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【1】 4次元空間とは
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2次元空間でのモノ(=平面図形)の大きさは「面積」です。例えば長方形の場合,縦・横が単位cmで表されているとき,面積はそれらを掛け合わせて となります。
同様に,3次元空間でのモノ(=空間図形)の大きさは「体積」です。例えば直方体の場合,縦・横・高さが単位cmで表されているとき,体積はそれらを掛け合わせて となります。
ところで,我々は という単位を使いません。なぜなら我々は第4番目の次元を認識していないからです。すなわち,我々の住むこの世界は4次元空間ではないということです。
3次元空間に住む我々にとっては4次元を理解することは容易ではありませんが,だからと言って「理解不可能」というわけでもありません。以下,すべてを一気に読もうとせずに,じっくりと時間をかけて考えながら読み進めてください。
3次元空間では互いに垂直に交わる直線を3本まで引くことができます(いわゆる「縦・横・高さ」の3方向ですね)。このことを基本として,他の次元について考えて見ましょう。
0次元空間とは「直線を1本も引くことができない空間のこと」です。シンプルすぎて逆にわかりにくいかもしれませんが,つまりただの「点」のことです。
空間と言ったって長さも幅も厚みもなく,この一点だけが世界のすべて。仮にこの「0次元空間」に生き物が住んでいたとしても,その生き物は一生その点にとどまっていることしかできず,どちらの方向にもまったく身動きが取れません(つまり「方向」の概念がない世界と言えます)。
1次元空間とは「直線を1本だけ引くことができる空間のこと」です。これまたシンプルでわかりにくいかもしれませんが,つまりただの「直線」のことです。
空間と言ったって幅も厚みもない世界。ただ,0次元空間とは違って「長さ」が存在します。仮にこの「1次元空間」に生き物が住んでいたとすると,その生き物は「前後」という方向には移動することができます。
2次元空間とは「互いに垂直に交わる直線を2本まで引くことができる空間のこと」です。これは図を見れば理解しやすいと思いますが,いわゆるただの「平面」のことですね。
空間と言ったって厚み(高さ)がない世界。仮にこの「2次元空間」に生き物が住んでいたとすると,その生き物は東西南北に,そしてそれらを組み合わせて斜め方向にも移動することができます(例えば東へ移動したあとに南に移動すれば東南の方向に移動したことになる)。しかしこの生き物には「上下」の感覚がないため,その生き物はジャンプしてこの平面から離れることはできないのです。
2次元空間に住む生き物とは,地面に映った影のような存在です。影は我々のあとを追って東西南北に動きますが,たとえ我々がジャンプしたって,影は決して地面から離れませんよね!?
3次元空間とは「互いに垂直に交わる直線を3本まで引くことができる空間のこと」です。我々が住むこの世界が,その例になっています。
さて,いよいよ4次元空間の出番です!
4次元空間とは「互いに垂直に交わる直線を4本まで引くことができる空間のこと」です。
この図の意味は,別項(【2】 4次元の立方体)で解説します……!
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