片手間言語学
http://w.atwiki.jp/2shiki-l/
片手間言語学
ja
2016-01-11T13:06:59+09:00
1452485219
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【人工言語の作り方】語の形(初級)
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/53.html
*【人工言語の作り方】語の形(初級)
**品詞分類をしよう
品詞(ひんし)とは、語類(ごるい)とも呼ばれる単語のグループ分けのことです。
人工言語を作るにあたって、たくさんの単語を作ることと思います。たくさんの単語が雑多にごちゃごちゃしてたら、勉強する人にとっても、そして作る側にとってもワケ分からなくなってしまいそうです。そこで、単語の文法的な特徴ごとに、分類するということが必要です。
(※文法的な特徴じゃなくて、意味で分類してもいいのですが、このあと文法のことを考えるにあたって文法的な分類も必要なのです。意味的な分類ならば、「親族名称」「色彩名称」「身体名称」とか、「八百屋で使いそうな言葉」「郵便局で使いそうな言葉」「飛行機での旅行中に使いそうな言葉」「魔法の城で使いそうな言葉」とかの分類ができそうです。詳しくは[[語彙について>【人工言語の作り方】語彙について]]をご覧ください)
例えば英語では、次の8つの品詞があるといわれています。
-名詞、代名詞、形容詞、動詞、副詞、前置詞、接続詞、間投詞
例えば日本語では、次の9つの品詞があるといわれています。
-名詞、代名詞、形容詞、形容動詞、連体詞、動詞、副詞、接続詞、感動詞
ちなみにこれらをどう分類するかは学者によって諸説有ります。英語に「冠詞」を入れるかどうか(少ないのにわざわざ分類を作ってやる必要ある?)とか、「疑問詞」はどうか(疑問詞は名詞っぽいのも形容詞っぽいのも副詞っぽいのもあるので1つにはできない?)とか、「助詞」はどうか(助詞は単独でそれだけで使えないので単語とは言えない?)とか、考えるべきところはたくさんあります。つまりこういう分類が絶対ではないのです。
オリジナル人工言語なら、品詞もオリジナルで何でも作ればいいのです。また逆に減らすのもアリで、現実に「動詞と形容詞の区別がつかない言語」みたいなのもたくさんあります。「動詞と名詞の区別がつかない言語」はわりとレアです。
とりあえず人工言語を作るにあたって有ったほうが良い、必須の品詞はこんな感じでしょうか。
-動詞、名詞、形容詞、副詞
前置詞とか代名詞は、作りたいと考える言語の文法に左右されるところもあるので、おいおい考えましょう。
形容詞や副詞は、動詞に近いか名詞に近い
2016-01-11T13:06:59+09:00
1452485219
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【人工言語の作り方】音と文字(初級)
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/52.html
*【人工言語の作り方】音と文字(初級)
**☆その言語、文字はオリジナルですか
オリジナル文字を使う場合、パソコン上での作業は当面親しみやすい英語アルファベットを使うことになることが多いかと思います。IPAみたいな記号を使う場合でも、打ちやすさから英語アルファベットで代替したい人は多いと思います。どのアルファベットを使うのか、まず考えなければなりません。
最初から英語アルファベットを使うとか日本語文字その他、キーボード入力がサポートされているような文字を使う場合も、どの字母を使うのかは考えなければならないでしょう。
**☆母音の数はどうする?
英語アルファベットで母音(発音するときの、音節という単位を考えるときの基本になる音)に使えそうな文字は
a e i o u
の五つですが、これにこだわることはありません。
y
なんかを母音文字として使う人もたくさんいますし、なんとなれば
w q : -
とか、何でも使えそうな記号を母音文字として採用することができます。また、
A E I O U
みたいな大文字を使って新しい母音を表わすということにすることもできます(そうしちゃうと文頭は大文字にするとか固有名詞は大文字ではじめるとかそういう使い方ができなくなりますが)。
というわけで何を使ったっていいのですが、基本は「&bold(){母音は子音より少ない}」のが普通です。日本語みたいな5母音とかが無難かもしれませんね。
**☆子音の数はどうする?
&bold(){子音は母音より多いのが普通}です。英語アルファベットの場合、
b c d f g h j k l m n p q r s t v w x y z
なんかが子音文字として使えそうです。便利さを考えるならば、まず母音文字として使った文字を子音文字としても再利用するのはとりあえず避けたほうがよさそうです。そういう意味では、「シャ」みたいな音を表わすのに
sh
という表記をするのも注意しなければなりません。「スハ」って読みたいときに困るからです。そういう可能性が無いならば、二文字並べて一つの子音を表わすようなことをしても良いと思います。というかどうせ英語アルファベットには使わなそうな文字もあるので
x q
2016-01-07T02:48:43+09:00
1452102523
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人工言語作成チェックリスト
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/51.html
人工言語作成の参考に。
チェックリスト
||初級|中級|上級|
|項目|まずはこれだけ|できればここまで|上級者向け(別ページへ)|
|音と文字|[[①母音の数は?>【人工言語の作り方】音と文字(初級)]]&br()[[②子音の数は?>【人工言語の作り方】音と文字(初級)]]&br()[[③(オリジナル文字を使うとして、>【人工言語の作り方】音と文字(初級)]]&br()[[パソコン作業用の)アルファベット表記、>【人工言語の作り方】音と文字(初級)]]&br()[[転写の方法は?>【人工言語の作り方】音と文字(初級)]]|・二重母音や長母音、母音連続は?&br()・子音連続は?&br()・音節構造は?&br()・音節末に現れうる子音は?&br()・アクセントは?|・母音について&br()・子音について&br()・超分節音素について&br()・異音、音声と音素と表記&br()・文字について|
|語の形|[[④品詞分類は?>【人工言語の作り方】語の形(初級)]]&br()[[⑤名詞の変化は?>【人工言語の作り方】語の形(初級)]]&br()[[⑥動詞の変化は?>【人工言語の作り方】語の形(初級)]]|・形容詞は?&br()・孤立、膠着、屈折&br()・派生のシステム&br()・名詞の数&br()・名詞の性や類別&br()・名詞の格&br()・名詞の定不定その他の範疇&br()・動詞のTAM&br()・動詞の法&br()・動詞のきれつづき&br()・重複法|・品詞論&br()・名詞形態論&br()・動詞形態論&br()・形態の類型と派生|
|文の形|⑦主語、目的語、述語の語順は?&br()⑧形容詞、名詞の語順は?|・基本語順と自由語順&br()・一致の範疇(主語と動詞)&br()・一致の範疇(形容詞と名詞)・受動構文&br()・使役構文&br()・助動詞など迂言的な述語表現&br()・否定&br()・疑問&br()・助詞などによるモダリティ表現&br()・引用句&br()・関係節、連体節&br()・等位節、従属節、接続詞&br()・項の意味役割&br()・抱合と複統合|・語順について&br()・一致について&br()・態に係る構文&br()・モダリティに係る構文&br()・否定について&br()・疑問について&br()・複文について&br()・項の意味役
2016-01-07T02:33:53+09:00
1452101633
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文字言語を研究する
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/50.html
文字言語を研究する、といっても[[文字そのものの研究]]をしようというわけではありません。文字で書かれた言語について研究するのです。&br()&br()
&bold(){研究対象}&br()
例えば:&br()
文学作品、新聞、その他様々な文章&br()
詞、碑文に書かれた一言、など様々な文&br()
先人たちが作り上げた辞書や語彙集に載っている語&br()
ウェブ上に充満するいろいろな資料&br()&br()
その言語の、どんな特徴を調べたいのかによって研究対象を選びましょう。
2015-09-10T14:54:22+09:00
1441864462
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言語学って何?
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/49.html
&bold(){言語学}
&bold(){言語学}とは、言語を研究する学問である。
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言語学は、言語の実態を調べて最終的には「言語とは何か」探る学問である。
日本語や英語、中国語フランス語ドイツ語のような個別の言語を調べれば、「[[個別言語学]]」と呼ばれる。それぞれの研究は日本語学、英語学、中国語学…などのように呼ばれる。
こうした個別言語学の行く先には、この研究成果を応用する「[[応用言語学]]」がある。
・ある言語を、その言語を母語としない人が学び習得するにはどうしたら良いか。
・ある言語を、コンピュータ上で使うにはどうしたら良いか。
…
しかし応用言語学だけが個別言語学の目的ではない。世界中の言語を個別言語学敵に研究した成果は、「一般言語学」に集約される。世界にはさまざまな言語があるが、
・人類みな共通して何らかの言語を持っている。
・乳幼児期の子どもは、大人では考えられないような条件・スピードで言語を獲得する。
…
…というように世界の言語には何か共通点があるはずである。そもそも言語とは何なのか、その正体は。突き詰めていくと、人間の脳は、いやそれ以前に人間とは何か、というところに行き着く。
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上で述べたような目的で言語を研究するためには、個人の個別の一回一回のしゃべった書いた内容を研究していたのでは果たせない。社会全体で言語が使われている様子を研究しなければならない。
また、「こう思う」「そんな感じがする」という感覚だけで言語を捕らえようとすると、客観的な研究にならない。他のあらゆる学問分野と同様に、客観的で科学的な研究が求められる。大量の言語データから数字でこれを捕らえることや、大脳生理と関わる分野があることからも「理系的」な学問と考える人もいて、実際科学的な研究が求められる。
しかしながら、言語を研究する以上「意味が○○である、ゆえに」と説明しなければならない状況がある。だが、「意味」を科学的に研究するのには、困難がある。結局、感覚だけで意味を研究しなければならないことも多い。
2014-01-25T01:36:54+09:00
1390581414
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アイスランド語
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/48.html
*アイスランド語
>[[世界の言語大紹介]]>[[インド・ヨーロッパ語族]]>[[ゲルマン語派]]>[[北ゲルマン語群]]
インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群の、西スカンジナビア語群あるいは離島北欧語群に属する言語。アイスランドで、25万人ほどの話者がいる。
①強弱アクセントは原則的に語頭におかれる。
古いゲルマン語のこの特徴を残しているのはアイスランド語だけ!
摩擦音・鼻音・流音には有声無声の対立があり、
閉鎖音は有気無気で対立。
②[[ドイツ語]]的変化の複雑さ。(他の北欧語はオランダ語みたいにシンプルになっているのに…)
名詞には3つの性(男性女性中性)があり、数の変化と4つの格変化(主格対格与格属格)をする。形容詞もこれに合わせて変化する。
③他の北欧語同様、定冠詞は名詞に後続
ただし、不定冠詞は無い。
④動詞には弱変化と強変化があり、過去形・過去分詞形の作り方に違いがある。
強変化では語幹母音が屈折、弱変化では語尾に歯音を付すだけ
(英語の不規則変化と規則変化に似ている 強 drekka飲む drakk-drukkum 弱 lAra学ぶ lArdhi-lArt)
⑤外来語排除が甚だしい。外来語をそのまま借用したりせず、アイスランド語にいちいち訳して使うようにつとめている。
2013-07-27T03:51:38+09:00
1374864698
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北ゲルマン語群
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/47.html
*北ゲルマン語群
>[[世界の言語大紹介]]>[[インド・ヨーロッパ語族]]>[[ゲルマン語派]]
インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派の一派。スカンジナビア半島を中心に分布。このため北欧語と呼ばれることも。オナジスカンジナビア半島でも、[[フィンランド語]]は[[フィン・ウゴル語族]]で、別系統。
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**分類
東西二派に分かれる。このほか、これらの祖語であるノルド祖語、両者の特徴をかねそろえたゴットランド語がある。
ノルド語([[古ノルド語]]、[[死語]]) この北ゲルマン語群のことをノルド語と呼ぶこともある。
東スカンジナビア語群
[[スウェーデン語]]
[[デンマーク語]]
ブークモール([[ノルウェー語]][[文字言語]]の規範)
西スカンジナビア語群
ニーノシュク(新ノルウェー語)
フェロー語
[[アイスランド語]]
[[ゴットランド語]]
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ゲルマン語派としてドイツ語によく似た名詞の4つの格変化、3性をもつアイスランド語・フェロー語もあるが、多くは格変化を失い、男性女性が合流して2性になっていたりしている。
2013-07-27T03:28:44+09:00
1374863324
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ゲルマン語派
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/46.html
*ゲルマン語派
>[[世界の言語大紹介]]>[[インド・ヨーロッパ語族]]
インド・ヨーロッパ語族の1語派。[[インド・ヨーロッパ祖語]]から[[ゲルマン祖語]]に分かれ、[[グリムの法則]]などの変化を蒙って現在に至る。[[英語]]、[[ドイツ語]]を含む大勢力。
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**分類
ゲルマン語派は、さらに以下の三つに分類される。
&bold(){東ゲルマン語群} すでに[[死語]]になっている。
[[ゴート語]]など
&bold(){[[北ゲルマン語群]]} 北欧語、ノルド語などとも呼ばれる。スカンジナビア半島に分布。
東スカンジナビア語群
[[スウェーデン語]]
[[デンマーク語]]
ブークモール([[ノルウェー語]]文字言語の規範)
西スカンジナビア語群
ニーノシュク(新[[ノルウェー語]])
[[アイスランド語]]
&bold(){西ゲルマン語群} 英語とドイツ語。
アングロ・フリジア語群
[[英語]]
フリジア語
低地ドイツ語
低ザクセン語
低地フランク語
[[オランダ語]]
高地ドイツ語
[[ドイツ語]](標準語)
[[イディッシュ語]]
----
ケントゥム語に属するが、サテム語に属する[[スラブ語派]]・[[バルト語派]]と近い関係にあるとされる。
2013-07-27T02:04:46+09:00
1374858286
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ツングース諸語
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/45.html
*ツングース諸語
[[世界の言語大紹介]]>
ユーラシア大陸極東部、ロシアのシベリア地域、アムール川流域、沿岸州、樺太から中国の東北部(黒竜江省や内モンゴル自治区フルンボイルなど)に分布する言語。人口およそ10万人。[[モンゴル諸語]]・[[チュルク諸語]]とともに[[アルタイ諸言語]]を成す[[アルタイ型]]言語。単に「ツングース語」と呼ぶことも。
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**ツングース諸語に含まれる言語
以下の4種類に分類される。
Ⅰ
エウェン語(ラムート語)
エウェンキー語(オロチョン語)
ソロン語(エウェンク語)
ネギダール語
Ⅱ
ウデヘ語
オロチ語
Ⅲ
[[ナーナイ語]](ゴリド語 ヘジェン語)
オルチャ語(ウルチャ語 ウリチ語)
ウイルタ語(オロッコ語)
Ⅳ
マンジュ語(満洲語) シベ語
女真語
Ⅰ エウェン語・エウェンキー語を併せてもともとツングース語と呼ばれていた。現在のツングース諸語の中では一番広い範囲で使用されている
Ⅱ ロシア沿岸州で使用されている言語
Ⅲ 樺太のウイルタ語はかつて北海道にも話し手がいた。
Ⅳ マンジュ語はかつて中国の清王朝の主要な言語だった。が、現在では使用者はごく少ない。その一方言であるシベ語が、現在も中国新疆で使用されている。
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**文字使用
ツングース諸語の中では唯一マンジュ語に、マンジュ文字で書かれる伝統的な文字言語がある。マンジュ文字はモンゴル文字を改良して作られたもの。
その他の言語では、比較的近代になってから対応する文字言語を普及させようと言う試みがある。ロシア地域ではロシア文字を基にした正書法が作られている言語もある。
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**文法的特徴
◆[[アルタイ型]]言語である
語順や、接尾辞をつける仕組みなどは日本語によく似ている。
[[母音調和]]の法則がある。
擬音語や擬態語が豊富に使用されている。
◆所属接辞
日本語でいう「の」の表現方法に、日本語との違いを感じることができる。
日本語の場合:
私-の 手
(所有する側に[[属格]]「の」がついている)
私 手-(私の)
mini ngaala-bi
(所有物の側に、所有されていることを示す「所有接辞」がつく)
※ただし
2015-05-17T12:26:53+09:00
1431833213
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語用論
https://w.atwiki.jp/2shiki-l/pages/44.html
*語用論
語用論(ごようろん pragmatics)は、言語の実際の使われ方を研究する分野。[[音韻論]]・[[形態論]]・[[統語論]]という3大研究分野についで、[[意味論]]とともに生じた。C.W.モリスが提唱。
----
実際に私たちが使用している言語は、文法が正しいだけではコミュニケーションの役に立たない。その伝える意味が重要である。しかしまた、表面上の意味が正しいだけでもコミュニケーションがうまくいかないことがある。現実のコミュニケーションにおいては、言語は「言語外の意味」(言外の意味)をふんだんに含んでいる。こういう言外の意味をとらえることを、「行間を読む」とか「空気を読む」とか言うが、その範囲は様々で私たちは知らず知らずと言外に意味を含ませて、言外の意味を読み取ってコミュニケーションを取っている。そういう&u(){コミュニケーション第一に据えた時の言語の仕組みを研究するのが&bold(){語用論}である}。
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例えばお店やなんかで
「お手洗い、ありますか」
と店員さんに聞いたとき
「はい、あります」
とだけ答えられることなんか、期待してませんよね。できれば
「はい、あちらです」
と、場所を教えてほしいところです。
お手洗いの存在を問うている…≒お手洗いに行きたい(が、場所がわからない)… のだろうと、空気を読んで答えてほしいところです。もちろんこの「空気読め」というのも程度によるもので、どこまで空気を読んだらいいかとか、そういうのは難しいところです。誰もが自然に読める空気の範囲というのは、はっきりと決められません。
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語用論は比較的新しい研究分野で、その研究対象もまちまちです。人間関係によって使い分ける[[敬語]]だとか、実際に現場でモノを指さしながら使う「これ・それ・あれ」だとかも研究対象になったりします。
言外の意味が含まれているかどうか、というのを判断する方法としてグライスの提唱した「[[会話の公理]]」なんてものもあります。
**関連項目
コミュニケーション
パラ言語
非言語
文脈
指示
ダイクシス
発話行為
関連性
比喩
会話の公理
2013-07-24T04:26:41+09:00
1374607601