怜悧の化身
富樫美波(とがし みなみ)
- 登場作品:探偵局,AMC1,AMC2,学恋2,学恋V,流神A,新生,鳴七
- 種族:人間(能力者)
- 職業:鳴神学園高校 三年H組→翻訳者・通訳者
- 年齢/誕生日:17歳/8月12日
- 身体:162cm/50kg ♀
- 能力:一度見聞きしたものを忘れない絶対記憶能力
- 関連人物:神ヶ崎翔,日暮太郎,賽臥隆恭《仲間》,犬丸薙《弟分》,風間丈《幼馴染》,富樫黎雄《弟》,新堂誠《教師》
- 関連用語:オカルト同好会,都市伝説探偵局《所属》,ゴスモン《ファン》
概要
2007年度におけるオカルト同好会部長、または「
現代」におけるオカルト同好会副部長。
一度見聞きしたものを
絶対に忘れないと言うずば抜けた記憶力を持っており、彼女の前では膨大な情報を収めたPCデータの復旧すら容易い。一種のサヴァンと同義か?
現状、日暮先輩を本人からの申告(もしくは変装)無しで視認出来る数少ない人物。彼女の特殊能力と関わっているとも思われるが、真相は不明のままである。
彼女自身は才媛に特有(例:
賀茂泉かごめ)な一見して冷たい態度を取っているようにも見えるが、その実は身内に優しく面倒見の良い姉御タイプといえる。
クールビューティーを地で行く質と言えばわかりやすいだろうか。
ただし、人使いは荒く、後輩(賽臥)は大量の買い物などによくパシられている。
一組織の長としてはジンさんとはベクトルが大きく異なるにせよ、極めて有能な人物といえる。
ただ、何事にも動じないジンさんと比べるのも何だが、非常時には一歩劣る点も見受けられる。
と言うか、会則を堂々と無視して部室に入り浸る前会長が大物過ぎるだけである。
理知的な思考の持ち主であり、彼女の言動は部員に落ち着きを与える一方、荒事には慣れていないのか『探偵局』でギィと対峙した後は必死で普段の気丈な仮面を保っていた。
というわけで『探偵局』の誇るツンデレ一号である。
ツンデレ不作の時代だった旧『学怖(S)』と比べれば、格段の進歩である。
ちなみにジンさんは、普段の内から別の意味で不安にさせることが多い一方で、荒事で頼りにならないことがない。まるで一長一短、天才と秀才の違いと言うべきか。
会長もまだ完成されて/完璧でないのだ。共に、これからの作品を追って行こう。
ちなみに『小学怖』シリーズでは年の離れた弟「
富樫黎雄」が登場し、クラスの都市伝説博士として小学生ながらに活躍している。
探偵局
『探偵局』第一話、第二話、第三話、第十話、第十三話、第十四話、第十六話、第十七話、第十八話、第二十話に登場。
賽臥単独で行動するシナリオも多いため全編出ずっぱりと言うこともないが、実際に「都市伝説探偵局」を率いているのは彼女である。ジンさんを介して真っ先に知り合ったことを起こりに、部活動の中で一緒に行動することは多い。
通しでプレイすれば、「オカルト同好会」入部で始まり「
天眼」の呪いで終わるシナリオの要所に関わる重要人物と言うことがわかるだろう。
開始直後は先代部長の推薦がありながら入部せず横柄な態度を取ってきた賽臥に業を煮やし、とうとう「こちらから願い下げ」とつっけんどんに言ってのけることも。
が、紆余曲折あった末に賽臥が入部すると、事情もあって態度を軟化させる。その際に地の性格である面倒見の良さが出たのか、結構フレンドリーに接している。
賽臥の順応性が(シナリオの都合ありきにせよ)思ったより高かったとも言えるが。
作中、賽臥が
ヒッポ様の死の予言を受けて駆け回っている間は(予言を本命視していなかった事もあるが)あえて動じず、普段の活動の傍らで本命の「天眼」について調べた。
その結果は本人を慮り、あえて告げることはしなかったのだが、その辺り彼女なりのデリカシーだろう。賽臥は攻略の進捗に連れ、望まず「真相」を知ってしまうのだが。
いつか知ってしまうならと、あっさり言ってしまうジンさんとの違いがまた出たことになる。
AMC1
「オカルト同好会」ルート、「山本さんと飴玉婆さん」ルートに登場。
「
オカルト同好会」ルート。
ジンさんの紹介で解決に赴いた「送り犬」事件では胡散臭いジンさんのフォローに回る。現会長としての最低限の説明だろうか。
どの道言い出しっぺの宿命か、いいところはジンさんに持っていかれてしまうのだが。
「
山本さんと飴玉婆さん」ルート。
いつも通りのお約束か、後輩の
賽臥と
犬丸のじゃれ合いを脇目に日暮と一緒に調査の報告を行っている。飴玉おじさん……、後の作品にも飛び出すわりと重要な設定である。
AMC2
「
探偵局編」全編に登場。
「綺麗な風景」以外で主人公(視点人物)を務める。
ジンさんが現役の頃、セミロングだった姿は必見である。
桜の木の下で卒業するジンさんから色々なものを受け継いで、かと思ったらジンさんは忘れた頃にやって来て
鮮血の薔薇で盛大に我々をコケさせてしまった。
部長になってから
綺麗な風景を見に行きたいと珍しく志願する日暮を送り出す。
かつて副会長時代はあじさい園の不幸を呼ぶ女の謎を追った。
このあじさい園事件が今作における彼女の見せ場となる。
池沢優華と言う未亡人にまつわる謎、彼女でなければ最初の取っかかりに達するのは困難だったろう。
ミニゲームでは主人公にして「
RPG」的には白魔道士タイプ。
事実上、彼女がいなければクリアすることは不可能である。レベルアップするに従い、なんとMPを回復する特技まで習得する。
学恋2
風間編夜イベント「
丈くん家庭訪問」に登場。
『探偵局』本編から十二年前、単純に考えて五歳の頃の姿である。
風間の従弟「
風間丈」と同じ幼稚園に通っており、幼馴染みが語る
緑色の怪物に変身するお兄ちゃんの話をいぶかしみ、わざわざ家にまで確かめにやってきたらしい。
が、風間さんとしてもここまで公私混合することは避けたかったのか、時々披露している擬態解除のサービスを行うことはなかった。流石は腐っても現地工作員。
相手が子ども、それも可愛い従弟の友達だったとしても相手が地球人ということを忘れていなかったのか。たとえ、それが一時彼を傷つけることになったとしても。
ただ、彼女の明晰なる記憶力はこの頃も働いていたことを考えれば、風間さんは知らず知らずの内に将来の大失態を避けたと言い換えることも出来る。
彼女の性格を考えれば、成長した時も「夢」や見間違いで済ませるとは考えにくい。
また、会いに来る以前に風間さんのことを馬鹿にした咎でうっかり消滅させられそうになったが、丈くんの幼さゆえになんとか難を逃れることに成功。
彼がもう少し大きかったら危なかったが……。『探偵局』-続-
とにかく美波会長が『探偵局』本編で風間丈相手に見せた反応も、二人の長い付き合いあってのことと考えれば、何かわかる気もしてくる。
完全記憶能力ゆえに彼の奇行を余すことなく脳内に思い描けるなら、彼の存在は色んな意味で忘れられない存在となっていることだろう。ぶっちゃけ気の毒である。
学恋V
男主人公で繁華街に何回か行くと登場。(ほのぼの2以上、ハキハキ2以上)
前作に引き続き五歳の彼女が、迷子になった幼馴染「風間丈」を探しているところに会うことができる。
主人公は初め美波さんが迷子なのだと思って声を掛けるのだが、「迷子になんかならないわ」のあまりの毅然とした態度に戸惑うのだった。
流神A
オープニングおよび「アパシーサイド」に登場。
「
オープニング」。
オープニングはいつも通り賽臥を呼びに来るだけだが、その際に「
柴田浩次」の内心ではあんまり嬉しくない美人チェックを受けていた。と言うか、美人遭遇率の高い柴田もなかなかだが。
第一話「
開かずの間」。
前会長のジンさんが賽臥を引っ張っていくので、あまり出番がない。冷静かつマイペースに事をこなすだけである。
とは言え、接点がないはずのに地元の名士である星浦家の事情について調べてのけた手腕は流石だろう。
第二話「
紅女」。
現会長の意地か、主人公として皆を引っ張っていく。
「
ゴスモン」への隠れた情熱を露にすると言う意外な一面に、子持ちと勘違い(と勘違い)されてショックを受けたりとコミカルで女性らしいところを見せる。
が、今回は苦手とする荒事に巻き込まれたため、ほとんど為す術はなかった。
危うく人格を失い、同好会が消滅する危機にまで陥るのだから、今回の相手は相当なものだった。繊細さと慎重さが仇となったか。
ただ、非常時でも気丈とし、後輩を守ろうとする彼女の姿は確かなものだった。
あと、ベテランの風格と『AMC2』で慣れたのか奥様方相手の調査はお手の物なところをみせたりもする。
と言うより慣れない「
ラーメン」食いに行っただけで恐怖を味わう羽目になるように、都市伝説事件が理不尽なだけである。
エピローグでコワモテの
袋田さんをからかう一幕は往年の名コンビ
Iさんと
Sさんを彷彿とさせ、実に微笑ましい。
「探偵局」は日常にこそ映えるのだと、彼女は教えてくれたのだった。
あんまり変わらない賽臥や全然変わらない日暮と違い、今作では髪型の変化と言うリデザインをされた。
激変した「
倉持千夏」と「
間宮ゆうか」が大概にせよ、あの妙に長いもみ上げが気になっている人はなんとやら。
新生
「危険な転校生」
第八章に登場。
外国語も方言も一度聴いたら完璧なため、現在は翻訳や通訳を仕事としている。二十ヶ国語を話せるらしい。
弟の友人「
新堂大誠」の姿を見て、高校時代に
新堂先生に世話になったことを語ってくれる。
鳴七
第三者からの伝聞という形で言及されたのみだが、副部長であることが明かされた。
絶対記憶能力に下支えされた知性はやはり健在のようである。そのほか「
加瀬ひなた」に加えて「
朝比奈慎也」から容姿を評価されており、同系統の美人である「
岩下明美」と学内で人気を二分するという話もけっして眉唾ではないことがわかる。
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最終更新:2024年01月15日 09:09