隠していたのだった。

 言ってしまえば異常な感性を持つ典型的な猟奇サイコパスこそが彼の正体である。
 ほかふたりと違って隠す気すらないように見えるあたり、どちらかと言えば幼稚性も際立っている。
 そういったわけでベクトルは違えど、岡部先生に同行した三人の教師は揃いも揃ってのクズぞろいなのだが、殺人鬼としては二枚も三枚も上手な食人鬼によって瞬殺されるか、または犠牲者の怨念に巻き取られて似合いの末路を迎えることになる。


磯村日出男(いそむら ひでお)

  • 登場作品:男怖,新生2
  • 種族:人間
  • 職業:笹ヶ岡高校 図書室司書教諭
  • 関連人物:綾小路行人
  • 関連用語:歴史部
 『男怖』一章「発端」、「思惑のノート」、「四季の部屋」ルートに登場。
 六年前は「歴史部」の顧問も勤めていた歴史教諭だったが、その当時起こった部員の失踪事件に負うことがあったのか教師を辞し、かと言って学校を去ることも出来なかったようで今は図書室で半ば隠居生活を送っている。

 ヨッシーこと「吉村賢太郎」は狭間の部屋発見のための調査に伴い、事前の不安要素を少しでも潰すために彼が歴史部の失踪に関わっているのではないか?と、仮説を立て近隣に聞き込みを行っている。 
 ちなみにこの聞き込みは結果としては不発に終わり、磯村先生は総体で言うのならほとんど何も知らない。
 狭間の部屋突入後、再会することもまずない。ただしルートによっては何かを隠していることはけしてゼロではなかったりする。


 (執筆者募集中) 


 「思惑のノート」。
 皮肉にも吉村先輩の危惧は彼自身が黒幕と言う自己言及的な展開で的中することになる。
 やたらコスパの悪い延命法によって若さを保っている吉村の息子と言う形で登場。
 彼に対する態度は偉大な父のためにならどのような犠牲を払っても当然、と言うもので親子の情と言うより狂信のそれに近い。
 吉村が消滅した後はすぐに彼の後を追うのだから徹底している。

 「四季の部屋」。
 ゲーム全体としてみれば非常に珍しいが「狭間の部屋」からの生還および元の世界への帰還に成功した探索隊一行の前に現れる。
 が、当人たちにしかわからない生還を喜ぶのも束の間、守山たちはこの世界から「ある概念」が失われていることを磯村先生相手に指摘する。

 だが、磯村先生はいぶかしげな顔をするだけだった。
 彼の言葉をひるがえすように守山の目から見れば全く様変わりしていないように見える自然の美しさを語ったが……。
 結局、彼らは元の世界に帰れたのか?
 それとも開けてはいけない世界を覗いてしまったために、取り返しのつかないことを元の世界に対して行ってしまったのか? 真相は謎のままである。

 『新生2』「藤丸地獄変×人肉食堂」に登場。
 坂上くんの家から(おそらくは)近くにある図書館の司書であり、戦国時代からタイムスリップしてきた怪しい忍者「煉釖藤丸」のことを呼び止める。

 その場は藤丸の無茶っぽい言い訳を受け入れて去ったと思いきや、少々の間を置いて今度は悪魔たちの首魁「綾小路行人」の配下という正体をあらわにする。三連戦の一番手だからか体力は一番少ないので様子を見てないでとっとと戦って倒してしまおう。


市井桃子(いちい ももこ)

  • 登場作品:流神A
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 一年K組
  • 年齢:15歳
  • 関連人物:綾小路行人《担任》
  • 関連用語:市松人形,ひとりかくれんぼ
 『流神A』「ひとりかくれんぼ」に登場。
 現実のクラス内での人間関係と密接にリンクしている「学校裏サイト」などでトラブルを引き起こしたか、巻き起こまれたかしてしまい、クラスでは孤立していた。
 その上、手を出した「ひとりかくれんぼ」を終わらせることができなかったようだ。
 霊の介入を招いたか、それとも精神医学的に心の均衡を崩してしまったか……、原因は不明ながら母親を刺して重傷を負わせ、自身も手首を切って自殺を図るという事件を起こしてしまう。

 その後の市井さんは鴨根大学付属病院で入院中である。
 市井さんが何かに怯えては口を出す不可解な言動について不審に思った「式部人見」先生が、解決の糸口を求めて知己の「風海純也」に連絡をしたことから、彼女の事件は編纂室が取り扱うことになる。
 彼女がどういった方向に向かうかどうかは例のごとく主人公の行動次第で変化する。


一乗寺奏(いちじょうじ そう)

  • 登場作品:男怖
  • 種族:人間
  • 職業:笹ヶ岡学園高等学校 二年B組
  • 関連人物:久留米剛,松平良明,浅田亮平《部活》,藤岡豊
  • 関連用語:歴史部《所属》,狭間の部屋
 『男怖』「根幹」ルートに登場。
 五年前に消息を絶った笹ヶ岡学園「歴史部」最後の世代であり、その一員だった。
 とは言え、作品の導入となるアバン部分で凄惨な最期を遂げたことが示唆される「歴史部」だが、作劇上の立ち位置としては典型的な「マクガフィン(物語には必要だが重要でないもの)」であり、例外はあるが彼ら自身についてさして語れることはない。

 で、この一乗寺くんに関しては「ッス」口調が特徴的な快活な人物であり、ノリの良さからすればひょっとしたらお調子者なのかなぁと推測が立てられるくらいである。
 いずれにせよ、狭間の部屋に突入した先に待ち受けていた一乗寺たちの運命は闇の中か、影の中である。


市ノ瀬京子(いちのせ きょうこ)

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:人間(ヤンデレ)
  • 関連人物:坂上修一《前世》,宗一郎《幼馴染,恋心,犠牲者》,荒井昭二《幼馴染,横恋慕》
  • 関連用語:前世
 荒井四話「懐かしい兄・宗一郎の思い出」に登場。
 主人公(男)の前世における姿で、前世の荒井・宗一郎兄弟と同じ町に育ち、三人でいつも仲良く行動していた幼馴染同士だった。

 そして、宗一郎を三階から突き落として殺した犯人(候補)のひとりでもある。
 なんでも彼女は宗一郎に幼い頃から好意を抱いており、常日頃から「結婚するの」と口癖のように言っていた。
 思春期になるに連れその想いは高まり、ついには猛烈にアタックを開始する。
 しかし何かある度に弟を構いたがる想い人を見て、邪魔な弟を邪険にする態度に出たが、それが祟った宗一郎の方からフラレてしまった。

 「手に入らないのなら、いっそ……」と言うヤンデレの境地であったのだろうか。現世における坂上の存在を見れば、彼女が長生き出来なかったことは確実だが。[彼女も前世の荒井のように宗一郎の後を追ったのかもしれない。]
 一方で輪廻転生の概念に時の観念が通用するかについても議論の余地はありそうである。

 現世の荒井は主人公と握手した際に京子のトレードマークだった「左手の手首に並んだ三つの黒子」を発見、主人公のことを市ノ瀬京子に連なるものとして認識する。
 そして、前世の兄の代わりに現世の自分に尽くすよう強要するのだった。
 しかし、それはあまりにも自分勝手な言い分である。
 怒った主人公は荒井さんのことを一喝、彼をしょげさせてしまう。そして……、

 えーと、これなんてエロゲ? とか、前世の記憶で美少女とかどんなBL
 などと、色々言いたいことはあるが、プレイヤーの正しい感情に従い選択肢を選べば、最後とてもアレな展開に発展してしまう。
 市ノ瀬さんの話なんて頭の中からすっ飛んでいくことだろう。

 もう一度、僕を叱って下さい!
 荒井がドMに目覚めた瞬間であった。
 一体、貴様は兄に何を求めていたのか? 見せる表情もアレだった。 

 「三時の怪人」と言い、『学怖S』で荒井さんは重点的にキャラが壊されているような気がするのだが、これも当時のスタッフの(歪んだ)愛情と言うものだろうか?
 [そして、坂上の喝は覚醒の源流なのだろうか?]


伊藤(いとう)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 二年C組
  • 関連人物:細田友晴《クラスメート》,藤井三枝《親友,クラスメート》
 『特別編』細田シナリオ「夜泣き石」に登場。
 人柄がよく万人に対して気さくだったが、急に妙な言動を重ねはじめた「藤井三枝」さんの親友だった女子生徒。
 周囲が藤井さんの言動のことを想像妊娠とでも思ったか、いままでと変わらず見守る中で親友のことを人一倍気を揉んでいた。

 なぜなら伊藤さんは藤井さんから親身な相談を受ける仲であったこともあり、彼女の行動とも照らし合わせて「夜泣石」にまつわる霊的な現象ではないかと半ば以上当たりをつけていたためである。
 望まぬ妊娠の果てにトイレで産み落とした赤子を殺してしまった名の伝わっていない女子生徒、それから現れるようになったという夜泣石と頭の潰れた赤ん坊の霊――、不穏にもほどがある符合である。

 この話の中で、細田さんは霊感があるということもあって伊藤さんから相談を持ちかけられ、藤井さんに憑く禍々しい赤子の霊を見てしまったということもあってなんとか助言を返すのだが……。
 事態は切迫の極みにあったようで、翌日にはもう手遅れになってしまう。 

 翌日藤井さんが引き起こした流血の惨事の中で伊藤さんは人一倍ショックを受け、取り乱すなどしており、クラスの相当数が入院しなんとか退院できた中で今も入院しているとか。

 『鳴七』
 ⇒「加瀬ひなた」の項を参照のこと。
 「伊藤」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


伊藤潤二(いとう じゅんじ)

  • 登場作品:四八
  • 種族:人間?
  • 年齢:44歳(1963.7-)
  • 職業:歯科技工士→漫画家
  • 関連人物:福沢玲子
  • 関連用語:猫
 伊藤潤二は日本のホラー漫画家。
 代表作は『富江』シリーズ、『うずまき』、『死びとの恋わずらい』など。
 ホラーにつき物の不条理な設定や奇天烈なアイデアが光る国内随一の実力者。
 異形はもちろん淵さんや双一などと言った美男美女を描くことにも定評があり、彼の描く永遠の美少女「富江」は数度に渡り、映像化された。(出来はともかくとして)一時期、多量に映画化の機会に恵まれた作家である。

 そして、2007年『四八』のゲスト作家陣のひとりとして登場することになる。
 表題イラストとシナリオ原案提供の他、他ゲスト陣同様に本人役で出演などと、まさに至れり尽くせりである。
 その縁からか「富江」の名がシリーズの設定に組み込まれていたりする。

 『四八』岐阜シナリオ「猫屋敷」に登場。
 岐阜は伊藤潤二先生の出身地でもある。が、一応書いておく。
 ※四八の物語はフィクションです。実在の(ry

 もしあなたが「死神」のコスプレをして大鎌を構えたり、妙な声を出しつつ鉄分補給のために釘を食う、そんな変人を実在の先生と思いたいなら話は別だが。思っても構いませんが、あくまで思うだけに留めて下さい。
 とにかく、作中での扱いとしては最近越してきた有名ホラー漫画家ということになっている。

 で、この人。
 岐阜のJK「福沢玲子」と富江(猫)つながりで仲良くなったりする。
 火葬場の煙つながりで発生した謎の植物「猫草」を育てる養分にしてしまうこともあるが……。

 とにかく、とんでもない役で出演してくれた伊藤潤二先生に感謝を申し上げたいところである。 


糸谷妙子(いとたに たえこ

  • 登場作品:追加
  • 種族:幽霊
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:荒井昭二《噂,部活》,横内彰道《部活》
  • 関連用語:幽霊交歓部《所属》
 『追加版』荒井シナリオ「消えた生徒の行方」に登場。
 死んだ幽霊と生きた人間がともに食卓を囲むなどして友誼を深め合うという、ハイレベルな非公認部活動「幽霊交歓部」の一員であり、死んでいる方の部員のひとり。文字通りの幽霊部員である。

 この部活を生きている方の部員のひとり「横内彰道」から紹介された荒井さんは彼女と同じく実体のないもうひとりの幽霊部員の男子(姓名不明)を目にしており、部には最低でも二名の幽霊が所属していることがわかる。

 今は廃止された旧制服を身に着けていることから、下手をすれば彼女が存命だったのは三十年以上前と察しえる。もっとも、旧制服が現役だった年代が明言されていない以上は参考程度の情報だが。
 彼女自身はマラソン中に不慮の心臓麻痺によって死去というなかなかに不本意な最期を遂げたらしい。

 にもかかわらず、糸谷さん自身は死んだことの辛さを微塵も感じさせない。わりと教えたがりかつ、面倒見のいい性格なことが彼女のセリフから感じ取ることができる。
 自分たちの集いに、結構フレンドリーかつ朗らかな態度で荒井さんに誘いをかけた。

 ただし、幽霊交歓部に属する生者は徐々に死者に近づいていくという性質を考えれば、部の明るい気風は表面上のものだけで、両者は相容れないことは明白だろう。
 確かに糸谷さんの行動に善意は込もっているのかもしれない。ただ、結果が害でないとは誰にも言い切れないのだ。


稲垣優作(いながき ゆうさく)

 『特別編』細田シナリオ「魅惑のトイレ(改訂)」に登場。


 (執筆者募集中) 


 『鳴七』「魅惑のトイレ」ほかに登場。
 過去作品の無名教師や、「小林先生」の一部エピソードを集約・折衷されている。
 言うなら保身を図って問題の先送りを繰り返すことで事態を悪化させるタイプの教師である。

 ただし、プレイヤーが目にする多くのシナリオの中では稲垣先生のあずかり知らないところで悲劇が起こっており、彼に責任を問うのはいささか酷というシチュエーションも散見される。


 (執筆者募集中) 


 「魅惑のトイレ」。
 役回りとしては細田友晴の担任教師である。教室に戻ってこないパラレルワールドの細田を心配し、トイレへ迎えに来る。
 しかし、親身なのはあちらの世界の細田が成績優秀だからであり、元の世界の細田に対してはお察しである。
 この話では稲垣先生もパラレルワールドの住人なので一概にそうとは言い切れないが、彼の事なかれ主義的部分がC組のいじめを増長していなくもないと考えられる。

 「影男」。
 役回りとしては卓球部の顧問である。実力はまだ足りないが、いつでも明るくチームの士気を高めることの出来る「川辺志道」をスタメンとして任命する。


 (執筆者募集中) 


 「無限廊下」。
 役回りとしては「坂上修一(仮名)が居残りをしていた時の先生である。
 本人なのか、実際の稲垣先生とは無関係な単なるイメージ立ち絵なのかは不明。

 「サトリサマ」。
 「小林先生」のエピソードを踏襲している。


 (執筆者募集中) 


 「殺人クラブ」。
 このシナリオの探索パートでは、各シナリオで語られたキャラクターたちが鳴神学園の至るところに潜んでいる。
 「稲垣優作」はその中のひとりであり、書道部部室にいる。


 (執筆者募集中) 



稲村勝男(いなむら かつお)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 関連人物:風間望《》,三笠瀬里《恋人》
 『特別編』風間シナリオ「ロマンチックな話」に登場。
 何事も段取りを踏まないと気が済まない男で、風間の彼女のひとり(?)「三笠瀬里」に告白して付き合うことになったが、その初デートに当たって入念に計画を立てた。

 そして、晴れのデート当日。
 デートの段取りを踏むことを優先するあまり、予定外のハプニングに対応できず、ついつい周囲に当たってしまう。
 それでも、なんとかクライマックスまでこぎつけるも……。


犬丸薙(いぬまる なぎ)

  • 登場作品:探偵局,AMC1
  • 種族:人間(能力者)
  • 関連人物:賽臥隆恭《犬猿の仲》,富樫美波《思慕》
  • 関連用語:都市伝説探偵局
 『探偵局』第十七話「神桜公園の銅像」に登場。
 都市伝説探偵局の現会長(2007年度)である「富樫美波」が来年度の新入部員にと推薦している中学生。元々富樫会長とは知り合いのようで、彼女のことを「ミィ姉ちゃん」と呼んで慕うほどの仲である。
 が、一個上の先輩になるはずの賽臥に対しては初対面から態度が悪い。

 賽臥が生意気な後輩なら、彼はさしづめナマイキなガキンチョと言ったところか。俗に言う同族嫌悪と言えば、理解が早いことだろう。正直どっちもどっちであり、傍から見ると喧嘩するほど仲が良いと認識されるのがオチであるのだが。

 彼の能力は名の通り「並みの嗅覚を持つ程度の能力」である。悪臭と対面すると卒倒してしまうなどの大きなデメリットはないようだが、正直地味である。また、現時点でその能力の片鱗も現れていなかったりする。
 外見がそっくりな人物の判定まで行うことが出来るようだが、感覚ひとつに頼るだけあって、香水などのより強い匂いのせいで匂いが誤魔化されてしう――等と言った、王道的な対処に当たってはほぼ無力である。
 また「送り犬」の一件ではジンさんに邪魔されてしまったため、霊的なものにまで彼の嗅覚が適用されるかも現時点では不明のままである。

 哀しいことかな。彼のスクールライフには早くも暗雲が立ち込めている。
 まず、超嗅覚と言えば、強力過ぎる上位互換キャラが既に存在している。
 その名は綾小路行人――。彼が変な属性を沢山身につけて、原点を忘れつつある今なら「犬コロ」の本領発揮で一点突破(謎)出来るかもしれませんが……。
 さらに早苗ちゃんの系譜を継ぎ、また既に新世代の語り部の座にある倉持千夏と言う強力なライバルが存在すると言う事実は痛い。

 最後に『鳴神学園短編集』にも収録された「十三年目の真実」は彼の探偵局入りを強力に阻害するフラグを立てまくっている。
 よって今の犬丸、実は富樫会長の庇護と規約を盾に取るしかないと言う実にカッコ悪い状況に陥っていたりする。賽臥もそうだが、知らぬは本人ばかりなりっと。


犬村秋保(いぬむら あきほ)

  • 登場作品:追加
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 三年A組
  • 誕生日:5月19日
  • 関連人物:岩下明美《クラスメート》,椎名舞《クラスメート,親友》
  • 関連用語:百合
 『追加版』岩下シナリオ「究極の愛」に登場。
 本編での活躍もさることながら、特典「サブキャラクターブック」の表紙として印象深い人。
 犬村さんは鳴神学園に入学したばかりの頃、隣の席に座っていた「椎名舞」と仲良くなる。
 以降、彼女たちの蜜月的な関係は三年間続くことになるが、その平穏は突如として終わりを告げる。舞は先天的に重い病を患っており、余命幾許もない状態だった。

 秋保は自分にでき得る限りの看病をするも、舞の容体は日に日に悪化していく。そんな日々が続く中、秋保は舞の髪の毛が混じった血を吐く。それは、舞が秋保を愛するあまり、彼女と同化することを望んだ結果だった。あなたと合体したい。
 選択肢によっては悲劇的な結末を迎えてしまうものの、根本的に秋保が舞を愛していたことは変わらないようである。[それにしても「わたしの中へ入ってきて……」というセリフは何というか……うん、アレだ。]


犬山次郎(いぬやま じろう)

 『新生2』「正義のゴネシエーター」に登場。
 整形手術をしてくれる病院を求めて黒百合総合病院にやってきた「大篭哀子」に対し、指導医の「高柳稔」の厳しい目の下、実際に彼女の顔にメスを入れる、気鋭の執刀医……。
 文中で彼の容姿が言及されることはないが、グラフィック上の見た目としては眼鏡をかけた、感情の薄そうな普通の若い男性といった風貌をしており、直後にその印象を悪い意味で実証することになる。

 こちらの犬山研修医だが、高柳医師の事前の触れ込みでは研修医ながら特に技量に問題はないような売り込みがされていたものの、実際の現場では手元はブレまくるわ、失敗しても淡々としているわ、予習していないので知識も怪しいわの三重苦だったりする。
 それに加えてベテランらしき高柳医師も特にリカバーに入るわけでなく、彼の失敗を追認する和やかな雰囲気のままに手術を進める。しかも大篭さんはこれら無神経な会話を意識がある状態で聞かされたため、一気に恐慌状態に陥ってしまう。

 「整形外科」と「美容整形」は似て非なる分野とされる中、募集の文言に前者を用いたり、患者の意見を全面的に聞き入れたりと怪しい要素は満載だったのだが、まさかほぼ未経験者の練習材料にされるとは大篭さんにとっても予想外だっただろう。

 結果、大篭さん自身の性格に問題がある、自業自得の要素も多少あるという事情を差し引いても、トータルでみれば同情できる案件に化けたと言える。
 そして、医療ミスなどの不祥事を隠蔽し続け、犯罪まで生み続ける病院に守られ、犬山研修医の被害者はなお生まれ続けているのかもしれないが、彼らのその後についてはまさに闇の中であろう。


井上(いのうえ)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:新堂誠《噂》,山中学,宮田《部活》
  • 関連用語:サッカー部《所属》,つごもり橋,予言
 『特別編』新堂シナリオ「夜泣きジジィ」に登場。
 「サッカー部」の三軍に所属しており、同じく三軍の「山中学」の先輩。
 日頃から「宮田」と共に橋の下のホームレスに暴行を加えていた。


井上史郎(いのうえ しろう)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:鈴木由香里《後輩》,二階堂《仕事》
 由香里三話「自殺した人々」に登場。
 由香里が通っていた高校の先輩で、よく知った仲だったようだ。
 かつては「水泳部の期待の星」と呼ばれるほど周囲から期待された泳手だった。
 [例のごとく演者はスポーツマンらしくは見えないが気にするな。]卒業を境にして潜水に興味が移ったものの、普段はスポーツクラブのインストラクターとしてマリンスポーツ全般、特にスキューバダイビングを指導しているらしい。

 それと、井上さん自身も後輩の由香里同様、高額の報酬を求める鉄腕アルバイターであり、謎の人物「二階堂」の誘いを受けたことをきっかけに進んで危険な仕事に身を投じるようになった。青木ヶ原樹海での死体探索もその一例である。

 責任感が強く、性格も性癖にも瑕疵の無いまともな人っぽいが、かなりひどい目に遭っているのに懲りない辺り、後輩とは似た者同士なのかもしれない。
 あとは、海水浴場の監視員のバイトをやっていたこともあり、溺れていた由香里を助けた命の恩人であったりすることもある。


井上良法(いのうえ よしのり

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:霊
  • 関連人物:細田友晴《友人》
  • 関連用語:トイレ《出没》,地縛霊
 細田二話「流れないトイレの悲しげな霊魂」に登場。
 流れないトイレこと「禁断のトイレ」に出没する男子生徒の霊。
 当初は姿すらおぼろ気で、自分が何者なのか何故ここにいるのかさえわからず、なんらかの因縁によってトイレに縛り付けられ動くことのできない、いわゆる「地縛霊」の状態だった。

 そんな彼にとっての転機は「七不思議の集会」のためネタ集めをしていた細田さんと出会ったことだろう。日野さんの依頼もあってだが、細田さんは調査を進める中で次第に彼に親近感を持つようになっていき、ネタ抜きで彼と友達になりたいと思うようになる。

 細田さんが彼の現世に残した煩悶――仇を見つけ出した時、彼はトイレから解放された。
 めでたくもすべてを思い出した彼は細田さんにとある頼みごとをしたのだが――。

 残念ながら、ここから先は当人から匿名の希望があるので記述することはできない。
 細田さんにとっては命と名がかかっていることなので、おいそれと書けることではない。どうしても訊きたいと言う方は、ぜひ土地の記憶を辿ってみてください。


井本剛(いもと ごう)

  • 登場作品:殺クラR
  • 種族:人間
  • 年齢/誕生日:41歳(1954.2.13.-)
  • 関連人物:真田亮太,真田陽子《知人》,里中あゆみ《事件》
  • 関連用語:警官《職業》
 千葉県警松戸南署・少年課勤務の警官。
 「真田亮太」の父に昔世話になったらしく、大変恩義を感じており何かと亮太の世話を焼いている。
 今は「里中あゆみ」の自殺の裏に何か事件性があると踏み、真相の究明に努めている。

 里中を殺害したと疑われていた亮太に助け船を出した人。
 傍から見て「自殺」にしか見えない里中の死に疑問を持っているらしく、最後の目撃者として亮太に事情聴取を行っている。
 亮太の父とどのような関わりがあったかは不明だが、少年課勤務ということでこれからも頻繁に登場するだろう。

 鳴神の近所の少年課ならば殺人クラブの噂も知っていそうだが、知っているとしたら彼はどう受け止めているのだろうか?
 仮に亮太の父の死が殺人クラブに関わるものだとすれば、眉唾だとは考えていないだろうが現時点では何とも言えない。
 今のところは里中あゆみ関連の情報の補足説明役か。


岩崎先生(いわさき-)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間
  • 関連人物:福沢玲子《知人》
 福沢一話「同級生・早苗の奇怪な行動」に登場。
 いわゆる「保健の先生」で、福沢曰く男子生徒が仮病を使って会いに行くほど優しくていい先生とのこと。ちなみに確証があるわけではないが、荒井一話などに登場する保健の先生と彼女は同一人物と思われる。
 確かに名前の言及こそありはせず、使い回しの可能性は否定できないが、さて? [面白さ重視ならそういうことで。]ちなみに『学怖S』で両者のグラフィックは同じもの。

 また、前任の保健の先生に「秋山恵理子」なる女性がおり、その後今の先生に替わったという言及を採用すれば、彼女は別の話と微妙にリンクした存在となる。
 時々細田が襲ってくることを抜きにしても、やはり保健室くらいは憩いの場であって欲しいものである。確かに彼女は怪異の近くにいるが、今はまだ無事でありたい。 

 『鳴七』
 ⇒「葛城美和」の項を参照のこと。
 「岩崎先生」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


岩下明美(いわした あけみ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,四八,VNV,AMC1,AMC2,学恋,学恋2,特,学恋V,流神A,最終,極,ドラマCD,新生2,レトin,秘密,ナポin,鳴七,稲in
⇒「岩下明美


岩山康夫(いわやま やすお)

  • 登場作品:学怖,学怖S,極
  • 種族:人間→???
  • クラス:三年生
  • 関連人物:日野貞夫《知人,復讐》,白井伝三郎《実験》
 岩下七話「白髪鬼・白井の秘密の研究」に登場。
 白髪鬼の異名を取る謎の教師・白井が行っている謎の実験をスクープすべく、封鎖された科学準備室倉庫に忍び込もうとする敏腕ジャーナリスト日野貞夫! 
 だが、その先には、三重にも渡る厳重な施錠が待ち構えていた……。 
 そして、その鍵破りに協力したのが彼である――。

 何でも彼は手が早くて泥棒にすればいいとこまで……、じゃなくて手先が器用なため、合鍵の作製作業に大きく貢献したらしい。
 岩下さんも知っている辺り、同学年では結構な有名人なのかもしれない。
 日野先輩にとってはちょっとした共犯者意識である。展開によってはなかば「相棒」のようなものと自認している。

 そのくせにいざ忍び込んでからは結構薄情な行動を取ることもできたりするが。
 飛び込んでみたはいいものの、すさまじい悪臭に襲われて自分一人で手一杯と言う状態に陥れば仕方がないのかもしれない。

 倉庫の中で吐く羽目になり、あげくの果てには二の先輩から見捨てられることだってある。
 もっともその場合は、岩山さんの法からしっかお礼参りされる結末も用意されている、その場合は白井先生の実験によって二人は合体(エロスな意味でなく)することになる。
 と、いうわけで肉体的な繋がりでは神田さん以上のはずなのに、なぜかその界隈で話題に上ることは少なかったりする。なんでだろ?

 その他では一人新生命体に進化している日野様を裏腹に尊い犠牲になっていたりする。
 しっかり死亡宣告を受けているため、よく分からない状態に置かれた他被験者と比べ幸せったら幸せではあるが、

 『学怖S』追加分岐。
 合体とは別に生存する展開が用意されている。
 ただし、実験の犠牲となり最早人目につかない場所で独り生き続ける道しか選べない哀れな境遇である。
 白井先生と日野さんを葬り、直後主人公もその手にかけると思いきや見逃してくれる。一応補足しておくとその姿は『晦』からの使い回しである。由香里一話における上半身だけで追いかけてくる男、確かに不気味であるが単なる変態に見えなくもない。

 ほか、日野先輩が殺された岩山の敵討ちを行ったりと岩下七話は特に分岐が強化されたシナリオのひとつである。
 悪友タイプと言える彼がダーティな裏の顔を持つ日野先輩に関わる日は「アパシー」においてもそう遠くない日かもしれない。白井先生の実験が温存されたネタと考えると、再登場のタイミングはきっと同時だろう。

 『極』「呪われた旧校舎」に登場。
 本人は登場しないが、シナリオ冒頭で旧校舎侵入を試みる日野副部長の口から彼の姓が出る。
 手先が器用なのは変わらないようだが、鍵を作るのが趣味だったらしい。

 学園内のありとあらゆる場所が開錠できるように対応した各種キーセットを作り出し、友人の日野さんに預けるというハイスペックっぷりを発揮している。
 もっともそれは、日野先輩の言葉を信じるなら……というただし書きは付いてしまうのだが。

 『鳴七』
 ⇒「大内光」の項を参照のこと。
 「岩山康夫」の要素・エピソードなどは上記の人物へと集約された。


犬童蘭子(いんどう らんこ)

  • 登場作品:流神A
⇒「犬童蘭子



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最終更新:2024年04月11日 09:01